映画『ウエディング宣言』の概要:女優ジェーン・フォンダの、スクリーン復帰作。チャーリーが出会った理想の男性には、もれなくとんでもない姑が付いてきた!笑って泣ける、嫁姑バトル・コメディ。日本では劇場未公開作品。
映画『ウエディング宣言』の作品情報
上映時間:102分
ジャンル:コメディ、ラブストーリー
監督:ロバート・ルケティック
キャスト:ジェニファー・ロペス、ジェーン・フォンダ、マイケル・ヴァルタン、ワンダ・サイクス etc
映画『ウエディング宣言』の登場人物(キャスト)
- チャーリー(ジェニファー・ロペス)
- 派遣社員。明るく前向きな、ラテン系美女。早くに両親を亡くした経験から、限られた人生でより多くのことを学ぼうと好奇心旺盛になる。打たれ強く、たくましいが、占いを信じる乙女な面も。
- ヴァイオラ(ジェーン・フォンダ)
- ジャーナリストで、有名番組のキャスターも務める。世界各国のVIPと懇意にしているセレブ。元は貧乏な無名の娘だったが、四回の結婚・離婚を経てのし上がった強者。最初の夫との子、ケヴィンを溺愛する母。気性は荒く、今は若い女が大嫌い。
- ケヴィン(マイケル・ヴァルタン)
- ヴァイオラの一人息子。ハンサムな外科医。チャーリーに一目惚れし、交際数か月でプロポーズする情熱的な性格。嫌味が無く、率直。母を愛し、尊敬しているが、その本性には気づいていない。
- ルビー(ワンダ・サイクス)
- ヴァイオラの付き人。肝が据わった中年女性。長年の経験から、ヴァイオラの扱い方を良く心得ている。
- フィオナ(モネット・メイザー)
- ケヴィンの知人の女性。本人は元彼女を自称するが、ケヴィンとしては酔って寝ただけ。美人で金持ちだが、ケヴィンを手に入れるため、チャーリーを騙すような女性。
映画『ウエディング宣言』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『ウエディング宣言』のあらすじ【起】
チャーリーは、経験豊かな派遣社員だ。数々の職種をこなしながら、画家を目指し、運命の男性との出会いを待っている。彼女はある日、ペットシッターの仕事中に海岸を走る魅力的な男性を見つけた。その後カフェに行き、同じ男性とすれ違った。そして、その夜ケータリング会社スタッフとして行ったパーティーの主催者が、その男性だった。
それが、外科医ケヴィンとチャーリーの運命的な出会いだった。好奇心旺盛で健康的なチャーリーは、ケヴィンの目を引いた。彼に気のあるフィオナの邪魔も入るが、すぐに二人は惹かれ合い、同棲を始める仲になる。しかし、ケヴィンには、彼を溺愛し独占したがる母がいた。
ケヴィンの母ヴァイオラは、有名なジャーナリストだ。人気番組のキャスターも務めるが、年齢を理由に、降板されてしまう。彼女が出演する最終回の生放送の日、ヴァイオラは、傷つきながらも毅然とした態度で収録に挑む。しかし、その日に限ってゲストが若い女性歌手だった。若く美しいが無知な彼女に我慢が出来なくなり、ヴァイオラは、結局発狂して襲い掛かってしまう。そしてそのまま、セラピーのため入院だ。
治療の甲斐あって、落ち着きを取り戻したヴァイオラが退院した。息子とのアフリカ旅行が目下の楽しみだ。しかし、その旅行に息子の新しい彼女が来るという。何とか平静を装いながら、三人でのランチの機会を了承した。
映画『ウエディング宣言』のあらすじ【承】
ランチの日。チャーリーは、ケヴィンの実家に向かいながら、彼の家族の話を聞く。ヴァイオラは4度離婚していて、ケヴィンの父は最初の夫。父親はケヴィンが2歳の頃に病死してしまった。チャーリーは、ケヴィンが母と強い絆で結ばれていると知り、彼女に気に入られようと決めるが、待ち受けていたのは若いチャーリーに対抗して着飾ったヴァイオラだった。
