映画『鉄塔武蔵野線』のネタバレあらすじ結末と感想 | MIHOシネマ

「鉄塔武蔵野線」のネタバレあらすじ結末と感想

鉄塔武蔵野線の概要:日本ファンタジーノベル大賞を受賞した銀林みのるの同名小説を映画化。主人公見晴は、小学生最後の夏休み、武蔵野送電線の鉄塔に番号の書かれたプレートを発見する。その番号を辿り、1号鉄塔を目指す夏の小さな冒険譚。

鉄塔武蔵野線の作品情報

鉄塔武蔵野線

製作年:1997年
上映時間:115分
ジャンル:ファンタジー、青春
監督:長尾直樹
キャスト:伊藤淳史、内山眞人、菅原大吉、田口トモロヲ etc

鉄塔武蔵野線の登場人物(キャスト)

環見晴(伊藤淳史)
小学6年生。両親の離婚により、9月から母親の実家のある長崎の学校へ通うことが決まっている。小さい頃、父親に連れられ、日曜日ごとに鉄塔の下で過ごすことがあった。
磨珠枝暁(内山眞人)
小学4年生。見晴の友人。いつも冒険を共にし、宝物を分け合った仲と見晴は言っている。少しお金持ちの家で、テレビゲームや、ちょっといいグラブなどを買い与えられている。
環晴男(菅原大吉)
見晴の父。見晴が小さい頃、鉄塔の下に行けば馬券が当たると信じ、見晴を連れてよく鉄塔に連れて行き、そこで競馬中継を聞いていた。見晴たちが家を出て一年で他界する。
鉄塔パトロールのおじさん(田口トモロヲ)
捜索願の出た見晴を鉄塔伝いに追いかけてくる。一度、見晴に逃げられてしまい、4号鉄塔の近くで彼を待ち伏せ、確保する。

鉄塔武蔵野線のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『鉄塔武蔵野線』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

鉄塔武蔵野線のあらすじ【起】

見晴は、両親の離婚により、長崎に引っ越すことになっていた。夏休み後半、友達は旅行や田舎に行ってしまい、見晴は一人で遊んでいた。その日、少し足をのばして遊びに行った先で、その土地のガキ大将たちに追いかけられ、鉄塔によじ登り、彼らをやり過ごすのだった。

見晴は小さい頃千葉に住んでいて、日曜日ごとに、父と鉄塔の下で過ごしていた。鉄塔に耳をつけると、電気の微かな音が聞こえた。その横で父は、競馬中継をラジオで聞いていた。競馬に勝った時、父は鉄塔の下にはパワーがあると言っていた。

翌日、昨日登った鉄塔の下に行って、耳を当ててみる見晴。その時ふと、「武蔵野線71」という看板を見晴は見つける。電線を追いかけ隣の鉄塔まで走ると、そこには「武蔵野線70」の看板。フェンスの乗り越え、もう一つ先の鉄塔は「69」。見晴は、これらの鉄塔を辿っていけば「1号鉄塔」にたどり着くことを発見したのだった。

見晴は、2つ年下の暁にそれを報告しに行く。暁は、いつも冒険をともにし、宝物を分け合った仲だ。しかし見晴は、9月には転校してしまうことを暁にまだ伝えられていなかった。

翌日、暁と「70鉄塔」に下に行き、鉄塔の中心部にビールの王冠を埋める。そして、二人は歩いて「1号鉄塔」を目指す。途中二人は、ラブホの敷地に入り込んでしまう。見晴は「ここ大人が使うホテルだからやばい気がする」と言い、出て行こうとすると、そこに学校の体育の先生がバイクで、後ろに女性を乗せて二人乗りでやってくる。先生と目が合い、二人はそのまま帰ることになるのだった。

翌日、今度は二人、チャリンコで鉄塔を目指す。見晴は、暁に鉄塔には男を女があるのを教える。碍子が横に出っ張っているのが女鉄塔、垂れているのが男鉄塔。しかし、次の鉄塔は少し変だった、少し垂れているのに女鉄塔の形状。見晴は、なんで男だったのに女になったのだろう?疑問に思う。ハッと閃く見晴「改造したんだ!」と。「改造鉄塔かっこいい!」と思うが、その後、次々と改造鉄塔に出会うのだった。

鉄塔武蔵野線のあらすじ【承】

夏の日差しの中、川を越え、畑を抜け、鉄塔をめぐる二人。水筒の水もなくなり、ヘトヘトになる。ひと頑張りして、ようやく畑を抜け、ジュースとお菓子を買い、一休みをする。

見晴は思う、女鉄塔を斜め下から見ると優しく笑っているように見える。それを、女鉄塔のニコニコ角度と見晴は名付けている。そして、見晴は「60号」の女鉄塔で、暁のママを想像していた。だが暁には、それを言うことはできないのだった。

