映画『劇場版 零 ゼロ』の概要:人気ホラーゲーム「零」シリーズを元にしたホラー映画。公開と同時期にゲーム最新作も発売になり、話題となった。監督は「バイロケーション」の安里麻里。モデルの中条あやみ、森川葵のW主演。
映画『劇場版 零 ゼロ』 作品情報
- 製作年:2014年
- 上映時間:105分
- ジャンル:ホラー、サスペンス
- 監督:安里麻里
- キャスト:中条あやみ、森川葵、小島藤子、美山加恋 etc
映画『劇場版 零 ゼロ』 評価
- 点数:20点/100点
- オススメ度:★☆☆☆☆
- ストーリー:★☆☆☆☆
- キャスト起用:★★★☆☆
- 映像技術:★★☆☆☆
- 演出:★☆☆☆☆
- 設定:★☆☆☆☆
映画『劇場版 零 ゼロ』 あらすじネタバレ(ストーリー解説)
映画『劇場版 零 ゼロ』のあらすじを紹介します。※ネタバレ含む
映画『劇場版 零 ゼロ』 あらすじ【起・承】
全寮制のお嬢様学園で周囲の憧れの的となっているアヤが、卒業を間近に部屋に引きこもってしまった。
クラスメイトのカスミは、園長から“女の子だけにかかる呪い”の存在を聞かされ、アヤに会いたい一心で呪いをかけてしまう。
イツキとアヤも、“女の子だけにかかる呪い”の噂を耳にする。
ロリータファッションに身を包む変わり者“メリーさん”は、彼女たちに呪いは危険だと警告する。
そしてカスミが忽然と姿を消す。
直前まで一緒にいたミチは、カスミの部屋でアヤの写真を見つけ、その美しさに惹かれて自分の部屋に持ち帰る。
その写真を見たリサとイツキ、ミチの3人はアヤの幽霊を見るように。
そして、操られるようにしてイツキは写真にキスしてしまい、カスミと同じように失踪。
噂は広がり、失踪者は増え続け、彼女たちの遺体が次々に発見される。
映画『劇場版 零 ゼロ』 結末・ラスト(ネタバレ)
アヤの幽霊に翻弄され続けるミチだったが、アヤ本人に助けられる。
写真や幽霊は自分ではないと言うアヤと共に、ミチは謎を解く決意をする。
写真館を営んでいたという“メリーさん”こと草薙和美の家に向かった2人は、和美の息子が撮影したのが、アヤそっくりの幽霊の写真だと知る。
そして、同性愛が許されない時代、心中しようとした女の子2人の片方が死にきれず、相手に一生苦しめられる事になったのが呪いの根源だと聞かされる。
学園に来ていた葬儀屋が、偶然リサを発見する。その内の1人はイタコで、身体から離れているというリサの魂を自分に降ろして話を聞きだす。
アヤそっくりの幽霊が鍵を握っているとわかり、囮になって写真にキスをするミチ。夢遊病のように歩き出すミチを追うが、アヤはシスター麻生の弟タカシによって貯水場に閉じ込められる。
一方のミチは、シスター麻生の手で川に落とされる。犯人は、貯水場の遺体の元へ通う弟タカシを守ろうとする姉だった。
貯水場でアヤは学園に入る前に命を落とした双子の姉マヤの幽霊と再会し、生きる約束をする。
その後、シスター麻生と弟のタカシは遺体となって発見され、助け出されたミチとアヤは卒業式を迎える。和美は学園長にマヤ殺害の真意を確かめると、自宅に置かれた女の子たちの写真の中にマヤの写真も添えた。
映画『劇場版 零 ゼロ』 感想・評価・レビュー(ネタバレ)
映画『劇場版 零 ゼロ』について、感想・レビュー・解説・考察です。※ネタバレ含む
ゲーム「零」が原作の意味が無い
人気ホラーゲームを元にしたはずなのに、その要素が全く取り入れられていない作品。
特殊なカメラ「射影機(しゃえいき)」を使って霊に対抗するなど、主人公がカメラを持ってこそのゲームなのだが、本作でカメラが出てくるの数シーンのみ。
変わり者として有名な草薙和美、通称“メリーさん”の息子が撮った幽霊マヤの写真がきっかけになり、彼が雰囲気のある古いカメラを手にするシーンはある。
