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映画『三国志 周瑜と孫策』のネタバレあらすじ結末と感想

映画『三国志 周瑜と孫策』の概要:後漢末期、董卓の支配力が弱まる中、皇帝の証である玉璽が行方不明となる。袁紹に仕えていた周瑜は、名を上げるチャンスとして玉璽の行方を探るよう命じられるが、旧知である孫策が玉璽を持っていると知り…。

映画『三国志 周瑜と孫策』の作品情報

三国志 周瑜と孫策

製作年:2020年
上映時間:83分
ジャンル:歴史
監督:ジャン・シュアンイー
キャスト:リー・シェンシー、ワン・ズーチェン、スン・ユー、ジャ・ジンロン etc

映画『三国志 周瑜と孫策』の登場人物(キャスト)

周瑜(リー・シェンシー)
江東の名門の出で武に優れた人物。賢いものの頭が固いところがある。熱い志を持ち官職を求めて袁紹に仕えるが、策略に嵌められてしまう。小橋と運命的な出会いを果たす。孫策と和解し、親友となる。
孫策(ワン・ズーチェン)
呉家の長男で当主。風来坊な気質だが、非常に賢く聡明。周瑜とは浅からぬ因縁を持ち、親友でもある。玉璽を預かり守護する任を負っているが、策略により逆賊扱いされてしまい逃亡中。
小喬(スン・ユー)
貴人、喬公の次女。女盗賊に成りすまし、金品を盗んでは換金して貧民に施しを行っている。琴の名手で周瑜と運命的な出会いを果たす。
曲軍師(ジャ・ジンロン)
軍暗司に所属する優れた軍師。周瑜の恩師であったが、玉璽を我がものにするため、策略を巡らせる。非常に腹黒い人物。
袁紹(レオン・カーヤン)
董卓討伐軍の指揮を執る人物。高将軍と曲軍師を従えている。配下の動向を把握し、逆心を抱く者があれば策略を巡らせ排除する。玉璽を手にして漢の支配者になろうと考えている。
高将軍(ハイズー)
袁紹の配下。常に高圧的で周瑜のことを目の仇にしている。玉璽と曲軍師を排除し、自らが漢の支配者になろうと目論んでいる。

映画『三国志 周瑜と孫策』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『三国志 周瑜と孫策』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『三国志 周瑜と孫策』のあらすじ【起】

漢代末期、董卓に朝廷が支配されたことを受け、袁紹が18の諸侯を集めて挙兵したため、天下は大いに乱れた。王朝の存亡には伝国の玉璽に深い関わりがあり、秦より伝わる玉璽には「天命を受け永遠の栄華を」と刻まれている。

度重なる戦に董卓の支配が徐々に衰え始めた。袁紹と諸侯は次に伝国の玉璽を手に入れ逸早く天下を太平にするべきだと考える。ところが、伝国の玉璽はどこに隠されているか行方が知れなかった。玉璽の行方は軍師を束ねる軍暗司が探すこととなったが、そこへ突如、軍暗司に所属する周瑜が袁紹の邸へと乱入して来る。

彼は袁紹が集めた董卓討伐軍が敵軍と対峙し、都である長安の守りが薄くなっているところを見計らって、董卓を討ちに行くと言う。そのための兵を与えて欲しいと。この頃の周瑜は若いながらも武人としての才を持っていたが、袁紹は彼をなぜか軍暗司へと預けた。それにはきちんとした意味があると袁紹は言う。そして、主君は周瑜に功を焦るな、志あれば大業は成せると告げ、その場を去ってしまうのだった。

周瑜には忍耐力が足りないと袁紹の側近たちは口を揃えて彼を嗜める。だが、諦めきれない周瑜は国のために尽くしたいと引き下がらない。そこで、師である曲軍師は即刻、樊城(はんじょう)へ向かい、玉璽の行方を追えと命を下す。その任を無事に達成し、冀州へ戻った暁には1万の兵を率いて長安を攻めればいいと言うのだった。

