この記事では、映画『鉄男 TETSUO』のあらすじをネタバレありの起承転結で解説しています。また、累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家が、映画『鉄男 TETSUO』を見た人におすすめの映画5選も紹介しています。
映画『鉄男 TETSUO』の作品情報

上映時間:67分
ジャンル:ホラー、アクション、ファンタジー
監督:塚本晋也
キャスト:田口トモロヲ、藤原京、叶岡伸、石橋蓮司 etc
映画『鉄男 TETSUO』の登場人物(キャスト)
- 男(田口トモロヲ)
- 狭いアパートで暮らす平凡なサラリーマン。しかしやつを車で轢いて逃げたため、やつの恨みを買い、体がどんどん金属化していく。
- やつ(塚本晋也)
- 足の速いランナーに憧れているらしく、肉体改造のため自らの太ももに鉄パイプを埋め込む。そこから蛆がわき、パニック状態で走っている時に男の車に轢かれる。頭部に鉄片が刺さった状態で生き続け、特殊能力で男を金属化させていく。
- 女(藤原京)
- 男の恋人。事故の時も車に同乗しており、やつの復讐劇に巻き込まれていく。
- 眼鏡の女(叶岡伸)
- やつの特殊能力で金属化してしまい、男を襲う。
- 医者(六平直政)
- 鉄片が刺さった状態のやつを診断し、“それを抜いたら即死する”と告げる。
- 謎の浮浪者(石橋蓮司)
- 理由などは不明だが、男を追っていたやつに襲いかかるホームレス。
映画『鉄男 TETSUO』のネタバレあらすじ(起承転結)
映画『鉄男 TETSUO』のあらすじ【起】
やつはオリンピック選手のような足の速いランナーに憧れがあるらしく、自らの手で太ももを切り裂き、そこに鉄パイプを埋め込む。しかし、傷口は腐って蛆がわき、やつはパニック状態となる。そのまま外へ走り出したやつは、道路上で車に轢かれる。
出勤前にヒゲを剃っていた男は、頰から小さな金属片が出ているのに気づく。男が無理やりその金属片を引き抜くと、頰からは血が飛び散る。
不安を感じた男は、恋人の女に電話する。男と女は何度も“もしもし”“もひもひ”のやり取りを繰り返した後、女が“あの時のことを思い出すと欲情する”といった内容のことを話す。男と女は、最近どこか野外でセックスをしたらしかった。
駅へ向かった男は、気分が悪くなってベンチに座り込む。すると、隣に座っていた眼鏡の女の様子がおかしくなり、女の手が金属化していく。それを見た男は恐ろしくなって逃げ出す。
何かに憑依されたような状態になった眼鏡の女は、怪物のような形相で男を追ってくる。眼鏡の女の体はますます金属化し、もはや人間とは思えない姿になっていた。トイレに逃げ込んだ男を眼鏡の女は天井から襲い、男はペンで眼鏡の女の首を刺して再び逃げる。
男は自動車修理工場のような場所へ逃げ込むが、眼鏡の女はしつこく追ってくる。眼鏡の女は男のような声で“さあ来い!”と男を煽ってくる。男は覚悟して戦い、眼鏡の女を殺してしまう。
映画『鉄男 TETSUO』のあらすじ【承】
眼鏡の女を殺した後、男の体に激痛が走る。男の体は自分の意思通りに動かなくなり、右腕と足首から金属化していく。様々な形のクズ鉄を無造作に組み合わせたような金属の塊は、体と同化して剥がすこともできない。その日、男は恐ろしい悪夢を見る。
悪夢から目覚めた男は、隣で寝ていた女と激しいセックスをする。しかし女が途中で痛がり、セックスは中断される。
食事をした後、再び2人が抱き合っていると、男の股間から鉄のドリルが生えてくる。男はこんな姿を女に見られたくなくてトイレに隠れる。心配になった女は“たいがいのことには驚かないから”と何度も声をかけ、ドアを開けるよう説得する。
毛布で体を隠した男を女は抱きしめ、“私をひとりにしないで”と甘い言葉を囁く。しかし、金属化した男の顔や体を見て、さすがの女も悲鳴をあげる。男の股間のドリルはぐるぐると回っており、男は女にそれを突き立てようとする。女は必死で男から逃げ、熱したフライパンや包丁で男に反撃する。
