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映画『サンクタム』のネタバレあらすじ結末と感想

この記事では、映画『サンクタム』のあらすじをネタバレありの起承転結で解説しています。また、累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家が、映画『サンクタム』を見た人におすすめの映画5選も紹介しています。

この記事でわかること
  • 『サンクタム』の結末までのストーリー
  • 『サンクタム』を見た感想・レビュー
  • 『サンクタム』を見た人におすすめの映画5選

映画『サンクタム』の作品情報

サンクタム

製作年:2010年
上映時間:109分
ジャンル:ヒューマンドラマ、ドキュメンタリー
監督:アリスター・グリアソン
キャスト:リチャード・ロクスバーグ、リース・ウェイクフィールド、アリス・パーキンソン、ダン・ワイリー etc

映画『サンクタム』の登場人物(キャスト)

ジョシュ・マクガイル(リース・ウェイクフィード)
冒険家フランクの息子。父親らしいことは何一つせず、冒険ばかりしている父親に嫌気が差している。
フランク・マクガイル(リチャード・ロクスバーグ)
ジョシュの父親。コロンブスと肩を並べるといわれているほどの冒険家。息子のジョシュにいつもきつく当たっている。
カール・ハーレー(ヨアン・グリフィズ)
フランクの冒険に巨額の寄付をしている億万長者。自由人。
ヴィクトリア(アリス・パーキンソン)
カールが思いを寄せる登山家の女性。
クレイジー・ジョージ(ダン・ワイリー)
フランクに絶大の信頼を寄せている探索チームの一人。

映画『サンクタム』のネタバレあらすじ(起承転結)

映画『サンクタム』のストーリーをネタバレありの起承転結で解説しています。この先、結末までのネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『サンクタム』のあらすじ【起】

パプアニューギニアの原生林で発見された世界最大の前人未到洞窟、エスベリト・エサーラ。ジョシュは、冒険家の父フランクと地下洞窟の探索に来ていた。今回の冒険は、洞窟の地下から海へ繋がる水路を探ること。だが、熱心な父とは裏腹に、家族を顧みない父をジョシュは疎ましく思っていた。

ジョシュは父から言われていた仕事の持ち場を離れ、父の冒険に巨額の寄付を投じるカールと、カールのガールフレンドのヴィクトリアを港町の船着き場まで迎えに行き、洞窟までの道のりを案内していた。

地上から2000メートル地下の前方基地。エサーラ洞窟探索34日目のこの日は、フランクが仲間のジョージ、ジュードと共に洞窟内再調査のため潜水の準備をしていた。

フランクは、前から気になっているという悪魔の住処と名付けた水路から、先へ進むための道を探す。フランクとジュードは、人一人がやっと通れる狭い水路を発見。そして2人は、これまで見たこともない空間に辿り着く。

例えるならまるで巨大な大聖堂。笑みをこぼすジュードに、フランクはこの場所を”聖ジュード大聖堂”と名付ける。ところが前方基地へ帰還する途中、ジュードの酸素チューブが突然破裂。パニックに陥るジュードに、フランクは自らのマスクから酸素を吸わせるも、ジュードはフランクの目の前で溺死してしまった。

映画『サンクタム』のあらすじ【承】

地下でジュードの事故があった頃、地上では大型のサイクロンが上陸。天気予報をはるかに超えた勢いと速度で、既に暴風域に入った諸島では大粒の雨が洞窟内に侵入していく。

地上との交信が途絶えたことを不審に思ったフランクは、仲間の2人を先に地上へ行かせた。ジュードの死を父親のせいだと非難するジョシュも、父親に嫌気が差して地上へ向かう。ジョシュの様子を心配した現地探索仲間のルコが、一緒に地上に同行した。

地上への中継地点に辿り着いたジョシュらは、サイクロンのせいで洞窟が増水していることを知る。フランクらの救助は嵐の後だと言われ、ジョシュは父親を置いて逃げることに反対。ルコと父親の元に戻る。

一方でフランクは、増水の状況にいち早く気づき、仲間を急いで準備させると地上を目指していた。戻ってきたフランクとルコに、ヴィクトリアをロープで上げさせる。ところが、頭上から大岩が水の勢いに押され出口を塞いでしまう。その反動でジョシュとヴィクトリアは落下。ルコは岩に叩き付けられ流されてしまった。

一行は別の出口からの脱出を余儀なくされる。

地下水路を潜水して脱出するために使えそうなものを集めていると、ジョシュはルコを発見。ルコは顔の半分を強打し、全身も至る所を骨折し瀕死の状態。フランクはルコの様子を見て、処置できないと判断した。あんまりだと泣き、怒るジョシュ。ヴィクトリアもフランクを非難するが、フランクは強い口調で何もわかってないと叫ぶ。お前たちは”冒険者”を夢見ている甘ったれだと。

