映画『シュレック3』の概要:とうとうフィオナと結ばれたシュレック。しかし、なんとシュレックに、遠い遠い国の王位継承権が譲られた!?自由気ままに生きていたいシュレックの運命は如何に。大人気シリーズ『シュレック』の第三弾。
映画『シュレック3』の作品情報
上映時間:93分
ジャンル:アニメ、アドベンチャー、ファンタジー、コメディ
監督:クリス・ミラー
キャスト:マイク・マイヤーズ、キャメロン・ディアス、エディ・マーフィ、アントニオ・バンデラス etc
映画『シュレック3』の登場人物(キャスト)
- シュレック(マイク・マイヤーズ)
- かつて、周囲から恐れられていた全身緑色の化け物。紆余曲折の末フィオナと結ばれるが、不自由な生活に辟易している。
- フィオナ(キャメロン・ディアス)
- 真実の愛を貫き、シュレックと一緒になることを決意した遠い遠い国の姫。倒れた父に変わり、国を守る。
- ドンキー(エディ・マーフィー)
- シュレックとは旧知の仲であるロバ。かなりのお調子者で、メンバーの中ではムードメーカー的役割を担う。
- 長ぐつをはいたネコ(アントニオ・バンデラス)
- 今までシュレック達と何度も共に戦ってきたネコ。基本的にクールで戦闘能力も高いが、ここぞという時に猫の可愛らしさを武器にする。
- アーサー(ジャスティン・ティンバーレイク)
- ハロルドが後継者の一人として指名した人物。気が弱く、周囲からいじめられている。
- チャーミング(ルパート・エヴェレット)
- かつてシュレックとフィオナに敗北してからというもの、彼らに深い恨みを持っている。今回、シュレックの留守を狙いとある計画を立てる。
- ハロルド(ジョン・クリーズ)
- フィオナの父親で、遠い遠い国の国王。病で倒れ、死の間際に後継者を指名した。
映画『シュレック3』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『シュレック3』のあらすじ【起】
あらゆる困難を乗り越え、とうとう結ばれたフィオナとシュレック。そんな彼らは、現在フィオナの故郷である、遠い遠い国にいた。国王であるフィオナの父親、ハロルドが病気になって倒れてしまったのだ。
そんなハロルドに変わり、シュレックとフィオナは日々王代理としての仕事を必死にこなしていた。しかし、元々自由気ままに生きていたいシュレックにとって、そんな生活は苦痛でしかなかったのだ。そして、ある日とうとうハロルドの容態は悪化し、この世を去ってしまうのだった。
彼は死の間際、自分の後継をシュレックとフィオナか、またはフィオナの従兄弟であるアーサーに託す、と言い残した。勿論、自分の家に帰りたいシュレックは王になどなりたくない。その役目をアーサーに押し付けたいシュレックだが、アーサーは現在国を出ており行方をくらましていた。自分の幸せな未来のためにも、シュレックはアーサーを国に連れ戻すための旅に出ることにするのだった。
映画『シュレック3』のあらすじ【承】
シュレックは長年連れ添ってきたドンキー、そして、長ぐつをはいたネコと共に王国を飛び出していく。しかし、今までシュレックとあらゆる危険を乗り越えてきたフィオナが、今回は国に残るという。それは王代理として国を守るためでもあったが、実はもう一つの理由があったのだ。
フィオナはその理由を、旅立つ直前のシュレックに告げた。なんと、フィオナのお腹の中にはシュレックとフィオナの子供がいたのである。しかし、今まで幸せな家族の思い出があまりないシュレックは、自分が父親になるという事実に戸惑ってしまう。そして、挙げ句の果てには船の中で悪夢にうなされてしまうのだった。
一方、以前シュレックに敗れ彼に恨みのあるチャーミング王子が不穏な動きを見せていた。彼は、おとぎ話の悪役達に声をかけると、シュレックのいない隙をついて王国を乗っ取ろうと考えていたのだ。そんなことを知るよしもないシュレックは、現在アーサーがいるというウスターシャー魔法学校に到着した。
