映画『ザ・ブック・オブ・ヘンリー』の概要:成績優秀な11歳のヘンリー。好意を寄せる隣人のクリスティーナが義父から虐待を受けていると知り、救い出そうと作戦を1冊の本に紡いでいた。親子のある計画を描いた一作。
映画『ザ・ブック・オブ・ヘンリー』の作品情報
上映時間:104分
ジャンル:ヒューマンドラマ
監督:コリン・トレヴォロウ
キャスト:ナオミ・ワッツ、ジェイデン・リーバハー、ジェイコブ・トレンブレイ、サラ・シルヴァーマン etc
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映画『ザ・ブック・オブ・ヘンリー』の登場人物(キャスト)
- スーザン・カーペンター(ナオミ・ワッツ)
- カフェで仕事をしながら、二人の息子を育てるシングルマザー。あまりに優秀すぎるヘンリーに頼り切っていたため、自分で決断ができない。しかし、ある夜を機にヘンリーに代わって行動を起こし始める。
- ピーター・カーペンター(ジェイコブ・トレンブレイ)
- スーザンの次男。優秀な兄と比較され、いじめられてしまう。兄の願いを叶えようと必死に行動に移す。
- ヘンリー・カーペンター(ジェイデン・リーバハー)
- スーザンの長男。11歳にしては大人びた判断力と、知識を持ち合わせている。シングルマザーのスーザンを懸命に支えている。
映画『ザ・ブック・オブ・ヘンリー』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『ザ・ブック・オブ・ヘンリー』のあらすじ【起】
「生きている限りベストを尽くそう」そう語るヘンリー。株を嗜む小学生のヘンリーは、賢すぎるために進学校ではなく一般の学校で社会的真理を学んでいるのだ。至って年相応な弟のピーターと絵本作家を目指す母親・スーザンと暮らしている。
ヘンリーが受賞したヤングエンジニア賞のメダルを自分事のように誇らしげに語るピーター。受賞を特に光栄に思っていないヘンリーは、メダルをピーターにあげるのだった。翌日、
いじめられっ子のピーターは同級生のモリスにメダルを奪われてしまう。頭のいいヘンリーと比較されるピーターは格好のターゲットなのだ。メダルを割られ機嫌を損ねたピーターのために、ヘンリーは家にあるものを使って探検隊ごっこをしてあげるのである。二人にとって無線を使った冒険ごっこは最高の遊び方だった。
大人びたヘンリーを父親代わりに思っているスーザン。お金のことをはじめ、ピーターの子育てについても頼りにしているのである。そんなヘンリーは隣の家に住むクリスティーナに好意を寄せていた。しかし、クリスティーナは義理の父親に虐待を受けているのを目の当たりにしてしまうのだった。
映画『ザ・ブック・オブ・ヘンリー』のあらすじ【承】
クリスティーナの家庭環境について校長に直訴していたヘンリー。しかし、クリスティーナの義父は元警視総監で地域の権力者である。子供の証言を基に闇雲な捜査はできないと突き返されてしまうのだった。どうしても許せないヘンリーは児童保護局に通報をした。匿名を希望するがスーザンが呼び掛けてしまい、焦ったヘンリーは「グレン・シックルマン」という名前と住所だけを告げて電話を切った。
暴力よりも「無関心」であることが最悪だとスーザンに相談するヘンリー。クリスティーナの家に児童保護局らしき男性が来ているのを確認するが、すぐに立ち去ってしまった。シックルマンは児童保護の役員なのだ。大人に頼ることができないと悟ったヘンリーは立ち上がる。街中を駆け回りながら作戦を練るヘンリー。時折ひどい頭痛に襲われていた。
「愛は一方通行はなし」と言うスーザンは、恥ずかしがるヘンリーにも寝る前には「愛してる」と言葉を交わさせる。ある夜、ピーターの叫び声でスーザンは目覚めた。ヘンリーが酷い全身痙攣を起こしていたのだ。急遽、脳腫瘍の手術を受けることになったヘンリー。
