この記事では、映画『罠 少女の誘惑』のあらすじをネタバレありの起承転結で解説しています。また、累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家が、映画『罠 少女の誘惑』を見た人におすすめの映画5選も紹介しています。
映画『罠 少女の誘惑』の作品情報
上映時間:97分
ジャンル:サスペンス、ミステリー
監督:ポン・マンデ
キャスト:ユ・ハジュン、ハン・ジェイン、カン・ヨンギュ etc
映画『罠 少女の誘惑』の登場人物(キャスト)
- チョンミン(ユ・ハジュン)
- シナリオライターで意思が強いが、融通がきかない一面もある不器用な男。恋人と別れたばかりで寂しい。
- イ・ユミ(ハン・ジェイン)
- 民宿にいる19歳の女の子。昼間はうぶで純粋だが、夜になると男を誘惑する魔性の女である。
映画『罠 少女の誘惑』のネタバレあらすじ(起承転結)
映画『罠 少女の誘惑』のあらすじ【起】
シナリオライターのチョンミンは、自分の作品が監督の意思により内容が勝手に変えられたことに怒っていた。
そのせいでいくら映画がヒットする見込みが立とうと、全く喜べない。
恋人にも別れを告げられ落ち込んだチョンミンだったが、新しい仕事の依頼を半ば無理矢理押しつけられ山に籠もって仕事をすることにした。
向かったのは人里離れた寂しい雪山の中、そこで偶然見つけた民宿に宿泊することにする。
そこは何も話さず仏頂面の中年の男と、若い娘がオーナーの宿だった。
少なく質素で、雨風凌ぐためだけのものと言っても良いくらいだ。
食事は別料金で、意外に高い料金にチョンミンは文句を言った。
翌日の朝、遭難しそうな猟師達が急遽宿泊することになる。
彼らの食事の用意などをしていた娘の姿に、女を感じたチョンミンは彼女のことが気になり出す。
そして彼女の干してある下着を盗んでしまった。
その夜、風呂に入った時屋根に穴が開いていることに気がついたチョンミンは、寒空の中、彼女は風呂に入るのを待って屋根からのぞき見をした。

映画『罠 少女の誘惑』のあらすじ【承】
翌日、急な仕事で街のネットカフェまで向かう途中、娘が歩いているのを見つけた。
チョンミンは街まで乗せていくと声をかけた。
乗り込んだ娘に一緒に帰るなら4時半に待ち合わせをしようと約束をするが、いくら待っても彼女は来ない。
チョンミンは仕方なく一人で戻ると、何気ない顔をして宿に戻っていた。
チョンミンは訳がわからず混乱する。
仕事のために急遽ソウルに帰ることにしたチョンミン。
しかし彼女のことが頭から離れずに、やはり宿に戻って仕事をすることにした。
宿に再び宿泊を申し込みに行くと、娘が男から殴られている現場に遭遇した。
相変わらず無口で無愛想な男は、不機嫌そうに部屋のドアを開ける。
夜になると彼女はチョンミンの部屋を訪れ、好きだと言った。
チョンミンが車の中で仕事の電話をしていると、横を娘が通りかかり山の中へ入っていった。
後を付けたチョンミンは、彼女を見失ってしまう。
その夜の食事は焼き肉だった。
食事をしながら少し離れたところに自分だけの遊び場があるのだと言った。
そこはいつも裸でいられるゆっくりできるとこなのだと。
彼女はチョンミンが自分のことが気になって戻ったことも、下着を盗んだこともわかっていた。
そして彼を挑発するような台詞を並べて行ってしまった。
映画『罠 少女の誘惑』のあらすじ【転】
翌日の朝、チョンミンは生い茂る草の中で彼女が音楽を聴きながら洋服を脱ぐ姿を目撃する。
そのことを一人部屋で考えていると、突然部屋に娘が現れた。
彼女はチョンミンの顔の前に乳房をうずめる。
そして乳房だけを触らせると、その場から去っていった。
翌日の朝、何事もないかのように振る舞う娘に困惑した表情のチョンミン。
しかも自分に話したことやしたことを娘に聞くが、彼女は心当たりが無いと言う。
自分がおかしくなったのか。
災難は続く。
チョンミンの携帯が無くなってしまった。
急いでいろんな所を探すが、どこにも無かった。
その夜、彼女が行った遊び場に向かったチョンミン。
そこには一台のワゴン車がおいてあり、中にはSEXをしている娘の姿があった。
帰宅し寝ていると娘が来て車に来たことを知っていると言い、さらにあのまま出て行ったら恨んでいたと言った。
そしてチョンミンを誘惑し、お願いを聞いてくれと頼んだ。
映画『罠 少女の誘惑』の結末・ラスト(ネタバレ)
チョンミンは翌日、「君は夢遊病なのかもしれない」と彼女に言う。
馬鹿にする彼女をよそに、仕事の大事なファイルが無くなっていることに気がついたチョンミンは一連のおかしな出来事に嫌気が差し、ソウルに戻ると電話をする。
約束をしたのだからソウルに帰らないで欲しいと言う娘に、今までのことが事実なのか夢なのか困惑している事情を話すチョンミン。
するとそこに男が戻ってきた。
