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映画『新感染 ファイナル・エクスプレス』のネタバレあらすじ結末と感想

映画『新感染 ファイナル・エクスプレス』の概要:ある夜、ゾンビウィルスが各街へと散りばめられた。別居中の妻の元へ列車にて愛娘と会いに行こうとしていた主人公は、1人娘をゾンビの脅威から守るために限られた空間の中で、人としての大事なものを取り戻しながら奮闘する。

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映画『新感染 ファイナル・エクスプレス』の作品情報

新感染 ファイナル・エクスプレス

製作年:2016年
上映時間:118分
ジャンル:アクション、ホラー
監督:ヨン・サンホ
キャスト:コン・ユ、チョン・ユミ、マ・ドンソク、キム・スアン etc

映画『新感染 ファイナル・エクスプレス』の登場人物(キャスト)

ソグ(コン・ユ)
証券会社のファンドマネージャーとして働いている。自分のことしか考えず、他人はどうでも良いと思っていた。娘のことをとても大切に思っているが、仕事が忙しく時間を取れずにいる。とても賢く頭脳派。
スアン(キム・スアン)
ソグの娘。父親に引き取られ育てられているが、別れた母親を恋しく思っている。父親に似て賢く、礼儀正しい。高齢者を労わるなど優しい性格。パパが大好き。
ソンギョン(チョン・ユミ)
サンファの妻で妊婦。情に厚く優しい。夫のサンファにはかなりきつく接しているも、そこには深い愛情が透けて見える。
サンファ(マ・ドンソク)
ソンギョンの夫で、体格が良く強面の肉体派。妻をとても大切に思っており、ソンギョンの言うことには勝てない。何が何でも妻を守ろうとする深い愛情と優しさを持っている。
ヨングク(チェ・ウシク)
高校生で野球部の遠征のため、列車へ乗車。仲間思いで勇敢。身長は181cmある。

映画『新感染 ファイナル・エクスプレス』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『新感染 ファイナル・エクスプレス』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『新感染 ファイナル・エクスプレス』のあらすじ【起】

証券会社のファンドマネージャーとして働くソグは、忙しく働く傍ら娘のスアンを育てている。別居中の妻とは現在、離婚調停の最中で自宅ではソグの母親が娘の面倒を見てくれていた。
翌日がスアンの誕生日という日。誕生日プレゼントに関して、いかに娘のことを疎かにしていたかを痛感したソグ。スアンがどうしても別居中の妻に会いたいと言うため、一緒に列車で妻が住む釜山へと向かうことにした。

翌早朝、車にて駅へ向かった父娘は高速列車KTXへと乗車。出発間際、駅構内で何かの騒動が発生し、足を何者かに噛まれた女性が息も絶え絶えに列車へと乗り込んで来る。そうして一路、KTXは釜山へと向けて走り出した。
出発してから十数分後、ソグが転寝を始めたため、スアンはトイレへ。だが、近くのトイレには男が引き籠っており入れず隣の車両へ。しかし、そこのトイレには体格の良い男性サンファが立っており、中には身重の妻サンギョンが入っていた。仕方ないので、更に進んで隣のトイレへ。

その頃、傷を負った女性に異変が起こる。顔色は悪く身体は細かく痙攣を繰り返していた。車内のテレビではニュースが放送されていたが、全国的な無差別暴動が発生し軍が投入されたと報道されている。そのことを部下からの連絡で知ったソグ。隣に娘がいないことに気付き捜しに向かう。

痙攣していた女性の息が止まった。すると、女性はゾンビへと変貌し乗務員へと襲い掛かる。噛まれた乗務員もウィルスに感染。高校生野球部がいた車両では、次に次にゾンビに襲われ騒然となる。噛まれた者も数分で感染しゾンビと化す。白い目をして獣のような動きで人々を襲うゾンビ。

