映画『ヴァンパイア・アカデミー』の概要:ヴァンパイアの姫リサを守る護衛のローズは、彼女を守るために奮闘する。ヴァンパイアとハーフのダンピールを集めた学園にて、繰り広げられるファンタジー。ヴァンパイアや魔法、そして学園ものという夢のようなコラボ作品。
映画『ヴァンパイア・アカデミー』の作品情報
上映時間:104分
ジャンル:アクション、ファンタジー、青春
監督:マーク・ウォーターズ
キャスト:ゾーイ・ドゥイッチ、ルーシー・フライ、ドミニク・シャーウッド、ダニーラ・コズロフスキー etc
映画『ヴァンパイア・アカデミー』の登場人物(キャスト)
- ローズ(ゾーイ・ドゥイッチ)
- ヴァンパイアと人間のハーフでダンピール。リサとの間に“絆”を持つ。黒髪で戦闘能力が高い。リサの護衛。
- リサ(ルーシー・フライ)
- ヴァンパイアの王侯貴族で、玉座に一番近い家柄の姫。金髪で、癒しの能力“魂”を持つ。
- クリスチャン(ドミニク・シャーウッド)
- 悪の種族であるストリゴイになってしまった両親を持つヴァンパイア。学園内でも1人でいることが多く、リサに惹かれている。炎の魔法が得意。
- ディミトリ(ダニーラ・コズロフスキー)
- 護衛では最強の戦士。ローズとリサの間の“絆”に逸早く気付き、ローズを最強の護衛に育てようとする。ローズに心惹かれる。
- ミア(サミ・ゲイル)
- かつてリサの兄の恋人だったヴァンパイア。リサに恨みを持ち、悪質ないじめを行う。
- ナタリー(セーラ・ハイランド)
- リサの叔父の娘でヴァンパイア。リサに憧れを抱いている風を装い、リサとローズを密かに監視。父親のためにストリゴイとなる。
映画『ヴァンパイア・アカデミー』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『ヴァンパイア・アカデミー』のあらすじ【起】
今から2年前、親友であり守るべき存在であるリサの家族と、ローズは深夜に車でドライブに出かけた。だが、不慮の事故で車は横転。生き残ったのは王侯貴族のリサと、その護衛となるローズのみだった。
2人は事故から1年後、ヴァンパイアの学園である聖ウラジーミルから脱走。普通の世界に身を潜めて生活をしていたが結局、見つかってしまい学園へ連れ戻されてしまう。
この世界では、ヴァンパイアの種族をモロイと呼ぶ。彼らを守る存在を護衛と呼び、人間とヴァンパイアのハーフであるダンピールがそれを務めていた。
聖ウラジーミル学園では、若いモロイとダンピールを一挙に集め、保護して育てている。外の世界には、悪に染まったヴァンパイアの種族ストリゴイがいて、彼らを常に狙っているからだ。
モロイは地・水・火・風の魔法を使い長命ではあるが、死なないわけではない。故に、彼らを守るために必ず護衛が必要となるため、魔法を使えないダンピール達は日々身体を鍛え護衛となるべく、訓練を欠かさずに行っていた。
2年前の事故以来、ローズはリサとの間に“絆”というものができていた。“絆”はモロイと護衛の間にだけできる特別なもので、時と場合に関係なくリサの状況を、ローズの視界を通して見せる。リサとローズは一心同体なのである。
2人は脱走の咎により、学園内の生活に条件を付けられて戻された。だが、学園内ではリサへのいじめが再開される。リサは一番王座に近い家柄で、次期王として期待がかけられている。故に、他のモロイから常に悪質ないじめを受けていた。隠しているが、彼女には癒しの能力がある。これは特別な能力だった。
映画『ヴァンパイア・アカデミー』のあらすじ【承】
一方、リサとの絆があるため、彼女を守るべくローズは最強の護衛ディミトリから、特別訓練を受けることになる。ローズはダンピール内でも数少ない女性のダンピールで、母親も強い護衛であった。
現女王は一流の家柄であるリサに期待を寄せている。寮に戻ったローズとナタリー、リサは部屋の壁に血文字を発見。リサは憤怒し状況を打破すべく、強制という能力を使いミアを孤立させようと考えるのだった。
ディミトリとの特別訓練で彼に惹かれ始めるローズ。リサは学園内でミア以外のモロイへと強制をかけ始める。その間にナタリーは、外出中のミアの部屋からPC端末を拝借。
端末に保存されている画像から、リサの兄との画像を発見したローズとナタリー。ミアはリサの兄と付き合っており、恐らくリサの家柄に恨みがあるのだろうと思われた。
ローズはミアの身辺を調査。更に行方不明となっている女教師の書類を校長室から拝借し、1枚のDVDを見つける。中の映像には女教師の聴取が映されていた。
翌日、娯楽室で生徒同士のパーティが行われる。ローズは魔法を多用するリサを止めようとするが、彼女は言っても聞かない。その時、中庭にリサのリュックを発見。中には飼い猫が入っており殺されていた。リサは猫を生き返らせようとするも、力尽きて意識を失う。
映画『ヴァンパイア・アカデミー』のあらすじ【転】