映画『シュレック3』のあらすじ【転】
アーサーはシュレックの想像とは異なり、貧弱で、いじめられっ子の学生だった。そんなアーサーは、自分が王様になれると聞き大興奮。喜んでシュレックの後をついていくものの、しかし、やはり自分では務まるはずがない、とプレッシャーに負け逃げ出そうとする。そんな時、彼らは魔法使いであるマーリンに出会うのだった。
一方、フィオナは仲間のお姫様達から、妊娠を祝ってもらっていた。しかし、その時、悪役連合が城へと乗り込んでくる。逃げ出す一行だったが、仲間の裏切りにあい、とうとう捕まってしまうのだった。そして、フィオナがチャーミングに捕まったという話は、アーサーを必死で説得していたシュレックの耳にも入ってくる。
しかし、ここから遠い遠い国まではかなりの距離がある。マーリンの魔法でなんとか国まで飛ばしてもらった一行だったが、悪役連合に見つかってしまう。そして、シュレックだけでなくアーサーにも危険が迫ってしまうのだった。
映画『シュレック3』の結末・ラスト(ネタバレ)
アーサーを助けるため、王位継承権があるのは自分だけだ、とシュレックは嘘をついた。チャーミングの狙いはこの国を乗っ取ること。継承権を持たないアーサーは不要だ、となんとか彼は解放されることになる。しかし、アーサーもまたシュレックの言葉を間に受けてしまい、騙された、とショックを受けるのだった。
一方、大人しく閉じ込められている姫達ではなかった。彼らは自ら牢をぶち破ると、城に突撃していく。そんな中、ドンキーがシュレックの発言の真意をアーサーに伝えるのだった。城では、シュレックを助けるべくおとぎ話の住人達が激しい戦いを繰り広げていた。しかし、彼らは次第に押され始めてしまう。
そんな時、勇気を振り絞ったアーサーが現れる。彼は、悪役達に心からの言葉をかける。すると、悪役達がアーサーの言葉に共感し、武器を置いたのだ。そして、仲間を失ったチャーミングは一気に劣勢に立たされ、なすすべもなく敗北するのだった。アーサーは自分を信じることにし、国王の座に就くことになる。そして、シュレックは念願の自宅に戻り、子供達と共に幸せに暮らすのだった。
映画『シュレック3』の感想・評価・レビュー
1作目、2作目では「醜い怪物」とシュレックの劣等感が目立っていましたが、本作では感じませんでした。父親になるシュレックの心の成長があったのだと思います。いじめられっ子だったアーサーも自ら王となる決心をして、成長が感じられました。お姫様たちも助けを待っているだけじゃなく、自分で飛び出すのも良いですね。
ロバドラゴンたちが飛び回るのところが可愛くて好きでした。一番のお気に入りは最後の長靴をはいたオムツネコの不機嫌そうな顏です。(女性 40代)
基本的にのんびり屋で面倒くさがりのシュレックが、家庭を持ち、国の仕事や、フィオナの妊娠、、、男としては割と共感してしまう部分があり、ついつい感情移入してしまった。とはいえ、シュレックも少しずつ父親らしい責任感を持ち始めていったり、劇中での成長が微笑ましく思えた。シュレックに登場するお伽話のキャラクターが意外と見所であり、今回もアーサー王にひっかけているのかもしれないが、貧弱なアーサーがここぞという場面で、王の威厳を見せるところも良かった。(男性 30代)
シュレックシリーズ3作品目。
今回も笑いたくさんで楽しんだ。ハロルド王の死にかけのシーンはシリアスすぎないように笑わせてくるし、プリンセスたちはイケイケすぎるし、ヴィランズたちはピュアだしで面白かった。
フィオナは子供ができて喜ぶ気持ちをシュレックに共有したいが、喜んでくれるか不安な気持ちがあり、一方でシュレックは子供ができることに対する不安があり、どちらにも共感できて、シュレックが成長していく姿も見られた。
なんと言ってもお伽話の登場人物たちがたくさん集まっていて絵面的にもとっても可愛くて楽しいので、シュレックシリーズは見ていてワクワクする。(女性 20代)