ソグは娘を捜す傍らその様子を目の当たりにし丁度、トイレから出て来たスアンを抱いて即座に踵を返した。どうにか無事な車両へ逃げ延びた父娘。後から追いついたサンファは体格が良くどうやら格闘技に長けている様子で、追いかけて来たゾンビと戦う。束の間、隙ができたため、ソグは扉を開け夫婦を中へ入れた。ゾンビには知能がほとんどなく、扉を開けることを知らない様子。彼らは視覚によって人間を襲うらしく、見えなくなると小康状態になるようだった。

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映画『新感染 ファイナル・エクスプレス』のあらすじ【承】

状況の把握ができないまま、運転士から次の駅には停まらずに通過すると車内放送が流れた。その時、ソグのスマホに母親から連絡が入る。母親の話から恐らく、街全体がもうゾンビウィルスに感染したと思われた。次の駅でも暴動が起こっており、目を覆うような光景を横目に列車は通り過ぎる。

列車内で起こっていることと同じことが、テレビやネットでも流されている。政府は迅速に対応を行い事態は沈静に向かっていると言うが、現時点ではとてもそうは思えない。幸い電気やスマホの電波は健在で連絡を取ることは可能であったが、釜山にいる妻に連絡が取れないのが気がかりだった。

次の駅テジョンで軍隊が生存者を保護してくれることになったため、乗客はそこで全員下車することになった。ソグは軍隊の知り合いへ連絡を入れ、特別に保護してもらうよう頼み込む。

テジョンへ到着。駅構内には人の姿がない。乗客は恐る恐る列車から下車。ソグは娘を連れて他の乗客とは違う道を進んだ。ソグにとって他の乗客のことはどうでも良かったが、スアンは父親に対し自分のことしか考えていないから、母親も家を出て行ったのだと涙。

しかし、駅で待っているはずの軍隊はすでに全員が感染しており、たちまちの内に襲われてしまう。そのせいで娘がゾンビに襲われそうになっている。サンファが助けに入ってくれたが、ソグはゾンビに襲われ噛まれないよう必死に抵抗。引き籠もりの男が助けてくれたため、急いで駅構内の扉がある場所へ。サンファと高校生野球部のヨングク達と協力して扉を閉めた。

映画『新感染 ファイナル・エクスプレス』のあらすじ【転】

KTXが走り始めている。ソグとサンファ達は急いでホームへ向かうも、ソンビの数があまりにも多く強化ガラスでは支えきれずに扉が崩壊。野球部員2人が待ち伏せていたゾンビの餌食となってしまったが、ヨングクとソグとサンファはどうにかゾンビを掻い潜り、無事に列車へと乗り込んだ。

その後、ヨングクは同じ高校の女子に、サンファは身重の妻へ、ソグは娘へそれぞれに連絡を取ろうとする。するとヨングクの相手は15号車におり、サンギョンは13号車のトイレでゾンビに襲われていると言う。スアンも同じ場所にいて助けを求めていた。

3人がいる場所は9号車。彼らは武装できる物を探して身に着け、いざ13号車へ向けて出発した。10号車ではサンファを先頭に突破。11号車では窮地に陥るも、列車がトンネルに入りどうにか事なきを得た。連中は暗闇になると視界が悪くなり、代わりに音で獲物を感知するようだった。その特性を生かし12号車を上手く突破した。

13号車のトイレにてサンギョンとスアン、引き篭もりの男と老婆を救出。15号車には他にも生存者がおり安全らしい。この調子で進み扉を開けてくれれば合流できる。だが、15号車の生存者達はすっかり疑心暗鬼となっており、1人の傲慢なサラリーマンのせいで扉を厳重に縛っていた。

13号車には今までよりもゾンビが多くいる。ソグとサンファは長距離のトンネルへ列車が入るのを見計らって、荷物置きの棚から次の車両へと向かった。15号車へはすぐに向えたが、扉は開かない。13号車のゾンビがこちらに気付いてしまったため、14号車の扉をサンファが押さえていた。1人で支えるには、いくら肉体派の彼でも多勢に無勢である。ソグが扉を閉めるためにサンファの助太刀へ向かい、ヨングクが15号車への扉を破壊することにした。

