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映画『ソーシャル・ネットワーク』あらすじ・ネタバレ結末と感想

映画『ソーシャル・ネットワーク』の概要:世界最大のSNSを作り、家庭をも手に入れた『フェイスブック』創立者・マーク・ザッカーバーグ。何億という支持者を得て彼が失ったものとは何だったのか。鬼才デヴィット・フィンチャーが初期のザッカーバーグを支えたサベリンの視点から描くドラマ。

映画『ソーシャル・ネットワーク』 作品情報

ソーシャル・ネットワーク

  • 製作年:2010年
  • 上映時間:120分
  • ジャンル:ヒューマンドラマ、サスペンス
  • 監督:デヴィッド・フィンチャー
  • キャスト:ジェシー・アイゼンバーグ、アンドリュー・ガーフィールド、ジャスティン・ティンバーレイク、アーミー・ハマー etc

映画『ソーシャル・ネットワーク』 評価

  • 点数:95点/100点
  • オススメ度:★★★★★
  • ストーリー:★★★★★
  • キャスト起用:★★★★☆
  • 映像技術:★★★★☆
  • 演出:★★★★☆
  • 設定:★★★★★

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映画『ソーシャル・ネットワーク』 あらすじ(ストーリー解説)

映画『ソーシャル・ネットワーク』のあらすじを紹介します。

時は’03年。
ハーバードに通うイケてない学生・ザッカーバーグ(ジェシー・アイゼンバーグ)は、ガールフレンドのエリカ(ルーニー・マーラー)にこっぴどく振られた腹いせに、ルームメイトのエドゥアルド(アンドリュー・ガーフィールド)とあるサイトを立ち上げる。
2人は、ハーバードの女子寮名簿をハッキングし、女子をランキングしたサイト『フェイススマッシュ』を立ち上げた途端、顰蹙を買うことに。

ザッカーバーグは、謹慎処分を受けたが反省の色も見せず、何故このサイトがウケたかを考えていた。
彼女たちの名簿がウケた理由は『身近な存在の女性のランキング』でありそれは学生たちにとって関心の対象だった。

ザッカーバーグは、そこからヒントを得て、誰でも申請さえすれば社交場を広げる事が出来る、ネット上の社交場『フェイスブック』を作ろうとする。
より複雑なアルゴリズムを書き、サーバーを確保する為には、エドゥアルドの力は必要だった。

しかしエドゥアルドは、その前に学内のファイナルクラブで有力な力を持つフェニックスのトップ、ウィングルボス兄弟(アーミー・ハマー2役)に認められる必要があると言い、この頃から徐々に2人の意見はすれ違い始める。

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映画『ソーシャル・ネットワーク』 結末・ラスト(ネタバレ)

ザッカーバーグは、エドゥアルドの資金提供を受けながらビジネスを拡大させていたにも関わらず、彼の存在をないがしろにし続け、とうとう口座を凍結されてしまう。

その頃には、エドゥアルド名義のフェイスブックの株も紙くず同然となり、彼の存在価値は会社の中ではないもの同然となっていた。

関わる者に冠して性格上の問題があるとはいえ、合理的すぎるという点に、おいてザッカーバーグは、エドゥアルド、ウィンクルボス兄弟に訴訟を起されるが、彼は何の悪気もないという姿勢を貫く。

映画冒頭とエンディングは、ほぼ同じで、フェイスブック創立時の面々が集まり、それぞれの弁護人を立てて争そい、解決に向かわない場面だ。
エンディングもまた、双方が合意しないまま終わっている。

映画『ソーシャル・ネットワーク』 感想・評価・レビュー(ネタバレ)

映画『ソーシャル・ネットワーク』について、感想・レビュー・解説・考察です。※ネタバレ含む

現在のFB在籍者は、創立時を見てはいない

ザッカーバーグは結果として成功を収めているかもしれないが、それはあくまで、彼の適性や性格をよく理解してくれる人が周囲にいたからである。
現在彼の妻となるプリシラさんも、フェイスブックがある程度、形となって世の中に走り始めた頃に入社しているのだから、この映画に出てくる様な揉め事には直接巻き込まれていないだろう。