チョンミンはタンスの中に隠れ、そこで男が娘の下半身を裸にして、触っている様子を見てしまう。
車に乗り込み宿を後にしたチョンミンは、やはり娘がきにかかり戻ってくる。
すると彼女は離れのワゴンの中にいた。
そこで全て現実であることを娘から聞いた。
話の途中男が車に近づいたので、娘とチョンミンは車内に隠れる。
そこで至近距離になった二人は初めて結ばれた。
夜、再び会ってSEXする二人だったが、娘は突然男を殺してくれと頼む。
殺しは出来ないが警察に訴えると言うチョンミンに、それではだめだと強く言った。
そして下着を盗んだこと、未成年を犯したことを警察に言うと脅してきた。
その翌日帰ろうと思ったが娘に車の鍵を盗られたチョンミンは帰れない。
そして変貌した娘に殺されかけたところ、娘の首を絞める。
そこに入って来た男に娘が嘘をついたことで、男ともみ合いになったチョンミンは遂に殺されてしまいワゴンの下に埋められてしまった。
別の日、以前来た一人の猟師が泊まりに来た。
娘はまた風呂を覗いている男の姿を確認して、風呂場に向かうのだった。
映画『罠 少女の誘惑』の感想・評価・レビュー(ネタバレ)
善良そうな中年男性が、無防備な少女を家に泊めたことから始まる恐怖…。まさにタイトル通り“罠”でした。徐々に明らかになる少女の本性には背筋が凍り、途中からは彼女が何をしでかすのか分からず目が離せませんでした。被害者と加害者が逆転するスリルが見事で、ラストの展開も衝撃的。誰もが騙される構成でした。(30代 男性)
序盤は少女に対する同情心をくすぐる演出がうまく効いていて、「助けてあげて」と思っていたら、まんまと騙された気分です。中盤以降、少女の態度が豹変していくあたりから空気が一変。サイコスリラーとして完成度が高く、善意の裏に潜むリスクを見事に描いています。心理戦を楽しみたい人にはおすすめです。(40代 女性)
一見弱者に見える少女が、実は計算高い“捕食者”だったという構図が秀逸。観ているこちらも登場人物と同じように、彼女の策略にどんどん絡め取られていきました。エロティックな演出もありつつ、安易な性的描写に走らず、サスペンスとしての緊張感をキープしていたのが好印象。怖いけど見入ってしまう作品です。(20代 男性)
女性の視点で見ると、男性の「親切心」がいかに脆く、そして欲望と無自覚な支配欲が隠れているかを突きつけられたようでした。少女の復讐なのか遊戯なのか分からない言動が、むしろ社会的な問題提起にも見えました。単なるサスペンスを超えた、人間の“裏”の部分をえぐる映画です。非常に考えさせられました。(30代 女性)
ミステリーやサスペンスが好きな私にとって、この映画は大当たりでした。少女が可愛らしい外見で油断させておきながら、徐々に本性を現す演出が見事。ラストのどんでん返しは予想外すぎて、声が出ました。善悪の境界が曖昧で、「どちらが悪か?」と簡単には言い切れないところも良かったです。(50代 男性)
サイコスリラーとして、とても良く出来ていたと思います。少女のキャラクター造形が見事で、無垢さと狂気が紙一重に同居している恐ろしさがありました。監禁・暴力のシーンは生々しく、恐怖というよりも「不快感」で精神が削られる感覚。観ていて胃が痛くなりましたが、これぞリアルサスペンスの醍醐味。(20代 女性)
男性目線では、自分の“良識”が試されるような怖さを感じました。「少しでも下心があったらアウトだぞ」と映画に見透かされているようで、ヒリヒリしました。少女の行動がエスカレートしていくにつれて、現実的な恐怖として迫ってくるあたりが怖い。安易な善意が命取りになる、リアルな教訓を突きつける映画です。(40代 男性)
サスペンスとしては面白かったのですが、ラストの“落とし方”が個人的には少し唐突に感じました。とはいえ、それまでの心理描写や伏線の使い方は非常に巧妙で、見ていてハラハラさせられる展開の連続。少女の無表情の怖さがとにかく印象に残ります。静かで冷たい演技が余計に怖さを際立たせていました。(30代 女性)
「本当に怖いのは人間だ」と痛感させられる映画。幽霊や殺人鬼が出てこない分、心理的にじわじわと追い詰められていく感覚がたまりません。少女が取る行動の一つ一つが、明確な悪意ではなく“歪んだ遊び”のようで、余計に恐怖を感じました。理不尽さの中にリアリティがあり、印象深い作品でした。(20代 男性)
最初は平凡なドラマのような雰囲気だったのに、途中から一気にサスペンスに転調していく流れが巧妙でした。静かな狂気がじわじわと染み込んでくるような演出で、ラストに向けて加速する展開には息を呑みました。特に、少女の目の奥に宿る“何か”が最後まで読めなかったのが怖かったです。(50代 女性)
映画『罠 少女の誘惑』を見た人におすすめの映画5選
ハードキャンディ(Hard Candy)
この映画を一言で表すと?
