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映画『鳥(1963)』あらすじとネタバレ感想

映画『鳥(1963)』の概要:1963年のアルフレッド・ヒッチコック監督作品、原作はダフネ・デュ・モーリアの短編小説。突然、鳥に襲われるようになった町の住人の恐怖を描いた、パニック映画の原点とも言われる作品。

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映画『鳥』 作品情報

鳥

  • 製作年:1963年
  • 上映時間:120分
  • ジャンル:ホラー、サスペンス
  • 監督:アルフレッド・ヒッチコック
  • キャスト:ティッピー・ヘドレン、ロッド・テイラー、スザンヌ・プレシェット、ジェシカ・タンディ etc

映画『鳥』 評価

  • 点数:90点/100点
  • オススメ度:★★★★★
  • ストーリー:★★★★★
  • キャスト起用:★★★★☆
  • 映像技術:★★★★☆
  • 演出:★★★★★
  • 設定:★★★★★

映画『鳥』 あらすじ(ストーリー解説)

映画『(1963)』のあらすじを紹介します。

サンフランシスコの小鳥屋で九官鳥の受け取りを待っていたメラニーは、幼い妹の誕生日プレゼントを探して来店したミッチと出会う。
ミッチに惹かれたメラニーは、彼が妹キャシーの誕生日にプレゼントしたいと言ったボタンインコ、通称ラブ・バードを携えて、彼が帰省している小さな港町へ向かう。
彼の家から町へ戻る途中でカモメに襲われたメラニーだったが、しばらく滞在する事になる。

教師アニーの家で一晩過ごすが、夜中に彼女の家のドアにカモメが激突して死ぬという不思議な事が起こる。
次の日、キャシーの誕生日パーティーに参加したメラニーだったが、カモメが次々に人間を襲い始める。
その日の夜、ブレナー宅の煙突からスズメが侵入し、再び襲われるメラニー、ミッチ、キャシー、そして母親のリディア。

翌日、鶏の餌を作っているダンの元を訪れたリディアは、鳥に襲われて亡くなった家主の姿を発見。
キャシーの心配をするリディアのために学校へ行ったメラニーは校庭に集まる異常な数の鳥を見つけ、子供たちは自宅へ帰される。
だが、子供たちも襲われ、キャシーを庇ったアニーは鳥に殺されてしまう。

メラニーは立ち寄った食堂で住民と会話中、鳥が人間を襲う現場に再び遭遇。
命からがら逃げ出すも、怯えた住民から全てメラニーの責任だと言いがかりをつけられる。

その日の夜、またもやブレナー宅を恐ろしい数の鳥が襲う。
病院へ向かうために外に出ると、そこには恐ろしい光景が広がっていた。

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映画『鳥』 感想・評価・レビュー(ネタバレ)

映画『鳥(1963)』について、感想・レビュー・解説・考察です。※ネタバレ含む

特殊メイクやCGが無くても、パニック映画は作れるという証明

特殊メイクやCG技術が発達した現代だからこそ言えるのだが、襲い掛かってくる鳥がどう見てもぬいぐるみで、気の抜けてしまうシーンが多い。
ドアを突き破って進入しようとするカモメとミッチが格闘するシーンは、カモメをアップに映しているために、作り物だと丸わかりだ。
そしてラストで鳥を轢かないように動く車を映した場面では、本物のカモメを使っているので、本物と偽物の差が歴然と出てしまっている。

だが、クライマックスのブレナー家の2階で鳥に襲われるメラニーは、ストッキングをつつかれて血が出るなど、細かい部分まで演出されている。
偽物だとはっきりわかるカモメと、ミッチのドアを挟んで攻防をする場面も、ガラスの破片がある事でハラハラさせられて、意識しなければ偽物という印象より怖い、ドキドキするというイメージが強く残る。

これは、CG技術に慣れ親しんでしまった現代の映画では見られない緊張感で、カメラワークと演出の勝利とも言えるだろう。
また、BGMは一切使わずに少しの効果音だけという部分が、恐怖感を際立たせている。

