映画『シュウシュウの季節』のネタバレあらすじ結末と感想 | MIHOシネマ

「シュウシュウの季節」のネタバレあらすじ結末と感想

シュウシュウの季節の概要:文化大革命という歪みの中、下放政策によって牧場での従事のため家族と故郷を離れることとなった少女・シュウシュウ。牧場の主ラオジンは無愛想な男だったが次第に心を通わせていく。しかしシュウシュウは、どうしても故郷への未練を捨てられずにいた。

シュウシュウの季節の作品情報

シュウシュウの季節

製作年:1998年
上映時間:99分
ジャンル:ヒューマンドラマ
監督:ジョアン・チェン
キャスト:ルールー、ロプサン、ガオ・ジェ、リー・チチェン etc

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シュウシュウの季節の登場人物(キャスト)

文秀 / ウェンシュウ(リー・シャオルー)
秀秀(シュウシュウ)という愛称で呼ばれる純粋で無垢な少女。三つ編みと赤いスカーフがお気に入りの服装のようである。仕立屋の娘で、下放政策により若者を田舎に送り労働させるため、家族と故郷を離れることとなってしまう。故郷へと帰りたいと願うあまりに、やがて口車に乗せられるまま、その身体さえも売り渡すようになる。
老金 / ラオジン(ロプサン)
草原で馬を育てている地方に送られた少数民族。若い頃にした喧嘩が原因で去勢されてしまっている。ぶっきらぼうで変わり者扱いされており、当初はシュウシュウともあまり上手く意思の疎通が取れていなかったものの次第に心を許していくようになる。

シュウシュウの季節のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『シュウシュウの季節』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

シュウシュウの季節のあらすじ【起】

1975年、中国の文化革命により実行された下放政策。若者や学生を田舎に送り、国のために労働させるのだ。それによって故郷と家族と離された無垢な少女・秀秀(シュウシュウ)。冒頭、彼女に思いを寄せる同級生の少年がいるが、結局彼は彼女に思いを伝えられぬままシュウシュウは故郷である成都を旅立ってしまう。初めのうちは文通を交わしていたものの次第にそれも途切れがちになってしまった。

一方、シュウシュウは牧場で働くこととなり、無愛想で変わり者として有名な老金(ラオジン)のテントで過ごすこととなった。ラオジンは18歳にして乗馬も上手く、射撃の達人としても有名だったが、同時に暴れん坊として有名だった。村で起こした喧嘩が元となり、去勢されてしまったらしい。

やがて辿り着いたのは古びたテント1つきり。ぶっきらぼうなラオジンと、不潔なテントの中での共同生活に不安しか覚えないシュウシュウ。噂に聞いていた通りラオジンは中々に癖のある男なようで、意思の疎通が中々うまくいかない。何より風呂にすらまともに入れない。元より気の強いシュウシュウは彼との共同生活を「犬のクソ以下」だとまで言い、より一層故郷へと戻りたい気持ちでいっぱいになる。

だが、明るく屈託のない性格のシュウシュウは当初こそラオジンに強気な態度を見せていたものの、次第にその生活にも慣れ始め、武骨なラオジンとも打ち解け始める。牧場ゆえに大量の馬や自然に囲まれながら、少しずつその空気を彼女なりに楽しみ始めるのだった。

ある日、ラオジンはシュウシュウのために穴を掘り小さな水場を作ってあげる。シュウシュウは喜んで水浴びを始め、その最中に現れた村人達にシュウシュウの裸を見せないため猟銃を撃って彼らを追い払う。

シュウシュウの季節のあらすじ【承】

とある晩、シュウシュウは片方だけ自分の靴が盗まれているのに気付く。この辺りではよくある話なのだとラオジンは言う。どことなく気味の悪さを覚えたのか、シュウシュウはこの生活に馴染みつつあるものの、やはり故郷への思いを捨て去れない。「一生田舎暮らしなんて私なら自殺するわ」と不満を述べるシュウシュウ。その言葉にどことなく悲しそうな表情のラオジン。シュウシュウは成都での華やかな生活と、懐かしさを語り、それからラオジンの前でひっそりと泣き始めてしまう。

やがて半年が経ち、本来ならば成都へ帰るための迎えが来る筈の日が訪れる。この日を待ち望んでいたシュウシュウ。身支度を整え赤いスカーフを巻き、いつものように馬に乗って従事に出るラオジンに別れを告げるシュウシュウ。しかし、いつまで経っても迎えは訪れない。彼女が労働に勤しんでいる間、文化大革命の熱は冷めきっていたらしくシュウシュウの存在は忘れられてしまっていたのだ。

