映画『シュガー・ラッシュ』の概要:2012年、リッチ・ムーア監督によって制作された3Dアニメーション映画。ゲームの中の登場人物を主人公としており、ソニックやリュウなど、日本人にとっても馴染み深いキャラクター達が多数登場する。
映画『シュガー・ラッシュ』の作品情報
上映時間:101分
ジャンル:アニメ、ファンタジー、アクション
監督:リッチ・ムーア
キャスト:ジョン・C・ライリー、サラ・シルヴァーマン、ジャック・マクブレイヤー、ジェーン・リンチ etc
映画『シュガー・ラッシュ』の登場人物(キャスト)
- レック・イット・ラルフ(山寺宏一)
- ゲーム「フィックス・イット・フェリックス」の悪役。自分の役所に疑問を感じており、主人公になりたいという願望を持っている。
- ヴァネロペ・フォン・シュウィーツ(諸星すみれ)
- ゲーム「シュガー・ラッシュ」の登場人物。周囲からはバグと認識されており、仲間外れの扱いを受けている。
- キャンディ大王 / ターボ(多田野曜平)
- ゲーム「シュガー・ラッシュ」を統べる王様。ヴァネロペを不具合のキャラクターとしており、レースに参戦させない。
映画『シュガー・ラッシュ』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『シュガー・ラッシュ』のあらすじ【起】
“フィックス・イット・フェリックス”は、今年で誕生から30周年を迎えた大人気アーケードゲームです。ラルフが次々と壊していく建物を、プレイヤーは主人公、フェリックスを操り修復していくというプレイ内容でした。つまりラルフは、ゲームやプレイヤーにとって”悪役”にあたります。しかし、ラルフ本人はその現場に納得していませんでした。
ゲームセンターのキャラクター達は、営業時間が終わると各ゲームを行き来することが出来ました。その日はゲームの30周年を祝福するパーティが行われていましたが、ラルフは悪役という事でその場に招待すらされません。他の悪役達に「悪役は悪役の役目がある」と諭されながらも、ラルフはヒーローになるという夢を捨てきれません。
そこで、どうしたらヒーローとして認めてくれるかとあるヒーロー側のキャラクターに詰め寄ったところ、金のメダルを持ってくれば受け入れてやると言われます。そこでラルフはヒーローズ・デューティというゲームに潜り込み、勝者がもらえる金のメダルを獲得しようとします。
映画『シュガー・ラッシュ』のあらすじ【承】
何とかゲームをクリアしたラルフは、無事に金のメダルを手に入れます。しかしメダルを受け取ろうとしたその瞬間、足元にあったサイ・バグという卵を踏み潰してしまいます。その反動でラルフは他のゲームに飛ばされてしまいます。
次にラルフが到着したゲームは、「シュガー・ラッシュ」と呼ばれるカーレースゲームでした。金のメダルは、飛ばされた反動で高い木の上に引っかかっています。ラルフがそれを取ろうとした時、ゲーム内のヴァネロペというキャラクターがコインを奪い、そしてそのコインでレースに勝手に参加登録してしまいました。怒るラルフがでしたが、ヴァネロペが自分と同様つまはじきにあっている事をしり、メダルを取り返す為にも彼女と協力してレースを制する約束をします。
一方、悪役がいなくなったフィックス・イット・フェリックスは故障中の札を貼られ、一晩で直らなければ廃棄処分という判断が下されました。フェリックスは女軍曹、カルフールと共にラルフを探しに出ます。
映画『シュガー・ラッシュ』のあらすじ【転】
