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映画『砂と霧の家』のネタバレあらすじ結末と感想。無料視聴できる動画配信は?

映画『砂と霧の家』の概要:イランから家族と共にアメリカに亡命してきたベラーニは、祖国での華やかな暮らしとは一転して、定住する場所もなく、肉体労働と深夜のコンビニアルバイトに追われていた。そんなベラーニはある日、破格の値段で競売にかけられている家を見つける。

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映画『砂と霧の家』の作品情報

砂と霧の家

製作年:2003年
上映時間:126分
ジャンル:ヒューマンドラマ
監督:ヴァディム・パールマン
キャスト:ジェニファー・コネリー、ベン・キングズレー、ロン・エルダード、ショーレ・アグダシュルー etc

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映画『砂と霧の家』の登場人物(キャスト)

ベラーニ(ベン・キングズレー)
イランの士官。アメリカに亡命してからは、貧困に喘いでいた。競売にかけられていた家を買い、転売して再起を図ろうとする。
キャシー(ジェニファー・コネリー)
父親と二人暮らしをしていた女性。父親が失踪し、所得税の納付免除を申請していたが、役所の不手際により申請が通っておらず、未納分の支払いのため、家を競売にかけられてしまう。
レスター・バードン(ロン・エルダード)
警官。家を競売にかけられたキャシーの世話をする内に、彼女に恋をし、妻子がいながらキャシーと関係を持つ。キャシーのために、彼女の家を買ったベラーニを脅す。
ナディ(ショーレ・アグダシュルー)
ベラーニの妻。

映画『砂と霧の家』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『砂と霧の家』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『砂と霧の家』のあらすじ【起】

霧が立ち込める真夜中。キャシーは丘の見晴台から、屋敷に救急車やパトカーが集まるのを見下ろしていた。茫然と手摺りに座り込んでいると、キャシーは不意に声をかけられた。振り向くと警官がいた。警官は彼女の身分を尋ねてきた。

ナディと共に波打ち際で遊ぶ子供たち。浜の傍の林では、チェンソーで木々が切り落とされていた。彼らの父親のベラーニがその様子を丘の見晴台から見下ろしていた。パーティ会場の場で、ベラーニはシャンパンのグラスを手に、そのときのことを他の参加者たちに話した。カスピ海の別荘で家族睦まじい休暇を過ごしていたのは過去のこと。彼らはイスラム革命により、祖国イランを追われてしまった。ベラーニは気を取り直して、今回のパーティの主役である娘夫婦に祝辞の言葉を送る。その日は、娘の結婚披露宴だった。乾杯の後、ベラーニは娘の手を取り、会場の舞台に連れ出した。そこでベラーニは、新しい家庭を築く娘と最後のダンスを踊った。

映画『砂と霧の家』のあらすじ【承】

かつて軍で大佐の役職を務め、ボーイング社で働いていたこともあるベラーニは、炎天下の大通りで、工事作業員のヘルメットを被り、舗装前の道路を均していた。トラックで運ばれ、現場に着くと肉体労働に明け暮れる。それが今の彼の仕事だった。

眠っていたキャシーを電話が起こした。遠方で暮らす母親からの電話だった。近々会いに来るという連絡だった。電話を切った後、玄関の戸が叩かれた。現れたのは、郡の職員と警官だった。職員は所得税の長期未払いが続いたキャシーに差し押さえを執行すると宣言した。明朝、家が競売にかけられる。事態が呑み込めず茫然とするキャシーを気遣って、バードン副保安官が声をかけた。弁護士も雇えないという彼女に、バードンは法律相談所を案内した。

仕事を終えたベラーニは高級ホテルのトイレで身体の汚れを落とし、スーツに着替えると借りていたホテルの一室に戻った。そこで自分宛ての手紙を確かめると、再び外出し、今度はコンビニエンスストアの夜勤の仕事を始めた。空いた時間に読んだ新聞で、彼は自分にも買えそうな、競売にかけられた家を見つける。破格の値段で買えたその家に、ベラーニはカスピ海の家の影を重ねた。ベラーニが手に入れたその家は、競売にかけられたキャシーの家だった。