師の命に従い樊城へ向かった彼は朝廷の文官に成りすまし、玉璽の行方を知る者から情報を引き出す。どうやら3日後に樊城の医館で呉の孫策へ玉璽が渡る手はずになっている様子。正体がばれそうになって冷や冷やしたものの、どうにかその場から去ることができた周瑜。ところが、そこで女盗賊と出くわしてしまう。軽く小競り合いをした後、周瑜は女盗賊の顔を目に焼き付けた。素晴らしく美しい女だった。

呉の統治者、孫堅の軍が数日前、樊城付近の戦で全滅した。しかし、1人だけ生き残りがいると言う。それが、息子の孫策だった。袁紹は軍師の勧めで周瑜に孫策の捜索を託すことにし、その手伝いとして配下の将軍に部下を出すよう命じた。ところが、その命を快く思っていない高将軍。

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映画『三国志 周瑜と孫策』のあらすじ【承】

戦場から次代の統治者として逃がされ、平民に身をやつし行動中の孫策は、情報通りに樊城の医館に姿を現し、玉璽を受け取った。当然、玉璽を持つ孫策が狙われないはずがない。周瑜は逃げ回っているその隙を突いて孫策を捕縛。ところが、孫策は玉璽を持っていなかった。どこへ隠したか聞いても答えず、周瑜ならそれが分かると言う。

兵達が暗殺者と対峙するため、外へ。その場には周瑜と孫策が残った。董卓の支配が弱まっている今、玉璽さえ手に入れれば漢を支配できると安易に考える輩は多い。それほどに天下は乱れ切っている。孫策は周瑜に甘言を説き、共に逃げることに。

そんな時、またも女盗賊と遭遇した周瑜。そこへ、玉璽を狙う一派と兵が対峙。双方を見合わせ、周瑜は孫策と共に逃走し女盗賊もまた逃走した。
しかし、敵は中々に手練れ揃いらしく兵達はことごとく全滅させられる。追い詰められた孫策と周瑜だったが、周瑜が一計を案じてどうにか逃げ切った。

漢王朝を変えたいと熱い志を持ち官職を求めて袁紹の元へ向かった周瑜と、まるで風来坊のような孫策は気質が逆である。だが、風来坊ではあるものの頭の回転は速い。孫策は今回の襲撃によって周瑜が裏切り者になるよう画策した黒幕がいると言う。更にその黒幕は日頃から周瑜を快く思っていない人物。それは袁紹の部下、高将軍であった。

曲軍師は周瑜を貶めようとしている者が高将軍であることに薄々感づいている。袁紹への報告で周瑜を裏切り者扱いしたからだ。軍師は密偵が危険に晒された際の教えに従い、周瑜は次の拠点へ向かったのだろうと袁紹に進言した。

曲軍師の見立て通り、周瑜は孫策を連れて次の拠点である新野に来ていた。そんな2人を高将軍の配下が見張っている。高将軍は玉璽の他に周瑜と曲軍師の排除を目論んでいるようだ。新野の拠点にて、孫策を引き渡した周瑜。どうにも様子がおかしい。孫策が即座に罠だと周瑜に知らせていたので、警戒は解かなかった。案の定、味方から襲われてしまう周瑜。孫策もまた襲われそうになり逃走した。2人はそれぞれに逃走し、程なくして合流したが、孫策は周瑜の意識を奪いある物を持たせて、囮になるべく逃げ去った。

映画『三国志 周瑜と孫策』のあらすじ【転】

ことごとく妨害を受け、孫策の捕縛と玉璽を手にできない袁紹が酷く苛立っている。高将軍はこの時とばかりに周瑜が裏切ったと報告し、曲軍師を追い詰めた。袁紹は優れた軍師を殺すわけにもいかず、投獄の命を下す。

翌朝、あばら家で目が覚めた周瑜。そこには度々遭遇する女盗賊がいた。彼女は貧しい民達食べ物を分け与えている。女盗賊、小橋は貴人の娘だった。2人は初めて出会った時からお互いに特別な縁があると感じ距離を縮める。その後、周瑜は孫策から受け取った布が鳳凰山の呉家村のものであることに気付く。考えを巡らせた彼は、その布を小橋に渡し、曲軍師へ届け伝言するよう頼んだ。そして、周瑜は小橋と次に会う約束をして、あばら家を去る。