フランクは現地語でルコに大丈夫だと囁くと、息も絶え絶えなルコをそっと水の底に沈める。苦しくもがくルコの手がフランクの肩を掴む。苦痛に満ちた表情を浮かべながらも、フランクは決して手を緩めない。やがて、ルコは静かに動かなくなった。

映画『サンクタム』のあらすじ【転】

フランク、ジョシュ、ジョージ、カール、ヴィクトリアの4人は、地下水路を進み、聖ジュード大聖堂を目指す。大聖堂の岩場に到着したところで、ヴィクトリアはウェットスーツの着用を拒んでいたために急激に体温が低下。また、減圧に失敗したジョージは、以前患っていた潜水病を再発させる。聖ジュード大聖堂も刻一刻と浸水している中、立ち止まってはいられない一行は出口を探すために出発する。

段々とジョージの歩みに遅れが生じ、ジョシュは心配しながらジョージに付き添う。潜水病の再発を悟られないようジョージはジョシュに、父親のフランクがいかに”すごい男”なのかを語る。そして、後から追いつくからとジョシュを先へ行かせた。

ジョージはそのままフランクらの前から姿を消す。何度も叫んで呼びかけるが、ジョージは岩陰に隠れ、遂に姿を見せなかった。岩肌に”ジョージここに到達”とのメッセージとボンベだけを残して。

4人は火山の噴火口のような深い穴を発見する。眼下には大量の水が渦を巻いていた。ジョシュが岩肌を伝い、向こう側へ渡るためのザイルを固定する。

順番に崖を下り、ザイルを伝って渡る。ヴィクトリアも、かじかむ指を何とか動かしながらゆっくりと崖を下りる。だが足を滑らせると、ヴィクトリアの髪の毛が鎖を巻き込み、ヴィクトリアは叫び声をあげた。全体重がかかった髪の毛は頭皮から引きちぎれそうになる。あまりの痛みにヴィクトリアはナイフを取り出し、髪の毛を切り落とした。

髪の毛が体から離れると、どこにも捕まることのできなかったヴィクトリアはあっという間に穴へ落下していく。落下の衝撃でザイルも岩から外れ、助ける間もなくヴィクトリアは水底へと沈んでしまった。

映画『サンクタム』の結末・ラスト(ネタバレ)

想い人を亡くし、絶望するカール。それでも先へ進もうとするフランクをカールは非難する。ジョシュもなぜそんなにも洞窟に固執するのか問う。ここは教会だと言うフランクに、ジョシュは死にたくないと泣いた。フランクは息子を強く抱きしめる。

歩き続けた3人は、水路に続く池にたどり着いた。だが、ヴィクトリアと一緒にボンベも失っており、残るはあと1つ。カールは2人を置いてボンベを背負い、1人水路に飛び込んだ。

なす術もないと絶望するフランクを、今度はジョシュが励ます。そしてジョシュは、頭上の岩の隙間に蝙蝠の糞があることに気付く。2人は人一人がやっと通れるような狭さの岩肌を一緒に登っていく。父は、母が好きだったという詩を暗唱し始める。息子は微笑み、父の暗唱を復唱する。父は息子に肩を貸し、息子は父に腕を伸ばし引き揚げる。

2人の目の前に、広いドームのような空間が現れる。頭上は遥か高く、中心だけがぽっかりと空き、太陽の光が降り注がれていた。中央には旧日本軍の戦車が忘れられたように残っている。2人は戦車に”また会おう”とメッセージを刻み、更に先へ進んだ。

異臭が放たれる川に辿り着いた2人は、ボロボロの状態のカールと出会った。カールは1人勝手に逃げたことを詫びる。流れ着いていた仲間の荷物から酸素を発見したフランクは、カールを置いていこうとする。逆上したカールはフランクに襲い掛かり、尖った岩肌にフランクの体を突き刺す。ジョシュが怒りに任せてカールを殴りつけ、カールは逃げるように地下水路へ飛び込み姿を消す。

ジョシュは泣きながら瀕死の父親を抱きしめる。フランクは、洞窟を信じて進めば出口に辿り着く、お前は誇りだと語る。ジョシュはそっとフランクを水に沈めた。父の最後の抵抗は呆気ないものだった。

カールが進んだ水路をジョシュも辿る。僅かな酸素を浅く吸いながら進んでいくと、途中でカールの水死体を発見した。少しの一瞥もしないまま一心不乱に進む。やがて酸素が尽き、ジョシュの体力も限界に近づいていく。