そんな時、シュガーラッシュの現国王がラルフにコンタクトをとってきます。彼は、ヴァネロペはバグを持つキャラクターなので、もしも彼女が本戦に出た場合ゲームが壊れ、廃棄処分になる可能性があると言います。ゲームが処分されヴァネロペが消えてしまうよりは、喧嘩をしてでもヴァネロペを止めた方がいいと判断したラルフは、彼女と一緒に作り上げた車を壊してしまいます。決 ヴァネロペと決裂したラルフは、自分のゲームへと戻って行きました。
しかしそこでは、自分がいなかった為に廃棄待ちに怯える住人達がいました。ラルフは自分の行いを責めます。しかしそんな時、ゲームの内側から、シュガーラッシュのゲーム機がラルフの目に映ります。そしてそのゲーム機の外側には、ヴァネロペの姿が大々的に描かれていたのです。
実はシュガーラッシュの主人公はヴァネロペで、現国王が自分が主役になる為に彼女と周りのキャラクター達の記憶を奪っていたのでした。フェリックスにヴァネロペの車を直してもらったラルフは、彼女の元へ謝罪に向かいます。
映画『シュガー・ラッシュ』の結末・ラスト(ネタバレ)
レースに参戦したヴァネロペは、その実力で他のキャラクター達をどんどん追い上げて行きます。しかしその時、孵化したサイ・バグの大群がゲーム内になだれ込んできました。そのどさくさの中で、大王の変装が解け、正体が明らかになります。彼は以前「ターボタイム」というゲーム機で主人公を務めていたターボで、そのゲームは既に不具合の為廃棄処分となっていました。
ラルフはヴァネロペを助ける為、ボーナスステージにある火山を噴火させバグを消滅させます。そしてヴァネロペが一位でゴールを制した時、彼女の姿に異変が起きました。全員の記憶が戻り、ヴァネロペがドレスを纏った王女様の姿になったのです。しかし彼女は、自分はこれからもレーサーとして活躍したいと希望します。そんなヴァネロペの姿に、ラルフも自分の役割を全うしよう、と改めて誓います。
そしてゲームに戻ったラルフは、ボーナスステージにかつての懐かしいキャラクター達を登場させ、行き場のなかった彼らを救います。そうしてフィックス・イット・フェリックスは廃棄処分を免れ、再び爆発的人気を誇るのでした。
映画『シュガー・ラッシュ』の感想・評価・レビュー
まず冒頭のゲームのキャラクターたちが集まる「ゲーム・セントラル・ステーション」の描写で、幼いころからテレビゲームに親しんできた者としては、ワクワクせざるを得ない。ストーリー自体は、はみ出し者通しのラルフとヴァネロペが衝突しながらも協力する笑いあり涙ありといった王道のものではあるが、風変わりな設定や個性的な脇役、そして最後の衝撃の伏線回収といったものが、この作品を特別なものにしている。ディズニーなのにかわいいキャラクターがいないと敬遠している方にも見ていただきたい素晴らしい作品である。(男性 20代)
ゲームの悪役が、自分の存在や配役に疑問を持つところから始まる斬新な作品。ソニックやリュウ、クッパなど、誰もが懐かしむキャラクターが多数競演するだけでも非常に見る価値があるだろう。ゲームの中で実際にこのような世界が広がっていると想像するだけでワクワクしてしまう。オチもシュガーラッシュ独特のオールスター感満載で締めくくられる。昔のドットゲームが好きな世代はもちろん楽しめるだろうが、今の世代の方にも是非見て頂きたい一本である。(男性 30代)
これまでの人生でゲームはあまりやったことが無かったですが、そんな私でも知っているような有名なゲームキャラクターたちが沢山出てくるので、画面上で探すのも楽しいし、観ていてわくわくします!
