映画『ウェルカム・トゥ・サラエボ』の概要:サラエボでボスニア紛争の取材に携わったイギリス人ジャーナリストが孤児院で暮らす少女を養子として迎え入れて救出する物語。イギリスの俊英マイケル・ウィンターボトム監督作品で、実話の映画化。
映画『ウェルカム・トゥ・サラエボ』の作品情報
上映時間:105分
ジャンル:ヒューマンドラマ、戦争
監督:マイケル・ウィンターボトム
キャスト:スティーヴン・ディレイン、エミラ・ヌシェヴィッチ、ウディ・ハレルソン、マリサ・トメイ etc
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映画『ウェルカム・トゥ・サラエボ』の登場人物(キャスト)
- マイケル(スティーヴン・ディレイン)
- サラエボで紛争の取材をしているイギリス人のジャーナリスト。孤児を救出するためのキャンペーン報道に取り組み、エミラの境遇に同情を寄せる。
- エミラ(エミラ・ヌシェビッチ)
- 孤児院に引き取られている9歳の女の子。マイケルに救出してくれるように求め、イギリスに移住することになる。実は母親が生きていることが判明する。
- フリン(ウッディ・ハレルソン)
- アメリカ人のジャーナリストで、マイケルと同じホテルに滞在しながら、紛争を取材している。
- リスト(ゴラン・ヴィシュニック)
- マイケルの下で運転手として働くようになり、凄惨な紛争の現場を目撃する。マイケルと仲良くなり、エミラの母親探しを手伝う。
映画『ウェルカム・トゥ・サラエボ』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『ウェルカム・トゥ・サラエボ』のあらすじ【起】
マイケルはブコバルが陥落した様子をリポートする。サラエボ市内で花嫁が家族と共に結婚式に向かうが、母親が狙撃手に撃たれて殺されてしまう。銃弾が飛び交う中、マイケルはその様子を取材する。一方、フリンは母親の遺体を運ぶのを手伝ってあげる。カメラマンとホテルに戻ったマイケルは、プロデューサーに新しい運転手が必要だと告げる。フリンの人道的な姿はニュースになり、フリンはプロデューサーやカメラマンと共にウィスキーを飲む。一方、マイケルは部屋で休んでイギリスにいる妻に電話する。
リストが水を調達して、髭を剃って身なりを整える。そして、運転手として雇ってもらうためにホテルにやって来て、プロデューサーと会う。そこに同席していたフリンはリストに卵をあげる。リストはその卵を持ち帰り、オムレツを作って仲間達と分け合う。リストはマイケル達を連れて、通りで大勢が銃撃された現場を訪れる。負傷者が運ばれた病院に来たマイケルは小さな女の子から両親がどこにいるかと尋ねられる。リストが医者に確認するが、両親は死んでいた。それを聞いた女の子は泣きながら姿を消してしまう。
映画『ウェルカム・トゥ・サラエボ』のあらすじ【承】
マイケルはボスニアの報道がトップニュースにならないことに不満を抱く。マイケルはエミラが暮らしている孤児院まで取材にやって来る。孤児院の院長は子供達を安全な場所に連れて行ってほしいと訴える。マイケルはエミラや他の子供達にもインタビューをする。マイケルは子供達が救出されるために連日のようにメッセージを発したいとプロデューサーに訴える。そして、マイケルは子供達への取材を続ける。子供達は戦争で親を失った経験などをマイケルに語る。エミラはマイケルにサラエボから出たいと訴える。そして、助け出すと約束してほしいと頼み、マイケルは約束する。
リストはプロデューサーを自宅に連れて、仲間達と会わせる。仲間のミュージシャンはサラエボでコンサートを開きたいと夢を語る。孤児院の近くが砲撃され、マイケルは子供達が怯えながら避難する様子を取材する。マイケルは子供達が救出されないことに憤りを募らせていく。プロデューサーはフリージャーナリストに頼んで捕虜収容所の様子を取材してもらい、そのニュースが大きな話題となる。
