映画『東京ウィンドオーケストラ』の概要:屋久島に有名な吹奏楽団「東京ウィンドオーケストラ」が来ることになった。しかし、実際に来たのはアマチュアの楽団だった。町役場の職員である樋口が連絡ミスを犯してしまったのだ。樋口はアマチュアの楽団だと周囲にバレないように隠すことにした。
映画『東京ウィンドオーケストラ』の作品情報
上映時間:75分
ジャンル:コメディ、音楽
監督:坂下雄一郎
キャスト:中西美帆、小市慢太郎、松木大輔、星野恵亮 etc
映画『東京ウィンドオーケストラ』の登場人物(キャスト)
- 樋口詩織(中西美帆)
- 屋久島の町役場の職員。毎日同じ仕事をすることにウンザリしている。淡々と日常を送っている。
- 橘和也(小市慢太郎)
- 商工観光課の職員。海外でも公演を行っている有名な吹奏楽団「東京ウィンドオーケストラ」の大ファン。
- 田辺昌平(松木大輔)
- 町役場の課長。既婚者。樋口と不倫関係にある。口煩い性格。
- 杉崎耕史(星野恵亮)
- アマチュアの楽団員・指揮者。気が弱く、真面目な性格。楽団のことを大切に思っている。
映画『東京ウィンドオーケストラ』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『東京ウィンドオーケストラ』のあらすじ【起】
樋口詩織は屋久島の町役場で働いていた。データの集計が主な仕事で、毎日同じことの繰り返しにウンザリしていた。ある日、予算の目途が立ち、海外でも公演を行っている有名な吹奏楽団「東京ウィンドオーケストラ」を島に招くことになった。
樋口は島に到着した楽団員達を迎えに行き、リハーサルをするため会場へと連れて行こうとした。だが、楽団員達が観光がしたいと言い出したため、紀元杉まで案内することになった。観光後、樋口は楽団員達をホテルに案内した。部屋はとても豪華で、1人1部屋与えられていた。
楽団員達は役場の人達の前で挨拶をした。オーケストラを島に呼ぶという企画を立ち上げたのは、商工観光課の橘和也だった。橘は「東京ウィンドオーケストラ」の大ファンで、楽団員達が来てくれたことに感激していた。一方、課長の田辺昌平は楽団員の人数が少ないことに疑問を抱き、失礼な態度を取った。腹を立てた楽団員達は、感動する演奏をするので楽しみにしていてくれと啖呵を切った。
映画『東京ウィンドオーケストラ』のあらすじ【承】
楽団員達は壁に貼ってあるポスターを見て、「東京ウィンドオーケストラ」と間違われて呼ばれたことに気づく。楽団員はカルチャースクールの生徒に過ぎなかった。楽団員達は話し合い、ギャラを返金して謝罪することにした。しかし、楽団員の杉崎耕史が、ギャラを使って楽器を購入してしまっていた。
楽団員達は樋口に呼ばれ、学校の吹奏楽部の演奏を聞くことになった。演奏が終わった後、生徒達の指導を頼まれる。楽団員達は断ることもできず、不慣れな指導を一生懸命行った。指導が終わると、次は生徒達の前で演奏して欲しいと頼まれる。楽団員達が困惑していると、橘がプロに気軽に頼むものじゃないと言って止めた。楽団員達は嘘を吐くことに耐えられず、荷物を持って逃げ出すことにした。
樋口は楽団員達から貰った名刺を見返し、彼らがアマチュアの楽団だと気づく。そのことを橘に伝えようとするが、橘が「東京ウィンドオーケストラ」が来たことに感動して涙ぐんでいたため打ち明けることができなかった。
樋口は逃げようとしている楽団員達を捕まえ、黙っていたことを非難した。その時、田辺が現れ、コンサートに行けない職員のために演奏をして欲しいと頼まれる。楽団員達は断ることができず、演奏を行った。演奏は酷いものであったが、田辺はなぜか感動していた。
映画『東京ウィンドオーケストラ』のあらすじ【転】
樋口は田辺に楽団員達のことを打ち明けることにした。だが、田辺は自分達の不倫関係を樋口が周囲にばらそうとしているのだと誤解し、勝手に話を切り上げて去って行ってしまう。樋口はどうすることもできず、本物として振る舞ってくれと楽団員達に頼んだ。楽団員達は嫌がるが、選択権はなかった。
橘と商工会長がリハーサルを見学することになった。素人は騙せても、「東京ウィンドオーケストラ」が大好きな橘のことは誤魔化せるはずがなかった。橘は楽団員達に演奏の振りをさせ、本物の「東京ウィンドオーケストラ」の曲を流した。橘は演奏の振りをしていることに気づかず、感動していた。
楽団員達は自分達で演奏したいと思うようになり、樋口に打ち明けた。樋口は楽団員達の演奏が学生よりも下手だったため止めようとするが、ミスでアマチュアの楽団員達を呼んだことをばらすと脅され許可するしかなくなる。しかし、楽団員達の会話を橘が聞いており、アマチュアの楽団員だとバレてしまう。樋口は橘と田辺から問い詰められ、自分も知らなかったと嘘を吐いた。樋口は橘の聞き間違いもあるため、もう一度楽団員達に確認させて欲しいと2人に頼んだ。
映画『東京ウィンドオーケストラ』の結末・ラスト(ネタバレ)
樋口は楽団員達に秘密がバレたことを話した。自分にも何らかの処分が下されることになるだろうと嘘を吐き、同情心を煽った。そして、島から速やかに逃げることを勧めた。しかし、楽団員達は演奏を行いたかったため、樋口の制止を無視して橘と田辺に直談判しに行った。
橘は黙っていた楽団員達を叱り、樋口への謝罪を促した。それを聞いた楽団員達は、樋口が上手く立ち回り罪から逃れようとしたことに気づく。田辺が楽団員達を追い出した後、樋口は自分がミスを犯していたことを打ち明けた。田辺は樋口に黙っていることを勧めた。
樋口は楽団員達を追いかけ、謝罪して演奏して欲しいと頼んだ。演奏の許可を取っていた訳ではないため、樋口は楽団員達と会場に忍び込んだ。そして、田辺を部屋に閉じ込め、橘を説得した。
樋口と橘が見守る中、アマチュアの楽団員によるコンサートが始まった。途中で部屋を抜け出した田辺が現れ、演奏を止めるよう樋口に命令した。樋口は田辺に別れを伝え、演奏が終わった楽団員達と逃げた。すると、バスに乗る前に橘が現れる。橘は演奏が下手だったと言った後、練習してまた来てくれと笑顔で杉崎に伝えた。
船着き場で、杉崎は樋口に帰ったら練習することを約束した。樋口は去っていく楽団員達を見送った。その後、樋口と橘は田辺に始末書を提出した。
映画『東京ウィンドオーケストラ』の感想・評価・レビュー
中西美帆さんが演じる樋口詩織の周囲に全く興味がなく、淡々と業務をこなしているところがおもしろかった。その一方で、不倫相手の田辺昌平の話し方にとても癖があり、おもしろかったが腹が立って仕方がなかった。樋口が田辺のどこを好きになって付き合うことになったのか、さっぱり分からなかった。終始ドタバタとした内容で、樋口と楽団員達の喧嘩のような掛け合いが楽しい作品だった。説明するのは難しいが、なかなか他の作品にはない空気感を持つ映画だと思う。(MIHOシネマ編集部)
みんなの感想・レビュー