映画『砂と霧の家』のあらすじ【転】

バードンに紹介された法律相談所で、キャシーは、自分は所得税の支払いを免除されているはずだと訴える。相談所の担当者は減免申請の返答は確認したかとキャシーに尋ねた。キャシーは首を振る。相談所の職員がキャシーの家の状況を確認すると、家は既に売られた後だった。郡を相手に訴えるか、差し止め申請を出せば、家に戻れるという担当者は言い、キャシーはその通りにした。

キャシーが住んでいた家は、父の遺産だった。貸倉庫に運び込んだ荷物の中から父と撮った写真を取り出し、思いを馳せる。父は八か月前に彼女の前から姿を消してしまった。彼女のことを案じたバードンはキャシーを食事に誘った。何かあれば力になると言って、彼は自分の連絡先をキャシーに渡した。

ベラーニの家族はイランを追われてアメリカに着いて以来、流浪の生活を続けていた。新居を手に入れたナディは、やっと落ち着ける場所が見つかったと喜んだ。その晩、一家は数年振りの明るい食卓を囲むことができた。そんな一家を車から見つめる視線があった。モーテルを追われたキャシーが自分の家の様子を確かめに来ていたのだった。キャシーは自分のものだった家に思いを馳せながら、車の中で眠りに就いた。

映画『砂と霧の家』の結末・ラスト(ネタバレ)

カスピ海の家が忘れられないベラーニは、業者を呼んで家の改築を依頼した。業者との打ち合わせの最中、ベラーニは家の前に不審な車が停まっているのを見つけた。覗き込むと一人の少女が眠っていた。害はないだろうと判断したベラーニは放っておくことにした。

改築作業の騒音で跳び起きたキャシーは、破壊されて行く家を見て、慌てて業者に止めるよう訴えた。そのとき、キャシーは瓦礫に刺さっていた釘を踏み抜いてしまう。足に釘が突き刺さったキャシーは業者の手でベラーニの家に運び込まれた。ベラーニ夫婦は、親切に彼女を治療した。その帰り、キャシーは法律相談所で自宅が作業現場になっていることを担当者に訴えた。担当者は裁判が終わるまで家に近付くなと警告し、ベラーニの家に通告書を送った。

一方、ベラーニは競売により破格の値段で手に入れた家を、相場価格で売りにかけようとしていた。しかし、そこに法律相談所からの通告書が届いた。郡の手違いで競売にかけられたその家には、正当な所有者がいるため、退去しろという文面だった。ベラーニは、通告書を送りつけてきたその法律相談所を訪ね、郡が市場価格で買い取らない限り、立ち退かないと宣言した。

家が戻ってこないことに苛立ちを募らせ、キャシーはベラーニの家に直談判をしに行った。しかし、ベラーニはキャシーが話をするべきなのは郡だと言い、彼女を追い出した。キャシーがモーテルに戻ると、バードンがいた。キャシーの腕にベラーニが握った痣が付いていたのを見つけたバードンは、ベラーニに怒りを燃やす。バードンは警察の服を着て、ベラーニに会いに行った。バードンは情報開示条例を理由に彼の家に押し入った。そして、バードンは移民局に友人がいると言って、ベラーニを脅した。

ベラーニはバードンの蛮行を訴えに警察署を訪れた。バードンは偽名を使っていたが、バッジと顔写真から正体を特定できた。警察署の担当者はベラーニに謝罪し、二度とこんなことがないようにすると言った。

キャシーと親密になったバードンは、妻に別れを告げようとしていた。そこに警察署から呼び出しがかかる。一方、キャシーはベラーニの家に向かっていた。出迎えたのは、ベラーニの妻のナディだった。キャシーは、父の遺した家だと訴えるが、ナディはイランに送還されて亡命者として殺されることを恐れていた。そこにベラーニが帰ってくる。嘘吐きの警官を連れてまで脅しにきたキャシーに、ベラーニは怒り心頭だった。ベラーニは怒鳴り散らしてキャシーを追い返した。

