映画『地球最後の男』の概要:地球上にただ一人の人間となってしまったロバート。他の者はみんな、菌を原因に吸血鬼へと変貌してしまった。吸血鬼となった者たちは太陽の下を歩けない。孤独な日々を過ごす彼だが、ある日、真昼に外を歩く女を見つけた。
映画『地球最後の男』の作品情報
上映時間:86分
ジャンル:SF、ホラー
監督:シドニー・サルコウウ、バルド・ラゴーナ
キャスト:ヴィンセント・プライス、エマ・ダニエリ、ジャコモ・ロッシ=スチュアート、クリスティ・コートランド etc
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映画『地球最後の男』の登場人物(キャスト)
- ロバート(ヴィンセント・プライス)
- 地上で唯一の人間となってしまった男。昔、コウモリを介して弱いウィルスに感染していたことがきっかけで彼の体の中には抗体ができており、人類を一掃した病に感染せずに済んだ。
映画『地球最後の男』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『地球最後の男』のあらすじ【起】
荒廃した地上。道は荒れ果て、町には草木が茂り、至るところに人々の死体が転がっていた。ベッドで眠っていたロバートは目覚めると壁に書いたカレンダーにバツ印をつけた。自分以外の人間を見かけなくなって三年。彼にはその歳月が数億年のように感じられた。ロバートはコーヒーを淹れると、誰かが受信することを願って無線機に呼びかけた。やはり、返答はない。ロバートは早々に切り上げ、昨日探索した町の様子を地図に記した。それから、ロバートは狩りの準備を始めた。獲物に突き刺すための杭を木から切り出し、家の近くに転がっている死体を車のトランクに詰め込むと、ロバートは車を走らせた。荒野の大穴に運んできた死体を放り、火をくべる。そうやって死体を処理すると、ロバートは町に戻った。無人の食品化工場から大蒜を、雑貨屋からは鏡を運び出した。それらは獲物から彼の家を守るために必要なものだった。生活に必要なものを調達したロバートは、人ではない何かに変貌してしまった人たちを狩っていく。
映画『地球最後の男』のあらすじ【承】
夜が更けた。ロバートの家の周りでは、人ではなくなった人たちが武器を手に徘徊している。彼らは家の外からロバートに出てこいと呼びかける。ロバートを殺すためにやって来たが、大蒜や鏡が効いて、中に入れないのだ。外の喧騒を無視して眠ろうとしたところ、彼に助けを求める声が聞こえた。幻聴だと思ったロバートはそれを無視して日課に取りかかる。
ロバートは教会に向かい、棺と対面した。隣に座り、そこに眠る恋人に会いたいと呼びかける。思い出に浸りながら、彼は寝入ってしまった。気付くと夜になっていた。夜は人ではなくなってしまった人たちが活発になる。慌てて家に帰ろうとするロバートを人ではなくなった人たちが襲う。命からがら家に辿り着いたロバートは家の映写機をつけた。そこにはロバートと妻子の仲睦まじい姿が納められていた。楽しかった頃のことを思い出して笑うロバート。声を上げて笑う。無理をして大声で笑った。しかし、外から彼を呼ぶ声がロバートを現実に引き戻した。
映画『地球最後の男』のあらすじ【転】
初めは、ヨーロッパで流行した疫病だった。それが風に乗って飛来するという新聞記事。ロバートは友人がその知らせを持ってきたときのことを思い返した。ロバートは空論だと一蹴した。彼はその病気を研究していて、記者よりも事情に詳しいという自負があった。流行中の病気は見たこともないような病原菌が引き起こしているもので、菌は現状、どの工程でも破壊できなかった。妻がやってきて、記事を目にする。心配する妻をロバートは励ました。それから月日が経った。ロバートの努力も甲斐なく、彼の妻子は床に伏してしまう。一刻も早くワクチンを完成させるため、ロバートは不安そうにする妻を家に置いて、仕事に向かった。研究が進まない一方で、町には死体が溢れていた。感染を少しでも遅らせるためにできることは、荒野に開けた大穴に死体を放って火葬することだけだった。死者が蘇って吸血鬼になったという話もある。ロバートは所詮噂だと一蹴したが、同僚の懸念は拭えなかった。
