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映画『トリック 劇場版 ラストステージ』あらすじとネタバレ感想

映画『トリック 劇場版 ラストステージ』の概要:マジシャンの山田奈緒子と物理学者の上田次郎が霊能力者のトリックを暴く、人気シリーズの劇場版3作目。13年間続いたシリーズの集大成でもあり、ラストを飾る作品でもある。

映画『トリック 劇場版 ラストステージ』 作品情報

トリック 劇場版 ラストステージ

  • 製作年:2013年
  • 上映時間:112分
  • ジャンル:ミステリー、コメディ
  • 監督:堤幸彦
  • キャスト:仲間由紀恵、阿部寛、生瀬勝久、東山紀之 etc

映画『トリック 劇場版 ラストステージ』 評価

  • 点数:90点/100点
  • オススメ度:★★★★☆
  • ストーリー:★★★★☆
  • キャスト起用:★★★★★
  • 映像技術:★★★★☆
  • 演出:★★★★☆
  • 設定:★★★★★

[miho21]

映画『トリック 劇場版 ラストステージ』 あらすじ(ストーリー解説)

映画『トリック 劇場版 ラストステージ』のあらすじを紹介します。

村上商事のレアアース開発事業部から、開発地区の部族の立ち退きを手伝う事を条件に、研究資金を寄付する話を持ち掛けられた日本科技大の物理学教授、上田次郎。
しかし、その土地の部族が妄信している呪術師から呪いを受けていた有田部長は、社員の加賀美と上田の目の前で怪死する。
その頃、自称天才マジシャンの山田奈緒子は、仲間由紀恵ソックリの美人マジシャンとしてドッキリにかけられていた。

落ち込む奈緒子を連れ出した上田は、村上商事の加賀美、医師の谷岡、開発業者の川島、事件の捜査に来ていた顔見知りの矢部刑事、部下の秋葉刑事と共に、赤道スンガイ共和国にあるムッシュム・ラー村の奥地へ向かう。
途中で命の危機に瀕した上田だったが、対立するはずの呪術師に救われる。

翌日、全員で呪術師と対面するものの、村人を殺めた人間がいると言う呪術師によって川島が謎の死を遂げる。
そして奈緒子たち全員に呪いをかけたと言い放つ。
その後、呪術師を殺めて呪いから逃れようとした谷岡だったが、翌日遺体となって発見される。

呪術師の元へ向かった奈緒子は、ふとしたきっかけで真犯人の正体とトリックに気付き、事件の真相を明らかにしていく。
しかし、谷岡に撃たれて大怪我を負っていた呪術師は、同じ未来を予知していた奈緒子に頼み事をする。

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映画『トリック 劇場版 ラストステージ』 感想・評価・レビュー(ネタバレ)

映画『トリック 劇場版 ラストステージ』について、感想・レビュー・解説・考察です。※ネタバレ含む

手品のトリックと殺人トリックは少なめ

田舎で呪術師のイカサマを暴こうとするのはこれまでのシリーズと何ら変わりがないが、呪術師がトリックを使って周囲を騙していたのではなく、自然界の毒と薬の使い方に長けている医者の役割を担う呪術師と村人という自然な関係になっている。
そのうえで、村人を奴隷のように扱う有田部長と開発業者の川島、村人をウィルス研究の実験台にした谷岡を、病気の娘を救われた加賀美と呪術師が手を組んで殺めたという、戒めのようなストーリー。

手品のネタばらしや、奈緒子の手品シーンは極端に少なく、謎解きパートもすぐに終わってしまうのはツッコミどころ。

13年間見てきたファン向けのラスト

テレビシリーズ初回放送で「奇術師フーディーニ」について触れ、他の奇術師の功績もストーリーの一部として取り入れてきたが、本作ではフーディーニが霊能力者のインチキを暴いてきた真の目的を明らかにしている。
それが、奈緒子が呪術師の代わりに大噴火を阻止するべく独り命を落とした1年後、初回放送と同じように本物の霊能力者を募集するという上田の姿と重なってくる。

13年前と同じシーンと、再現シーンが交互に出てくるラストは、ファンにはたまらない。

小ネタも13年間の集大成

小ネタも満載で、同時期に堤幸彦監督が制作していた「SPEC」の用語が出てきたり、村上商事(村上ショージ)、ムッシュム・ラー村(ムッシュムラムラ)といった命名のセンスは、くだらないが笑える。
一番最初に対決した“母の泉”のビッグマザー(菅井きん)が、赤道スンガイ共和国のガイドブックに載っていたり、ガッツ石松の顔をした虫など、テレビ版で使われていた小ネタもたびたび登場する。

どこまでが本当かわからない奈緒子の両親のなれそめを紙芝居で紹介したり、3D風に作ったボートに乗った奈緒子の映像と「3D眼鏡をかけてください」というテロップは、バカバカしいが面白い。
仲間由紀恵演じる山田奈緒子が“仲間由紀恵そっくりさん”としてドッキリにかかり恥をかくという、メタフィクション要素も詰め込んである。

映画『トリック 劇場版 ラストステージ』 まとめ

13年という長い間続いてきたシリーズの“本当のラスト”と銘打って作られた、劇場版3作目。
生瀬勝久演じる髪の毛が特徴的な警部補、矢部謙三を主人公にしたスピンオフドラマに出てくる警視庁官の娘が途中で出てきたり、劇場版1作目以降出演しなかった矢部の部下の金髪の刑事、石原も特別出演している。

2000年のテレビドラマ初回放送での奈緒子と上田の出会いの手品シーンと、死んだはずの奈緒子に会うために上田がセッティングした場に訪れた奈緒子の手品シーンが重なり合うエンディングは、テレビドラマから見てきたファンにとっては感慨深いものがある。
しかしドラマ版を見たことがない場合は、印象に残らないだろうシーンになっているのが残念。

関連作品

前作 トリック 劇場版2

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