映画『ティン・カップ』の概要:落ちぶれたゴルファーが恋した相手の気を引くためにUSオープンに挑む姿を描いたスポーツ・コメディ映画。『さよならゲーム』のロン・シェルトン監督とケビン・コスナーが再タッグを組んだ作品。
映画『ティン・カップ』の作品情報
上映時間:135分
ジャンル:スポーツ、ラブストーリー、コメディ
監督:ロン・シェルトン
キャスト:ケヴィン・コスナー、レネ・ルッソ、ドン・ジョンソン、チーチ・マリン etc
映画『ティン・カップ』の登場人物(キャスト)
- ロイ・マカヴォイ(ケビン・コスナー)
- 大学時代に名を馳せたが、今はゴルフコーチとしてしがない生活を送っている。ここぞという場面で必ず勝負に出る勝ち気な性格をしている。
- モリー・グリズウォルド(レネ・ルッソ)
- ロイのゴルフレッスンを受ける精神科医。デイヴィッドと付き合っているが、ロイに一目惚れされてしまい、2人の間で揺れ動く。
- デイヴィッド・シムズ(ドン・ジョンソン)
- ロイの学生時代のゴルフ友達でプロとして成功を収めている。ロイとは真逆で勝負の場面でこつこつと積み重ねていくタイプ。
映画『ティン・カップ』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『ティン・カップ』のあらすじ【起】
大学時代に天才として腕を鳴らしたロイはゴルフ練習場でコーチをする落ちぶれた生活を送っていた。そんなロイの元にモリーがゴルフを習いに現れ、ロイはスイングのコツを指導する。ある日、大学時代の友人であるデイヴィッドがトーナメントのキャディーをしてほしいと頼みにやって来る。ロイは金欲しさから引き受けるが、堅実にプレーするデイヴィッドと一発狙いのロイは意見が合わなくなる。ロイは240ヤードの距離からグリーンに乗せられることを実践してみせるが、そのことでキャディーを首になってしまう。
その日の出来事はテレビでも報じられる。ロイはチャレンジに挑んだ自分を正当化するが、仲間はデイヴィッドのようにパーで勝つことも時に重要だと説く。ロイは借金をしているストリッパーの元に行き、借金返済の代わりにゴルフ練習場を引き渡す。更に不足分を確保するためにロイはゴルフ道具を質に出してしまう。モリーが再び練習に現れ、ロイは彼女を口説こうとする。ところがモリーの恋人がデイヴィッドであることが判明する。
映画『ティン・カップ』のあらすじ【承】
ロイはトレーラー暮らしの自分ではデイヴィッドに太刀打ちできないとぼやくが、仲間はUSオープンに出れば気を引けると提案する。ロイはシャベルだけでゴルフに勝つという賭けをして、質に入れた道具を取り戻す。モリーのことが頭から離れないロイはその悩みを相談するためにモリーのセラピーを受けようと思い立つ。ロイはモリーの元で女性のことで悩んでいると告げ、モリーはデートに誘って素直に自分の気持ちを打ち明けるように助言する。そこでロイはモリーに愛を打ち明けるが、動揺したモリーはロイを追い返してしまう。
トレーラーで過ごしていたロイの元にモリーが謝罪に現れる。そしてロイはモリーにゴルフを教え、モリーはロイのプレーを精神面から助言するという取り決めをする。ロイは細かく刻めば勝てる場面でまた派手に打とうとする。そのことで仲間と口論になりロイはゴルフクラブを次々とへし折ってアイアン1本で勝負にでる。そして見事に地区審査を通過する。ロイはその後も順調に進み、USオープン出場をものにする。
映画『ティン・カップ』のあらすじ【転】
突如としてスイングの調子が狂い、ロイはスランプに陥る。モリーがロイを訪れて来たため、ロイは自分こそが正しい相手だと言って何とか口説き落とそうとする。そしてロイはモリーを川辺まで連れ出すが、キスを拒まれてしまう。USオープンが始まり、有名選手に囲まれてロイは練習するが、ボールを真っ直ぐ飛ばせずに恥をかく。仲間はロイに雑念が多すぎると言ってデタラメな格好をさせてスイングさせる。すると見事にボールが真っ直ぐ飛んでいった。
翌朝、ロイは堅実にプレーすることを心がけたためにスコアが伸び悩む。一方デイヴィッドは初日から好スタートを切る。デイヴィッドはサインを求めてきた子供と老人を冷たくあしらい、モリーはその様子を目撃してしまう。バーでロイとデイヴィッドが飲んでいたところにモリーが加わり、ロイのショットで川にいるペリカンを驚かせるという賭けを申し出る。ロイは見事にそのショットを決め、モリーと結ばれる。勢いに乗ったロイは翌日、好スコアの記録を打ち立て注目される。
映画『ティン・カップ』の結末・ラスト(ネタバレ)
ロイのショットが池へ落ちてしまい、球をドロップしてパーを取る。しかし、強引にショットを狙ったことを記者から質問されて、ロイは苛立ってしまう。ロイは皆に囲まれてトレーラーに寝て、幸せを噛みしめる。そして迎えた最終日。ロイはデイヴィッドと一緒に回るが、苦戦してダブルボギーでのスタートとなる。更にボールが木立に入ってしまうが、そこから曲芸ショットを放ち、何とか持ち直す。
トップ争いが掛かった場面で、デイヴィッドは細かく刻む道を選ぶ。一方、ロイは一か八かに賭けてイーグルを狙う。モリーもそれを応援する。しかし、ボールはグリーンに乗っかったものの転がって池に落ちてしまう。ロイはドロップすることを拒み、同じ場所から再びショットを打つ。しかしやはりボールは池に落ちてしまう。ロイは頑なにこれを繰り返し、失格となる瀬戸際の最後のボールになる。その最後のショットが見事にカップに入り、観客も大歓声に包まれる。ロイは優勝を逃しつつも、歴史に残るプレーをして注目される。そしてモリーと幸せな生活を送る。
映画『ティン・カップ』の感想・評価・レビュー
ケビン・コスナー扮するロイを好きになれるどうかが成否を握る作品。個人的にはだらしなく、周りの意見に耳を貸さないロイには共感できなかった。そのためにゴルフクラブを折ったりする勝手な振る舞いばかりが目に付き、楽しむことはできなかった。低迷期に作られた作品ということが影響しているのか分からないが、とにかくケビンが精細を欠いていた。ただケビンとスポーツという組み合わせが好きな人は楽しめるかもしれない。(MIHOシネマ編集部)
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