映画『センチメンタル・アドベンチャー』の概要:今や名監督として名を馳せているクリント・イーストウッドと実の息子が夢の共演!重い病を抱える中年男性が夢を追う姿に感動すること必至。最後まで力強く生きることの大切さを教えてくれる作品。
映画『センチメンタル・アドベンチャー』の作品情報
上映時間:123分
ジャンル:ヒューマンドラマ
監督:クリント・イーストウッド
キャスト:クリント・イーストウッド、カイル・イーストウッド、ジョン・マッキンタイア、ヴァーナ・ブルーム etc
映画『センチメンタル・アドベンチャー』の登場人物(キャスト)
- レッド(クリント・イーストウッド)
- ある日、ホイット達の前に現れた男性。ホイットの母親の弟で、ナッシュビルで開催されるオーディションに出場しようとしている。重い肺病を患っている。
- ホイット(カイル・イーストウッド)
- 家族と共に慎ましやかに暮らしてきた少年。自由に生きているレッドに憧れを抱き、彼と共にナッシュビルを目指すことになる。
- マーリン(アレクサ・ケニン)
- 歌手になるという夢を持ち、勝手にレッド達についてきた女性。しかし、実は音痴。
映画『センチメンタル・アドベンチャー』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『センチメンタル・アドベンチャー』のあらすじ【起】
大恐慌時代、少年ホイットは家族と共にアメリカで農作物を育てながら慎ましやかに生活をしていた。貧しくも平和だった家族。そんな家族のもとを、ある日一人の男性が訪ねてくる。それは、ホイットの母親の弟であるレッドだった。
朦朧とした様子のレッドはホイットの家の風見鶏塔に車を突っ込ませると、自分が来た理由を話し始める。彼は実は、テネシー州にあるナッシュビルという場所で近日中に開催されるグランド・オール・オープリーというオーディションに参加するために、費用の用立てに来たのだった。
一方、ホイットの家の近くで急に巨大な砂嵐が発生していた。そして、ホイット家の畑はその直撃を受け、せっかく育ててきた農作物が全滅してしまったのだ。そこで、ホイットの父親はこれを機にカリフォルニアへの移住を考えていた。その頃、農家としての生活に魅力を感じていなかったホイットは、破天荒な人生を送っている叔父にすっかり心惹かれていたのだった。それからというものホイットは、自分も自由に生きたい、とレッドの後をついて回るようになるのだった。
映画『センチメンタル・アドベンチャー』のあらすじ【承】
そして、レッドが信じがたいことをしでかしてしまう。なんと、旅費を工面するためにとある養鶏場に忍び込むと、何匹もの鶏を盗み出したのだ。当然、犯行はすぐに露見しレッドは逮捕されてしまう。そんなレッドの窮地を救ったのは、他でもないホイットだった。ホイットは車を巧みに操ると、なんとレッドが入っている留置所を破壊したのだ。
レッドはそんなホイットを気に入り、彼を自分と共に連れて行く決心をする。当然ホイットの父親は大反対するものの、しかし、母親はなんと許可を出したのだ。実は、レッドは重い病を抱えており、彼女はそんな弟を心配していたのだ。
そして、出発した二人はアーンスプリガーという人物の元を訪ねる。実はレッドはかつてこの人物に報酬を踏み倒された過去があり、その金を取り返そうとしたのである。しかし、アーンスプリガーに金はなく、代わりに彼は保険金詐欺の計画をレッドに教えるのだった。レッドも絶対にうまくいくというその計画に乗ってしまう。しかし、結局詐欺は失敗に終わり、レッド達はなんとかその場を切り抜けるのであった。
映画『センチメンタル・アドベンチャー』のあらすじ【転】
約束が違うと怒ったレッドは、アーンスプリガーとその仲間から大金を奪うと街を出るのだった。しかし、ここで予想外のことが起こる。なんとアーンスプリガーの店で働いていたマーリンという娘が、車のトランクに忍び込んでいたのである。実は彼女は歌手を夢見ており、さらにレッドに一目惚れしてしまったため二人と共にナッシュビルを目指すというのだ。
しかし、マーリンはとんでもない音痴で、お前は歌手には向いていない、とレッドは彼女に冷たく言い放ってしまうのだった。その後ホイットがマーリンを家へと送り返し、二人の旅は続いていく。
その旅の中で、レッドはかつての自分の恋愛話を語りだす。かつてレッドはメアリーという女性と熱い恋に落ち、家族の反対を押し切り駆け落ちをした過去があった。しかし、レッドは最終的に自分の子供を妊娠していたメアリーを追い出してしまったのだ。そして、とうとう二人はオーディション会場に到着した。そこで、レッドはホイットも協力して作り上げた失恋ソングを歌い上げるのだった。
映画『センチメンタル・アドベンチャー』の結末・ラスト(ネタバレ)
しかし、歌の途中レッドは持病の肺病により大きく咳き込んでしまうのだった。モーテルへと戻ったレッドは医師により絶対安静を言い渡されるものの、そんなレッドをとある人物が訪ねてくる。それは、レコード会社の社員だった。オーディションでの彼の歌に感銘を受けたその社員は、ぜひレッドの曲をレコードにしたいと申し出たのだ。
絶対安静を言い渡されたレッドだったが、自分の好きなように生きたい、と結局その話を受けてしまう。レッドは、自らの命をすり減らしながらレコーディングに向き合った。そして、途中で吐血をしながらも、なんとか彼はレコーディングを終えたのだった。
その頃にはレッドはすっかり弱ってしまっており、ベッドから動くこともできなくなっていた。そんなところに、夢を諦められずに追ってきたマーリンも加わり、二人に見守られながらレッドは静かに息を引き取ったのだった。レッドの葬儀を終えたホイットとマーリン。残された二人は、コンビを結成しレッドの曲を歌い続けることにするのだった。
映画『センチメンタル・アドベンチャー』の感想・評価・レビュー
クリント・イーストウッドの息子といえば俳優として活躍しているスコット・イーストウッドが思い浮かびますが、今作に登場するのは音楽の方面で活躍しているカイル・イーストウッドです。
イーストウッドらしい落ち着いた作品なので、彼の作品が好きな方には間違いなくハマるでしょう。コメディかと思ってしまうようなお茶目な描写もあり、比較的見やすい作品だと思います。
イーストウッドが描くありのままの人間らしさや、心の奥底にある優しさが感じられる作品です。(女性 30代)
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