手術は終わったが、脳の腫瘍は取り切ることはできなかったと医師は言う。スーザンよりも冷静に自分の病状と向き合うヘンリー。そんな状況でもクリスティーナを救う計画は諦めてはいなかった。
映画『ザ・ブック・オブ・ヘンリー』のあらすじ【転】
ヘンリーはピーターに「最期の」お願いをする。何も決められないスーザンのために、財産について整理しておきたいのだ。しかし、突如発作を起こしヘンリーは命を落としてしまった。
ヘンリーに依存しすぎていたスーザンは、精神的に追い込まれていく。全てをヘンリーに委ねていたスーザンは何も決めることができず、おかしな言動が続く。その様子を見たピーターは「ママはどうしたいの?」と尋ねるのだった。
仕事中もスーザンはおかしな行動が多かった。生前のヘンリーはそうなることを予測し、職場にあらかじめ資産状況を書いた手紙を送り、仕事を休ませてほしいと伝言を遺していたのだ。しびれを切らしたピーターは、ヘンリーとの最期の約束を思い出した。ヘンリーが書き溜めたノートをスーザンに託したピーター。ヘンリーの他ならぬ願いは、クリスティーナを救ってほしいということだった。
スーザンの思いつく範囲で必死に動き回るが、地元の権力者を前に誰も手を貸してはくれない。諦めうそになった時、クリスティーナが危険に迫る様子を目の当たりにしてしまった。もう一度ノートを手に取ったスーザンは金庫に残されたヘンリーのボイスメモにたどり着いた。
映画『ザ・ブック・オブ・ヘンリー』の結末・ラスト(ネタバレ)
ヘンリーの指示通りに動き出したスーザン。シックルマン殺害後、クリスティーナを引き取れるよう後継人の書類も手配した。順調に計画を遂行するスーザンはピーターの苦しみを見落としていた。優秀なヘンリーの代わりに自分が死ぬべきだったと思い悩んでいたのだ。
翌日、学校では発表会があった。ピーターとクリスティーナを送り届けたスーザン。ヘンリーが用意した新車に乗り込み、自宅に銃を取りに戻った。ヘンリーの計画通り、シックルマンを家の外に呼び出すことに成功したスーザン。しかし、ピーターが遊び小屋に仕掛けた細工に気付き思いとどまった。小屋を出たスーザンはシックルマンと鉢合わせてしまい、虐待の事実を知っていると脅しをかけるのだった。
発表会では、「お兄ちゃんを呼び戻す」というマジックに挑んだピーター。前夜の不安を忘れたかのように堂々と成功したピーターを、急いで戻ったスーザンは抱き寄せるのだった。しかし、学校の前には多くのパトカーが集まっていた。なんとシックルマンが自殺したのだ。
スーザンはクリスティーナを引き取ることになり、ヘンリーが遺した計画は親子の秘密となった。
映画『ザ・ブック・オブ・ヘンリー』の感想・評価・レビュー
子役に圧倒される一作であった。名女優ナオミ・ワッツに引けを取らないジェイデン・リーバハーとジェイコブ・トレンブレイの名演技が光るが、日本国内で劇場公開されなかったのが大変悔やまれる。賢すぎる少年の計算能力はまさに魔法。ボイスレコーダーの内容は、都合の良すぎるようにも思えるが、親子の絆があってこそだとも感じられる。少年の恋心と正義感が紡いだ愛すべき救出劇であった。(MIHOシネマ編集部)
ヘンリー本当に11歳なの?と、この作品を見た全ての人が思うでしょう。大人びてるなんて言葉じゃ全然足りないくらい、勇気があって行動力があって、誰よりも周りの人のことを考えていた彼の姿に感動しました。
兄と比べられ、虐められていたピーターも物凄く頑張っていて、思い出すだけで涙が出てきます。
複雑ではありますが、結果的にはハッピーエンド。しかし、母親にはもう少ししっかりして欲しいなと思ってしまいました。(女性 30代)
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