映画『昌子・淳子・百恵 涙の卒業式 出発(たびだち)』の概要:当時高校3年生の森昌子、桜田淳子、山口百恵の3人は、花の高3トリオとして絶大な人気を博していた。3人は高校を卒業する1977年の3月、武道館でのコンサートを最後に解散した。そのコンサートの模様を練習風景を交えて追ったドキュメンタリー。
映画『昌子・淳子・百恵 涙の卒業式 出発(たびだち)』の作品情報
上映時間:51分
ジャンル:ドキュメンタリー
監督:根本順善
キャスト:森昌子、桜田淳子、山口百恵、Z etc
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映画『昌子・淳子・百恵 涙の卒業式 出発(たびだち)』の登場人物(キャスト)
- 山口百恵
- 1971年にオーディション番組からデビューした同い年の森昌子に影響を受け、彼女と同じ番組に応募して1972年に歌手デビューした。映画『伊豆の踊子』『潮騒』で三浦友和と共演、1980年に彼と結婚した。
- 森昌子
- オーディション番組から1971年に歌手デビュー。「せんせい」「おかあさん」などのヒット曲を持つ。前夫・森進一との間に3人の息子を設け、内2人は音楽活動をしている。
- 桜田淳子
- 1973年に、森昌子や山口百恵を発掘したオーディション番組を経て歌手デビュー。歌手としても女優としても活躍する一方で、「8時だョ!全員集合」ではコントにも挑戦した。
- 徳光和夫
- 花の高3トリオのラストコンサートで司会進行を務めた元日本テレビアナウンサー。
映画『昌子・淳子・百恵 涙の卒業式 出発(たびだち)』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『昌子・淳子・百恵 涙の卒業式 出発(たびだち)』のあらすじ【起】
1977年3月27日、武道館では“花の高3トリオ”のラストステージ「三人娘 涙の卒業式」が行われた。彼女達は高校卒業を期に三人が揃う活動に区切りを付け、それぞれの道を歩もうとしていた。
歴史に残る最後のコンサートの幕開けは、森昌子の「せんせい」から幕を開けた。輝くネオンを背に、高校三年生とは思えない歌唱力で会場を盛り上げる。
次に登場した桜田淳子もまた、圧倒的な歌唱力で代表曲である「天使も夢みる」を熱唱。山口百恵登場への期待を募らせた。
最後にステージへ上がった山口百恵は、大盛り上がりのファンの歓声を一身に受けて登場した。ファンの興奮はピークに達し、会場は悲鳴や雄叫びで溢れた。彼女は「としごろ」を歌い上げた。
花の高3トリオは、解散にあたってコンサートの前に記者会見を開いていた。ファンへの感謝とこれからの活躍への期待を話す森昌子は、幼い頃から負けん気の強い女の子だった。彼女は人一倍努力し、アイドルと学生の両立を笑顔でこなしてきた。
秋田出身の桜田淳子は、意志の強いひたむきな女の子だった。山口百恵は、繊細なビジュアルの中に一途さを持つ人物だった。そんな三人の笑顔の奥には、青春の息吹がほとばしっている。
映画『昌子・淳子・百恵 涙の卒業式 出発(たびだち)』のあらすじ【承】
花の高3トリオの最後を飾るコンサートは、三人によるメドレー形式で進められた。
ファンは彼女達の飾らない姿に魅了され、それに応える三人は自分の時間を犠牲にして稽古へ打ち込んだ。歌とダンスの練習に励む彼女達の姿には、すぐに街の若者に溶け込んでしまいそうな親しみやすさがあった。
コンサートの司会進行は徳光和夫が務めた。彼は、衣装を替えてステージに現れる三人を待つファン達を盛り上げ、「トリオとしては最初で最後の共演です」と期待感を煽った。
革ジャンに身を包んで現れた三人は、山口百恵をフロントマンにしてCCRの「プラウド・メアリー」を熱唱した。さらに、山口百恵は「この胸のときめきを」をカヴァーし、彼女の歌声は一際大きな歓声を浴びた。
煌びやかな衣装に着替えた桜田淳子は、シャボン玉が舞う演出を背に、和訳されたジョン・レノンの「ラヴ」を熱唱した。
