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映画『深夜食堂』あらすじ・ネタバレ結末と感想

映画『深夜食堂』の概要:TVドラマ「深夜食堂」を映画化。寡黙で顔に傷のあるマスターを中心に心を癒す料理と深夜食堂に集う客の人生がマリアージュする3話構成。出演は小林薫、多部未華子、オダギリジョー。2015年の日本映画。

映画『深夜食堂』 作品情報

深夜食堂

  • 製作年:2014年
  • 上映時間:119分
  • ジャンル:ヒューマンドラマ、コメディ
  • 監督:松岡錠司
  • キャスト:小林薫、高岡早紀、柄本時生、多部未華子 etc

映画『深夜食堂』 評価

  • 点数:80点/100点
  • オススメ度:★★★★★
  • ストーリー:★★★★☆
  • キャスト起用:★★★★★
  • 映像技術:★★★★☆
  • 演出:★★★★☆
  • 設定:★★★★☆

[miho21]

映画『深夜食堂』 あらすじ(ストーリー解説)

映画『深夜食堂』のあらすじを紹介します。

第1話「ナポリタン」

1日が終わり、人々が家路を急ぐ頃、寡黙なマスターの店「めしや」が今夜も開店した。常連客2人が、シンプルで甘い卵焼きを美味しそうにほおばっていた。それを見つめるマスター(小林薫)には悩みがあった。

悩みというのは、数日前に客が店に置き忘れた名無しの骨壺。大切な物だから、すぐに引き取り手が現れると思ったが、一向に引き取り手は現れなかった。そんな晩、店にたまこ(高岡早紀)が訪れた。

”死にたい・・。”とひとりごちる彼女は、ある人の元愛人で、不倫相手の葬式にも出席出来なかったと言う。そんな様子に同情した常連客のはじめ(柄本時生)は彼女と親しくなり、やがて結婚を約束します。

ところが、亡き不倫相手の遺産が入ることになり、たまこはあっさりはじめを捨て、お金を選んでしまう。そんな別れを選んだたまこにマスターが出したのは、プレートに卵焼きをひき、その上にアツアツのナポリタンが盛られた一皿だった。

第2話「とろろご飯」

ある夏の晩、女の子がお腹をすかせて、めしやにやってきた。とろろご飯を注文したが、出来上がるまでの間、おひたしやウィンナー、きんぴらを食べたあと姿を消してしまう。

数日後、無銭飲食した女の子、みちる(多部未華子)が再びやってきて、この店で働きたいと言う。腱鞘炎で手を痛めていたマスターは、短期間だけ、みちるを雇うことに決めた。

みちるには料理の才能があり、卵焼きから郷土料理の”糸カボチャの酢の物”まで作って出すと、常連客から温かく迎えられた。

また、みちるの出身は新潟らしい。開店前にふらりと店にやってきた、交番勤務の小暮(オダギリジョー)が聞いたのだった。夏祭りの夜、みちるを連れ戻しに来たという長谷川と名のる男がやってきた。

みちるとやり直したいとしつこく迫ります。”今度こそ、店を持たせてやるから”とまで言うが、みちるは断ります。そんなみちるを見かねて、交番勤務の小暮が、”実はみちるさんにプロポーズをしたんです!”と芝居をするのだった。

こうして、男は去り、一件落着。ぬか床を店に提供してくれる女将(余貴美子)から料亭で働かないかと誘われます。めしや最後の勤務の夜、みちるにマスターが出したのは、「とろろご飯」だった。

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映画『深夜食堂』 結末・ラスト(ネタバレ)

第3話「カレーライス」

あの大震災から早4年。常連客の2人、あけみとさえこは被災地でのボランティア活動を続けていた。その時に知り合った謙三(筒井道隆)は、震災で妻を亡くし、遺体も見つからないまま日々を過ごしていた。

ボランティアのあけみに想いを寄せ、プロポーズするが返事をもらえない。業を煮やした謙三は、東京へあけみに会うために出てきたのだった。そんな彼の心を捕らえたのは、あけみ達が作ったカレーライス。めしやのマスター直伝の味だった。

一方、骨壺の引き取り手は訪れず、寺で供養してもらうことに。開けてみると、骨壺には骨ではなく大量の砂が入っていた。やがて、謙三は悟り、故郷へ戻ってゆきます。その後、骨壺の引き取り手(田中裕子)が現れた。

骨壺は元ダンナのものだと言う。そして大量の砂は甲子園の砂だった。雪の降る夜、店に再び、みちるが訪れた。手作りの炊き合わせを持って、久しぶりにマスターの作ったとろろご飯が食べたいと言う。常連客と共に味わうのだった。

