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映画『タイムスクープハンター 安土城 最後の1日』のネタバレあらすじ結末と感想

映画『タイムスクープハンター 安土城 最後の1日』の概要:タイムスクープ社はタイムワープ技術を駆使してあらゆる時代にジャーナリストを派遣し、人々の営みを取材・記録している会社である。そこに勤める沢嶋雄一は、第2調査部と呼ばれる教科書に載らない、名もなき人々を取材していた。

映画『タイムスクープハンター 安土城 最後の1日』の作品情報

タイムスクープハンター 安土城 最後の1日

製作年:2013年
上映時間:102分
ジャンル:SF、ミステリー、時代劇
監督:中尾浩之
キャスト:要潤、夏帆、杏、時任三郎 etc

映画『タイムスクープハンター 安土城 最後の1日』の登場人物(キャスト)

沢嶋雄一(要潤)
タイムスクープ社で第2調査部に所属しているジャーナリスト。教科書に載らない名もなき人々を取材しており、大きなスクープにはならないが、誇りを持って仕事をしている。
細野ヒカリ(夏帆)
タイムスクープ社に勤めている。まだ部署が決まっておらず、スクープを狙える第1調査部を希望している。古橋の後輩。
古橋ミナミ(杏)
タイムスクープ社で第2調査部のコントロールで働いている。冷静沈着な女性。
谷崎勉(竹山隆範)
タイムスクープ社の部長。部下思いの優しい人物。
一ノ瀬忠文(宇津井健)
タイムスクープ社の局長。会社に誇りを持っており、冷静な判断能力を持っている。
島井宗叱(上島竜兵)
名物茶器披露のために博多から呼ばれた織田の客人。「楢柴」という茶器の所有者。
矢島権之助(時任三郎)
元織田家の武士。心優しい人物で、織田家崩壊後難民の救助に当たっていた。
伴山三郎兵衛(嶋田久作)
元織田家の武士。織田家崩壊後、山賊になった。

映画『タイムスクープハンター 安土城 最後の1日』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『タイムスクープハンター 安土城 最後の1日』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『タイムスクープハンター 安土城 最後の1日』のあらすじ【起】

1582年6月2日、京都・本能寺。多くの矢が飛び交い、人々が逃げ惑っていた。明智光秀が謀反を起こしたのだ。男(島井)は部屋に急いで戻ると、小さな壺を掴み窓から逃げ出した。

タイムスクープ社とは、あらゆる時代にタイム機能を使ってジャーナリストを派遣し、人々の営みを記録してアーカイブ計画を推し進めている機関である。沢嶋雄一はタイムスクープ社に勤めており、1582年6月13日の京都にタイムワープした。

本能寺の変以降、町の情勢不安は深刻化していた。本能寺の変について町では様々な噂が飛び交っていたが、沢嶋は事件の真相を調査することはできなかった。沢嶋が所属している第2調査部が、教科書に載らないような一般人の調査を専門にしているからだった。

政権を担っていた織田家が崩壊したことにより、人々の不満が爆発して暴動が頻繁に起った。家を追われた人々は禁裏(天皇の住居)に逃げ込み、禁裏は町民で溢れ返った。沢嶋はその中で、難民の救助に当たっている矢島権之助を取材した。矢島は織田方の武士で、禁裏で警備員の仕事をしていたのだが、難民達を不憫に思い支援活動を行っていた。

織田家の武士は洛中から逃げ去った者や、明智に寝返った者など様々だった。都は明智軍の支配下になっており、織田家の者だと分かると殺された。ある日、矢島の元に織田家の家臣と島井宗叱という名の男が訪ねてくる。島井は名物茶器披露のために博多から呼ばれた織田の客人だった。家臣は足を怪我しており、矢島に島井を博多まで送り届けることを頼んだ。

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映画『タイムスクープハンター 安土城 最後の1日』のあらすじ【承】

6月13日。矢島は織田の家臣に禁裏を頼み、島井を連れて旅に出た。途中で明智軍に見つかるが、町民達の暴動が起こった隙に町を抜け出した。山道の途中で行商人の死体が転がっており、山賊が近くにいる可能性があった。矢島達が道を変更しようとしたとき、山賊に襲われてしまう。島井は山賊に布に包まれた小さな壺を奪われそうになるが、矢島の機転でその場を切り抜ける。島井は布を広げると、小さな壺(茶器)の無事を確認した。島井が持っている茶器は、1国が買える程価値のあるものだった。

山賊すら殺さない矢島に、沢島は複雑な過去があることを感じ取材を行った。矢島は苦悩に満ちた顔で話し始めた。矢島は戦場で手柄を立て、出世をすることを生き甲斐にしていた。だが、一向一揆での戦いが全てを変えた。織田信長は家来に、一向一揆に参加した全ての百姓の殺害を命じた。だが、矢島は降参した者まで殺すことができず、戦場から外されることになった。

山伏が現れ、突然拳銃を発砲してきた。山伏が茶器を持って逃げようとしたので、沢島は山伏に襲い掛かった。茶器は川に落ちてしまい、沢嶋の手をすり抜けて流されてしまう。山伏はその場を逃げ出した。第2調査部のコントロールにいる古橋ミナミは、モニターに映し出された山伏の行動に驚き、部長の谷崎に報告した。谷崎は古橋を連れて局長の一之瀬の元に向かった。山伏が使った銃はフリーズガンと呼ばれるもので、第1調査部で使われている銃だった。山伏は「楢柴」と呼ばれる国宝級の茶器を盗もうとしていた。

