映画『スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望』の概要:遠い昔、はるか彼方の銀河系で…。伝説のSFシリーズ『スター・ウォーズ』旧3部作の第1章。暗黒卿率いる帝国の圧政下にある銀河系で、反乱軍とジェダイの生き残りvs帝国軍の戦いが繰り広げられる。
映画『スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望』の作品情報
上映時間:121分
ジャンル:SF、アクション
監督:ジョージ・ルーカス
キャスト:マーク・ハミル、ハリソン・フォード、キャリー・フィッシャー、アレック・ギネス etc
映画『スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望』の登場人物(キャスト)
- ルーク・スカイウォーカー(マーク・ハミル)
- 辺境の惑星タトゥイーンで伯父夫婦と暮らす青年。実は父親がジェダイで、その力を受け継いでいることが明かされる。機械の扱いがうまく、のちにパイロットの才能も見出される。
- ハン・ソロ(ハリソン・フォード)
- 流れ者の密輸商人。超速の宇宙船ミレニアム・ファルコンにルークたちを乗せることとなり、帝国軍との壮大な戦いに巻き込まれていく。
- レイア・オーガナ姫(キャリー・フィッシャー)
- 反乱軍のリーダーで惑星オルデランの姫。勝気な性格で、自ら危険に飛びこむこともいとわない。ハン・ソロとはケンカが絶えない。
- ダース・ベイダー(演:デヴィッド・プラウズ / 声:ジェームズ・アール・ジョーンズ)
- 帝国軍のナンバー2で、帝国軍の皇帝であるダース・シディアス卿の弟子。かつてはジェダイの騎士だったが、ダークサイドに落ち多くのジェダイの騎士を殺害した。
- オビ=ワン・ケノービ / ベン・ケノービ(アレック・ギネス)
- 滅亡したジェダイの生き残り。ジェダイはフォース(あらゆるものにある気の流れ)を操り、ライトセーバーで戦う。ベン・ケノービと言う偽名でタトゥイーンに潜み、かつての友の息子であるルークを陰ながら見守っていた。
- C-3PO(アンソニー・ダニエルズ)
- 反乱軍側の人型アンドロイド。さまざまな星の言語を話すことができる。嫌味家で悲観的。
- R2-D2(ケニー・ベイカー)
- 反乱軍側のアンドロイドでいつもC-3POとコンビを組んでいる。機械音のみなので、主要人物の中ではC-3POとだけ話が通じる。戦闘機に搭載されることも。やや向う見ずな面がある。
- チューバッカ(ピーター・メイヒュー)
- ハン・ソロとコンビを組んでいる、ウーキー族の生き残り。毛の長いゴリラのような見た目で、ハン・ソロに忠実。
映画『スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望』のあらすじ【起】
遠い昔、はるか銀河の彼方で…。銀河共和国とジェダイの騎士が滅び、銀河系は銀河帝国の圧政に苦しんでいた。そんな中、反乱軍のスパイが帝国軍の新基地デス・スターの設計図を盗み出すことに成功した。反乱軍のリーダー、レイア姫は、設計図を惑星オルデランへ持ち帰る任務についていた。しかし、帝国の皇帝ダース・シディアスの弟子、ダース・ベイダーが彼女を迫ってきていた。
レイア姫の乗った船が帝国軍に捕まった。レイア姫は、アンドロイドのR2-D2に養父の級友であるオビ=ワン・ケノービへの救援メッセージとデス・スターの設計図を隠す。そしてアンドロイドのC-3POとともに、船から脱出させた。レイア姫はダース・ベイダーに捕まってしまう。
R2-D2とC-3POは砂に覆われた辺境の惑星タトゥイーンにたどり着いた。しかし2体は捕まって売りに出されてしまう。
タトゥイーンに伯父夫婦と暮らす青年ルーク・スカイウォーカーは、偶然R2-D2とC-3POを買い取ることとなる。ルークがR2-D2を整備すると、レイア姫の映像が映し出された。彼女はオビ=ワン・ケノービに助けを求めていた。
映画『スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望』のあらすじ【承】