少女が仕掛ける、知性と狂気のリベンジ・スリラー。
どんな話?
ネットで知り合った少女と会った中年男性。しかし彼女の正体は、恐るべき目的を持った“ハンター”だった…。二人きりの密室で繰り広げられる心理戦が、やがて常識の境界を超えていく衝撃の展開。
ここがおすすめ!
『罠 少女の誘惑』と非常に似た構図ながら、よりスリリングで知的な攻防が見どころ。少女役エリオット・ペイジ(旧名:エレン・ペイジ)の演技が圧倒的で、善悪の判断が揺らぐ感情的な緊迫感が最後まで続きます。
エスター(Orphan)
この映画を一言で表すと?
“少女”の正体にあなたの常識が崩壊する。
どんな話?
養子として迎えられた9歳の少女エスター。最初は聡明で礼儀正しいが、次第に周囲で不可解な事件が発生。やがて明かされる、想像を超える“真実”とは…。恐怖と驚愕のサイコ・サスペンス。
ここがおすすめ!
演出の巧さとどんでん返しの衝撃が話題となった名作。『罠 少女の誘惑』のように、外見の“無垢”と中身の“狂気”のギャップが際立ちます。一度観たら二度目は違う視点で楽しめる、完成度の高いスリラーです。
ザ・ギフト(The Gift)
この映画を一言で表すと?
過去の小さな罪が、あなたの人生を壊しにくる。
どんな話?
新しい土地に引っ越してきた夫婦の前に、夫の旧友を名乗る男が現れる。最初は奇妙なだけだった彼の訪問が、次第に執拗さを増し、やがて恐るべき復讐へと変わっていく…。
ここがおすすめ!
“加害者の自覚がない加害”という構図が、『罠 少女の誘惑』と共通しています。巧妙に仕組まれた心理戦とラストの衝撃が強烈で、観終わった後にモヤモヤが残るのも魅力の一つ。非常に秀逸な社会派スリラーです。
ミスティック・リバー(Mystic River)
この映画を一言で表すと?
過去と罪の重さが、男たちの運命を狂わせる。
どんな話?
幼少期のある事件によって心に深い傷を負った3人の男たち。時を経て再会した彼らの間で起きる殺人事件と、それぞれの過去が交錯しながら真相が暴かれていく骨太なサスペンス・ドラマ。
ここがおすすめ!
サスペンスとしての緻密な構成と、人間ドラマの奥深さが融合した名作。『罠 少女の誘惑』とはテイストは違いますが、「罪の記憶」と「復讐の感情」が描かれる構造が共通。重厚なストーリーを求める方におすすめです。
クロエ(Chloe)
この映画を一言で表すと?
欲望と疑惑に満ちた、女たちの危険な関係。
どんな話?
夫の浮気を疑った妻が、若い女性クロエを雇い誘惑させようとする。しかしクロエの言動は次第にエスカレートし、彼女の狙いが単なる工作ではないことが明らかに…。
ここがおすすめ!
“誘惑”をテーマにした緊迫した人間関係が、『罠 少女の誘惑』と非常に近い。官能とスリルが交錯する演出と、ジュリアン・ムーア&アマンダ・セイフライドの絶妙な演技合戦に引き込まれます。心理スリラー好きは必見。
みんなの感想・レビュー
ご指摘ありがとうございます。
先程、正しいジャケット写真に変更しました。
ジャケットの写真が違う罠になってます。