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映画『サバイビング・ピカソ』のネタバレあらすじ結末と感想

映画『サバイビング・ピカソ』の概要:芸術家パブロ・ピカソと彼の愛人となったフランソワーズ・ジローの関係を描いた恋愛ドラマ。アカデミー賞俳優のアンソニー・ホプキンスがピカソに扮し、ジェームズ・アイヴォリー監督と3度目のタッグを組んでいる。

映画『サバイビング・ピカソ』の作品情報

サバイビング・ピカソ

製作年:1996年
上映時間:125分
ジャンル:ラブストーリー、伝記
監督:ジェームズ・アイヴォリー
キャスト:アンソニー・ホプキンス、ナターシャ・マケルホーン、ジュリアン・ムーア、ジェーン・ラポテア etc

映画『サバイビング・ピカソ』の登場人物(キャスト)

パブロ・ピカソ(アンソニー・ホプキンス)
世界を代表する芸術家。女性遍歴が豊富で、愛人を何人も囲っている。ピカソなりの方法でそれぞれの女性を愛している。
フランソワーズ・ジロー(ナターシャ・マケルホーン)
美術を学ぶ学生。ピカソと出会い、愛人となる。ピカソに複数の女性がいることを知りながらも、そのこと受け入れ2児をもうける。
ドラ・マール(ジュリアン・ムーア)
ピカソの2人目の愛人。ピカソとの関係を通じて精神的なバランスを崩してしまう。フランソワーズがピカソと付き合うことを許可する。
マリー・テレーズ・ワルテル(スザンナ・ハーカー)
ピカソの最初の愛人。ピカソとの間に娘がおり、ピカソから生活費を受け取っている。ピカソの一番の女性だということを誇りにしている。

映画『サバイビング・ピカソ』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『サバイビング・ピカソ』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『サバイビング・ピカソ』のあらすじ【起】

ナチス占領下のパリで暮らしていたピカソはカフェでフランソワーズと出会い、お決まりの文句で自宅に誘う。しかし、ピカソに同伴していたドラはそれを不快そうに見守る。フランソワーズはピカソの言葉通りに自宅に通うようになる。パリは解放され、フランソワーズは美術に専念するために学校を辞める。しかし、それに反対した父親に絶縁されてしまう。

フランソワーズはピカソの愛人となるが、実はピカソには大勢の愛人がいた。マリー・テレーズとの間には娘がおり、ドラは2人目の愛人だった。ドラはピカソに精神的に追い詰められて病んでいた。フランソワーズはピカソとの関係についてドラの了承を得るために彼女に会う。ドラは2人の関係は終わったと説明する。

ピカソは南仏の屋敷で一夏を過ごすようにフランソワーズを誘う。そこは自然が豊かだが、サソリが頻繁に出没する場所だった。ピカソはマリー・テレーズから送られて来た手紙を読み上げて、フランソワーズに嫌味を口にする。

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映画『サバイビング・ピカソ』のあらすじ【承】

フランソワーズはピカソとの生活が耐えられなくなり、屋敷を抜け出す。しかし、途中で追い掛けて来たピカソに捕まってしまう。ピカソはフランソワーズを教会に連れて行き、永遠の愛を誓わせる。ピカソの元には大勢の画商が出入りしていた。しかし、ピカソは作品を売るのを渋ってし、画商達を焦らすことを楽しんでいた。

フランソワーズが男の子を出産し、ピカソは子供の誕生を喜ぶ。だが、ピカソはフランソワーズと一緒に暮らすと共に、マリー・テレーズの元にも通っていた。ピカソの爪を切るのはマリー・テレーズの役割で、ピカソは彼女に扶養費も与えていた。

フランソワーズはマリー・テレーズを家に誘い、親しくなろうとする。しかし、マリー・テレーズは自分がピカソにとって一番だと強調する。マリー・テレーズはドラともピカソを巡って殴り合いの喧嘩をしたことがあったのだ。フランソワーズはパレリーナをしていたピカソの最初の妻とも対面する。しかし、最初の妻からも嫌がらせを受ける。

映画『サバイビング・ピカソ』のあらすじ【転】

フランソワーズは第2子を妊娠したことを告げ、ピカソは大喜びをする。そして子供達を静かに育てるために郊外に引っ越す。ピカソはフランソワーズに生活費を与えてくれず、フランソワーズは祖母の支援に頼っていた。幸運なことにフランソワーズの作品も徐々に売れるようになり、ピカソの画商も興味を示す。

ピカソは共産党に加わり、ポーランドで開かれた党大会に出席する。しかし、そのことでピカソの作品はアメリカで売れなくなってしまう。フランソワーズは無事に第2子となる娘を出産し、ピカソは子供達との時間を大切にする。

ピカソは陶芸に手を出すようになり、工房で出会った若い娘に関心を示す。ピカソは若い娘とばかり時間を過ごすようになり、フランソワーズはピカソの帰りを待ちわびて悲しみに暮れる。フランソワーズはピカソの作品にも若い娘の存在を感じ始める。ある日、ピカソは同行したがるフランソワーズを残してパリに出掛けてしまうが、実は途中で若い娘を合流していた。

映画『サバイビング・ピカソ』の結末・ラスト(ネタバレ)

フランソワーズは父親から祖母が倒れたとの連絡を受ける。急いでパリに向かうが、祖母は亡くなってしまう。父親はフランソワーズの孫の養育費を案じてくれるようになる。フランソワーズはパリにいるピカソに祖母の死を伝えようとするが、カフェで若い娘と一緒なのを目撃し、その場を立ち去る。

フランソワーズは後日、ピカソに別れを告げにやって来る。ピカソは自分と別れたら、画商との契約も終わりだと脅す。フランソワーズは荷造りを始めるが、ピカソはそのことに取り乱してしまう。フランソワーズがピカソと別れたことはマスコミにも取り上げられる。

フランソワーズはその後も子供達を父親に会わせるためにピカソの元を訪ねる。かつて一緒に暮らしていた家には若い娘が移り住んでいた。ピカソは自分のために開かれる闘牛大会で乗馬を披露してほしいと頼み、フランソワーズはそれを引き受ける。そしてフランソワーズは、それまでの感謝の気持ちを込めて馬上からピカソに敬意を表する。

映画『サバイビング・ピカソ』の感想・評価・レビュー

ピカソの一面を知る興味深い作品だった。愛人を囲う自由奔放な姿は軽蔑すべきものかもしれないが、希代の芸術家である故に受け入れられてしまうから不思議だ。特にアンソニー・ホプキンスが人間味溢れるキャラクターとして演じていることも大きな要因だろう。子供と遊んでいる時に見せる茶目っ気たっぷりの表情や、弱みを見せたかと思うと冷徹な態度に一変する様子など、ホプキンスの芸達者振りを随所で感じることができる。(MIHOシネマ編集部)

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