映画『ショートバス』の概要:性生活に悩みのあるセックスセラピストが、相談者から紹介されたサロン「ショートバス」へと足を踏み入れる。そこは、自らの性の行方を追い求める者たちの愛の楽園だった。
映画『ショートバス』の作品情報
上映時間:101分
ジャンル:ラブストーリー、ヒューマンドラマ
監督:ジョン・キャメロン・ミッチェル
キャスト:ポール・ドーソン、スックイン・リー、リンジー・ビーミッシュ、PJ・デボーイ etc
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映画『ショートバス』の登場人物(キャスト)
- ソフィア (スックイン・リー)
- 中国系カナダ人のセックスセラピスト。自らの性生活では、オーガズムに達したことがないという悩みを持っている。
- ジェイムズ (ポール・ドーソン)
- ゲイカップルの片割れ。映画にするための撮影を常に行っている。無口で物悲しげな男。
- ジェイミー(PJ・デボーイ)
- ジェイムズの恋人。ふたりの関係に悩んでおり、浮気もありだと想っている。
- セヴェリン (リンゼイ・ビーミッシュ)
- SM嬢。心に穴が空いたような寂しさをいつも感じている。ソフィアの相談に乗ってくれる。
- ロブ (ラファエル・バーカー)
- ソフィアの夫。妻をいかせられないという自覚があり、悩んでいる。
- カレブ (ピーター・スティクルス)
- ジェイムズの部屋の向かいに住むストーカー。数年もの間、窓からジェイムズを双眼鏡で見ている男。
映画『ショートバス』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『ショートバス』のあらすじ【起】
浴槽で自分の局部を撮影する男。ピアノの上で行為に及ぶ男女。男を鞭で叩く女。自分の局部をくわえている男…。
ジェイムズが泣いていると、ジェイミーが戻ってきた。ジェイミーにいつオナニーを見せてくれるのか聞かれ、無視するジェイムズ。
ジェイムズとジェイミーは、アジア人セラピストのソフィアに相談に来ていた。ジェイミーがジェイムズの客として出会って以来二人は付き合っており、今後の関係を模索している。5年ずっと愛し合っているが、浮気禁止という考え方はない。彼以外ともセックスがしたいというジェイミーにそれは誤りだと伝えるソフィア。口論になった末、ジェイミーを殴ってしまった。
ソフィアは自分のパートナーと愛し合っているが、実はオーガズムを体験したことがない。相談者の話をしているふりをして、いった演技をしている話をしたこともある。そのことを打ち明けると、ジェイミー達はソフィアに「ショートバス」のことを紹介してくれる。
映画『ショートバス』のあらすじ【承】
ショートバスへとやってきたソフィア。ショートバスは変わり者のたまり場で、戦争反対とセックスの園だという。ジェイミーとジェイムズはお互いではない別の相手を見つけてみようかと話し合っていた。
女がいくのは幻想だという意見に、幻想ではないと反論する者。舞台メイクに経血を使うという話に、ジェイミーがやり過ぎだと口を出して口論になる。ジェイムズは彼らにビデオを向け、映画のための撮影をしていた。
ショートバスには、かつてニューヨーク市長だった男も通っていた。ニューヨーク市民は、エイズが広がった原因は市長が隠れゲイだったからだと責めていた。元市長は最善を尽くしたが、怖かったと打ち明ける。話を聞いていた青年は彼にキスをした。
それぞれが自らの体験を語っている。ソフィアも自分の性体験について話をしていく。女とは合わないし、夫とだけ。夫を愛するのもセックスも好きだが、たまに重荷に感じることがあると話すのだった。
映画『ショートバス』のあらすじ【転】
自宅にて、ソフィアはトイレで自慰をしていた。うまくいかず荒れていると、夫のロブが大きな音を立てたために中断。ロブもまた、ソフィアをうまくいかせられないことに悩んでいた。
ショートバスで出会ったSM嬢・セヴェリンと連絡して会ったソフィア。相談をするが、セヴェリンは一人の時にしかいけないのだと言った。虐待されたことがあるかと聞かれたソフィアは、ないと答えた。
ソフィアは、ロブと一緒にショートバスへ来た。リモコン式バイブを入れ、これで私を呼んで欲しいと言いながら、リモコンをロブに渡す。ジャスティンにセックスの相性がいい相手を探しては?とアドバイスをされ、ジャスティンにキスしてもいいかを尋ねる。その途中でロブからの呼び出しがあった。
セヴェリンに会ったソフィアは、ジャスティンはゲイだと伝えられる。セヴェリンは、もう女王様は嫌だと言い、ソフィアと行為に及ぶ。
ロブはリモコンを置き忘れており、テレビのリモコンと間違えて何度も押されていたのだった。喧嘩になる二人。
映画『ショートバス』の結末・ラスト(ネタバレ)
ジェイムズはジムで袋をかぶり、プールにゆっくりと沈んでいった。ひとりの男に助け出される。なぜ自殺をしようとしたのかと聞く男。男はいつもジェイムズを双眼鏡で見ていた、彼のストーカーのカレブだった。
ジェイムズは、ジェイミーからの愛が強すぎたことで悩んでいた。自分をいたぶっていた者たちと同じ強さの感情を感じていたのだ。別の男を二人の間に入れることで、ジェイミーが一人にならないようにしたかったと言う。カレブは思わずジェイムズにキスする。最初は嫌がって暴れるジェイムズだったが、とうとう彼を受け入れた。
セヴェリンはまたSMの客をとっていたが、女王様は引退し、いつしか立場は逆転していた。ソフィアは一人で海辺に行った。海辺で自慰をするソフィア。
皆がショートバスへと集まる。ここに集まった者たちは、それぞれの幸せの形を模索し、見つけながら、楽しく歌い踊るのだった。
映画『ショートバス』の感想・評価・レビュー
濃い場所に濃い悩みを持つ人々が集まっており、「普通」とはなんなのかがわからなくなってくる。それぞれの幸せの形が有り、正解は本人たちにしか見つけられるものではないのだろう。
本人役であったり、実生活でもカップルであったりなど、説得力のあるキャスティングで引き込まれる映画。自分の性生活に変化が起こるかはわからないが、新しい風を感じるにはまだまだこの先も役に立ってくれる作品なのかもしれない。(MIHOシネマ編集部)
どういう気持ちでこの作品を見れば良いのか悩みましたが、自分自身も性生活に悩みがあるとして、カウンセリングを受けるような気持ちで見ると楽しめるかなと感じます。真面目に見ていると何を見せられているのだろう…という気持ちになってしまうので、こんなカップルもいるのかと軽い気持ちで見るのが良いでしょう。
私の知らない所にはいろいろな悩みを持つ、様々なカップルがいるのだなと勉強になりました。(女性 30代)
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