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映画『トラジディ・ガールズ』のネタバレあらすじ結末と感想

映画『トラジディ・ガールズ』の概要:小さな田舎町に暮らす高校生、サディとマッケイラは、町で起きている殺人事件についてツイートするも、リツートもイイネも付かなかった。そこで、2人は綿密な計画で殺人犯を捕らえて監禁し、犯人に変わって殺人を犯し注目されようと考えた。

映画『トラジディ・ガールズ』の作品情報

トラジディ・ガールズ

製作年:2017年
上映時間:99分
ジャンル:ホラー、コメディ
監督:タイラー・マッキンタイア
キャスト:アレクサンドラ・シップ、ブリアナ・ヒルデブランド、ジャック・クエイド、ティモシー・V・マーフィ etc

映画『トラジディ・ガールズ』の登場人物(キャスト)

サディ・カニンハム(ブリアナ・ヒルデブラント)
ホラー映画が好きな惨殺マニア。秀才。本当の連続殺人犯を捕らえ、殺人の計画を練ってはマッケイラと共に実行している。ジョーダンと惹かれ合っているが、彼の母親の事故死に関わっている。
マッケイラ(アレクサンドラ・シップ)
幼い頃から周囲と馴染めずにいたが、サディと出会い共に殺人を犯すようになった。自作自演の連続殺人と警告動画で注目を浴び、セレブになることを夢見ている。サディとジョーダンの仲を良く思っていない。
ジョーダン・ウェルシ(ジャック・クエイド)
サディとマッケイラが、町で多発する死亡事件を警告するためブログにアップする動画を編集している。2人の活動を支持し、保安官である父に「事故ではなく連続した事件だ」と訴えるが受け入れて貰えない。
リーマン・ローウェル(ケヴィン・デュランド)
ローズデールの町に潜む連続殺人犯。ネクロフィリア。サディとマッケイラによって劣悪な環境に監禁され、殺人の手解きを命じられる。

映画『トラジディ・ガールズ』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『トラジディ・ガールズ』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『トラジディ・ガールズ』のあらすじ【起】

クレイグとサディが車内で愛し合おうとしていると、外から不穏な物音が聞こえ行為は中断された。サディに周囲を調べるよう言い付けられたクレイグが車外へ出ると、彼は何者かによって鉈で頭をカチ割られてしまった。

犯人は森の中へ逃げ込んだサディを追ったが、彼女がマッケイラと共に仕掛けた罠に掛かってしまった。サディ宅の納屋に閉じ込められた連続殺人事件の犯人、ローウェルは、僅かに息をしていたクレイグがサディとマッケイラによって殺害、解体される様を見せつけられ、殺人の手解きをしろと命令された。

翌日、サディとマッケイラは、自分達が運営するツイッターアカウント、トラジディ・ガールズに、クレイグからの返信が無く心配だとツイートしイイネを稼いだ。

学校を訪れたウェルシ保安官は、生徒へクレイグが家出したと説明した。サディとマッケイラはツイッターやブログで「死亡事故や行方不明事件の真相を暴いて安心を取り戻そう」と呼び掛け啓発動画を撮影、ウェルシの息子であるジョーダンに編集を依頼した。

サディに気があるジョーダンは、彼女からの頼みを断らないだけでなく、2人の警告を真剣に受け止めていた。

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映画『トラジディ・ガールズ』のあらすじ【承】

動画を投稿しても閲覧数やイイネが増えないことを悩んだサディは、自分達よりもインスタのフォロワー数が多いマッケイラの元彼、トビーを殺そうと思い付いた。早速マッケイラはトビーを呼び出し、サディはバイクで走行中の彼をクラッシュさせ殺害した。

翌日、学校に報道陣が取材に訪れていたため、2人はトラジディ・ガールズの宣伝をしようと記者に近付いたが、リポーターの女性から「真実が重要なのよ」とあしらわれてしまった。ウェルシ保安官も、彼女達が訴える「真犯人説」には耳を貸さなかった。

プロム委員会に所属するサディとマッケイラは、委員長のシルが「2人も生徒がいなくなったのにダンスは不謹慎よ!」とパーティ中止を訴えたため、彼女を次のターゲットに決めた。

学校の工作室でシルを殺害したサディとマッケイラだったが、彼女の死に様が事故死に見えるため敢えてバラバラに切断し「展示」した。

翌日、学校には警察が出入りしパニックになっていた。SNSで連続した殺人事件の可能性を訴えていたサディとマッケイラは、自作自演が実り一躍時の人となっていた。しかし、ウェルシ保安官は有頂天の2人を呼び出すと「地域の安全に子供の助言は必要ない。君たちの啓発が犯人を煽っているんだ」と釘を刺した。