男の生身の肉体からは血が噴き出すが、その部分もどんどん金属化し、男の体は鉄くずの塊のようになっていく。首にナイフを突き立てられ、男の動きは一旦止まるが、女はドリル化した男の股間を自分で挿入し、流血して死亡する。
男は雄叫びをあげ、風呂に入ってみる。しかし金属化した体は風呂に入ってどうこうなるようなものではなかった。
映画『鉄男 TETSUO』のあらすじ【転】
一方、事故の後、クズ鉄工場のような場所でもがき苦しんでいたやつは、徐々に復活していた。やつの頭には鉄片が突き刺さったままになっており、やつはその状態で医者を訪ねていた。医者はどうしてやつがこの状態で生きているのか不思議がり、“もしその金属を引き抜けば即死するよ”と告げる。強い憎しみによって特殊な能力を手に入れたやつは、自分を轢いた男への復讐を誓う。
男は死んだ女も風呂に入れてみる。女の体からは金属の花が咲く。その時、男の部屋の電話が鳴る。電話の相手はやつだった。やつは、“僕から逃げられない、死ね!”と憎しみの言葉を吐く。そして男はあの事故のことを思い出す。
男はやつを車で轢いたひき逃げ犯だった。事故の後、男は“大丈夫ですか?”と声をかけたが返事はなく、やつは死んだものと思い込んだ男は、やつを車のトランクに積み込み、山へ遺棄する。車には女も同乗していて、興奮した2人はそこでセックスをする。やつは、その一部始終を見ていた。
その後やつは復活し、特殊能力で男を金属化させていく。やつが元気になればなるほど、男の金属化は進み、今ではクズ鉄ロボットのような姿になっていた。自由に動けるようになったやつは、高速で走り出す。
やつが近づいてきたらしく、男の家の金属製品がおかしくなっていく。金属製品は強烈な磁気によって集まり始め、大きな金属の塊になっていく。飼い猫までが、金属の中に飲み込まれる。そしてついにやつが家の中までやってくる。
映画『鉄男 TETSUO』の結末・ラスト(ネタバレ)
やつは金属化した男を見て喜び、“もうすぐあなたは脳まで金属になる”と不敵に笑う。そして、やつが言うところの「ニューワールド」の映像を男に見せてくれる。そこはすべてのものが金属化した奇妙な世界だった。
恐ろしくなった男は外へ逃げ出す。やつもすぐにその後を追う。男とやつは車のように高速移動し、謎の追いかけっこを始める。やつはランナーのような格好をしており、ゼッケンには「X」と書かれていた。
その時、路地裏にいた謎の浮浪者が金属の棒を持ってやつを追い詰めていく。浮浪者はやつを“坊や”と呼び、金属の棒でやつを殴り始める。やつはひどく苦しみながら、浮浪者に殴られ続ける。やつが“やめろ!”と叫んで倒れた時、逃げていた男の動きも止まる。
男は古いクズ鉄工場のような場所にいた。そこへやつがやってくる。やつは強大なパワーで金属や機械を動かし、男は身動きができないほど巨大な金属の塊になっていく。そしてやつの体も金属化していく。
男とやつの体は同化していき、何がどうなっているのかわからない状態になっていく。完全に同化した塊の中で、人間の姿をしたやつと男が対面し、2人は最終的に一心同体の巨大な金属の怪物と化す。男は、今まで味わったことのないような気分の良さを味わう。
やつは、“こうなったら世界中を鋼鉄の塊にしてしまおう”と言いながら道を走り出す。自分たちの愛情で世界中を燃え上がらせるという野望に燃え、やつは“やりまくるぞ!”と叫びながらピストルを鳴らす。そして猛スピードで走り出す。
映画『鉄男 TETSUO』の感想・評価・レビュー(ネタバレ)
めちゃくちゃ攻めているので、何を見せられているのだろう…なんでこうなるの…?と余計なことを考えずに、ただ感じて欲しい作品です。
もともとは、速く走りたかった男と彼を車で轢いてしまった男のイザコザなのですが、どちらもやばいんですよね。速く走りたいから鉄の棒を脚に埋め込むって何!?ってなりますよね。蛆が湧いてパニックになる前に気づいて欲しかったですが、そんな彼を轢いてしまった男も運が悪かったなと思います。
自分がまさか金属の塊になってしまうなんて誰が想像したでしょう。(女性 30代)