メインキャラクターたちも個性豊かで、細かい設定にもゲームへの愛を感じます。
ストーリー自体はとても分かりやすいので、ラストのオチも何となく読めてしまいますが、世界観に夢があって、童心に返ったような気持ちで大人も楽しめるし、年齢に関わらず観れる作品で大好きです。(女性 20代)
ヒーローを扱う映画はたくさんありますが、この映画はゲームの悪役のラルフに焦点が当てられた作品です。
皆お馴染みのゲームのキャラクターも出ており、あのゲームの裏ではこんなことが行われていたのかもしれないと、想像してしまいます。
悪役はヒーローにはなれない、そんなことを言われながらも、その気持ちを諦められないラルフ。ラルフとヴァネロペの友情にも注目で、最後には友人を助けようとする、ヒーローとなったラルフの姿に感動させられます。(女性 20代)
ゲームの世界を舞台にしたディズニー映画。長年悪役をしてきたラルフと、バグとして扱われているヴェネロペが互いに協力したり、衝突したりしながら進んでいく王道のストーリーだ。ゲームという身近なもののなかで、キャラクターたちはまた別の生活をしているというのがおもしろくもあり、わくわくする内容だと思う。たくさんのゲームキャラクターが出てくるなかで、誰もが一人は知っているキャラクターがいるというのも楽しみの要素のひとつだろう。
ディズニー映画特有の夢を見ているような世界観に、自分たちの力で世界を変える力強さも感じられるよい作品だった。(女性 20代)
ゲームに無頓着なわたしでも懐かしいと思うようなゲーム登場人物たちがたくさん出てくる作品なので、冒頭でももはやテンションが上ります。ゲームが好きな人ならなおのことです。「バグとして扱われる」というのは、人間世界においてはなんとも例えづらいですが、欠陥のある人に距離を置く、というようなことですよね。でもバグの中にでも決して悪いものだけじゃない。欠陥があったとしてもそれだからといって、全てを否定してはならない。ディズニーらしい深い意味合いをたくさん持っている作品だと思います。(女性 20代)
アーケードゲームはほとんどやったことがないが、普段から家庭用ゲームをする私にはなかなか胸熱なストーリーだった。カラフルで可愛らしい世界の廃棄処分という辛い現実。そして逃れられない役割。ゲームのキャラクターたちに心が無いことを知っていても心があったら本当にこんな感じなのかもと考えずにはいられなかった。
なんと言っても可愛い!世界観もお菓子の王国もとにかくカラフルで可愛すぎた。今はもう廃れつつあるラルフのドット絵も懐かしくて最高である。ハラハラするシーンもしっかりあるし、爽快感もあるしでお気に入りである。(女性 20代)
私はあまりゲームをしないので、出てくるキャラクターや小ネタをあまり理解できなかったが、ゲームの中のキャラクターが本当に生きていたらこんな感じなのかもと思えた。特に悪役たちが悩みを語り合うシーンは、彼らも好きで嫌われてるんじゃないもんなぁとしみじみしてしまった。ゲームのキャラクターたちから、アイデンティティによる悩み、それをどう受け入れ生きていくかを教えられるとは思ってもみなかった。コンセントでつながっている世界やバグの存在など、ならではの演出もさすがだった。(女性 20代)
みんなの感想・レビュー
大人も子供も大好きなゲームセンター。クレーンゲームやメダルゲーム、コインゲームなど様々なゲームがありますが、私たちのことを楽しませてくれるゲームの中の世界がどうなっているか想像したことはありますか?ピクサーの大ヒット映画『トイ・ストーリー』がおもちゃの世界を教えてくれたように、今作ではゲームの中の世界を可愛く、楽しく、そしてありのままに教えてくれました。
レースゲームの人気者ヴァネロペがとにかく可愛いんです。彼女が生きるお菓子の世界は子供も大人もときめいてしまうはず。そんな世界で繰り広げられる意外と複雑な人間模様にクスッと笑ってしまうシーンもありました。
『トイ・ストーリー』といい『インサイド・ヘッド』といい、ピクサーは本当に人間以外のものに生命を吹き込むのが上手だなぁと思う。ゲーム内のキャラクターならではの会話ややりとりはユニークで面白く、ゲーム好きとしては次々とカメオ出演する有名キャラクターたちにワクワクしてしまった。
ストーリーもよく練られており、ラルフとヴァネロペの絆に何度か泣かされそうになったが、個人的にはラストで今までと変わらぬ日々を前向きに受け止めるようになったラルフの心境の変化に一番ぐっと来た。
大人が観ても十分に楽しめる作品だと思う。
大人になると悪役も含めて好きになるのだが、子供の頃はヒーローとかヒロインが好きで注目していたなと、懐かしい気持ちを思い出しながら見ていた。悪役はもう嫌だと言うラルフが、何だか可愛く感じた。
誰もが知っている有名キャラクターがたくさん登場するので、彼らを見るたびに楽しさを感じる。特にクッパが出演しているのが、一番テンションが上がった。子供はもちろんのこと、大人にもおすすめしたいアニメ映画。レトロゲームが好きな人は、特に楽しめる作品だと思う。