その点に置いて、初期のフェイスブックの成立ちを客観的に観る映画としては良作である。

ザッカーバーグとエドゥアルドの性格は正反対

ザッカーバーグとエドゥアルドの性格は正反対で、ザッカーバーグが学内で巧くやっていけたのは、一重にエドゥアルドのお陰である事は間違いない。

ガーフィールド演じるエドゥアルドは、経済学を専攻し成功願望がある為、ファイナルクラブに入る事がその準備段階だと思っている。
現代の大学生に近いものがある。

一方のザッカーバーグは、折角出来たガールフレンドの前で、いかに自分が凄いかまくしたて、その挙句に振られる。
別段彼がコンピューターの天才だから許されるわけではない、彼はアスペルガーだったという疑いもある。
そうでなければ、フェイススマッシュで学内のサーバがクラッシュした事に対して、まず最初に迷惑をけて申し訳ないと思うべきなのに、脆弱性を指摘しただけだという意見は出てこない。

ずっと資金援助し続けているエドゥアルドの存在を忘れてナップスターのショーン(ジャスティン・ティンバーレーク)の口車になど乗ったりはしない。

恩知らずにも程があるからこそ、ザッカーバーグは、何億もの『遠い人』の信頼を得た代償として創立時の苦労を知るものを敵に回したのだ。

キャスティングの組み合わせも絶妙

ザッカーバーグを演じるのは、様々なタイプのヲタクを演じる事でも知られるアイゼンバーグ。
そんな彼に敵意を向けるのが、正統派美形俳優という組み合わせが面白い。

親友のエドゥアルド役は『アメイジング・スパイダーマン』役のガーフィールドで、最後の最後で、ザッカーバーグに怒りを爆発させる控え目な学生を熱演している。
アーミー・ハマーは、血筋そのものが良家なだけあり、この役はまさにはまり役である。

物語に明確な結末を出さないデヴィット・フィンチャーの手腕が生きている作品とも言える。


今や世界中で当たり前のように使われている『Facebook』。その『Facebook』が作られるまでを描いた作品。馴染み深いものが作り出されていく様は、観ていてワクワクが止まらない。スピード感もよく、思わず見入ってしまう。コンピューターの基礎を作った数学者の物語『イミテーション・ゲーム』もそうだが、実在した天才を描いた作品は本当に面白い。
恋人に振られたことから躍起になり『Facebook』を完成させ、冨と名誉を得た男は最後に友人までも失う。良い部分だけではなく人間性の部分も描いており、まさに『天才』のイメージそのものである。(女性 20代)


天才が考えることは凡人には理解できないなと思った今作。ザッカーバーグの功績は確かに凄いものですが、この作品を見た多くの人が共感するのはエドゥアルドのほうでしょう。常識があって、まともな行動をする人のほうが信頼出来ると思ってしまうのは人間として当然だと思うんです。
ザッカーバーグ1人の力ではフェイスブックをここまで大きなものにすることは出来なかったのは分かります。しかし、彼の独創的な考え方や凡人には理解し難い行動がこの結果を生み出すことになったと考えると、在り来りな事しか思い浮かばない私には何か大きなものを作り、動かす力は無さそうだなと感じてしまいました。(女性 30代)

映画『ソーシャル・ネットワーク』 まとめ

人気商売や、人の出入りが激しい中小企業のトップの中には、去る人追わず、来る人拒まずという感覚で生きている人も多いだろうと思う。
そこで、この映画を観て、塾考して頂きたい。

世界に名前の知られたSNSサービスでさえも、人が去り、誰かがやってくる時に、揉め事が起こっている。
その原因はどこにあるのか。人が『大事にされていない』という実感があるからだ。
合理的、主観的に物事を捉えすぎた、ザッカーバーグの手腕が、果たしていいものなのかどうか、今こそ問われる時代なのだと思う。

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