すっかり不機嫌になり、片付けていた荷物を元に戻していくシュウシュウ。慰めのためか馬が仔馬を生んだと知らせに来るラオジンにも見たくない、と突っぱねてしまう。

それでも迎えを信じ、「明日迎えが来るかな。でも来なかったら?」と呟く彼女に、「明後日来る」と答えるラオジン。そんなラオジンに「一生馬とここで暮らすの?」と尋ねるシュウシュウ、ラオジンは「馬しか知らないし、どこも同じだ」と相変わらずの態度だった。やがて寝静まったシュウシュウに、そっと自分の羽織を毛布代わりにかけてやるラオジン。不器用ながら、彼なりに彼女に対し情が移っているようであった。

いつまでも迎えを心待ちにしているシュウシュウの元にある1人の青年が訪れる。近づいてくるなり彼は笑顔を浮かべつつシュウシュウに話しかけてくる。青年によれば、故郷へと帰るには許可証が必要となり、親にコネがあるか、若しくは金を積めばそれが貰えると言う。男は極めて優し気な口調でシュウシュウに対し、君のように可愛い子なら自分のツテで許可証を得られると言うのだ。どこか飄々としたその男は口笛を吹きながら許可も得ずにテントの中へと勝手に入って行く。青年は、自分は権力も物資もあり、ほんの数枚しかない許可証も持っていると言う。どこか胡散臭さを感じさせるが、尚も青年は続ける。シュウシュウのように魅力的な子にならばすぐに渡すだろうと。そして後で自分に会いに来い、と今の彼女にとっては何にも代え難い程に甘い言葉を囁くのだった。そこへラオジンが現れ話は中断するが、青年は「約束したよ」とシュウシュウに林檎を1つ渡し、去って行く。

シュウシュウの季節のあらすじ【転】

やがて、数日してからあの青年が再びシュウシュウの元へとやって来るなりテントへ入り込んでくる。待っていたのにどうして来てくれないのだと。やがて青年は何の断りもなくシュウシュウを抱き締めたかと思うと、その服とお気に入りの赤いスカーフを脱がし始めた。やめて、というシュウシュウに僕を待っていたんだろう、と青年は怯えるシュウシュウに「一緒に成都へ帰ろう」と甘い囁きを投げかけながら彼女を抱いた。

再び、迎えを待つシュウシュウの日々が始まった。誰かが来るたびにその胸を躍らせるシュウシュウと、そんな彼女を不器用ながらにも心配し続けるラオジン。ラオジンの親心にも似た愛情とは裏腹に、シュウシュウは只々故郷に帰りたい思いを募らせていく。

そんな中で現れたのはシュウシュウを抱いた青年とはまた別の男だった。現れるなり自分の口添えで成都へ女の子を2人も帰したのだと誇示するように宣言する男。そんな男にシュウシュウは嫌悪感を見せつつも、結局は男の口車に乗せられるようまたもや男に身体を預けてしまう。ラオジンのいない隙を見計らうよう男は彼女を好き放題にするが、戻ってきたラオジンはテントの前で愕然とし座り込むしかなかった。

ラオジンがテントへ入るのと入れ替わるよう、男はさっさとテントを出て行き、ぐったりと横たわったままのシュウシュウ。水が欲しい、と頼む彼女に慌てて差し出してやるラオジン。もっと欲しい、とせがむ彼女にラオジンは慌てて馬を走らせ水を探しに出て行く。やがて飲み水ように与えた水を、シュウシュウは己の汚された性器を洗うのに使うのであった。

やがて、代わる代わる許可証を口実に違う男達が現れてはシュウシュウの身体を弄び始める。当初の頃のような純粋さもなく、どこか虚ろな目つきと「私にはこの身体しかない」と諦観したような様子で恥ずかしげもなく「相手は誰でもいいの」と言い放つ。ラオジンはその言葉に絶句し、同時にまた彼女が故郷へと戻りたい気持ちも理解しながら、男として愛情を注ぐこともできない。頼めばバス停へ連れて行ってやるのに、と言うラオジンにシュウシュウは「その歳になって何も分かっていないのね。その後どうするの?許可証がなければ家にも帰れず仕事もない。また送り返される。ここに居させて、迷惑はかけないから」と半ば自棄になったよう言葉をぶつけてしまう。

