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映画『ワルキューレ』のネタバレあらすじ結末と感想

映画『ワルキューレ』の概要:ナチス政権が全盛を誇っていた第二次世界大戦。その頃ドイツでは、ヒトラー政権に不信を抱き、ヒトラー暗殺計画「ワルキューレ」を計画する人々がいた。実話をもとに制作された、壮絶なストーリー。

映画『ワルキューレ』の作品情報

ワルキューレ

製作年:2008年
上映時間:120分
ジャンル:サスペンス、ヒューマンドラマ
監督:ブライアン・シンガー
キャスト:トム・クルーズ、ケネス・ブラナー、ビル・ナイ、トム・ウィルキンソン etc

映画『ワルキューレ』の登場人物(キャスト)

クラウス・フォン・シュタウフェンベルク大佐(トム・クルーズ)
国に忠誠を誓い続けてきた軍人。ヒトラー政権に疑問を感じ、ヒトラー暗殺を企てる。
ニーナ・フォン・シュタウフェンベルク(カリス・ファン・ハウテン)
大佐の妻。理解ある女性で、大佐を真摯に支え続ける。
フリードリヒ・オルブリヒト大将(ビル・ナイ)
司令官であるフロムの副官。レジスタンの一員。

映画『ワルキューレ』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『ワルキューレ』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『ワルキューレ』のあらすじ【起】

長く続いた第二次世界大戦も終わりに近づいていた頃、その頃のドイツはヒトラーがカリスマ的指導力で国を率いていた時代でした。しかし、そんなヒトラー政権にも陰りが見え始めていました。第二次世界大戦でのドイツの敗北がいよいよ決定的になってきたのです。

その頃、シュタウフェンベルクという大佐が北アフリカ・チュニジアで戦線を率いていました。彼は祖国であるドイツに忠誠を誓い、長年国の為に尽くしてきました。しかし、そんな彼ですら近年のヒトラー政権の暴虐の限りには疑問を覚えていたのです。その暴虐とは、ユダヤ人大量虐殺や非戦闘員に対しても容赦なく命を奪う事など、数を挙げればキリがありません。

そして今のドイツ国が、いずれ暗黒の時代として歴史に名を残すであろう事も彼は理解していました。次第にシュタウフェンベルク大佐の疑問は、反感、そして明確な嫌悪に変わっていきました。そんな時、大佐のいる部隊が、敵対している連合軍からの襲撃を受けたのです。

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映画『ワルキューレ』のあらすじ【承】

そしてその襲撃によって、シュタウフェンベルク大佐は左手の薬指と小指、左目、そして右手首から先を失うという大怪我を負ってしまいます。何とか命を取り止めたものの、生死を彷徨った大佐はとある決断をします。それは、自分の敬愛するドイツ国、そしてそこに暮らす人々を守る為に、総統であり、国の恥であるヒトラーを暗殺しようというものでした。

怪我を負った大佐は左目に眼帯をつけ、静かにその時を待っていました。そしてそんな彼に、同じくヒトラー暗殺を企てているレジスタンスから声がかかったのです。自分と同じ志を持っている同志がいた事に大佐は感動しますが、実際そのレジスタンスはただただヒトラーに対する愚痴をこぼすだけの、口だけの集団でした。

期待とはかけ離れていたレジスタンスの姿に落胆する大佐でしたが、そんな頃大佐の暮らす街に空襲の魔の手が伸びます。愛する家族と地下の防空壕に避難していた大佐は、危機迫る状況の中で、以前耳にした「ワルキューレ作戦」を思い出すのでした。

映画『ワルキューレ』のあらすじ【転】

ワルキューレ作戦、それは万が一ヒトラーが命を落とした際に発令される、ドイツ国を守る為に制定されている作戦の一つです。もしもヒトラーの死亡が確認された場合、国内に配置してある予備軍を、敵空挺部隊や沿岸からの上陸を阻止する為に動員されるようになっているのです。

そして大胆にも、シュタウフェンベルク大佐はこのワルキューレ作戦の改竄を企んだのでした。そして見事な手腕で、大佐はワルキューレ作戦を、ヒトラーが死んだ際にドイツ国内で生じた内乱を鎮圧する作戦へと改竄して見せたのです。この新ワルキューレ作戦があれば、自分達がヒトラーを殺害した際に生じる内乱を鎮圧し、そして同時に、自分達による新政府を樹立する事が出来るのです。

しかし、ワルキューレ作戦を発動できるのは司令官であるフロムだけです。そこでレジスタンス達は、彼を仲間にするべく働きかけるのでした。しかし、ヒトラーだけを殺害すれば良いというわけではありません。彼の近くには常にヒムラーという男が付き添っており、レジスタンスは同時に彼の殺害も計画するのでした。

映画『ワルキューレ』の結末・ラスト(ネタバレ)

そして1944年7月20日、とうとう計画が実行される時です。シュタウフェンベルク大佐は会議のためにヒトラーとヒムラーの両名が同席する場へと出席していました。そして大佐はその場にこっそりと小型爆弾を持参していたのです。大佐はヒトラーの近くにその爆弾を仕掛け、静かにその場から離れました。少し離れた場所からその爆弾の起動を確認した大佐は、ヒトラーの死を確信しました。

そして、とうとうワルキューレ作戦が決行される時です。作戦通り、国内の予備軍は内乱鎮圧のために動き始めました。しかし、ここで大佐にとって予想外の事態が起こります。なんと、ヒトラーは爆発を逃れ生き延びていたのです。ヒトラーが直接ラジオで自らの無事を立証したことで、大佐達の敗北が決定付いたのです。

大佐達レジスタンスの張り込んでいた作戦基地に、次々とヒトラーの手の者が送り込まれてきます。そして、捕まった大佐達には総統暗殺未遂の罪で銃殺刑が言い渡されました。最後の瞬間、大佐はこの先のドイツに幸福が訪れることを祈ってこの世を去りました。

映画『ワルキューレ』の感想・評価・レビュー

ある程度覚悟していたとは言え、想像より暗く重い作品でした。ワルキューレとはミッションにつけられた名前です。この作戦を実行させようとするまでの話ですが、観ていてハラハラしました。結果的に失敗に終わり、ハッピーエンドにはなりませんでした。正直、なんやかんやで最後は正義が勝つだろうと鷹を括っていた私にはだいぶ衝撃的でした。ラストのシーン、彼の最期は悔しさで涙が止まりません。(女性 20代)

みんなの感想・レビュー

  1. トウシュ より:

    映像と音楽、セリフのテンポが素晴らしいので軽妙なクライムストーリーのような雰囲気だけど、実際は息の詰まる暗殺劇というアンバランスさが面白い。ドイツ軍が英語でしゃべるから云々とか言う方もいるが、彼等は『ファインディング・ニモ』は魚語で上映すればいいと思っているのだろうか。面白さのポイントをストーリーではなくてカッティングなどの技法で表現した映画なので、面白みを見つけるというか感じるには趣味的な部分が必要になってくる。