また、ラストでミチがカメラのファインダー越しに亡くなった友人の姿を見るが、それ以外でカメラが出る事はない。
キャストはいいが、世界観は万人受けしない
お嬢様が通う全寮制の女子高という特殊な環境で芽生える同性愛を扱っているため、その手のものが苦手な場合は、見るのが苦痛になる。
モデル出身の主演2人のキスシーンまで登場するが、その世界観についていくのは難しい。
全寮制のお嬢様学園が舞台のため、出演者は女性ばかり。モデル出身の主演の中条あやみ、森川葵の他、個性的で美形のキャストが多い。
中条あやみは、本作が映画デビュー作とは思えないほどしっかりした演技を見せている。
山場も何もないストーリー
これといった山場もなく、びっくりするようなシーンも、謎解きによって意外な真犯人は出現するような展開も無い。
葬儀屋でイタコという人物が登場し、すぐに出番がなくなるという謎の展開には別の意味で驚かされる。
犯人のシスター麻生が弟を守ろうとした理由や、弟がマヤの死体に花を捧げていた理由も中途半端だし、アヤの双子の姉マヤが学園長に殺された理由もぼんやりしすぎ。
和美がそれを知っていた理由も謎のまま終わっているし、アヤがマヤを殺した犯人だけ忘れていることを「別にいい」として終わらせているのはツッコミどころ。
ゲーム原作ということで期待して鑑賞しましたが、ゲームの要素はどこに行ってしまったのでしょう。百合もののホラーとしても中途半端だし、サスペンス的な要素も微妙に入ってくるし何をしたいのかよく分からない作品でした。
紅い蝶や射影機などゲームに関連する物がなんとなく登場してこれは!と期待しましたがただ写りこませただけでなんの意味も無くがっかりしてしまいました。
原作ゲームファンにはオススメできない作品です。(女性 30代)
映画『劇場版 零 ゼロ』 まとめ
人気ホラーゲーム「零」シリーズを原作にした映画だが、その要素が全くないために、ゲームのファンにとってはつまらない作品。
ゲームを知らない場合も、山場も無く何も残らない本作の中身にあきれ返る。
中条あやみと森川葵のキスシーンが話題になったが、ふたを開ければ同性愛を全面に出したホラー映画というだけで、面白味は全くない。
その同性愛に関しても、表面的な部分を描いただけで、心中する少女たちの葛藤が描けていない。
ノベライズ本も出版されているが、著作者の大塚英志の他の作品の葬儀社とのコラボをはじめとした細かい部分が描かれているので、ノベライズ本の方が面白い。
みんなの感想・レビュー
全体的にツッコミどころが多く、ぼんやりとした内容ですね。
「女の子だけがかかる呪い」ということで、同性愛を意識したキスシーンや、登場人物がみんな美形であることで、内容というよりは素材(人)造りがしっかりしている作品になっていると思います。
結局黒幕は園長先生であり、シスター麻生とその弟であるタカシはなぜ死んだのか、メリーさんはなぜ学園の卒業生だと嘘をついたのか、その他諸々大事なところが謎のまま終わってしまいました。
私は主役のセブンティーンモデル2人が出演している作品だったので観ただけですが、物語を物語として観ようとしている方にはオススメしません。
原作好きでホラー好きなので今みたところです。
概ね似たような感想です。零感ほとんど無いなというのと、理事長の件スルーなんだってのが大きいですね。
中条あやみの可愛さに見惚れてましたが、ホラー映画としては微妙なところですね。
そこまで酷いとは思いませんが、理事長にもそれなりの報いを受ける流れが良かったのと、零ってタイトルを変えてたら良かったと思います。
とりあえず中条あやみ可愛かった(´∀`*)