またもや違う男が現れシュウシュウを抱き、もはやラオジンがテントに居ようがお構いなしにその行為は続けられた。ラオジンはせめてもの抵抗のつもりなのか、男の靴を片方燃やしてしまう。行為が終わるなりに、水が欲しいとまたもや訴えるシュウシュウ。その言い草は汲んできて、と命令口調であり威丈高な口調とも取れた。早くしてよ、と怒鳴りつける彼女に「あんたは売女だ!」とラオジンはそれまで決して見せることのなかった怒りを露わにしたのであった。その言葉にならば抱いてみるか、と去勢された彼に言い放つシュウシュウ。

シュウシュウの季節の結末・ラスト(ネタバレ)

故郷へ帰る幻を見ながら、突如吐き気を覚えてその場に嘔吐するシュウシュウにラオジンは嫌な予感を覚える。拒否する彼女を馬に乗せ、彼女を抱いた男達の元へと連れて行き、猟銃を向けながら「この子を見ろ!」とぼろぼろになったシュウシュウを見せつける。シュウシュウはそれを止めながら、やがてその場に倒れてしまう。

シュウシュウが再び目を覚ましたのは産科であった。誰の男かも分からない子を妊娠してしまったシュウシュウ。中絶したシュウシュウの身体からは、とめどなく流れて行く真っ赤な血。廊下から聞こえてくるのは、産婆達の彼女が色んな男と寝ているそうだという噂話だった。

病室で寝込んでいる彼女の元へ再びやってきたのは、最初に彼女を抱いた男だった。気付いたラオジンが思わず止めに入り扉を開けろと騒ぐが、聞き入れて貰えず止められてしまうだけだった。看護師達もシュウシュウが故郷へ帰るためなら手段を選ばない娘としか見ておらず、彼女が何をされようが気にも留めないのだった。行為を済ませて出てきた男を、ラオジンは怒りに身を任せ殴り飛ばす。ラオジンが病室の前で眠っている間、シュウシュウが病室からいなくなっていることに気付き慌てて雪の降る外へと飛び出していく。真っ白な雪の中倒れている彼女を抱き起こすと、やつれた表情で「水が欲しい」と弱々しく呟く。そんな彼女を抱きながら只々雪の中を歩くラオジンの目には涙が浮かんでいた……。

シュウシュウの身体も良くなった頃、彼女はラオジンの猟銃を使い自らの足を撃とうとしていた。足を事故で怪我をすれば許可証が貰える、という話を聞いたから――撃ち終わったら病院へすぐに連れて行って、事故だと言ってね、と話す彼女が痛々しくて正視できずに目を逸らすラオジン。しかし彼女は、やはり自分では撃てずにその場に座り込み泣き出してしまった。そんな彼女が顔を上げた瞬間、嗚咽交じりに頼み込む。「ラオジン、お願いよ。私を撃って。そうすれば成都に帰れる、頼めるのは貴方しかいない」――身も心もぼろぼろになりながら懇願するシュウシュウは更に言った、「お家に帰りたいの」と。彼女の頼みを受け入れ、銃を構えるラオジンだったが、シュウシュウは最後に髪をここへ来た時と同じように三つ編みに結び直し、赤いスカーフを巻く。やがてラオジンが向けた銃口は彼女の足元ではなかった。その銃口は、うっすらと涙を浮かべる彼女の顔へ。そして、口元に微笑を浮かべるシュウシュウ。……ラオジンは彼女の言葉の裏に潜む、本当の気持ちに気付いていたのだ。

彼女の遺体は、かつて水浴びのためにラオジンが作ってあげた水場の中に横たえられていた。その死に顔は、全てから解放されたかのように安らかですらあった。その直後に、雪原にもう1つだけ響く銃声。ようやく2人は、一緒になれたのだ。

エピローグ、シュウシュウに恋をしていた文通相手の少年の語る言葉で物語は終わる。シュウシュウの人生は短かった。だが、自分がこうして彼女に手紙を書き続ける限り、彼女は永遠に生き続けるのだと。

シュウシュウの季節の感想・評価・レビュー

文化大革命というまだそう遠くない過去。ラオジンがもう少し器用なら、若しくは去勢されていなかったら男として彼女を愛してあげて、下衆な大人達から守ってあげられたのだろうか?最初は牧歌的で、シュウシュウが眩しくも純朴な笑顔を見せているのに後半からは身も心もズタボロにされ正反対に堕ちた女の顔になっているのに何とも胸が痛む。死を以て初めて知る真実の愛、というのが切なくて辛すぎる。ある意味、究極の純愛劇とも言えなくもないが。(MIHOシネマ編集部)

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