映画『ウェルカム・トゥ・サラエボ』のあらすじ【転】
マイケルはプロデューサーから援助活動家を紹介される。援助活動家は引き取り手が決まった赤ん坊をバスで国外に救出する計画を立てており、取材しないかと誘う。マイケルは炎上活動家をエミラの孤児院まで連れて来る。援助活動家は早速、孤児院にいる赤ん坊を助ける手続きを始める。年長であるために助け出されないと知ったエミラは約束を破ったとマイケルのことを責める。マイケルは自分が保証人になってエミラを国外に連れ出したいと申し出る。
子供達を載せたバスは出発することになり、マイケルはカメラマンと共に同乗して取材する。途中で迂回をさせられながらもバスはサラエボを脱出することに成功する。途中で野宿して休むことになり、マイケルはエミラに英語を教える。翌朝、再びバスに乗り込み移動を開始する。しかし、途中で兵士と遭遇し、何人かの子供達が連れ去されてしまう。バスはそれでも移動を続け、海まで辿り着く。バスはフェリーでイタリアを目指すが、エミラはここで皆と別れを告げる。マイケルは妻に電話をしてエミラを連れて行くことを報告する。そして、エミラはイギリスでマイケルの家族と一緒に暮らし、すくすくと成長する。
映画『ウェルカム・トゥ・サラエボ』の結末・ラスト(ネタバレ)
マイケルの元にプロデューサーから電話があり、エミラの母親がエミラを取り戻したがっていると告げられる。マイケルはエミラを養子として受け入れる決意をし、母親を探すためにサラエボに飛び立つ。マイケルはプロデューサーやフリンと再会する。マイケルはリストに会いに行き、協力を頼む。しかし、2人は母親を探そうとして強盗に遭う。命拾いをしたリストはマイケルにエミラをサラエボに帰さないように約束させる。
リストは自宅に帰ってきた矢先に、狙撃手に撃ち殺されてしまう。マイケルとプロデューサーはリストの家を訪ねて遺体を発見し、葬儀を行う。マイケルはリストの友人の協力で母親に会いに行く。母親は、自分は悪い母親で娘との思い出がないと振り返り、娘をマイケルに渡すと自ら言い出す。そして、最後にエミラを聞きたいとマイケルに頼む。マイケルはエミラのビデオを見せ、エミラに電話する。しかし、エミラは電話口で母親に冷たく接してしまう。母親から養子縁組を承諾してもらったマイケルは、人々が集まっていた丘の上にやって来る、そこではリストの友人のミュージシャンが野外コンサートを開いており、多くの人がその音楽に聞き入っていた。
映画『ウェルカム・トゥ・サラエボ』の感想・評価・レビュー
ボスニア紛争を描いた作品に傑作が多いが、今作もそうした一つに挙げられる。当事者の手による『ノー・マンズ・ランド』は風刺が効いていたが、部外者が作った今作はストレートな作風となっている。抑揚の利いた静かな演出により、マイケルのジャーナリストとしての正義感も説教臭くなく伝わってくる。実際のニュース映像を盛り込んだことで、短い上映時間ながらも情報量が豊富になっており、紛争の悲惨な側面がしっかりと描き込まれている。(MIHOシネマ編集部)
世界には知らないことが多すぎると、改めて自分の無知さが恥ずかしくなりました。実話を元にしたこの作品。かなり過激な描写や実際のニュース映像などを使っているので、戦争の悲惨さや人の醜さをものすごく強く感じました。
敵の人数を減らし、自分の国(宗教)の人間を増やす「民族浄化」と呼ばれる行為。敵の男を殺し、女に種を植え付けることで子供を産ませ、味方の人間を増やすというあまりにも残忍で身勝手な行動に悲しさと憤りを感じました。そうした行為によって産まれてしまった「孤児」を救おうと奮闘したイギリス人ジャーナリストの強さと行動力に感動しました。(女性 30代)
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