ハロルド国王の後継者として後を継ぎたくないシュレックは、もう一人の候補者であるアーサーを探しに旅に出る。フィオナの妊娠を知って不安に襲われるシュレックと、自分に自信がないアーサー。二人の似通ったトラウマから、シュレックはアーサーを励ましながら国に向かっていた。お決まりのハプニングや悪役の登場、そして戦い。悪役でさえも、とてもチャーミングで可愛らしいと思ってしまう。おとぎの国の世界に浸り、映画を存分に楽しむことができるだろう。(女性 30代)
シリーズを通して吹替の声優陣が最高なこの『シュレック』シリーズ。今作はプリンセスの声優にかなり力を入れています。プリンセスフィオナはもちろん藤原紀香。今作から登場の白雪姫に大沢あかね、髪長姫に光浦靖子、眠れる森の美女に大久保佳代子と芸人さんたちの掛け合いを見ているような面白さはこの声優陣ならではでしょう。本当にこのセリフあるの?アドリブなんじゃないの?なんて思ってしまうほどテンポが良いのでとても楽しく見られました。シリーズ3作目となっても前作を超えるほど面白く作れるのって凄いですよね。(女性 30代)
1,2作と楽しんで見ることが出来たが、今作も同様。
今回のシュレックは、おとぎ話のハッピーエンドの向こう側である子供が出来て自分が父親になるというステージに立つことになる。父親になるという一大事件に、冒険を通して向き合っていく姿は、コメディとはいえ胸に迫るものがあった。
多少のマンネリ感はあったものの、良く言えば様式美を確立したともいえる。この世界観にしばらく浸っていたいと思う自分としては、まだまだ物語が続くことに嬉しさを覚えた。(男性 30代)
関連作品
次作 シュレック フォーエバー
前作 シュレック2
みんなの感想・レビュー
『シュレック』シリーズも三作目まできて、勢いは衰えて来たが、まだまだ面白い。やっぱり似たような展開になるので、「マンネリ化している」「つまらなくなった」というよくない評価もあるが、『シュレック』シリーズの醍醐味は小ネタとブラック・ジョークにあると思うので、そこに衰えがない今作もいい映画だったと思う。
ここまでヒットして続いてきたシリーズも、次作で完結である。今作で変化を見せたシュレックが、次回作の伏線にもなっているので、そこにも注目したい。
①父親になる覚悟
シリーズ三作目にして、今回シュレックとフィオナに赤ちゃんができる。それがキーワードにもなっている。
フィオナとの出会いでかなり変わってきたシュレックだが、今度は父親になるという覚悟も意識せざるを得なくなる。一人でのんきに生きていければいいと思っていためんどくさがりやのシュレックが、次々騒動に巻き込まれて今や進んで冒険しているようにすら思える。かなりの進歩である。ここにきてやっと主人公らしくなってきた印象。
アーサーを探す旅は、シュレックが父親になる覚悟を固める旅でもあった。旅から戻ればフィオナと赤ちゃんを迎える準備に入るのだから。そこに、なよなよして王になる決心も簡単にゆらぐアーサーが登場する。シュレックはこのアーサーに自分を重ね合わせ、彼を勇気づけると同時に自分も覚悟を固めていったのだと思う。
②相変わらずの小ネタ
序盤から、悲しい場面のはずなのに亡くなる王ハロルドがカエルのままだったりと、かなりふざけている。悲しい別れなのに笑えてくる、さすがである。
前作の悪役、フェアリーゴッドマザーの息子チャーミングはまた性懲りもなく悪事を働き、本来悪役であるはずのドラゴンはドンキーと結婚して子供もでき、すっかり幸せに暮らしている。
シリーズ通して善と悪が逆転しており、目新しい特徴は増えていないものの、「アンチ・ディズニー」精神を貫いている。
第一作目から勢いのままここまできて、良い集大成になったと思う。
フランスでテレビ放映で観たのと、序盤見落としていたのでネタバレあらすじ解説は助かりました。