しかし、サンファが扉の隙間からゾンビに噛まれてしまう。彼は泣き叫ぶ妻へこれから産まれてくる娘の名前を告げる。後のことはソグに頼んで自らが犠牲になった。ヨングクのお陰で15号車の扉の破壊に成功。サンファが意識を失う間際までゾンビを抑えてくれたため、一行は無事に中へ入るも老婆は逃げることに疲れ果て、自らがゾンビの餌食となるのだった。

15号車の扉をすぐに開けてくれれば、全員が助かったはずだった。だが、傲慢なサラリーマンは命からがら逃げて来たソグ達を罵り、15号車奥の連結部へと追いやってしまう。一行は失われた命に深い悲しみを覚えつつ、安全な場所にて一息つくことができた。
そんな15号車の連中の行動に辟易とした老婆の妹が扉を開けてしまう。ソグ達を罵った連中は突入して来たゾンビ共によって、ほぼ全員が命を落とすことになるのだった。

映画『新感染 ファイナル・エクスプレス』の結末・ラスト(ネタバレ)

娘を元気づけたソグ。トイレにて部下と会話し、自分達がした仕事でゾンビウィルスが蔓延したかもしれない可能性に気付く。彼は責任を感じ、人知れず涙を零した。
そんな時、列車が急停止する。

東テグ駅にて、貨物車が横倒しとなり線路が塞がっていたのだ。運転士は他の列車を起動し、釜山へ向かうことを生存者へと告げる。そうして、彼は果敢にもたった1人で列車の運行に成功。
その頃、ソグ達も列車の外へ。運転士が言っていた線路へと移動を開始するも、暴走列車により事故が発生。列車と列車の隙間に取り残されたソグ達。引きこもりの男が身を挺してくれたお陰で、ソグとスアン、ソンギョンは下部の隙間から逃げ出すことに成功する。

3人は数多のゾンビに追われながらも、運行する列車へと必死に走った。そうして、どうにか列車へと乗り込むことに成功。これで釜山へと向かえると思った矢先、操縦席に感染した傲慢なサラリーマンが乗り込んでいる。奴がゾンビへと変貌を遂げたため、ソグは必死になって抵抗。噛まれながらも脅威を排除した。

感染したソグはその後、ソンギョンに操縦方法を教え、最愛の娘と涙ながらに最期の別れをする。ソグは運転席から列車の後部へと向かい、娘が助かることを願って意識がある内に自ら列車から飛び降りるのだった。

しばらく後、釜山の手前のトンネルで線路が封鎖されていたため、ソンギョンとスアンは寄り添いながら、トンネルへと徒歩で進む。
トンネルの出口では軍が線路を封鎖して防衛網を築いていた。彼らは向かって来る女性と子供がゾンビかどうか判別できず、殺せと命令が下る。兵士は銃を構え引き金を引こうとしたがその時、女の子の声で歌が聞こえた。スアンが父親のために発表で歌うはずの歌だった。このことで、ソンギョンとスアンが生存者だと知れ、2人は軍から保護されるのであった。

映画『新感染 ファイナル・エクスプレス』の感想・評価・レビュー

この10年というものゾンビ映画は増加の一途をたどり、それこそパンデミックといって差し支えない繁栄ぶりだがこの映画ほど意欲に燃えた創意工夫がなされた映画はなかったように思う。ゾンビ映画ではとかくゾンビになってしまった愛する人を殺さなければならない部分を恐怖にしがちではあるが、その一歩前の愛する人を失う恐怖。自分が死ぬ恐怖。に立ち返り丁寧に描いた点も非常に良い。ド直球の火の玉ストレートを投げ込んだサンホ監督に拍手。(男性 30代)


