映画『人生の約束』の概要:IT関連企業CEOとして働く中原祐馬は、他人の意見を全く聞かず傍若無人な性格をしていた。ある日、親友だった塩谷航平が他界したことを知る。中原は航平の娘の瞳に出会い、曳山車についてのある頼みごとをされる。
映画『人生の約束』の作品情報
上映時間:120分
ジャンル:ヒューマンドラマ
監督:石橋冠
キャスト:竹野内豊、江口洋介、松坂桃李、優香 etc
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映画『人生の約束』の登場人物(キャスト)
- 中原祐馬(竹野内豊)
- IT関連企業CEO。事業拡大にしか興味がない。他人の意見を聞かず、自分の意見を押し通そうとする。塩谷航平の親友だったが、ある出来事をきっかけに疎遠になる。
- 渡辺鉄也(江口洋介)
- 塩谷航平の義兄。漁師。家族思いの熱い男。四十物町の曳山総代。航平を会社から追い出した中原に、あまり良い感情を抱いていない。
- 沢井卓也(松坂桃李)
- 中原の部下。中原に対して意見を言い、退職に追い込まれる。塩谷航平にある頼みごとをされていた。
- 西村玄太郎(西田敏行)
- 四十物町の町内会長。町民から愛され、親しまれている。床屋の店主でもある。鉄也にとっては、父のような存在。
- 渡辺瞳(高橋ひかる)
- 塩谷航平の娘。母は既に他界している。航平とは関係があまり良くなかったらしく、お父さんではなく「あの人」と呼んでいる。
映画『人生の約束』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『人生の約束』のあらすじ【起】
江戸時代から四十物町のものだった曳山車が、新興の商店街を抱える西町に譲り渡されることになった。それは、350年以上続く新湊曳山祭が始まって以来、誰も経験したことがない出来事だった。曳山車の譲渡式が行われるが、四十物町の人達は深く悲しみお葬式のように沈痛な表情をしていた。
中原祐馬はIT関連企業のCEOとして働いていた。事業の拡大にしか興味がなく、自分に意見を言う者の存在を受け入れなかった。部下の沢井卓也が意見を言ってきたため、退職に追い込むことにした。
最近、中原の携帯に親友だった塩谷航平から何度も着信があった。だが、話すことは何もないと、中原は着信を取らなかった。そんなある日、秘書の大場由希子から、航平に何かあったのかもしれないため会った方が良いと言われる。中原は念のため航平の故郷、富山県新湊に向かった。
航平は他界していた。中原はお焼香をあげに、家を訪ねた。航平の義兄の鉄也は、中原が一緒に起業しながらも航平を追い出した相手だと気づき酷い剣幕で怒鳴りつけた。険悪な空気になる中、航平の娘の瞳は、落ち着いた態度で来てくれたことを感謝した。中原は航平に娘がいたことを知らず、瞳の存在に驚く。
中原は航平の友人で女漁師の藤岡小百合に、航平の家まで案内してもらう。そこには、航平がずっと大切にしていた、祭りの法被があった。航平は死ぬ直前まで、曳山車についてこだわっていた。実は、西町の会長は最後に提灯山で四十物町に曳山車を引かせるという約束を破っていた。
映画『人生の約束』のあらすじ【承】
中原は瞳のことを気にかけ、して欲しいことは何かないか尋ねた。すると、曳山車を取り戻して欲しいとお願いされる。中原は瞳の案内で西町に行き、町内会長の武田善三に会った。武田は約束など始めからなく、四十物町の住民が難癖をつけただけだと話した。中原はお金を払って買い戻そうとするが、拒まれてしまう。
2年前の祭りで、四十物町の曳山車が脱輪事故を起こした。修理をするのに莫大なお金がかかり、町内会のお金が底をついてしまう。さらに、曳山車の引手の数が足らないようになった。その頃から、武田が曳山車を譲って欲しいとしつこく言ってくるようになった。四十物町の町内会長の西村玄太郎は必死に拒んでいたが、それも限界だった。最後に引かせてくれるのならと、譲渡に応じた。西村は約束を破られ、渡したことを後悔していた。
中原の会社が、金融商品取引法の疑いで捜査されることになった。中原は急いで会社に戻り、部下達が2年前から架空取引を行っていたことを初めて知る。全ては赤字決算を許さず、部下からの相談を聞かない中原が原因だった。中原は激怒した。すると、航平が去ってから会社は変わってしまったと沢井に指摘される。
映画『人生の約束』のあらすじ【転】
中原は今までの自分の考えや行動を反省し、後悔する。責任を取って会社を辞職することを考え、沢井に会社に戻って欲しいと頼んだ。中原の考え方を受け継ぐ部下はいたが、航平の考え方を受け継ぐ部下は沢井しかいないと考えたのだ。中原はその話とは別に、USBデータを渡してネットにアップして欲しいと沢井に頼んだ。
四十物町の曳山車がネットニュースで大きな話題になっていた。その記事には、死んだ友達のために、もう一度四十物町に曳山車を引かせて欲しいと書かれていた。それは中原が書いたもので、沢井に渡したUSBの中にデータが入っていた。