その夜、R2-D2が家を抜け出し、後を追ったルークとC-3POもろとも盗賊に襲われる。そこを救ったのがベン・ケノービだった。ルークの見込み通り、ベンこそジェダイの騎士オビ=ワン・ケノービだった。オビ=ワンはルークに彼の父親のライトセーバーを渡し、父親は多くのジェダイの騎士と同じく、ダース・ベイダーによって殺されたのだと話す。レイア姫からのメッセージを見たオビ=ワンはルークにともに来るよう誘うが、ルークは断る。しかし家に戻ると、家は帝国軍の追手に襲われた後だった。伯父夫婦も殺されてしまい、ルークはオビ=ワンとともに旅立つことを決意する。
オビ=ワンはハン・ソロと相棒のチューバッカを雇い、ミレニアム・ファルコン号でオルデランへと向かう。帝国軍の追手も撒くことができた。
レイア姫は帝国軍に捕らわれていた。故郷の惑星オルデランを破壊すると脅され、レイア姫は反乱軍の基地のある場所を白状してしまう。しかし、帝国軍は約束を破り、デス・スターの兵器の試し打ちとして惑星オルデランを破壊してしまった。
船内で、ルークはオビ=ワンにフォースを使う訓練を受ける。ミレニアム・ファルコン号がオルデランに到着したときには、惑星はなくなってしまっていた。そしてデス・スターの引力に引き寄せられてしまう。
映画『スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望』のあらすじ【転】
ルークたちは帝国軍の兵隊(ストームトルーパー)に扮し、デス・スター内を捜索する。オビ=ワンがミレニアム・ファルコン号をとらえている引力を切るため1人向かう。その間に、R2-D2がコンピューターからレイア姫がここに捕らわれていることを探り出した。ルークはハン・ソロを説得し、彼女の救出に成功する。ルークたちはミレニアム・ファルコン号へ向かう。
一方オビ=ワンも、目的のスイッチを切ることに成功する。しかし、ダース・ベイダーに見つかってしまった。2人はライトセーバーで互角の戦いをする。オビ=ワンはルーク達を逃がすため、突然攻撃をやめた。ダース・ベイダーのライトセーバーがオビ=ワンを直撃し、オビ=ワンはローブだけを残し消えてしまった。ダース・ベイダーの行く手が遮られた隙に、ハン・ソロとレイア姫はルークをミレニアム・ファルコン号に引っ張り込み、脱出した。
ミレニアム・ファルコン号は反乱軍の基地にたどり着いた。反乱軍はルーク達が持ち帰ったデス・スターの設計図から、反応炉の排熱口という弱点を見つけ出した。小さな排熱口だが、戦闘機でミサイルを撃ち込むことができれば、反応炉ごとデス・スターを破壊することができる。ルークは反乱軍の戦闘機隊に志願する。ハン・ソロとチューバッカはレイア姫救出の礼金を受け取り、基地を立ち去る。
映画『スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望』の結末・ラスト(ネタバレ)
反乱軍の攻撃が始まった。ルークら戦闘機隊が排熱口に向かって戦闘機を飛ばすが、帝国軍の戦闘機に行く手を阻まれる。特にダース・ベイダー自ら乗り込んだ戦闘機は、次々と反乱軍の戦闘機を撃ち落としていく。隊長が自動照準を使って排熱口にミサイルを撃ち込んだが、わずかにそれ地表をかすめ、デス・スターに大打撃を与えることはできなかった。
ついに残された機はルーク達数機になってしまった。絶体絶命かと思われたその時、ミレニアム・ファルコン号が加勢に戻ってきてくれた。ミレニアム・ファルコン号の攻撃を受け、ダース・ベイダーの乗った戦闘機は宇宙に飛ばされて行ってしまう。
ルークは排熱口を狙うが、自動照準がうまく合わない。その時どこからかオビ=ワンの声が聞こえて来た。フォースを使えと言うその声に従い、ルークは自動照準を切る。フォースの流れを信じて撃ったミサイルは、見事排熱口から反応炉に入った。デス・スターが反乱軍の基地を破壊しようとした瞬間、反応炉が爆発し、デス・スターは大破した。
反乱軍は見事勝利を収めた。レイア姫はハン・ソロ、チューバッカ、そしてルークに勲章を手渡す。