モノクロ映像と激しいカット割りの連続で、とにかくエネルギーの塊のような映画でした。鉄のフェチ男が自分の体に金属を埋め込む冒頭からすでに不気味で、その後の展開も予測不能です。事故をきっかけに主人公の体が徐々に鉄に変化していく過程はかなり不気味ですが、映像としては強烈に印象に残ります。特に終盤で二人の男が融合して巨大な金属生命体のようになるシーンは、まさに狂気のクライマックスでした。ストーリーよりも映像体験に近い映画ですが、独特の世界観に引き込まれました。(20代 女性)
この作品は一般的な映画の感覚で観るとかなり戸惑うと思います。台詞も少なく、物語の説明もほとんどありません。その代わり、金属と人間の融合というテーマが視覚的に強烈に表現されています。主人公が徐々に鉄の体に変わっていく過程は不気味でありながら、どこか象徴的でもあります。都市や機械文明への不安や欲望がそのまま映像化されたような印象を受けました。最後に巨大な鉄の存在へと変貌するラストは破滅的ですが、この映画のテーマを象徴しているように感じました。(40代 男性)
最初は理解するのが難しい映画でしたが、観ているうちに独特の世界観に引き込まれました。人間の体が金属に侵食されていく描写はかなり衝撃的で、普通のホラーとは違う不気味さがあります。特に地下鉄のシーンや、体が機械のように変形していく場面は強烈でした。終盤では鉄男と主人公が戦いながら融合していく展開になり、映像の勢いがさらに増していきます。最後に巨大な鉄の存在になるラストは理解が難しいですが、強烈なインパクトを残す終わり方でした。(30代 女性)
かなり実験的な映画で、ストーリーよりも映像の衝撃を楽しむ作品だと思いました。鉄の破片や機械音が延々と続く演出は不安を煽る効果があり、観ているだけで落ち着かない気持ちになります。主人公の体が金属に変わっていく描写もかなり過激で、見ていて痛々しさすら感じました。ただ、その異様なビジュアルがこの映画の魅力でもあります。最後に二人が一体化して巨大な鉄の怪物のようになるシーンは、まさにカルト映画らしい狂気の結末でした。(20代 男性)
この映画はホラーやSFというより、アート作品に近い印象を受けました。白黒の映像と機械音が続く演出がとても独特で、観ていると不安な気持ちになります。人間の体が鉄に侵食されていく描写はかなり衝撃的ですが、同時にどこか象徴的でもあります。都市や機械文明への恐怖を表現しているようにも感じました。最後に鉄の怪物のような存在へと変わるラストはとても破壊的ですが、この作品の世界観を象徴する終わり方だと思いました。(40代 女性)
とにかくエネルギーの塊のような映画でした。映像のテンポが非常に速く、次々と異様なシーンが続くので観ていて圧倒されます。主人公の体が金属化していく過程はかなり不気味で、普通の映画では見られない表現だと思いました。特にドリル状の器官に変化するシーンは衝撃的で、この映画の象徴的な場面だと感じます。最後に二人が巨大な鉄の存在になり、世界を破壊すると語るラストは狂気そのものですが、強烈な余韻を残しました。(30代 男性)
かなりクセの強い映画ですが、映像表現の迫力はすごいと思いました。人間と機械が融合していく描写はグロテスクですが、同時にどこか魅力的でもあります。ストーリーはシンプルですが、金属フェチ男と主人公の対立が徐々に激しくなっていく流れは分かりやすかったです。最後に二人が融合して巨大な鉄の存在になる展開は驚きました。普通の映画とは違う感覚を味わえる作品で、観終わったあとも強く印象に残りました。(20代 女性)
初めて観たときはかなり衝撃を受けました。モノクロの映像と激しい編集が独特で、普通の映画とは全く違う雰囲気があります。主人公が金属に侵食されていく描写はかなり不気味ですが、その異様さがこの映画の魅力でもあると思いました。終盤では鉄男との戦いがさらに激しくなり、映像の勢いも増していきます。最後に二人が巨大な鉄の怪物のようになるラストは理解が難しいですが、非常に強烈な印象を残しました。(50代 男性)
映画『鉄男 TETSUO』を見た人におすすめの映画5選
鉄男II BODY HAMMER
この映画を一言で表すと?