その頃、孫策は鳳凰三の呉家村へ到着。彼は玉璽を別のルートでこの村に運び、自分が囮となって逃走していたのだった。
小橋は投獄されている曲軍師の元へ向かい、周瑜の頼みを叶える。このことで、玉璽の在り処が分かった曲軍師。彼は袁紹に自らが出向いて玉璽を持ち帰ると進言。袁紹はこれを了承した。出発の折、待ち伏せていた高将軍も共に行くと言うので、連れて行くことに。

孫策は玉璽を使って衰退の一途を辿る呉家の再興を目論んでいたが、とうとう追手が目前に迫る。彼は玉璽を持って森へ逃走。その姿を目にした周瑜は彼を即座に捕まえた。2人は追手から更に逃れるため、森の奥へ。

映画『三国志 周瑜と孫策』の結末・ラスト(ネタバレ)

夜も更けた頃、呉家村へ到着した曲軍師一行だったが、ここで高将軍が反旗を翻す。睨み合いを続けた結果、曲軍師の配下が高将軍を刺殺。小橋と曲軍師は森へ逃走する。
同じ時、周瑜は追手を闇討ちして黒幕が曲軍師だったことに愕然とするのだった。

曲軍師は小橋から周瑜と会う約束をしていると聞くと、彼女を捕縛。約束の場所で周瑜が玉璽を持って来るのを待ち伏せることにする。

呉家は元々玉璽を預かり守護する任を負っていた。孫策と父親は策略により、玉璽を隠す逆賊の汚名を着せられ戦にて全滅させられてしまった。故に孫策は策略を巡らせた者にわざと玉璽を渡し、兵権を得ようと考えている。孫策と周瑜は和解し、周瑜は恩師である曲軍師を下すことを決意するのだった。

小橋との待ち合わせ場所へやって来た孫策と周瑜。ここには小橋の姉が来ているはずだ。周瑜は妹を待つ姉に声をかけ、共に待ち続けることにした。そうして、深夜になり酒に酔って寝てしまった2人。小橋の姉は妹を救うべく玉璽を奪って曲軍師に渡した。すると、曲軍師は皆殺しにしろと命令。

その隙を狙って周瑜は小橋を助けて姉へと託し、店内では暗殺者たちを孫策が相手取る。周瑜は恩師と対峙したが、負けそうになってしまう。暗殺者を倒した孫策が駆け付けてくれたため、九死に一生を得る。そして、周瑜は曲軍師を倒すことに成功したが、完全に息の根を止めたわけではない。曲軍師は自分の配下が現れたことで助けを求めたが、その配下に殺されてしまう。

曲軍師の配下は袁紹から密命を受けていた。袁紹は高将軍と曲軍師が互いに逆心を抱いていることに気付き、2人を殺したら玉璽と周瑜を連れて来いと。周瑜は事実を聞くと相手を殺し、必死になっていた自分達が滑稽になって笑ってしまう。

小橋は名残惜し気に姉と共に帰路に就く。そして、周瑜は孫策へ玉璽を渡し、兵権を得たら江東にいる自分を訪ねて来いと言って去って行く。
そうして、後に孫策から大軍を得た周瑜は孫策に仕えることで、将軍となり袁紹を追い詰めるのであった。

映画『三国志 周瑜と孫策』の感想・評価・レビュー

三国志の中でも人気を誇る武将、孫策と周瑜を題材にした歴史ドラマ。玉璽を巡る陰謀の中心となった孫策と周瑜の成長と奮闘を描いている。

三国志では、周瑜はとても美麗でありながら武勇を轟かせている武将である。今作では周瑜がまだ若き日の頃を描いており、聡明でありながらまだ考えが甘い。志はあるが、くすぶっている感じや、懊悩する様子が描かれている。加えて孫策との悪ガキのようなやりとりも面白いが、ちょっとイメージと違う部分もあった。策略ばかりで黒幕の黒幕の黒幕が出てくるので、踊らされる2人が滑稽になり、彼らが終盤で笑い合ってしまうシーンでは妙に共感してしまった。(MIHOシネマ編集部)

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