映画『スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望』の感想・評価・レビュー
SF映画の金字塔、スター・ウォーズシリーズの第一作。辺境の星の青年がかつてジェダイと呼ばれる騎士であった老人に見出され弟子入り、やがて銀河を二分する戦乱に身を投じる姿を描く。
公開から40年近く未だに色あせることの無い名作であるが当時、斬新であった設定や映像のみならず壮大な物語や宇宙の神秘に魅了された人が多くいることだろう。
本作で大きく成長した主人公・ルークだが、この先立ち向かうべき強敵ダース・ベイダーとの邂逅を次作に期待させるシリーズ作品の構成として非常にうまいやり方。(男性 20代)
無鉄砲とも思えるR2-D2と「何でいつも助けてしまうのか?」と言いながらも、機械音だけのR2-D2の通訳までしているC-3POのコンビが良いです。C-3POのおしゃべりが最高です。本人(本機?)はおしゃべりが苦手と言っていますが…。
多少、お粗末な場面もありますが、1977年の作品とは思えない完成度です。初期作ではライトセイバーは蛍光灯を使っていたらしく、迫力がないとも言われますが、撮影時も壊れやすい蛍光灯を振り回すのは苦労したという話です。(女性 40代)
スターウォーズシリーズの原点となる作品であるが、この時点では手探り状態で、後の優40年続くようなシリーズになるとは思われていなかったために、スターウォーズのエッセンスを凝縮してまとめたような作品になっており、一本の作品としては本作が一番まとまりがよい。さすがにオリジナル版よりは何度も作り直された特別編の方が現代の視聴に向くが、一種の資料として最初のオリジナル版を観てみるのも面白い。(男性 30代)
伝説の始まり、といっても過言ではない作品である。
ルーカス作品の脚本・ストーリーには感服する。2時間弱あるとは思えないほど、あっという間に終わってしまった。それくらい映画の世界に引き込まれていた。
登場人物一人一人のキャラクターもまた面白い。それぞれ個性をしっかり持っていて、鑑賞すると好きなキャラクターが必ずできると思う。
映像はさすがに40年以上前の作品なので古いが、大まかな構成などはこの時点で完成されていて、映像技術が進化した現代に観ても興奮する。(男性 20代)
スターウォーズ シリーズの1作目であり、40年以上も前の作品とは思えないほど、完全な世界を作り上げている傑作。映像だけでなく、音楽もいいし、メインタイトルのお決まりの曲や見せ方もこの作品から始まったと思うとすごい。
お気に入りの場面は、なんと言ってもデス・スターに爆弾投下するために突き進むルークのXウィングの場面。モニターを頼りにしていると何処からともなく聞こえてくるオビ=ワンの声。そしてフォースを信じて見事に命中させる。極めてシンプルな見せ方なのだけれど、いつ見ても感動して見ています。(男性 40代)
その後40年以上に渡って続くシリーズの第1弾。これほど「金字塔」という言葉がぴったりくる作品もそうはないだろう。もちろん作った時点で成功を確信していたはずはない。だからこそこの一作に込められたものはシリーズの他の作品とは比較にならない。確かに映像は今見れば粗はあるだろう。しかし他の誰がこんなアイデアを思いつき、そして形にできるというのだろう。
細かいことは気にせず、とにかく宇宙へのロマンを胸に楽しみたい。(男性 40代)
ジョージ・ルーカスによるSF映画の金字塔『スターウォーズ』シリーズの原点となる作品。1977年に公開され、世界に衝撃を与えた。何もかも新しく、夢に満ち溢れ、今観てもまったく色褪せていないクオリティーがすごい。
ルークとダースベーダーとの原点を知りながら観るエピソード4は格別である。色々な葛藤をすでに知っているファンは、その思い入れが深ければ深いほど感慨深いものになるのだ。
映画史に煌々と輝く壮大な物語の原点である。(男性 40代)
この作品が、SF映画の名作であることは誰しもが認めるところだ。各キャラクターが「おいおい」と、突っ込みたくなるような思慮に欠けた行動をとることもご愛敬。今見ると映像的に、近年の作品に劣ることは仕方がない。