映画『深夜食堂』 感想・評価・レビュー(ネタバレ)

映画『深夜食堂』について、感想・レビュー・解説・考察です。※ネタバレ含む

客の人生と珠玉の一皿の物語

料理を題材にしたドラマや映画は多いが、特に「映画 深夜食堂」をおすすめしたい。観るとお腹がすくだけでなく、人情味あふれる話にほろりとしてしまう。ドラマ版と変わらない雰囲気もいい。

なぜだろう、ノスタルジーな感傷が湧き上がってきます。マスターは自分について多くを語らない。ただ客の人生を温かく迎えて、料理で癒してくれます。3話形式で語られるが、人気なのは第2話「とろろご飯」だろう。

みちる役の多部未華子がワケありだが、料理上手な女の子を演じています。卵焼き、糸カボチャの酢の物、とろろご飯と人生は料理と共に広がってゆく。両親を亡くしても人は、自分の中に核となるものがあれば生きてゆけるのだと思う。
人生に疲れたら、ひと休みして深夜食堂に行こう。あなたは何を注文しますか?

料理映画おすすめベスト2!コレを観ずにして、食べるなかれ

日本人のソウル・フードは何だろうか。著者は、白ご飯とお味噌だと思う。毎日、食べても飽きのこないものだから。日本人全体で考えると、ラーメンやカレーライスかもしれない。

「映画 深夜食堂」と共に観たい、2つの映画を紹介します。1作目は、伊丹十三監督の「タンポポ」(85)。トラックの運転手が、未亡人のさびれたラーメン店を町1番の店にするために奮闘するグルメ・ファンタジーです。

料理をエロティクな観点から見せるのは、さすが伊丹十三監督ならではです!特に牡蠣のシーンは何度見ても、表現がスゴイと思う。また宮本信子や山崎努など豪華な俳優陣にも注目です。

2作目は、小林聡美主演の「かもめ食堂」(05)。まったり感が魅力で、優しい時間が永遠に流れてゆくのがたまらない。この映画で描かれるのは、おにぎり。日本でも北欧であっても、食は国を超えて心に響くのだ!

小林聡美、片桐はいり、そしてもたいまさこの3人もまた良い味を出しています。ぜひ、目と心に美味しい映画を味わってはいかが。


料理をテーマした作品って見終わったあとに心が満たされる感じがしませんか?美味しいご飯には、味だけでなく、人を思いやる気持ちや優しさも含まれているのだと感じさせてくれる作品でした。
深夜帯のドラマで料理をテーマにした作品といえば『孤独のグルメ』がありますが、今作は美味しいご飯屋さんに食べに行くのではなく、食堂にやってくる訳ありなお客さんを、寡黙な店主が優しい料理でおもてなしするというストーリーです。
こういうお店があったら行ってみたいなと思わせるような、心が温かくなる作品でした。(女性 30代)

映画『深夜食堂』 まとめ

美味しい映画には、理由があります。人生や食べ物を巡るエピソードも重要ですが、この人に会いたいという気持ちがいちばん。深夜に訪れたくなる、食堂めしや。TVドラマ版そのままに映画も再現されていますが、なぜ、映画版も製作されたのでしょうか?

TVドラマだけでは訪れる人(観客)が少ないのかもしれませんね。同じ名前の店が大分にあるそうです。そんな事を聞くと訪れたくもなり、食欲が止まらない!まだ、マスターの秘密が語られていないので、TVシリーズもしばらくは続くのではと思います。

映画で描かれるのは、「ナポリタン」と「とろろご飯」、そして「カレーライス」です!交番勤務の小暮を演じる、オダギリジョーの脱力感とイケメンぶりも魅力です!小暮とラーメンやの女の子とは一体、どうなるのか?そういったユルイ展開にも注目して下さい。

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次作 続・深夜食堂

この記事の編集者
影山みほ

当サイト『MIHOシネマ』の編集長。累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家です。多数のメディア掲載実績やテレビ局の映画番組とのタイアップ実績があります。平素より映画監督、俳優、映画配給会社、映画宣伝会社などとお取引をさせていただいており、映画情報の発信および映画作品・映画イベント等の紹介やPRをさせていただいております。当サイトの他に映画メディア『シネマヴィスタ』の編集長も兼任しています。

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みんなの感想・レビュー

  1. 影山みほ 影山 美穂 より:

    表記を間違えておりました。
    「ちはる」ではなく、正しくは「みちる」ですね。先程訂正させていただきました。
    ご指摘ありがとうございました。

  2. 匿名 より:

    とろろご飯の多部未華子ちゃんが演じる役はちはるではなくみちるでは…