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映画『蝶の眠り』のネタバレあらすじ結末と感想

映画『蝶の眠り』の概要:遺伝性のアルツハイマー病を発症した小説家が、韓国の留学生と出会い恋に落ちる。2人は甘い生活を送りながら協力して小説を書き上げる。最後の作品を最後の恋人と書き上げる小説家と、それを真摯に支えようとする留学生の恋模様を描いている。

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映画『蝶の眠り』の作品情報

蝶の眠り

製作年:2017年
上映時間:112分
ジャンル:ラブストーリー、ヒューマンドラマ
監督:チョン・ジェウン
キャスト:中山美穂、キム・ジェウク、石橋杏奈、眞島秀和 etc

映画『蝶の眠り』の登場人物(キャスト)

松村涼子(中山美穂)
小説家。綾峰涼子で小説を出していたが、離婚後は旧姓の松村として小説を書いている。ラブラドルレトリバーのトンボを可愛がっており、知的で少し風変り。上品で美しい女性だが、50代にして遺伝性アルツハイマー病を発症してしまう。
ソ・チャネ(キム・ジェウク)
韓国の留学生。小説家を夢見て日本へ来たが、学費を払うために働かなければならず、疲れ果てて大学へ通うのをやめてしまう。現在は居酒屋に下宿しつつ、働いている。涼子と出会い惹かれる。
アンナ(石橋杏奈)
チャネの同窓生で、涼子の教え子。苦学生のチャネへ密かに恋心を抱き応援していたが、涼子との関係を知り別れるよう進言する。
綾峰龍二(菅田俊)
小説家。涼子の年の離れた元夫であり、小説の師。涼子と離婚後、業界で酷く叩かれていたが、新作を発表することで返り咲く。涼子の面倒を見てくれる。
石井(勝村政信)
大学教授で涼子の友人。小説の研究を行っており、涼子とは文学や哲学について論じる仲。病気のことを知っており、とても心配し気遣っている。

映画『蝶の眠り』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『蝶の眠り』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『蝶の眠り』のあらすじ【起】

小説家として成功を収めた松村涼子は、あることをきっかけに心機一転するべく、友人の大学教授、石井を通じて大学院の特別講師をすることにした。
初めての授業を終えた日の夜、石井と学生のアンナで大学近くの居酒屋へ。涼子はそこで韓国人留学生のソ・チャネと出会う。

3人は食事を終え帰宅していったが、閉店後しばらくして、涼子が居酒屋へ戻って来る。彼女は愛用の万年筆を居酒屋で落としてしまったと必死になって探し回ったが結局、見つけることができず、朝方になって帰って行った。
チャネは彼女が帰ったことを知らずに寝てしまっていたが、店長が万年筆を拾っていたことを知り、涼子へと届けることにする。

小説家、綾峰涼子として名の知れた作家であった涼子は、作家の師でもある歳の離れた夫、綾峰龍二と離婚後、旧姓の松村涼子として飼い犬のトンボと優雅な生活を送っていた。万年筆を届けてくれたチャネに礼を言った涼子。50代に入りトンボの散歩も満足にできていないとチャネに世話を頼む。アルバイト代として1万円の報酬を渡した。すると、チャネはその金をパチンコ屋で使い切ってしまう。

後日、涼子の自宅へ訪問したチャネ。トンボの世話をする他に本棚の整理を頼まれる。彼女は少し変わった感性をしており、整然と整理された本棚に偶然という出会いがないため、気に入らないと言う。涼子は本棚を色別に美しく整理して欲しいと言うのだった。そして、チャネもまた、行く度にもらう報酬をパチンコ屋で使い切る。

元夫龍二が離婚後に新作を発表した。涼子は夫の元を訪れ、互いに離婚後は苦しい思いをしてきたと話す。そこで彼女は自分が遺伝性のアルツハイマー病を発症したことを明かした。まだ初期の段階ではあるが、病気の進行と共に次第に記憶が薄れてしまうだろうと。