その夜、悲しみに暮れたキャシーは、ベラーニの家の前で自殺をしようとしていた。しかし、現場をベラーニに見つかってしまい、銃を奪われる。号泣するキャシーをベラーニは家に連れ込み、妻に世話をさせた。ベッドに運び込まれたキャシーは、ベラーニに傍にいてくれと訴える。家族の目が離れた後、キャシーは風呂場にあった薬を飲んで自殺を図った。そこにキャシーの帰りが遅いことを心配したバードンがやってきた。バードンは一家に銃を突き付け、風呂場に閉じ込めると、家を占拠した。

明くる日、目を覚ましたキャシーはバードンの蛮行を聞いて、驚く。そこにベラーニがバードンを呼ぶ声がした。ベラーニはバードンと共に庁舎に向かい、返還要求に従うと言った。バードンはそれを信じ、ベラーニと彼の息子を連れて庁舎に向かった。ベラーニと彼の息子は、一瞬の隙を突いてバードンを拘束し、ベラーニの息子が銃を奪う。しかし、騒ぎを聞きつけた警官が銃を持っているベラーニの息子を撃ってしまった。事態に茫然とするベラーニとバードン。ベラーニの息子は救急車に運ばれた。神に祈りを捧げたベラーニだったが、彼の息子は死んでしまった。

バードンは逮捕され、刑務所に収監された。家に戻ったベラーニは、妻と共に薬を飲んで自殺を図った。家に戻ったキャシーが見つけたのは、寄り添ってベッドで眠る、ベラーニ夫婦の死体だった。

映画『砂と霧の家』の感想・評価・レビュー

ラストは誰も報われない鬱展開の作品。一軒の家を巡って両者の思いが錯綜し、行き違い、そして一人の暴走によって引き起こされる最悪のラストが悲しすぎて涙が止まりませんでした。両者立場が全く違い、どっちが悪いとは言い切れないところが、またもどかしい。暗く陰鬱なストーリーに鬱蒼とする雰囲気が作品を際立たせ、そしてジェニファー・コネリーの幸の薄そうで影がある所が、作品とマッチして彼女の美しさを一層引き立たせていました。悲しい結末で気持ちが沈みますが余韻が残る作品で、ふとした時にまた見たくなってくる作品でした。(女性 30代)


本作は、イランからアメリカに亡命してきたベラーニが競売に出された家を見つけ、その家を巡る悲劇を描いたヒューマンドラマ作品。
アメリカの移民問題やイランの宗教的な描写は、それぞれの国の背景を知れた。
また、沢山の伏線があって、一つ一つの描写に登場人物たちの心情が感じられた。
最後まで誰も幸せになれず悲惨で後味悪く、一度見て充分と思えるほどただただ辛かったが、非常に考えさせられ見応えのある作品だった。(女性 20代)


ベラーニ夫妻の気持ちもキャシーの気持ちも理解できるため、何とも言えない後味の悪さが残る作品だった。一番悪いのは、役所の不手際だったのでは、ないだろうか。ただ、キャシーやバードンが感情的にならず冷静に話し合いの場を持っていれば、ラストのような悲劇は起きなかったかもしれない。キャシーの元に家が戻ることになるのかもしれないが、きっと自分だったら素直に喜ぶことはできないだろう。どこかで実際に起きていそうな、リアルな雰囲気が漂う作品だった。(女性 30代)


誰も悪くないのに誰も報われない展開でものすごく気持ちが暗くなる作品でした。
父の遺産である家を奪われてしまったキャシー。やっとの思いで家を手に入れたベラーニ。どちらも悪いことをしている訳では無いのに、些細な間違いやすれ違いからどんどん負のスパイラルに巻き込まれていく様子は見ていて本当に痛々しかったです。
キャシーとベラーニだけだったらなんとか話し合いで解決できそうだったのにバードンが首を突っ込んできてお節介な行動をするせいで余計ややこしくなっているのが本当にイライラしました。
気持ちが沈んでいる時に見るのはオススメできない作品です。(女性 30代)

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みんなの感想・レビュー

  1. 影山 美穂 より:

    ご指摘ありがとうございます。修正しました。

  2. める より:

    結の前半あたりでバードンとベラーニの間違えが多すぎてよくわからない文章になってますよ