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映画『ウィスキー』のネタバレあらすじ結末と感想。無料視聴できる動画配信は?

映画『ウィスキー』の概要:靴下工場長のハコボと従業員のマルタ、ハコボの弟のエルマン。登場人物は殆どこの3人で、上品な演劇を観ているような感覚になる作品。寡黙で不器用なハコボの日常が母親の死により少しずつ変化していく。

映画『ウィスキー』の作品情報

ウィスキー

製作年:2004年
上映時間:94分
ジャンル:ヒューマンドラマ
監督:フアン・パブロ・レベージャ、パブロ・ストール
キャスト:アンドレス・パソス、ミレージャ・パスクアル、ホルヘ・ボラーニ、ダニエル・エンドレール etc

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映画『ウィスキー』の登場人物(キャスト)

ハコボ(アンドレ・パソス)
靴下の工場長だが、工場の経営はあまり上手くいっていない。寡黙で鈍感なため、マルタの気持ちを振り回す。
マルタ(ミレージャ・パスクアル)
ハコボの工場で働く女性。毎日誰よりも早く職場に着き、真面目に働くが、変わらない日常に嫌気がさしている。ハコボの行動に振り回され、傷付く。
エルマン(ホルヘ・ボラーニ)
ハコボの弟。ブラジルで靴下工場を経営している。ハコボとは真逆の性格で、社交性があり気の利く人物。家庭を持ち、仕事も順調である。

映画『ウィスキー』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『ウィスキー』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『ウィスキー』のあらすじ【起】

ハコボは父親が残した靴下工場の跡を継ぎ、細々と暮らしている。寡黙で頑固な性格のため、中年を過ぎても独身のままでいた。靴下工場は、数人の従業員がいるものの、パッとせず、老朽化も進んでいる。そんな靴下工場で一番長く働く年配の女性がマルタだ。マルタは数十年工場に勤め、いつもハコボの傍で働いていた。しかし、ハコボとマルタの間には必要最低限の会話しかなく、工場全体も薄暗い雰囲気が漂っていた。

マルタは毎日誰よりも早く仕事場に到着する。ハコボよりも早く来るため、どんなに寒い日でも外でシャッターが開くのを待っていた。ハコボの到着を待つマルタを見ても、ハコボは特に気遣う様子も無く、平然としていた。マルタは気の利かないハコボの性格にも慣れているため、淡々と仕事をこなしていた。

映画『ウィスキー』のあらすじ【承】

ある日、ハコボが介護を務めてきた母親が亡くなってしまう。母親の葬儀のために、ハコボは弟を自国に呼び寄せることになる。ハコボの弟のエルマンは、ブラジルで同じく靴下工場を営む社長であったが、こちらの工場は順調であった。あまり上手くいっていない人生に後ろめたさを感じているハコボは、マルタに、弟が家に泊まっている間だけ夫婦の振りをして欲しいと頼む。マルタは、ハコボの頼みを素直に受け入れ、自らハコボの家に飾るための夫婦写真を撮ろう、と提案するなど乗り気であった。

同じことの繰り返しの毎日に嫌気が差していたマルタは、ハコボの思わぬ申し出に、内心喜んでいた。エルマンが来るまでに、良い妻らしく振る舞おうと考えるマルタは、今まで無頓着だった外見を気にかけて美容院で髪型を整え、ハコボの家も綺麗に掃除をした。周りの同僚達はマルタの変化に気付いて褒めるが、ハコボは気付く様子はなく無関心であった。

映画『ウィスキー』のあらすじ【転】

エルマンがハコボの家にやってきて、数日間の奇妙な3人の共同生活が始まる。エルマンは社交的で、気の利く明るい性格であった。3人で食卓を囲む際も、会話をするのはマルタとエルマンで、ハコボは殆ど口を利かなかった。エルマンは気を遣い、ハコボとマルタの新婚旅行の話など明るい話題を振るが、あまり話が噛み合わず、マルタが何と無く誤魔化していた。

エルマンとマルタは直ぐに打ち解け、2人で買い物へ出かける。ハコボの前では見せないようなマルタの楽しそうな表情に、ハコボは良い気がしなかった。昔から何をやってもエルマンに劣るハコボは、エルマンの調子の良い態度に嫌気が差していた。マルタはそんなハコボの心情を理解し、ハコボと会話をしようと試みる。しかし、寝室が同じにも関わらず、ハコボはいつも先に寝てしまい、ハコボとマルタの距離は一向に縮まらない。

葬儀が無事に終わると、エルマンに早く帰国して欲しいハコボは、それとなくエルマンを促す。しかしエルマンは全く空気を読まず、3人でビリアポリスへ泊まりに行こうと提案する。断るハコボを他所に、マルタとエルマンは盛り上がり、結局3人は旅行に行くことになった。

映画『ウィスキー』の結末・ラスト(ネタバレ)

旅行先のホテルで、ハコボは到着するなりフロントにダブルベッドではなくベッドを2つ用意するように頼む。結局ダブルベッドのまま泊まることになり、ハコボはマルタに背を向けてソファーで先に寝てしまう。相変わらず2人の間には殆ど会話がなく、マルタは背を向けて眠るハコボを悲しそうに見つめる。

エルマンとマルタがホテルのプールで楽しむ間、ハコボは1人でカジノをしていた。夜中になり、マルタが部屋に戻っても、一向にハコボは戻ってこなかった。マルタは1度落とした化粧をし直し、寝間着からワンピースに着替え、部屋を出た。向かった先は、エルマンの泊まる部屋であった。2人はベッドに腰かけ、何気ない会話を交わした。マルタはエルマンの部屋を出る前に、ブラジルに戻らないで欲しい、とエルマンに呟いた。

3人での旅行が終わり、エルマンは故郷へと戻っていった。日常に戻ったハコボはいつも通り工場に向かった。しかし、これまではハコボが到着するのをシャッターの前で待っていたマルタの姿がこの日は無かった。始業時間を過ぎても一向に現れる様子のないマルタを気にして、ハコボは従業員にマルタへ電話をかけるように頼む。

映画『ウィスキー』の感想・評価・レビュー

登場人物は殆ど3人で、演劇を観ているような感覚になった。全編を通して静かな雰囲気の中で、3人の性格や気持ちの変化が表情やセリフの言い回しで細かく表現されていて、とても面白い。ハコボのような卑屈で鈍感な男に振り回されるマルタは気の毒だが、マルタの最後の決断は納得であった。ハコボは最後までマルタの気持ちに気付かず、マルタが姿を見せなくなってようやく少しの焦りを見せるが、それでも自分で電話をかけないところがハコボらしく、少し痛々しかった。(MIHOシネマ編集部)


この作品のタイトル『ウィスキー』は人を笑顔にする言葉。「はい、チーズ」のチーズのようにウィスキーと言うと自然と口角が上がり、ニコッとしてしまいますよね。
この作品に出てくるのは「ウィスキー」とでも言わないとニコッとできないような無口で寡黙な男ハコボと、大人しい女性マルタ、そして明るく社交的なハコボの弟エルマン。この3人のストーリーで物語は進んでいきます。
周りの環境やそこでした経験に寄って人生を変える人と、変化のない生活を求めて冒険をしない人。様々な人の人間模様がとてもコミカルに描かれていました。(女性 30代)

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