このことがきっかけとなり、ローズの中に隠された記憶が封を開け始める。彼女は消えた女教師によって、記憶を隠されていたのだ。リサは魔法を使えば使うほどに凶悪さを増す。敵は外ばかりではなく学園内にもいる。彼女に危険が迫った時は学園から出ろという内容だった。
ローズはすぐさま、校長たちにそれを報告した。だが、校長は元々ローズに冷たい。彼女をやっかんでいるのだ。周囲の説得により、ローズは学園地下へ。そこで、女教師の残りの聴取を目にする。女教師はローズとリサが学園から逃亡した直後、精神に異常をきたしストリゴイになってしまったのだった。
モロイは特殊な魔法を保持した場合、宣言しなければならない。それをしなければ認められず、精神にも異常をきたすようになると言う。リサも宣言をしていない。いずれ彼女にも異常が現れるだろう。ローズはディミトリの促しにより、クリスチャンに協力を仰いで始祖である聖ウラジーミルについて調べることにした。
調べにより聖ウラジーミルが保持していた魔法が“魂”というものであり、リサの魔法と同じであることが判明。これで宣言できると思った矢先、クリスチャンといるところをリサに目撃されてしまう。ローズは必死に弁明するも、嫉妬で怒り狂っているリサには、話が通じない。リサは無意識に魔法を使い、ローズの足を折ってしまった。
学園内の病院で目覚めたローズだったが、折れたと思った足が綺麗に治っている。恐らく、正気に戻ったリサが治してくれたのだ。2人は仲直りする。事態に気付いた校長は、2人を安全な場所に隔離しようとする。だがリサの叔父が、夜に開かれるダンスパーティーに出席してからでも良いのではないかと説得してくれる。
昼間の内に買い物に出かけ、入念に着飾ってパーティに参加したリサとローズ、ナタリー。
映画『ヴァンパイア・アカデミー』の結末・ラスト(ネタバレ)
リサはクリスチャンと仲直り。ローズは友人の助けもあり、ミアが画策した計画を明らかにした上で、口論となり彼女を殴り倒してしまう。
その後、別室に隔離されたローズだったが、リサの身に危険が迫っていることを察知。安定剤を注入しようとやって来た校長を退けて、ディミトリへ助けを乞いに向かった。だが、ディミトリを見た途端、互いに魅了されてしまう。暗示はローズがつけていたペンダントにかけられていた。ディミトリはそれを破り、即座にリサの救助へ向かう。
リサが連れ去られた場所へ向かう車には、クリスチャンが潜んでいた。ローズはすぐさまリサと繋がる。そこで、黒幕がリサの叔父であることを知るのだった。
叔父の身体は病に冒されている。彼はリサの力で病を治そうとしていた。リサが“魂”を使えば、彼女の命がすり減る。叔父は姪の命と引き換えに病を癒し、王位を狙っているのだった。リサは叔父に拷問され、仕方なく彼の病を一時的に癒した。
邸に突入。ローズはクリスチャンと共に、リサの救出へ向かい彼女を助ける。叔父もディミトリが捕縛した。
学園の地下に幽閉された叔父と会ったローズ。彼から“絆”に関する情報を得る。2年前の事故でローズは一度、死んでいた。あの事故がきっかけでリサには“魂”の力が覚醒。彼女はローズを生き返らせそして、2人の間に“絆”ができたと言う。
しかし、地下牢にストリゴイとなったナタリーが出現し、叔父を逃がしてしまう。彼女は父親のためなら何でもする。ローズは必死にナタリーと格闘。そこへ、危機を察したディミトリがやって来て、ローズを助けた。
その後、リサは女王の前で自分の特殊能力を宣言。彼女の演説に誰もが拍手で同意を示した。
そして、ローズは師匠であるディミトリに奇襲をかけ、1本取ることに成功。2人の恋は互いに護衛である限り、決して成就はしないのであった。
映画『ヴァンパイア・アカデミー』の感想・評価・レビュー
友情、恋愛、戦い、盛りだくさんの内容でおもしろかった。設定が凝り過ぎているなと思うところもあったが、一風変わったヴァンパイア映画で興味深い作品だった。ヴァンパイア対人間ではなく、ヴァンパイア同士の争いが描かれており、ドロドロした人間模様が楽しめる。大人向けというよりは、若い世代が楽しめる作品だと思う。ローズとディミトリは思い合っているにもかかわらず、護衛であるため成就しないところが切ないなと感じた。(女性 30代)
ヴァンパイアというと『トワイライト』シリーズ、特殊な力を学ぶ学園モノというと『ハリー・ポッター』シリーズが思い浮かびます。この作品はその2つをうまくミックスさせたような青春、友情、恋愛など沢山のテーマを詰め込んだ学園ストーリーでした。
あまり沢山の要素を詰め込みすぎてしまうと、物語の収拾がつかなくなってしまいただの「B級作品」で終わってしまうことが良くありますが、この作品は沢山の要素を詰め込みながらも、設定自体が緻密に練られているためとても分かりやすく、最後までしっかり楽しめました。(女性 30代)
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