肉体と機械の融合がさらに暴走する、狂気のサイバーパンク・ホラー。
どんな話?
普通の会社員だった男は、ある事件をきっかけに自分の体が金属へと変化していく異常な現象に巻き込まれる。体内から武器のような鉄が生え、機械の力を持つ存在へと変貌していく彼は、やがて巨大な暴力と破壊の渦の中へ飲み込まれていく。人間の肉体と機械が融合する恐怖を描いた、塚本晋也監督による衝撃の続編。
ここがおすすめ!
鉄男 TETSUOの世界観をさらにパワーアップさせた続編で、金属化する肉体の表現や狂気の映像演出がより激しくなっています。スピード感のある編集や独特の音響演出も健在で、サイバーパンク的な美学が全開の作品です。前作のファンなら間違いなく楽しめる、エネルギーに満ちたカルト映画です。
AKIRA
この映画を一言で表すと?
超能力と暴走する都市を描いた、日本アニメ史に残るサイバーパンクの金字塔。
どんな話?
近未来のネオ東京。暴走族の少年・金田は、仲間の鉄雄が謎の事故をきっかけに超能力に目覚めたことから巨大な陰謀に巻き込まれていく。政府の秘密実験や軍の思惑が交錯する中、鉄雄の力は制御不能なほど膨れ上がり、街を崩壊させる危機へと発展していく。
ここがおすすめ!
サイバーパンク映画の代表作として世界中で評価されている作品です。圧倒的な作画と迫力あるアクション、そして暴走する力を描いた物語が強烈な印象を残します。都市と人間の関係、科学と暴走する力というテーマは鉄男 TETSUOとも共通しており、同じ系統の世界観を楽しみたい人におすすめです。
イレイザーヘッド
この映画を一言で表すと?
不安と狂気が交錯する、悪夢のような映像体験。
どんな話?
工業地帯のような奇妙な街で暮らすヘンリーは、恋人との間に生まれた不気味な赤ん坊の世話をすることになる。しかし赤ん坊は異様な姿をしており、泣き続ける毎日に彼の精神は追い詰められていく。現実と幻想が入り混じる中、ヘンリーは次第に奇妙な世界へと迷い込んでいく。
ここがおすすめ!
デヴィッド・リンチ監督による伝説的なカルト映画で、不安感を煽る音響や不気味な映像が強烈な印象を残します。ストーリーは象徴的で解釈の余地が多く、観る人によって意味が変わる作品です。鉄男 TETSUOのような実験的で独特の世界観が好きな人には特におすすめです。
クローネンバーグのヴィデオドローム
この映画を一言で表すと?
肉体とテクノロジーが融合する恐怖を描いた、伝説のボディホラー。
どんな話?
テレビ局の社長マックスは、暴力的な映像を流す謎の番組「ヴィデオドローム」を発見する。番組の秘密を追ううちに、彼の身体や意識は次第に変化していき、現実と幻覚の境界が崩れていく。やがて彼は、メディアと人間の身体が融合する恐ろしい世界に引き込まれていく。
ここがおすすめ!
身体が変形する恐怖を描くボディホラーの代表作で、鉄男 TETSUOと同じく肉体と機械の融合というテーマを扱っています。独特の不気味な映像と哲学的なテーマが融合した作品で、観る者に強烈な印象を残します。サイバーパンクや実験的な映画が好きな人には必見です。
ブレードランナー
この映画を一言で表すと?
人間と機械の境界を描く、SF映画の歴史的名作。
どんな話?
未来都市ロサンゼルスでは、人間そっくりの人工生命体レプリカントが労働力として使われていた。警官デッカードは、反乱を起こしたレプリカントを追跡する任務を与えられる。しかし彼らと接するうちに、人間とは何かという疑問を抱き始める。
ここがおすすめ!
サイバーパンク映画の代表作として知られる作品で、暗い未来都市の世界観が非常に魅力的です。人間と機械の境界、文明の行き着く先というテーマは鉄男 TETSUOとも通じる部分があります。哲学的な深みと美しい映像が融合した、長く語り継がれる名作です。



みんなの感想・レビュー
すごい男だ···