映画『トラジディ・ガールズ』のあらすじ【転】

シルの追悼式の日、サディとマッケイラがチャラついた追悼ムービーで彼女の死を悼むと、消防士のビッグ・アルが立ち上がった。彼は、動き出さない保安官や警察に変わって、サディやマッケイラのように自分達で町を守ろうとスピーチした。参列した町民達は彼を賞賛したが、注目を奪われたサディとマッケイラは彼を殺そうと決めた。

ローウェルは、食事を持ってきたマッケイラに、計画を立てるのはサディばかりで、お前はコキを使われているだけだとけしかけた。サディに裏切られる前に俺と手を組めと持ち掛けられたマッケイラは彼を一蹴したが、表情は不安げだった。

ジョーダンは、父にトラジディ・ガールズの重要性を説いたが「英雄気取りが増えると困る」と聞き入れて貰えなかったため、父のパソコンからデータベースに侵入し、前科者の情報を奪いサディの元へ向かった。

サディとマッケイラはビッグ・アルを殺害したが、ジョーダンが家に向かっているというメールに取り乱し計画通りにはできなかった。なんとかジョーダン到着までに犯行を終えた2人だったが、マッケイラはジョーダンとサディの仲を良く思ってはいなかった。

翌日、トラジディ・ガールズのフォロワーは10万人を超えていた。ビッグ・アルの死を受け、ウェルシ保安官は全校生徒に向けて安心して欲しいと訴えたが、彼のスピーチ中にマッケイラがビッグ・アルの無残な姿を一斉送信し場を混乱させた。ジョーダンは、マッケイラがメールを送信する瞬間を目撃していた。

一方のローウェルは、サディ宅の納屋から脱出することに成功。「アルを忘れない」デモの列に忍び寄っていた。

映画『トラジディ・ガールズ』の結末・ラスト(ネタバレ)

サディとマッケイラは、マスコミに囲まれ依然注目の的だった。一方のジョーダンは、マッケイラの動向を怪しみ、彼女の心理テストの結果を盗んでサディに届けようとしていた。

クラスの担任、ケントは、人の不幸を食い物にするサディとマッケイラへ警告するような授業を行った。マッケイラを疑い、さらにSNSの脅威を説かれたジョーダンは、2人に動画の編集は辞めると打ち明けた。マッケイラはサディに、ジョーダンを殺そうと提案したが、彼女は乗り気ではなかった。

ジョーダンの家を訪れたサディは、彼を手に掛けようとした。そこへローウェルが忍び込みジョーダンは負傷、物音で起床したウェルシ保安官がローウェルを追い払い、サディは110番通報した。

この出来事でサディは、勇敢な行動を表彰された。彼女は一命を取り留めたジョーダンと交際を始め、注目の的となった。マッケイラだけが取り残されてしまったのだ。1人になったマッケイラは、野放しになったローウェルと手を組むと、全校生徒が集まるプロムへと向かった。

プロムで脚光を浴びるサディは、マッケイラの姿を見つけ後を追った。ジョーダンもまた、会場を離れるサディを追った。

人気の無い倉庫へと導かれたサディは、マッケイラ、ローウェルと対峙した。マッケイラは「母親を殺しておいて息子とくっつくの?」とサディを責めた。サディとマッケイラは、ローウェルや助けに入ったジョーダンを挟んで口論を続けたが、次第にお互いの存在の大きさを再確認すると、マッケイラはローウェルを撃ち殺し、サディはジョーダンを吊るし上げ殺害したのだった。

ローウェルとジョーダンを殺した2人は、プロムの会場へ火を放ち、全ての出口を施錠した。一度に124人を殺したサディとマッケイラは、世間では「大事件を生き延びた2人」となり、親元を離れ裕福な新生活を始めた。

映画『トラジディ・ガールズ』の感想・評価・レビュー

現代的で非常に良い題材だったと感じる。「誰でも、一生の内に一本なら素晴らしい小説を書ける」と聞くが、今は「一生の内に一回ならバズれる」に変わりつつある。どんなに炎上しても、話題にさえなれば広告収入は入ってくる。モラルやコンプライアンスなど有って無きに等しいのだ。報酬の得方が労働だけでなくなっている昨今、本当にこういう若者が存在しそうで末恐ろしさと興味が入り乱れた。

なんと言っても、血塗れのブリアナにときめきを隠せなかった。ゼンデイヤが光、ブリアナが影のある美しさと捉えている私にとっては、非常にありがたい映画だった。(MIHOシネマ編集部)

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