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映画『蝶の眠り』のあらすじ【承】

本棚の整理が終わった。チャネは色別の他に本の高さも揃え、涼子の要望通りに美しい本棚に仕上げる。すると、それを見た涼子は感動。ただし、題名や作家もあちこちに散らばってしまったため、本を探す時はとても苦労するだろう。チャネがそう言うと、涼子はもう本を探さないので大丈夫だと言うのだった。

涼子の執筆作業はペンと紙を使用する。PC端末での執筆が一般的となって現代で、未だに直筆での小説を書く涼子にチャネは疑問を抱いたが、彼女は直筆だから良いのだと言う。そこでチャネは彼女の小説をPC端末へ打ち込む作業を手伝うことにするのだった。

大学での授業は毎週ある。前回、学生達に短編の小説を書いてもらった涼子だったが、どの作品も読む価値がないと全てをシュレッダーにかけてしまう。彼女はそのゴミを持って授業へ向かい、学生達に見せると急に怒り出して去って行く。涼子の横暴な怒りに晒された学生達は戸惑ったが、涼子もなぜ自分が急に怒り出したか分からない。追って来たアンナには学生達にもう一度、小説を書くよう指示したがその後、帰路に就こうして強い眩暈に襲われる。追いかけて来たチャネのお陰でどうにか家に帰ることができたが、そこで涼子は彼に自分の病気を明かすのであった。

涼子の母親もアルツハイマー病で亡くなっている。医師も母親と同様に病気が進行するだろうと言う。涼子は自分を見失う前に、なんとしても執筆中の作品を書き上げてしまいたかった。けれども、病気は彼女の意思などお構いなしに自我を奪う。そのせいで、自宅に鍵をかけるのを忘れてしまい、トンボが逃走し戻って来なくなってしまう。彼女はヒステリックに喚き散らし、チャネに罪を被せ龍二まで呼ぶ羽目に。更にその後も時を置かずして、自宅にて混乱し水道の蛇口を破壊してしまう涼子。チャネに助けを求め、自分を支えてくれるよう懇願。2人は互いに惹かれ合い、身体を重ねてしまうのであった。

映画『蝶の眠り』のあらすじ【転】

チャネが側にいてくれることで、心身の安定が得られた涼子は時々、混乱しつつも執筆作業を続ける。チャネは涼子の家で暮らすようになり、2人は穏やかで甘い日々を送った。
しかし、涼子が学生のチャネと同棲していることが、石井に知られてしまい苦言を呈されてしまう。彼女は執筆中の本を最後に、作家をやめる決意を固めているため、書き上げるまでは目をつぶって欲しいと頼み込む。授業には参加しないが、チャネが涼子の付き添いで大学に来ていることを知ったアンナもまた、彼に別れるよう話したが、チャネも涼子と別れることを考えていない様子だった。

チャネも作家になるため、日本の大学へ留学して来た身である。だが、彼は授業料を稼ぐために働かなければならず、授業に出ても疲労のせいで勉強にならない。彼は自分が何のために留学したのか分からなくなってしまい、大学へ通うことをやめてしまったのだった。故に働いて稼いだ金は、すぐに賭け事で使い切ってしまう。そんな荒んだ生活を送っていた。しかし、涼子と暮らすようになってからは、本来の目的を思い出し荒んだ様子は鳴りを潜めたようだった。

そうして、とうとう涼子の小説が完成。チャネは感慨深く、丁寧に小説のタイトルを書き上げた。だが、涼子の病気は彼女を許さない。自分の記憶が曖昧になる時間を実感していた彼女はある日、龍二と2人で行き先も告げずに出かけて行く。チャネは何も知らされず、元夫と出かけて行った涼子に疑問を抱いたが、施設のパンフレットを発見し憤りを募らせた。帰宅後、この件に関して詰問したが、彼女は小説を書き上げるためにチャネを利用したのだと言う。涼子とチャネは互いの思いの重さについて口論となるも、彼女は徹底してチャネを追い出そうとする。彼はショックを受け、その夜の内に涼子の家を出て行ってしまうのだった。

映画『蝶の眠り』の結末・ラスト(ネタバレ)