鉄也はネットニュースの記事を知る。曳山協議会の会長に頼み、会議でその記事を読んでもらうことにした。曳山協議会の出席者達は西町に怒りを向けるが、武田は約束などなかったと発言した。
中原は瞳の好物のフランスパンを持って会いに行った。そして、航平のことを「あの人」ではなく、きちんとお父さんと呼んであげて欲しいと頼んだ。瞳は答えず、明日駅で待っていると言った。中原は明日大事な会議があって行けないと伝えるが、瞳は聞く耳を持たなかった。一方、他の町の住民はネットニュースの記事を知り、四十物町のために集まった。西町の男性はその様子をひっそりと見ていた。
中原は航平にお焼香をあげに行った。鉄也は中原と和解し、穏やかに話をした。そんな2人の様子を、瞳はこっそり見ていた。そんな時、鉄也の知り合いが走り込んで来て、四十物町が曳山車を引けるようになったことを教えられる。四十物町の住民は集まり、喜び合った。そこに、西町の男性がやって来て、四十物町の住民に謝罪した。西町の青年部は武田を説得し、これから四十物町と合同で曳山車を引いて行こうという話をしていた。鉄也は目に涙を溜め、西町の男性と握手を交わした。
映画『人生の約束』の結末・ラスト(ネタバレ)
中原は四十物町の住民達と騒ぎ、目が覚めると朝になっていた。大場が中原に会いに来ており、会議で退任が決まったことを教えられる。中原は覚悟をしていたため、別段驚かなかった。大場は沢井と一緒に来ていた。沢井は今まで隠していたことを中原に話した。実は、航平は会社に在籍していたときから自分の病気のことを知っていた。そして、中原が「何かを」見失うことがあれば、勇気を持って気づかせて欲しいと沢井に頼んでいた。中原は沢井に感謝した。
西村は具合が悪かったが、四十物町の住民が曳山車を引いているところを見るために病院に行こうとはしなかった。西村は死ぬことも覚悟していた。一方、中原は駅に行き、瞳に会う。瞳は航平から渡されたメモを見せた。そこには、「中原祐馬に会ってくれ、そして」と乱れた字で書いてあった。中原はメモの続きを想像し、瞳に航平自身のことをもっと知って欲しかったのではないかと考えた。
瞳は中原を秘密の場所に連れていった。そこは、瞳の母と航平がキスをした思い出の場所だった。瞳は地面を掘り起こし、小さな缶を取り出した。そこには、母の遺骨の欠片が入っていた。瞳は中原と共に、航平の遺骨の欠片を埋葬しに来たのだった。中原が缶に航平の遺骨の欠片を入れると、瞳は初めて「父さん」と呼びかけた。入院中、航平は声が出ない状態だった。瞳はそれでも電話をかけたのは、中原の声が聞きたかったのではないかと考えた。そして、「中原祐馬に会ってくれ、そして」の続きは、一番大切な友達だと書きたかったのではないかと思った。
中原は航平の法被を羽織り、祭りに参加することにした。しかし、中原の身柄を拘束するため、富山県警捜査二課刑事が来ていた。中原と鉄也は刑事に頼み込み、猶予をもらう。中原は四十物町の住民と共に曳山車を引いた。曳山車には、航平の名前が彫られていた。西村は部屋から曳山車が引かれるのを見守った。曳山車を引いている四十物町の住民達は、家の前に留まり西村に呼びかけた。
中原は法被を返し、刑事との待ち合わせの場所に向かった。瞳は後を追い、中原に抱き着いた。中原は再会することを約束し、刑事の車に乗り込んだ。
映画『人生の約束』の感想・評価・レビュー
人との「繋がり」にスポットを当てた、熱い物語だった。予想していたよりも感動的で、物語のラストの西村が曳山車を引いている住民達の声を聞いている場面は思わず泣いてしまった。中原は根は悪い人物ではなく、仕事を頑張るあまり余裕がなくなっただけのように感じた。他界する前に親友の航平と再会することは叶わなかったが、心を取り戻せたのは良かったと思う。出演している俳優達の演技は素晴らしく、まだ見てない人はぜひ見て欲しいなと思う。(MIHOシネマ編集部)
始め主人公の中原祐馬を見て、こんなに嫌な奴がいるのかと嫌悪した。だが、様々な人との出会いを通じて少しずつ変わっていく様子が感じられて、最後には少しだけ好きになれた。とても人間味溢れたキャラクターだったと思う。
人生について深く考えさせられるストーリーだった。何かをがむしゃらに頑張ることは素晴らしいことだが、独り相撲になっては意味がないのだと思う。出会った人、周囲の人を大切にしようと改めて思うことができた。(女性 30代)
出会う人や、その繋がりによって人ってこんなに変われるんだと教えてもらった作品です。竹野内豊に江口洋介、松坂桃李、西田敏行と豪華なキャストが揃っているので、キャストにだけ力を入れた作品かと思いきや、ストーリーもしっかりしていてとても感動的でした。
舞台となる富山の風景がとても美しく、お祭りの雰囲気も心地よく伝わってくるので一度行ってみたいなと感じるでしょう。
世界観に入り込みやすく、感情移入も出来るので、自分もその土地の一員となったつもりで見るとより楽しめると思います。(女性 30代)
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