それでも、ジョージ・ルーカスの頭の中にあった奇想天外な世界がしっかりと映像化され、今見ても「おっ」と唸るような精錬されたエイリアンやメカのデザインがあることは間違いない。
ジョン・ウィリアムズの音楽も素晴らしく、オープニングとエンドロールの曲が聞きたいがためにこの作品を見ている節すらある。鳥肌が立つ。(男性 30代)
子供の頃から父親の影響を受けて映画が大好きだったのに『スター・ウォーズ』シリーズだけは1度も見た事がなく、初めて鑑賞したのは20代後半の時。SF映画に苦手意識があったのが理由かもしれません。
壮大な物語の始まりである今作を見た時は正直古さしか感じず、ストーリーよりもキャラクター設定の雑な感じに目がいってしまい、これが本当に伝説的な作品になっていくのか…?と不安にさえ思いました。
まだそれぞれの過去と未来を知らないため、ダース・ベイダーがレイア姫にちょっぴり優しくて気を使っている雰囲気に何で??ともの凄く疑問に思ったのを覚えています。(女性 30代)
みんなの感想・レビュー
長きにわたるスター・ウォーズのシリーズの記念すべき第1作。
農家の家で育った、ルーク・スカイウォーカーが、レイア姫の伝言を受けたC-3POとR2-D2に出会い、やがて、反乱軍と帝国軍の大戦に巻き込まれ、やがて英雄となっていく。
ミレニアム・ファルコン号の巡航シーンやXウイングの空中戦と、本物のドッグファイト並みのスピーディさが表現されるなど、1977年とは思えないほどの高い特撮技術で、銀河をめぐる大戦が描かれる。
①70年代後半のSF映画ブーム
『スターウォーズ』は今では知らない人のいない大人気映画だが、この作品のヒットは時代の流れを受けたものでもあった。第一作目『スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望』が公開されたのは1977年だが、この作品を皮切りに続々とSF映画がヒットする。半年後に公開された『未知との遭遇』、1979年の『スタートレック』に『エイリアン』といずれも今でもファンが多い名作だ。またフランク・ハーバートの『デューン』も同時期に映画化が企画された。
これ以前の60年代後半~70年代半ばのアメリカでは、アメリカンニューシネマと呼ばれる作品群が人気を博していた。ベトナム戦争の影響を受けた鬱屈した心情を描き支持を集めていたが、ベトナム戦争の終結をきっかけに人々は再び映画にエンターテイメントを求めるようになっていた。そんな時に颯爽と現れたのが『スターウォーズ』なのだ。
②世代交代の物語
壮大なスターウォーズサーガで描かれるテーマの一つが「世代交代」だ。ジェダイの騎士がマスターとパダワンという、明確な師弟関係を築くという設定にもそれは現れている。今作では老いたジェダイの騎士オビ=ワンを軸にそれが描かれる。彼は若きルークの師匠として彼を技術的にも精神的にも成長させる。そして自らが亡き後でも、霊体としてルークの側にいて導いてやる存在となる。一方でルークとは対照的に描かれるのがダースベイダーだ。彼もまたかつてはオビ=ワンの弟子であった人物だが、現在では敵対関係にある。彼はオビ=ワンを打ち破ることでしか前へ進めないのだ。「引き継ぐ」か「打ち破る」か。二人の世代交代のやり方の違いは今後の物語に大きな影響を及ぼしていく。
言わずとしれたSF映画の金字塔。ダースベイダーにR2D2、C3POと言った何十年も色あせない名キャラクター達はここから生まれた。ジョージ・ルーカスの優れた創造力と、それを実現するだけの技術力があわさって生まれた奇跡のような作品と言える。ただそれ故なのか、ルーカスの演出力不足が目立つ作品でもある。恋愛演出は稚拙だし(特に新三部作では顕著)、全体的に緊迫感に欠ける。クライマックスであるはずのデス・スタ―の空中戦に至っては冗長と言わざるを得ない。勿論技術的に仕方のない面もあったのであろうが、この辺り何を撮らせてもそれなりに面白くできるスピルバーグとの力量の違いが浮き彫りになっている。それでも多くの熱狂的ファンを産み出した名作であることには間違いない。