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映画『シンプルメン』のネタバレあらすじ結末と感想

映画『シンプルメン』の概要:有名なメジャーリーガーだった父親が爆破犯として逮捕され、逃亡している。その父親と再会するために旅に出た兄弟と、道中であった女性との間に起きた出来事を紡ぐヒューマンドラマ。

映画『シンプルメン』の作品情報

シンプルメン

製作年:1992年
上映時間:106分
ジャンル:ラブストーリー、ヒューマンドラマ
監督:ハル・ハートリー
キャスト:ロバート・バーク、ウィリアム・セイジ、カレン・サイラス、エリナ・レーヴェンソン etc

映画『シンプルメン』の登場人物(キャスト)

ビル(ロバート・ジョン・バーク)
元保険外交員の長男。妻に裏切られ、子供のために慰謝料を払いながらうだつの上がらない日々を送っている。故郷に戻り、弟と再会。父親を探す旅に同行する。
デニス(ビル・セイジ)
ビルの弟。真面目な大学生。まだ会ったことのない父親と言葉を交わすためにビルを連れて旅に出る決心をする。道中であった女性と初めての恋に落ちる。
エリナ(エリナ・レーヴェンソン)
デニスが道中出会った女性。気性の激しいタイプだが、どこか孤独を抱えていてデニスを魅了する。しかし、ビルとデニスの父・マケイブと関係の深い女性だった。

映画『シンプルメン』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『シンプルメン』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『シンプルメン』のあらすじ【起】

警備員を拘束し、強盗に成功したビル。警備員が身に着けていた聖母・マリアのネックレスを奪い、銃は壊れていることを明かした。

仲間は親友と愛人・ヴェラだけである。しかしビルは親友とヴェラに裏切られ、予想よりはるかに少ない3000ドルの手切れ金を渡された。

無理に追うことをしないビル。カフェで別れた妻と落ち合い、子供の養育費を手渡した。街ではビルの父親・マケイブが23年ぶりに逮捕されたことが噂になっていた。

ビルの弟・デニスはまだ大学生である。真面目なデニスは、かつては大リーグで活躍した有名選手であったマケイブが、国防総省の爆破犯として逮捕されたことに疑念を抱いていた。

マケイブと面会するため刑務所へ出向いたデニスだが、発作を起こし病院へ運ばれたことを知る。偶然にもビルと鉢合わせ、一緒に病院へ向かうがマケイブはすでに逃亡していた。

マケイブに愛想をつかしていた母親。デニスに1枚の写真と通じない電話番号を渡し、兄弟で支え合うように言い残しその場を去った。

母から渡された写真には「TARA」という署名があった。デニスは電話番号を頼りにビルを無理に連れ出しマケイブを探す旅に出る。

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映画『シンプルメン』のあらすじ【承】

なけなしの20ドルを持ち寄り、バスでロングアイランドを目指したビルとデニス。降り立った先で、二人はネッドという男とキムという少女と出会う。

ネッドはバイクが故障し、路頭に迷っていた。ビルは壊れたバイクと銃を交換する。バイクを直しデニスと遠くを目指すつもりだったのだ。

元妻の再婚に気を落としていたビル。恋愛を知らないデニスに当たり、翌日ネッドを焚き付け発砲事件を起こさせたのだった。

警察に気づかれる前に、バイクを走らせたビル。バイクの調子が悪くなり、一休みした先で二人はケイトという女性に声をかけられる。そこにはエリナという少女が失神していた。

エリナをデニスが抱きかかえケイトが営むバーに向かう。バンガローも経営していたケイトは二人を泊めることにする。そこにはケイトの友人・マーティンも身を寄せていた。

ケイトの元夫は前科持ちで、最近出所をしたばかりだとマーティンは話す。ケイトを脅かす存在である元夫。ビルはミステリアスなケイトの雰囲気に惹かれ始めていた。

マーティンに手伝ってもらい、電話番号の住所を突き止めたデニス。世間知らずな弟に代わり、ビルはケイトに運転してもらい電話番号の住所を目指した。

映画『シンプルメン』のあらすじ【転】

ビルが向かった先では火事が起きていた。不運なことに火元は目的の家だった。保険金狙いの方かだと見抜いたビル。気を落とすかと思いきや、ビルはケイトと二人きりになりキスをする。ケイトは思わず平手打ちをしてしまった。

その頃、デニスはガソリンスタンドにバイクを売りに行っていた。アルバイトの男は、バイクを見ずに、一時的に引き取った。

バーで時間を潰していたデニスに、エリナが話しかけてきた。つかみどころのないエリナに翻弄されるデニス。さらに、エリナはマケイブのことを知っているように会話を濁し、デニスを翻弄した。

実はエレナはマケイブの愛人だった。70歳にもなる男と自分より年下の女性が関係を持っているとは信じ難いデニス。しかしエレナはマケイブと落ち合うためにこの街にいると明かした。

ビルとデニスは日を追うごとにこの街を離れがたくなっていく。デニスはエリナに惹かれていき、初めてのキスを体験した。ケイトもまたビルに惹かれていくのだった。

映画『シンプルメン』の結末・ラスト(ネタバレ)

明け方まで飲み明かしたビルたち。ビルとケイトは思うがままベッドを共にした。しかし翌朝、大きな物音がする。元夫が戻ってきたと怯えるケイト。外を除いたデニスはエリナを心配するが、部屋にエリナの姿はなかった。

エリナはデニスが持っていた写真を見て、マーティンの船の名前と同じだと気づいていた。マーティンからその話を聞いたデニスもすぐに港へ向かう。

そこには予想通りエレナが居た。そしてマケイブと会うことも叶った。マケイブは爆弾犯ではないと言う。ただ、楽しいから逃げていると明かした。

盗品であるバイクを預けたことで、ビルとデニスは追われる身になった。デニスはビルを巻き込まない方法を模索し、ケイトは警察が来る前にビルを逃がすのだった。

ビルはデニスに指示された港へ向かう。マケイブと久々に再会を果たすが、ケイトの元へ戻る決意をする。そこにはまだ警察が張っていた。取り押さえられたビルは、警察の手を振り切りケイトの胸に飛び込むのだった。

映画『シンプルメン』の感想・評価・レビュー

「ニューヨーク・インディペンデント映画界の気鋭」と称されるハル・ハートリー監督。今作もどこか鬱々とした閉塞感のあるヒューマンドラマを魅せてくれた。ロードムービーには変わりないが、道中の情景などに重きを置かないスタンスで登場人物の表情に集中させてくれる。「父探し」という設定だが、「爆破犯」というバックグラウンドを置いている点も“らしい”演出ではないだろうか。目的が異なる兄弟が同じ目的地を目指す様は、印象に残る時間となった。(MIHOシネマ編集部)

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