疲れ果てそっと目を閉じると、脳裏に浮かんだフランクがジョシュの名前を呼び、もう少しだと語りかけている。ジョシュは前方から光が差し込んでいることに気付き、最後の力を振り絞って泳ぎ切った。太陽が燦々と輝く海上に辿り着く。

ジョシュは、消えたジョージに語りかける。キミの言った通り、父は”すごい男”だったと。

映画『サンクタム』の感想・評価・レビュー(ネタバレ)

とにかく息が苦しくなる映画である。
親子仲が良くない、冒険家フランクと息子ジョシュを含めた数名と、悪魔の住処と呼ばれる地下洞窟からの脱出を試みるという展開。
溺れてしまうものもいれば、急な事故に巻き込まれてしまうもの、人間同士の仲違いなど、様々な展開で一人ずつ命を落としていく中で、ジョシュだけが生き残るのだが、岩にこびりついた一呼吸分程の水泡で何とか出口を目指すというシーンが、見ていて本当に辛くなる。最終的に海上に辿り着いた時の安堵感で、ようやく気持ちが救われる作品である。(男性 30代)


ホラー映画とはまた違う、自然ならではの圧倒的な恐怖を感じる作品だった。酸素ボンベなどの道具を持っていてもここまで天候が荒れてしまうと、人は成す術がないのだなと感じた。怪我を負った仲間を死なせたシーンを見て、フランクが冒険家としての覚悟を持って、探検に挑んでいるのが伝わってきた。普通の人だったら、彼のようには動けないと思う。せっかくフランクとジョシュが和解できたのに、亡くなってしまったのが切なくてたまらなかった。(女性 30代)


自然探索で洞窟に行った時、暗くジメッとした雰囲気に冒険のような気持ちになってワクワクした子供の頃。しかし、この作品を見ると洞窟や自然に潜む怖さを体感することが出来て、子供の頃のワクワクとは違った気持ちになりました。
冒険家の父を持つというのは羨ましい反面、寂しさの伴うことなのだなとジョシュを見ていて思いましたが、父の存在があったからこそ生き残れたジョシュ。僅かな可能性を見いだし、諦めずに最後まで頑張り続けたジョシュの姿は本当にかっこよかったです。(女性 30代)


地底の巨大洞窟でのサバイバルが描かれる『サンクタム』は、息苦しさと緊張感の連続だった。父と息子の確執を軸に、極限状況での人間の弱さと強さがリアルに表現されている。特に、水没する通路を泳ぐシーンの恐怖と絶望感は圧巻。ラストで父が息子を救うために犠牲になる展開には涙が止まらなかった。映像も美しく、自然の壮大さと残酷さを見事に描いている。(20代 男性)


洞窟ダイビングの恐怖をこれほどリアルに感じた映画は初めて。暗闇と水圧、閉塞感が観ているこちらまで息苦しくさせる。ストーリーは単純だが、極限状態で露わになる人間の本性が印象的だった。特にジュードの死や、仲間の疑心暗鬼の描写が生々しい。実話に基づいているだけに、より一層重みを感じた。(30代 女性)


『サンクタム』はジェームズ・キャメロン製作総指揮ということで期待して観たが、映像のリアリティはさすが。特に水中シーンの撮影技術が素晴らしい。ただ、キャラクター描写がやや薄く、感情移入しづらい部分もあった。とはいえ、父と息子の関係性を通じて「生きることの意味」を問いかける作品としては見応え十分。(40代 男性)


洞窟探検のスリルと恐怖が圧倒的。暗闇の中でライトが照らすわずかな空間だけが生の証のようで、美しさと恐怖が共存していた。パニック映画というよりは人間ドラマに近く、特にフランクとジョシュの親子の関係性に心を打たれた。父の最期の言葉「生きろ」が胸に刺さる。(20代 女性)


息が詰まるような閉塞感。まるで自分が洞窟に閉じ込められたかのような錯覚を覚えた。音の使い方も巧みで、水滴の音や呼吸音が緊張感を増す。個人的には父親フランクの冷静さと判断力に惹かれた。息子ジョシュが最後に父の意志を継いで生き延びる姿に希望を感じた。(50代 男性)


極限環境下での人間ドラマとして、非常に完成度が高い作品。次々と起こる事故や仲間の死が、自然の前では人間がいかに無力かを突きつけてくる。フランクの決断力とリーダーシップ、そして最後の自己犠牲には涙した。映像もリアルで、まさに“閉所恐怖映画”の決定版。(30代 女性)


ストーリーの展開は予想通りだったが、映像の迫力とリアルさで最後まで引き込まれた。洞窟内での照明や水の動きが本当に美しく、自然の神秘を感じた。登場人物たちが生き延びようとする姿勢には共感できる部分も多い。特にジョシュの成長物語として観ると深みがある。(40代 女性)

映画『サンクタム』を見た人におすすめの映画5選

累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家が、映画『サンクタム』を見た人におすすめの映画5選を紹介します。

グラビティ(Gravity)

この映画を一言で表すと?

