映画『欲望という名の電車』あらすじネタバレ結末と感想 | MIHOシネマ
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映画『欲望という名の電車』あらすじネタバレ結末と感想

映画『欲望という名の電車』の概要:南部の裕福な家庭で育ったブランチは年齢を重ね全てを失い、ニューオリンズで暮らす妹夫婦の家に転がり込む。しかしそこにも過酷な運命が待っていた。名女優ヴィヴィアン・リーの迫真の演技に圧倒される。1951年公開のアメリカ映画。

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映画『欲望という名の電車』 作品情報

欲望という名の電車

  • 製作年:1951年
  • 上映時間:122分
  • ジャンル:ヒューマンドラマ
  • 監督:エリア・カザン
  • キャスト:ヴィヴィアン・リー、マーロン・ブランド、キム・ハンター、カール・マルデン etc

映画『欲望という名の電車』 評価

  • 点数:85点/100点
  • オススメ度:★★★★☆
  • ストーリー:★★★★☆
  • キャスト起用:★★★★★
  • 映像技術:★★★★☆
  • 演出:★★★★☆
  • 設定:★★★★☆

映画『欲望という名の電車』 あらすじネタバレ(ストーリー解説)

映画『欲望という名の電車』のあらすじを紹介します。※ネタバレ含む

映画『欲望という名の電車』 あらすじ【起・承】

高校の国語教師をしていたブランチ・デュボア(ヴィヴィアン・リー)はオリオールの田舎町からニューオリンズのエジリアン・フィールドへやってくる。ここには10年前に家を出てスタンリー・コワルスキー(マーロン・ブランド)と結婚した妹のステラ(キム・ハンター)が暮らしていた。

上流階級育ちのブランチは妹夫婦の貧しい暮らしに驚くが、彼女には他に行き場所がなかった。かつて裕福だった実家は両親の死とともに没落し、ブランチは一文無しになっていた。広大な農園まで失ったと聞き、ステラはショックを受ける。

庶民育ちのスタンリーは、高慢なブランチと気が合わない。妹夫婦に何の相談もしないまま土地を売り払ったことや、内心自分をバカにしているブランチの態度に腹を立てる。ブランチに家庭内をかき乱され、ステラとの夫婦仲までおかしくなっていく。

スタンリーはオリオールの事情に詳しい工場仲間からブランチの悪い噂を聞く。彼女は次々と男を誘惑する悪女として有名で、あまりの素行の悪さから滞在していた安ホテルまで追い出されたというのだ。ブランチはここへ来てからもスランリーの親友で独身のミッチ(カール・マンデル)を誘惑し、デートを重ねていた。

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映画『欲望という名の電車』 結末・ラスト(ネタバレ)

ブランチには娘時代に結婚した過去があった。詩人だった男にブランチは夢中になったが、そのうち男の生活力のなさを軽蔑するようになり、それに傷ついた男は自殺を図ってしまう。ブランチはその時のショックで、ずっと精神が不安定だった。

ミッチはその話を聞いて同情し、ブランチにプロポーズする。結婚を望んでいたブランチは喜んでそれを受けるが、スタンリーはミッチに全てを話す。ミッチはブランチとの結婚に不安を感じ、彼女の身辺調査をする。

スタンリーの話は全て事実で、ブランチは高校の生徒まで誘惑し町から追放されていた。ミッチから結婚を取りやめると告げられ、さらにスタンリーからは出て行くように言われ、ブランチはどんどんおかしくなっていく。

身重のステラが産気づいた夜、ブランチとスタンリーは家で2人きりとなる。スタンリーはステラがいないのをいいことに徹底的にブランチを追いつめ、正気を失いかけていたブランチを襲う。そのショックでブランチの精神は完全に崩壊してしまう。

ステラは無事に赤ちゃんを出産して家に戻っていたが、ブランチは狂ったままだった。ついに彼女は精神病院へ送られることになり、金持ちの紳士が自分を迎えに来たと信じ込んで車に乗る。姉を見送ったステラをスタンリーがいつものように大声で呼んでいた。

映画『欲望という名の電車』 感想・評価・レビュー(ネタバレ)

映画『欲望という名の電車』について、感想・レビュー・解説・考察です。※ネタバレ含む

哀れなる人間の業

原作はテネシー・ウィリアムズの戯曲なので、映画での演出も舞台劇のような印象を受ける。スタンリーたちの暮らす粗末なアパートを舞台に繰り広げられる人間ドラマは、徐々に重苦しさを増していく。

欲望という名の電車に乗って貧困層の暮らす騒々しい町にやってきた上流階級育ちのブランチは、戸惑いの表情を見せながらもなぜか“本物の淑女”には見えない。最初に妹の夫であるスタンリーを見た時の彼女は、明らかに男を狙う女の目をしている。さらに夫を愛しているステラを唆すようなことを言い出すので、最初はブランチが怖い。人のいい妹を言葉巧みに騙しているような不快感を感じる。

物語が進んでいくと彼女に感じていた違和感や不快感の理由が見えてくる。彼女がつらい経験を経てこうなってしまったことがわかると不快感は薄れるが、それでもブランチという女性に心から同情することはできない。ただ哀れになる。欲望という人間の業を抑えきれないブランチは、客観的に見るととても哀れだ。

ヴィヴィアン・リーの凄さ

実家の没落、愛する人の死、若さを失っていく自分…。主人公のブランチはこういうどうにもならない過去に縛られ、必死で現実に抵抗し、精神を崩壊させていく。ブランチという女性は複雑な多面性を持っており、少女のような純粋さを見せたかと思えば、娼婦のような目つきで物欲しそうに男を見る。虚言癖があり、感情的。

この難しい役に挑んだのは不朽の名作「風と共に去りぬ」のスカーレット・オハラで知られるヴィヴィアン・リーだ。私は本作を見てヴィヴィアン・リーの底力を初めて知った。特に後半、ブランチが正気を失っていく時の演技からは全く目が離せない。夢見る乙女のようなことをペラペラ喋っていたかと思えば、突然に老婆のような低音域で攻撃的なことを言い出す。一瞬にして声音を使い分けるヴィヴィアン・リーの確かな実力と、殺気さえ感じさせる鬼気迫る演技には圧倒される。魂を吸い取られそうだった。

映画『欲望という名の電車』 まとめ

どちらかといえばスタンリー役のマーロン・ブランド目当てで見たのだが、この作品は完全にヴィヴィアン・リーのものだった。もちろん、野生的なスタンリーを演じたマーロン・ブランドも、ステラを演じたキム・ハンターも、ミッチを演じたカール・マンデルもそれぞれに素晴らしく、モノクロの映像にも迫力がある。内容も深くて重い。上質な脚本とキャストの名演が堪能できる見応え十分のヒューマンドラマとなっている。

残酷な結末も含めていろいろと考えさせられる。何度か繰り返し見ることで、人間や人生の複雑さが少しずつ見えてくるかもしれない。「欲望という名の電車」というタイトルにも知的センスを感じる秀作だ。

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みんなの感想・レビュー

  1. 名乗るほどのものじゃございません より:

    途中から見るのをやめた映画のあらすじを知りたくて読んだんだけど、この人の洞察力はすごいと思う。他の人の書いたあらすじも読んだが。

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