自宅のテレビで感染防止措置への協力を訴える国営放送を見るロバート。政府は身内に感染者がいたら報告をしてほしいと言う。外には軍人が感染者を強制的に家から連れ出す光景があった。密告されることを恐れて、家族を医者に診せることもできないとロバートは嘆く。職場に向かったロバート。しかし、出勤していたのは所長と彼だけだった。他のみんなはもう逃げてしまっていた。ロバートが家に帰ると自宅前にトラックが停まっていた。慌てて家に戻ると、妻がリビングで呆然としていて、娘が軍に浚われたと言う。娘の容態を心配した彼女が医者を呼んでしまったのだ。ロバートは娘を連れ戻すため荒野の火葬場に行ったが、娘は遺棄された後だった。
遂に、妻も死んでしまった。ロバートは彼女を火葬場には連れて行かないと決意する。麻袋に包んだ遺体を車で運び出し、ロバートは妻を土葬した。帰宅した彼は孤独に打ちひしがれた。気を紛らわそうと酒を飲んでいると、家の戸を叩く音が聞こえた。開けると、そこには蘇って吸血鬼に成り果てた妻がいた。
映画『地球最後の男』の結末・ラスト(ネタバレ)
外の喧騒がロバートを現実に引き戻す。ロバートは現実も思い出も忘れて眠ることにした。次の日の朝、ロバートが乗っていた車は吸血鬼たちによって壊されていた。しかし、町には使われなくなった車が沢山ある。ロバートは車を調達して家に引き返した。すると、庭を荒らす子犬を見つけた。生き物を見つけたことに喜ぶロバート。だが、子犬はロバートに驚いて逃げ出してしまった。ロバートは犬を追いかけた。すると、杭を突き刺されたいくつもの死体を見つけた。杭は鉄製で、明らかにロバートが作ったものではなかった。ロバートは他に生存者がいると期待する。
色んな場所を捜索したり、無線で呼びかけることもしたが、結局、生存者は見つからなかった。ロバートは子犬を家に招く。しばし観察しているとあることに気付いた。子犬から細胞を採取して検査すると、子犬は吸血鬼と同じ病に感染していた。次の日、ロバートは杭を突き刺した子犬を土に埋めた。その作業中、ロバートは日光の下を歩く女を見つけた。吸血鬼は昼間出歩くことはできない。女はロバートを吸血鬼だと思って逃げ出すが、彼の説得により家に来ることになった。
ロバートは女の正体を疑っていた。家にあった大蒜を持ち出し、女に近づけると彼女はそれを嫌がった。血液検査も拒んだ女。女は病に感染した後も生き残った新人類の一人だった。彼女たちは地上に新しい社会を築くべく、自分たち以外を一掃しようと目論んでいた。ロバートは自分の血から作った抗体を女に投与してみることにした。彼の計算は正しかった。女の身体から病原菌が消えたのだ。喜んだのも束の間、女の仲間たちが現れた。彼らは吸血鬼を殺しながらロバートを追いかけてきた。教会に追い詰められたロバートは、新人類たちに囲まれ殺されてしまった。
映画『地球最後の男』の感想・評価・レビュー
自分以外の人間が異形の存在に変わり、来る日も来る日も生きる為にその元人間を殺しながら生活していくという、絶望的な状況から始まる本作品。ウィルスミス主演のアイアムレジェンドも同様のストーリーであり、エンディングの救われなさも似ている。とはいえ、アイアムレジェンドは、血清自体を他の人間に託す事は出来たが、本作品はそれすら出来ず、殺されてしまうというなんともやりきれない終わり方である。特に続編も無いので、虚しさが残る印象であった。(男性 30代)
ウィル・スミス主演の『アイ・アム・レジェンド』は何度か鑑賞していますが、原作が同じこちらは初めて鑑賞しました。1964年の作品なのでだいぶ古さは感じますが、地球に一人ぼっちになってしまったような虚しさや、喪失感はとてもリアルに感じられていつの間にか主人公に感情移入していました。
『アイ・アム・レジェンド』よりも報われないラストなので、正直バッドエンドなのですがそのやるせなさも今作の魅力だと思います。普通に生きていることの幸せを実感できる作品でしょう。(女性 30代)
みんなの感想・レビュー
アイアムレジェンドの原作がこれです
なんかアイアムレジェンド感がある