ヴァイオラは余裕たっぷりの態度で息子たちを迎え、チャーリーとの会話も盛り上がる。まるで親友のように打ち解けている二人を見て、ケヴィンは感動し、その場でチャーリーにプロポーズだ。チャーリーの返事は、もちろんイエス。ヴァイオラが何とか思いとどまらせようとするが、情熱的な二人の間で、話はまとまってしまった。
息子たちが帰ると、ヴァイオラは、せっかく続けていた禁酒を破る。そして、付き人のルビーを使ってチャーリーの身辺調査をさせ、婚約披露パーティーで彼女を貶めることに決めた。
パーティーの日。BBQと聞かされていたチャーリーはカジュアルな服で現れ、世界のVIPたちを前に肩身が狭い。ヴァイオラがドレスを用意してくれていたが、サイズが小さく破けてしまった。さらに、ヴァイオラに呼ばれたフィオナがケヴィンを誘惑するが、どんな罠を仕掛けても、それを乗り越えるケヴィンとチャーリーの愛が深まるばかりなのだった。
ヴァイオラは、作戦を変更する。自分自身が変人になり、チャーリーをいびり倒すのだ。さっそく二人で食事に行き、結婚式やハネムーンについての案を次々に押し付ける。最初は大人しく聞いていたチャーリーも、次第に苛立ち、つい口答えをしてしまった。するとヴァイオラは派手に苦しみ始め、発作で緊急入院だ。
主治医の診断は、不安による心臓発作だった。医師の勧めで、ケヴィンの家で同居をすることになる。チャーリーは、発作を起こさせたバツの悪さから断れず、恋人の出張中ヴァイオラの面倒を見ることを了承した。
映画『ウエディング宣言』のあらすじ【転】
ヴァイオラは、大量の荷物と共にケヴィンとチャーリーの家に転がり込んできた。表面上は、健気に振る舞う繊細な姑だが、夜は大泣きしてチャーリーを寝かせず、朝も早くに起こす。TVで映画を観ればいつまでもしゃべり続け、料理をしてキッチンを壊滅状態に。チャーリーは、連日の寝不足でフラフラだ。極めつけは、この家の二軒隣に家を買うと言い出した。
気分転換に、友人を家に招いたチャーリー。すると、友人たちがヴァイオラの部屋で物騒なものを見つけて来た。チャーリーの身辺調査書と、中身をビタミン剤に入れ替えた精神安定剤のボトルだ。
さらにチャーリーは、病院に行くと言って出掛けたヴァイオラが、ショッピングやランチをしている現場を目撃してしまう。その上、そのレストランのウェイターは、彼らに同居を勧めた医師だった。
騙されたと知ったチャーリーの反撃が始まった。彼女は仕事で預かった犬たちにヴァイオラの部屋を荒らさせ、ゲテモノ料理を振る舞った上で、本物の精神安定剤で眠らせる。これには、長年ヴァイオラの相手をしてきたルビーも、チャーリーを見直した。
翌日チャーリーは、出張から帰ったケヴィンと、三人でのランチをセッティングする。彼の前では完璧な嫁を演じ、ヴァイオラに結婚式の相談を持ち掛けた。ヴァイオラに花嫁付添人を依頼し、懐古趣味のヒラヒラドレスを着させるのが目的だ。ヴァイオラは、息子の手前、チャーリーを無下に扱うことができない。
映画『ウエディング宣言』の結末・ラスト(ネタバレ)
式前日の、試食会の日。美しく着飾ったヴァイオラは、手慣れたホステスぶりで客人たちを魅了する。チャーリーの友人たちまでもが、この大御所キャスターにうっとりだ。焦るチャーリーだが、彼女には奥の手があった。あの偽医師を招待したのだ。しかし、ヴァイオラも負けてはおらず、フィオナを招いてチャーリーの心をかき乱す。
偽医師の言動に慌てたヴァイオラは、料理のソースにナッツを混ぜるという暴挙に出る。チャーリーがナッツアレルギーだと、知っての上だ。ルビーが止めに入ると、さすがに思い留まるが、せっせとウェイター役を務める偽医師がソースを配ってしまった。チャーリーは唇と舌を盛大に腫らし、会はお開きに。