これは単なるゾンビ映画ではない。家族への愛や恋人への愛、友人への愛を丁寧に描いた、様々な形の「愛」がテーマの映画であると強く感じた。ゾンビが襲ってくる恐怖はもちろんのこと、愛する人との別れと再会や、剥き出しになる憎悪や差別、人間の集団心理の恐ろしさなどが全て丁寧に描かれていた良作である。特に娘を最後まで守り切る主人公の父親としての覚悟は、涙無しでは観ることができない。ゾンビ映画は普段好んで観ないという人にも、胸を張ってお勧めしたい映画である。(男性 20代)


韓国映画の中で断トツの面白さだった。ゾンビウィルスが繁殖し、大切な人を守るために奮闘する主人公とその仲間たちに早々に心を奪われてしまった。

パニック状態のときに、人がいかに自己中心的になってしまうのか、そして大切な人のためにどこまで出来るのか証明してくれたようだ。極限状態の人間心理を様々な形で見せてくれる。

特に、新幹線の中でソグ、ヨンファ、ヨングクが繰り広げる戦いは目が離せない。そして、韓国らしい終わり方に涙が止まらなくなるだろう。(女性 20代)


全世界で高い評価を受けた韓国のゾンビパニック映画。ただ、ゾンビから逃げるだけでなく、人間愛が詰まった上質なストーリーに仕上がっている。
敏腕ファンドマネージャーのソグは、娘のスアンを(別居している)妻の元まで送るその道中で、感染者たちに襲われてしまう。ソグがスアンの誕生日に以前あげたのと同じ物をプレゼントしてしまうなど、親子の微妙な関係性を表現するセンスは秀逸である。
さらに、走る列車を舞台にすることで、スピード感が増し、感染者から追われるスリリングに拍車をかけている。
ただのゾンビ映画でないことは確実である。(男性 40代)


初めて見た韓国映画なのだが、非常に出来が良くて驚いた。ただのゾンビ映画に留まらず、良い方にも悪い方にも人間味に溢れた作品だ。
この状況下で出会ったばかりの他人をこうも思いやれるのか、不思議になる気持ちはあった。だが、人々は愛や優しさに満ち溢れた人が多く、ハラハラしつつもどこか穏やかな気持ちで見ていたと思う。
もちろん、車両を移動してきたソグたちに猜疑心剥き出しで犠牲者を出すシーンはイライラさせられたし、気分も悪かった。これはゾンビ映画含め、パニック映画ではよくある事だろう。
車両の移動シーンは色んな方法でゾンビたちを掻い潜っていて、謎解き脱出ゲームを見ているようでドキドキして、面白かった。(女性 20代)


ダジャレのようなタイトルからは想像できないくらいクオリティが高く見応えがあり、考えさせられる作品。
新幹線という閉じられた空間で巻き起こるパニック描写もさることながら、そこで描かれる濃厚な人間ドラマに心動かされる。
これはただのゾンビ映画ではない。はっきり言って逆タイトル詐欺。
登場人物も皆個性的かつリアルな演技で素晴らしかったが、やはりマ・ドンソク演じるサンファが最高だった。この映画を観て彼を好きにならない人はいないと思う。(女性 30代)


ゾンビ映画で韓国の作品を観たのは初めてであったが、本当に面白くて衝撃を受けた。
やはり韓国映画は最高である。
子供を守る父親、妊娠している妻を守る夫、様々な人間模様が描かれており、ゾンビ映画の中でも思わず感情移入してしまう、応援したくなってしまう、そんな映画であった。
果たしてこの結末をハッピーエンドと言っていいものなのか、正直分からない。しかし、守りたい者の為に必死に立ち向かう者の姿は、本当に美しいものである。(女性 20代)


韓国映画ってどんなジャンルでも愛の形がものすごく強く描かれている気がします。ラブストーリーはもちろんですが、過激な復讐劇やスパイ、そして今作のようなゾンビ映画でも必ず「愛」が描かれているんです。
ゾンビになりたくないのは皆同じですが、このような非常事態に自分のことよりも大切な人のことを守ろうと勇気を持った行動をできる人がどのくらいいるのでしょう。
ただのゾンビ映画ではなくて、ストーリーもしっかりしているので最後まで飽きることなく楽しめました。(女性 30代)

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