次の鉄塔の下では、犬の訓練をしている人たちがいた。鉄塔の中心になかなか近づけずにいたが、休憩時間で犬たちが離れたすきに、二人は王冠を埋める。次は、工事現場の中にある鉄塔だった。王冠を埋めていると、工事のおじさんに怒鳴られ、捕まえられそうになる。必死で工事現場から逃げるが、後ろからダンプカーが迫ってくる。チャリンコを必死で漕ぎ、慌てて逃げる二人。小道に入り、ダンプカーから逃げ切るのだった。

様々な困難を乗り越えて来ていた二人だったが、ついに暁のチャリンコがパンクをしてしまう。途端に弱気になり「帰ろうよぉ」を連呼する暁。「9月にもう一度来ればいいじゃん」
という暁に何も答えず、見晴は次の鉄塔に進む。二人は自転車屋を見つけ、パンクを直してもらい、先へと進むと「28-1」という鉄塔にたどり着く。「-1」に疑問を抱きつつ次に進むと「28号鉄塔」があるのだった。次の鉄塔も「27-1」から「27」、その次も「26-1」と「26」だった。手間が倍かかると嫌になる暁。次が「−1」鉄塔だったら帰ると見晴は言い、進む。次の鉄塔は普通に「25号鉄塔」その次も「24号鉄塔」だった。日は暮れ始めて来ていた、次の「23号鉄塔」は川の向こうだった。

鉄塔武蔵野線のあらすじ【転】

すっかり日が落ちてしまい、見晴は、暁に一人で帰るように言う。見晴は、野宿をしてでも、「1号鉄塔」に行くつもりだった。暁は、見晴と別れ家に帰る。帰る暁に、鉄塔を辿れば、必ず帰れるからと声をかけ、一人先へ進む。

見晴は、公衆電話から家に電話をして、友達の家に泊まると嘘をつく。そして廃車置場に放置された車の座席に乗り込み、パンを齧り、眠るのだった。

翌朝、見晴は次の鉄塔へ向かう。川で転倒し、靴が片方流されてしまう。それでも「17号鉄塔」までたどり着く見晴。そこへ、鉄塔パトロールのおじさんが車で近づいて来て、見晴に声をかける。捜索願が出ていることを告げられ、見晴はチャリンコを放置して逃げ出す。逃げながらも、鉄塔の下に来れば王冠を埋め、次に進む。見晴は、追跡を振り切り、ごみの中から靴を拾い、進む。野原を駆け抜け、次の鉄塔へ、また次の鉄塔へ。大人の姿を見ると身を隠し、一つ一つ鉄塔を巡る。時々鉄塔に耳をあて、その音を聞くのだった。

「4号鉄塔」目前まで来ると、そこには鉄塔パトロールのおじさんが待っていた。見晴は、暁がちゃんと家に帰ったことを聞かされ、少し安心をする。そして、車に乗せられ、警察に連れていかれるのだった。

鉄塔武蔵野線の結末・ラスト(ネタバレ)

夏休みも終わりに近づき、見晴は引越しを翌日に控えていた。学校の図書室に本を返しにいく見晴。返す本を出そうとバックを開けると、あの日埋められなかった王冠たちが本と一緒に出てくる。見晴はその王冠を、新学期からは使わない自分の下駄箱に置いて帰るのだった。そして、母と共に引っ越す見晴。新学期、遠く離れた新しい学校へ通うのだった。

翌年突然、見晴の父親が他界する。喪服を着た母と、再び住んでいた家へ帰ってくる見晴。見晴は、暁の家に行って見るが、暁もまた引っ越してしまっていた。どしゃ降りの通夜の夜、停電がおこる。見晴は、父の部屋にいき、暗がりの中、子供の時父が作ってくれた手動発電器を見つけ、それを動かし、明かりを灯す。見晴は、父とのことを思い出す。「鉄塔には神様が集まっていて、どの馬が一等賞になるのか決めてるんだよ」とラーメンを食べながら語っていた父を思い出すのだった。

翌朝、見晴はビールの王冠を潰してメダルを作り、「4号鉄塔」へ向かう。そして、畑を抜け「3号鉄塔」へ、メダルを埋めて「2号鉄塔」。送電線を追い、「1号鉄塔」に向かう。林を抜け、視界の開けた先には、静かなモーター音を響かせる変電所があるのだった。「1号鉄塔」はこの中だった。しかし変電所は周りを高い塀で囲われており、入口も硬く閉ざされていた。見晴は、呆然と立ち尽くし、諦めるしかなかった。帰ろうとした時、近くのラーメン屋に目が止まった見晴は、店内に入る。かつて父とよく来たラーメン屋とよく似ていた。見晴は、父がいつも食べていたワンタン麺を注文する。二人組の馴染み客が入って来て、おかみさんに昼飯を注文する。その二人組は、話の内容から変電所内の草刈りの仕事をしている人だと、見晴は気づく。そして、見晴は、その二人組のトラックの荷台に隠れるのだった。

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