茶器が紛失してしまったせいで歴史が変わる恐れがあった。一之瀬は歴史修復作業を行うよう、沢嶋に指示を出した。1985年の五松学院で茶器が発掘されたと新聞に載っていたため、沢嶋は古橋の後輩である細野と共にタイムワープすることになった。

映画『タイムスクープハンター 安土城 最後の1日』のあらすじ【転】

細野は沢嶋の目立ちすぎる格好を指摘して、街に溶け込めるようにパーカーを渡した。女子高のため細野が潜入を行い、眼鏡に内蔵されたカメラを使って沢嶋は監視を行った。細野がタイムスクープ社の道具を使って「資料室」に侵入すると、棚から茶器を盗み出した。

細野は沢嶋の元に戻り茶器を渡すが、茶器の一部が破損していた。箱の中には紙が入っており、1945年の空襲で破損したことが書かれていた。歴史を戻すためには完全な茶器が必要なため、1945年にタイムワープする必要があった。沢嶋達はタイムワープを行おうとするが、不良達に絡まれてしまう。細野達は街中を逃げてエレベーターに乗り込むと、1945年にタイムワープした。

1945年5月29日。細野はタイムスクープ社の服に着替えた。沢嶋達は人に見つからないように隠れながら五松学院に侵入した。茶器がある場所には人がいたため、沢嶋は窓から手を伸ばして茶器を回収した。だが、逃げる途中で人に見つかり追いかけられてしまう。教室内に追い詰められるが、空襲警報が鳴り響き人々は学校から逃げ出した。その隙に細野は学生鞄の装置を起動させ、タイムワープを行った。

沢嶋達は島井に茶器を返し、本部に報告した。歴史は無事に修復されていた。細野は明日焼失したとされる安土城を取材するため、残ることを志願した。それを聞いた沢嶋は第2調査部の仕事ではないと怒るが、細野は大事件のスクープこそジャーナリストの仕事だと譲らなかった。2人が喧嘩していると、谷崎が一喝した。そして、山伏の格好をした犯人が近くにいる可能性があるため、捜索を指示した。

映画『タイムスクープハンター 安土城 最後の1日』の結末・ラスト(ネタバレ)

細野達は山賊に捕らえられてしまい、村に連れて行かれる。村は山賊の支配下になっており、村人は縄で縛られていた。山賊の頭は矢島と同じ、元織田家の武士である伴山三郎兵衛だった。伴山は武士の誇りを捨て、織田が安土城に残した財宝を奪う気でいた。

伴山は細野達から茶器や学生鞄などを奪うと、城に詳しい島井と共に安土城に向かった。沢嶋達は人買いに売られ、牢屋に入れられてしまう。村人は織田や山賊に人生を狂わされ、泣き崩れた。余りにも悲しい現実に、細野は静かに涙を流した。

村人の仲間達が助けに来たお蔭で、沢嶋達は牢屋から脱出する。矢島は島井を救出するため、村人達は織田に奪われたご神体である「お石様」を取り返すため、安土城へ行くことを決める。沢嶋達も奪われた学生鞄などを取り返すため、皆に同行した。

沢嶋は虫のような小型カメラを使い、安土城内の様子を確認した。二の丸に伴山達が侵入しているのを確認する。矢島達は二手に分かれて場内に侵入した。その頃、伴山達は二の丸に置かれた箱の中を確認していたが、武具や火薬が入っているだけだった。島井は昨日からの騒ぎを見て、明智が火薬などを運び入れ籠城しようとしていたが、失敗したのではないかと意見を述べた。

伴山達は矢島達が侵入したことに気付き、城に籠って攻撃を仕掛けた。激しい戦いの中、沢嶋は足を撃たれてしまう。細野は沢嶋の制止を振り切り、1人で城内へと向かった。伴山達は島井を連れて天守閣を調べ、財宝を見つけ出した。細野も天守閣にやって来てこっそり状況を確認しようとしたが、足音を立てたせいで伴山達に見つかってしまう。細野は咄嗟にフリーズガンを撃って危険を回避した。学生鞄を取り戻すと、島井と共に逃げ出した。しかし、途中で伴山が意識を取り戻し、島井が捕まってしまう。そこに、矢島達が現れる。矢島は伴山と戦い、勝利を収める。

村人達は「お石様」を取り戻したことに喜び、島井は茶器を大切そうに抱きしめた。そこに、本宮薫という女性が銃を持って現れる。本宮はタイムスクープ社の人間で、本能寺の変を取材中に行方不明になった女性だった。本宮は茶器と学生鞄、銃を奪うと沢嶋達を閉じ込めて逃走した。安土城は誰かが火を放ち、煙が回っていた。

古橋は本宮をフリーズガンで仕留め、本部へと転送した。閉じ込められている沢嶋達を救うと、天守閣から逃げ出した。沢嶋達は矢島達に別れを告げ、本部に戻った。

映画『タイムスクープハンター 安土城 最後の1日』の感想・評価・レビュー

教科書には載っていない人達の物語という設定なので、実際の歴史上の出来事に混じえつつ「こういう人がいたかも」というストーリーが展開していくのがとても面白かったです。
現代からタイムトラベルして過去に行き、そこで彼らと関わることになるのですがとにかくツッコミどころが満載で、子供でもこれはおかしいと感じる部分があるでしょう。
しかし、この手の作品にリアリティを求めるのはナンセンスですよね。作品の雰囲気に浸りながら緩い気持ちで楽しみたい作品です。(女性 30代)

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