和服に着替えた森昌子は、自身が影響を受けたと言う都はるみの「涙の連絡船」を歌いきった。
コンサートが始まる前、ファン達は列をなして開場を待っていた。映画スタッフは彼らへそれぞれ誰のファンであるか聞いて回り、今後どのような活躍をしてほしいかインタビューした。
花の高3娘のファンは、三人に対して注文も期待も大きかった。胸に染みる歌を歌い続けることが使命であることは誰よりも3人娘自身が知っており、彼女達が歌手である限りはその期待にきっと応えると確信していた。
映画『昌子・淳子・百恵 涙の卒業式 出発(たびだち)』のあらすじ【転】
ミニスカートに着替えた桜田純子は、ヒット曲「夏にご用心」を披露した。男性ファンからは「ありがとう」の掛け声がかかった。彼女の曲が終わると、サプライズで俳優の小野寺昭がステージ上へ現れ、桜田淳子へ花束を渡した。司会の徳光和夫は小野寺昭へ桜田純子との出会いを聞き、彼はごく最近東宝の映画で共演し知り合ったばかりだと答えステージを降りた。
山口百恵の「横須賀ストーリー」に観客は沸き立った。曲を終えた彼女の祝福に駆け付けたのは、映画で共演した俳優・三浦友和だった。徳光和夫は小野寺昭同様、三浦友和へ山口百恵の印象を聞いた。彼は、初めて会った山口百恵には女学生らしい子だという印象を受けたと語り退場した。
ヒットパレードの最後は、桜田淳子と山口百恵よりも1年早くデビューしている、先輩の森昌子が圧倒的な歌唱力で締めくくった。「小雨の下宿屋」を歌いきった彼女に花束を渡しに来たのは、“どんぐりっ子”の松田洋治だった。徳光和夫は彼へ“昌子お姉ちゃん”と一緒に仕事した感想を聞き、「面白くてとっても優しい人。映画で山形へロケへ行って、一緒の部屋で寝たり遊んだりしてもらった」と答えた松田洋治は駆け足でステージ横へはけて行った。
映画『昌子・淳子・百恵 涙の卒業式 出発(たびだち)』の結末・ラスト(ネタバレ)
熱気に溢れたコンサートも終盤を迎え、三人は白いドレスに身を包むと、「青春時代」をデュオで熱唱した。ファン達の盛り上がりは最高潮に達していた。大きな歓声を受ける三人は永久の友情を誓い、新しい明日への情熱を秘めて、最後に「明日に架ける橋」を披露した。
メドレーとデュオを終え、最後の感謝を述べる昌子は、涙ながらに「私たちは、今日この日を一生忘れることはないと思います。これからも、いつまでも応援してください」とファンへ挨拶した。
興奮冷めやらぬ桜田純子は「こんなに大きな武道館で、こんなに沢山のファンの方たちに応援していただいて、もう嬉しくて嬉しくて。時間があったら、永遠に三人でこうしたいと思っています」と笑顔で語った。
山口百恵は、「一人ひとりがそれぞれの道で立派にお仕事をし、みなさまの期待に応えられるよう精一杯がんばっていく所存でございます」と落ち着いたコメントを残した。
彼女達は手を繋いで深々と頭を下げ、一世を風靡した三人の絆に幕を下ろした。
映画『昌子・淳子・百恵 涙の卒業式 出発(たびだち)』の感想・評価・レビュー
森昌子、桜田淳子、山口百恵の三人は、名前だけは聞いたことがあったがどんな功績を残したのか知らずにいたため、ある種答え合わせのような感覚で拝見した。
20代半ばの私の感覚で“高校生のアイドル”と聞くと、聴くに堪えないと言うか、発展を見守ることが喜びと言うか、未熟な印象がある。ところが花の高3トリオは私の偏見の中の“アイドル”とクオリティが違った。心底「こりゃ日本中が夢中になるわ…」感嘆した。
あまりに衝撃を受け興奮した私は、自分の両親が彼女達をリアルタイムで見ていた世代なのでどんな活躍をしていたのか聞いて参考にしようとしたのだが、両親共に青春をヘヴィメタに捧げていたため「知らない」と一蹴されてしまった。残念でならない。(MIHOシネマ編集部)
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