タイトル通り”鳥”で始まり”鳥”で終わる”鳥の襲撃”にだけこだわった名作

いきなり襲ってくる鳥が、しばらくすると他の場所へ飛び立っていき、ある程度時間がたつと戻ってくるという事の繰り返しで、”次はいつ来る”という緊張感が素晴らしい。
精神的にも場所的にも行き場を失っていく住民が、サンフランシスコから突然やってきたよそ者のメラニーに対し、悪意を向けるのは当然の展開だ。
しかしそれを長引かせること無く、メラニーのビンタという手段ひとつでかわしてしまう展開は、近年増えているクローズドサークルを根底に置いた映画の中で、魔女裁判のような展開が多く見られる中、”鳥の襲撃”ひとつに問題を絞っていて面白味がある。

なぜ鳥が人間を襲いだしたのか、きっかけも原因も謎のままで、他の地域でも鳥の凶暴化が広がっていることだけがわかり、町中を埋め尽くす鳥の中を静かに走るブレナー一家とメラニーを乗せた車が遠ざかり、エンディングを迎えている。
それだけでも、環境問題や人間が一番だと思うな、という問題提示にもつながっているから不思議だ。

しかし、あれだけ鳥に襲われながらも、メラニーが贈ったラブバードを手放さなかったキャシーにはあきれてしまう。


ホラー映画並に緊張した場面もあって、映像、ストーリー、音響含め予想以上に面白かった。『ようこそ映画音響の世界へ』で本作がフィーチャーされていたので、気になって観たが、立体的な音響効果がこの映画では一番重要だと言っても良くて、映画に凄くのめり込めた気がする。

鳥が襲ってくるという異常な事態に加えて、そこに絶妙に絡んでくる人間ドラマも見応えある。極限の状況で我を失う者、弱かった者が強い精神を得ていく様子も上手く描かれていた。(女性 20代)


言わずと知れたヒッチコックの代表作の一つ。特撮技術などは今のそれとは比べるべくもないが、CGによって作られたそれとは違うある種の生々しさがある。随所に人間ドラマの要素も散りばめられてはいるし、そちらの方を深読みしても十分楽しめるが、とにかく訳も分からず大量の鳥が人間を襲うというのが怖い。鳥が襲ってくる理由が最後まで明かされないのも良い。もし中途半端な理由が提示されていたとしたら逆に興ざめだったかもしれないし、ここまで時代を超えることはできなかったかもしれない。(男性 40代)


1960年代の作品なので見るからに合成だと分かる部分が多いのだが、その映像の粗さが逆に生々しくて怖い。鳥の鳴き声や羽音もリアルで臨場感がある。当時の映像技術の中ではかなりインパクトがあったのではないだろうか。
スズメの大群が煙突から流れ込むところや、部屋中に鳥がひしめきあっている光景は、絶対に現実では体験したくないと思った。鳥が襲ってくる理由が分からないのも、それはそれで恐ろしい。
カフェでメラニーが鳥が襲ってきた話をしている横で、家族連れが「フライドチキン」を注文するという皮肉めいた演出が印象的だった。(女性 40代)

映画『鳥』 まとめ

「サイコ」など、数々の有名作品の監督で知られ、近年では彼の生涯を描いた「ヒッチコック」が制作されたアルフレッド・ヒッチコックのパニック映画のひとつ。
実は、最初の小鳥屋でのシーンで2匹の犬を連れて店から出て行く男性は、カメオ出演として監督のヒッチコック自身が演じている。

終始”鳥”に関して描かれた作品だが、登場している鳥のほとんどは鳴き声を工夫して実際に集めたという説も存在しており、どうやって本物の鳥を集めたのかも興味深い。
また、鳥の鳴き声は強烈なので、見る際には音量に注意した方がいいだろう。
続編のような扱いの映画も存在するが、この映画だけで十分に楽しめる。

映画史の悪役ランキングに、この作品の”鳥”がランキングされているという、ちょっと笑えるエピソードも存在している。

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みんなの感想・レビュー

  1. 新田勲 より:

    カモメが人間を襲う凶暴性が何がゆえに起きたのか生物学的に解明してほしい作品だ。ヒチコックの作品には謎を秘めた作品が多いのだが種明かしが欲しい。そしてその辺を明確にして観衆を尚も多く惹きつけさせるべきである。