地球の青さと宇宙の孤独を同時に味わう、究極のサバイバル・スペースドラマ。

どんな話?

宇宙空間で作業していた医師ストーン博士とベテラン飛行士コワルスキーは、デブリ衝突により宇宙に投げ出される。無限の闇と静寂の中、地球へ帰還するための絶望的な闘いが始まる。極限状態での人間の意志と希望を描いたスペース・スリラー。

ここがおすすめ!

リアルな無重力描写と息を呑む映像美が圧巻。ほぼ全編が宇宙空間というシンプルな設定ながら、緊張感と感動が途切れない。サンドラ・ブロックの演技は圧倒的で、“生きたい”という人間の本能を観る者に突きつける傑作サバイバル映画。

127時間(127 Hours)

この映画を一言で表すと?

「生きるとは何か」を骨の髄まで問いかける、衝撃の実話サバイバル。

どんな話?

登山家アーロン・ラルストンは、ユタ州の峡谷で岩に腕を挟まれ身動きが取れなくなる。助けも通信手段もなく、孤立無援の彼が5日間にわたり極限の中で生き延びようとする実話をもとにした物語。

ここがおすすめ!

ジェームズ・フランコの鬼気迫る演技が光る。限界を超えた人間の選択と決断をリアルに描写しながらも、絶望の中にわずかな希望を感じさせる。『サンクタム』と同じく“生きることの意味”を真っ向から描いた心を揺さぶる作品。

ザ・ディセント(The Descent)

この映画を一言で表すと?

暗闇と恐怖が支配する、極限の洞窟サバイバル・ホラー。

どんな話?

仲間6人で洞窟探検に出かけた女性たちは、未知の洞窟に迷い込み、次第に恐怖と混乱に包まれていく。やがて彼女たちは、洞窟の奥に潜む“何か”の存在に気づく…。サバイバルとホラーが融合した衝撃の作品。

ここがおすすめ!

閉塞感と恐怖の演出が卓越しており、観ているだけで息が詰まる。『サンクタム』のような洞窟という極限環境を舞台にしながら、人間の心理的崩壊をスリリングに描く。サバイバル×心理ホラーの完成形。

ザ・エベレスト 3D(Everest)

この映画を一言で表すと?

標高8,848メートル、命を懸けた登頂の果てにある真実。

どんな話?

実在のエベレスト遭難事故をもとに、複数の登山隊が極限の環境で遭遇する悲劇を描く。酸素が薄れ、気温が下がり、次々と体力を奪われていく中で、誰が生き残り、誰が山に取り込まれるのか――壮絶な自然との闘い。

ここがおすすめ!

実際のロケと迫力ある映像が、まるで自分が登山しているかのような臨場感を生み出す。豪華俳優陣が演じる人間ドラマも見応えあり。『サンクタム』同様、自然の美しさと残酷さを併せ持つリアルなサバイバル作品。

アドレナリン(The Cave)

この映画を一言で表すと?

地底に潜む“未知の恐怖”が覚醒する、スリリングなアクション・スリラー。

どんな話?

ルーマニアの地底深くで発見された巨大洞窟。調査隊が潜入するが、突如として連絡が途絶える。暗闇の奥で待ち受けていたのは、未知の生物と閉ざされた出口。生きて戻るためのサバイバルが始まる。

ここがおすすめ!

『サンクタム』と同様の洞窟設定ながら、こちらはよりホラー色が強くスリリング。息を呑む暗闇の恐怖と、人間の極限心理を描く。CGと実写の融合で、地下世界の異様な美しさも見どころの一つ。洞窟映画好きにはたまらない一作。

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この記事の編集者
影山みほ

当サイト『MIHOシネマ』の編集長。累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家です。多数のメディア掲載実績やテレビ番組とのタイアップ実績があります。平素より映画監督、俳優、映画配給会社、映画宣伝会社などとお取引をさせていただいており、映画情報の発信および映画作品・映画イベント等の紹介やPRをさせていただいております。当サイトの他に映画メディア『シネマヴィスタ』の編集長も兼任しています。

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