居酒屋の下宿に戻って数日後、チャネの元に龍二が訪ねて来る。彼はチャネに、涼子が施設に入る前にもう1度、彼女に会って欲しいと言う。だが、チャネは逡巡しているうちに彼女と会話をする最後の機会を逃してしまう。それでも涼子が施設へ入る朝、せめて見送りだけでもとチャネは涼子の家を訪ねた。しかし、彼女もまたチャネと別れたことで心身に影響があったのか、病気が酷く進行していた。もはや支えがなくては歩くこともできず、チャネの顔を見ても不思議そうな顔をするのであった。

その後、チャネは韓国へ帰国。彼の手には涼子と関係を結ぶきっかけとなった万年筆が握られている。それは、彼女からチャネへと送られた大切な万年筆であり、彼女が情熱を捧げた小説の教えでもあった。チャネは涙を堪えつつ、内から溢れる感情をノートに綴り始める。

2年後、再び日本へやって来たチャネ。彼は帰国途中から書き始めた小説を韓国で出版し、小説家としてデビューしていた。大学卒業後、小さな出版社へ勤めたアンナの依頼により、日本でもチャネの本を出版することになったのだ。契約を済ませた後、アンナが涼子の本を持ち出してくる。涼子は松村で本を出すと言っていたが、実際に出版された作家名は綾峰だった。

涼子が最後に出した本は、チャネと共に作り上げた本でもある。その本をホテルで開いたが、涼子が散々、注意していた文字が間違ったままで印字されている。彼はアンナに間違いを指摘したが、聞くところによると原稿を渡す際、涼子自身が全てを見直した上で元に戻さないよう厳命したと言う。それを聞いたチャネは、いつか涼子が語っていた密かに残された足跡のことを思い出す。

そうして、チャネは涼子がいる施設へ。彼女は車いすでの生活を送っている様子。やはり彼の顔を見ても分からないようだったが、涼子はおもむろにチャネへと手を伸ばし、大切に持っていた録音機器を渡してくる。再生するとまだ正気を保っていた頃のメッセージが録音されていた。記憶を失っても、愛していた人のことは忘れない。分からなくなっても、覚えているのだと。それを聞いたチャネは、感極まって号泣。来るのが遅くなってすまなかったと謝るのであった。

映画『蝶の眠り』の感想・評価・レビュー

アルツハイマー病を発症した小説家を演じるのは中山美穂。非常に知的で上品な作家であり小説への情熱が凄まじい。徐々に正気を失っていく様を見事に演じている。韓国の留学生役をモデルであり俳優でもあるキム・ジェウクが演じているが、荒んでいても清潔感に溢れ爽やかである。

タイトル名となっている『蝶の眠り』は作中でも説明されているが、恐らく記憶を失っていく小説家のことを指しているのかもしれない。互いに関係を持つことで、小説家にとっては最後の恋を。留学生にとっては立ち直るチャンスや小説を書く上での大事なことを学ぶ。人生を変える出会いはとても大切なのだと思わせる作品。(MIHOシネマ編集部)


記憶を失い命の期限が迫る中、静かに惹かれ合った涼子とチャネの姿がとても美しく感じた。リアルさはあまりないかもしれないが、映画として素敵な作品だと思う。涼子はチャネと出会っていなかったら、本を書き上げることができなかったかもしれない。チャネも涼子と出会っていなければ、立ち直れず小説家になれなかったかもしれない。出会うべくして出会った二人のように感じた。最後は切なさがありつつも、お互いへの深い愛を感じて温かな気持ちになった。(女性 30代)


キム・ジェウク目当てで鑑賞しましたが、その他のキャストも最高で大当たりの作品でした。中山美穂とキム・ジェウクでは年の差がありすぎでは…?と心配しましたが、残念に感じるような違和感はなく、寧ろ大人の女性に惹かれてしまう留学生の気持ちがとてもよく分かりました。
涼子の友人を演じた勝村政信もすごく自然体で良い味を出していたと思います。
この作品を見て、女性の魅力は若さだけでは無いのだと思い知らされました。(女性 30代)

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