翌日の式を想って、チャーリーはふさぎ込む。しかし、ケヴィンは優しく彼女を励まし、朝には顔もすっかり元通りだ。チャーリーはヴァイオラのことを疑わないでもないが、気を取り直して花嫁支度を始める。
すっかり支度の整ったチャーリーの前に、同じく純白の衣装に身を包んだヴァイオラが現れた。これには、チャーリーも我慢の限界だった。二人は罵り合い、小突き合い、そしてビンタ合戦が始まってしまう。
すると、ひとりの老婆が二人の間に割り込んできた。ケヴィンの祖母、ヴァイオラにとっては最初の義母だ。彼女はチャーリーを褒めそやし、ヴァイオラをこき下ろした。そして、自分の息子がストレスで死んだのは、ヴァイオラのような妻を娶ったからだと言い放つ。
嵐のように現れた祖母が去ると、チャーリーはすっかり戦意を喪失していた。彼女とヴァイオラの姿に、自分とヴァイオラの30年後の姿を想像してしまったのだ。ケヴィンの幸せを一番に願うチャーリーは、結婚式の中止を決意した。
ヴァイオラもまた、ルビーに諭され、息子の幸せとは何かを考えた。そしてチャーリーを呼び、式を挙げるよう頼み込む。チャーリーもヴァイオラの変化に気づき、了承した。しかし、今後のために、境界を決めることも忘れない。電話は一日二回。孫の子育ては息子夫婦に任せるが、一人にはヴァイオラの名前を付けて良し。ただし、ミドルネーム。
厳しく境界を決めるかのように見えたチャーリーだが、彼女はヴァイオラの豊かな経験を尊敬していた。季節の行事は全て共に過ごし、自分たちや孫たちにたくさんのことを教えて欲しいと願い出る。ヴァイオラは、チャーリーを抱きしめた。
式は滞りなく終わり、新婚カップルはハワイへ向けて出発だ。ヴァイオラは、あのヒラヒラドレスを着て、静かに二人を見送ろうとする。そこへ、最後に花嫁からのブーケトスの時間がやってきた。見事な放物線を描いたブーケが向かったのは、ヴァイオラの元だった。
映画『ウエディング宣言』の感想・評価・レビュー
とても笑えるほど面白く、また感動もした映画である。日常問題と言えるほどの嫁姑問題を全面的にあらわにしており、少しオーバーな掛け合いや喧嘩など、見ていて現実にはないと思うが、こういう気持ちはあったな、と共感し自分に置き換えて考えてしまうシーンがたくさん詰まっていた。お互いの嫌な事を裏で工作しあうシーンが、アメリカならではのやり方だなと感じる部分もあったり、和解するシーンはすかっと気持ち良く、またその後も仲良く暮らしている所もさすがだな、と思う部分があった。(女性 20代)
ヴァイオラの気性があまりにも激しくて、逆に笑ってしまった。映画としてはおもしろいが、実際に姑がヴァイオラだったら、自分には耐えられないと思う。ヴァイオラに果敢に挑むチャーリーが素晴らしいし、尊敬する。チャーリーを演じたジェニファー・ロペスが、とてもチャーミングで可愛かった。どうやって嫁姑の問題に決着をつけるのかとハラハラしながら見ていたが、両者ともにハッピーになれる結果に終わって良かったと思う。(女性 30代)
ジェニファー・ロペス主演のラブコメ作品ということで鑑賞しましたが、この作品の本当の主役はジェニファー・ロペスの彼のママを演じたジェーン・フォンダと言っても過言ではないでしょう。
ジェーン・フォンダほどの大女優がこんなに「壊れた」役を演じると本当に面白いです。溺愛している息子が「若い女」と結婚するといいだし何とかそれを阻止したいママ。やることが子供みたいなのに、本気でやっているのがなんとも可愛いんです。
結構過激なママですが、ラストはしっかりハートフルなラブコメ作品でした。(女性 30代)
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