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映画『1001グラム ハカリしれない愛のこと』あらすじネタバレ結末と感想

映画『1001グラム ハカリしれない愛のこと』の概要:ノルウェーの国立計量研究所を舞台にした、人生ドラマ。出演はアーネ・ダール・トルプ、ローラン・ストーケル。「クリスマスのその夜に」のベント・ハーメル監督の2014年ノルウェー、ドイツ、フランス映画。

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映画『1001グラム ハカリしれない愛のこと』 作品情報

1001グラム ハカリしれない愛のこと

  • 製作年:2014年
  • 上映時間:91分
  • ジャンル:ヒューマンドラマ、ラブストーリー
  • 監督:ベント・ハーメル
  • キャスト:アーネ・ダール・トルプ、ロラン・ストケル、スタイン・ヴィンゲ、ヒルデグン・リーセ etc

映画『1001グラム ハカリしれない愛のこと』 評価

  • 点数:75点/100点
  • オススメ度:★★★★☆
  • ストーリー:★★★★☆
  • キャスト起用:★★★★☆
  • 映像技術:★★★★☆
  • 演出:★★★★★
  • 設定:★★★★☆

映画『1001グラム ハカリしれない愛のこと』 あらすじネタバレ(ストーリー解説)

映画『1001グラム ハカリしれない愛のこと』のあらすじを紹介します。※ネタバレ含む

映画『1001グラム ハカリしれない愛のこと』 あらすじ【起・承】

マリエ(アーネ・ダール・トルプ)は、ノルウェー国立計量研究所で働いていた。あらゆる製品を計り、品質を保つのが彼女の仕事。冷静で感情の乏しい彼女は、科学者としては充実していたが、私生活では離婚の調停中なのだ。

ある日、父親(スタイン・ヴィルゲ)の代わりにノルウェーのキログラム原器を持って、パリに行くことになった。パリでは、自転車に乗る男性パイ(ロラン・ストッケル)と出会う。

パイとの出会いで、明るい表情を取り戻したマリエ。いつしか彼に惹かれていると気づく。その後、オスロに帰国したものの、車の事故に遭い、大切なキログラム原器を破損させてしまう。

失意のマリエに追い打ちかけるように、最愛の父が病気で亡くなってしまう。その時、彼女の心には、叔父から聞いた「人生の最も重い重荷は、背負えるべきものが何もないこと」という言葉が響く。

そして、父の死に対して、「人生の全ての基準値が崩れてゆくみたい。」と悲しむのだった。彼女は、ノルウェーのキログラム原器を持ち帰るために再び、パリへ。

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映画『1001グラム ハカリしれない愛のこと』 結末・ラスト(ネタバレ)

パリで、造園業を営むパイに会った。大切なキログラム原器の破損について相談すると直してくれるという。その後、キログラム原器を持ち帰ると、日常の生活に戻った。

父親の葬儀から保管していた、遺灰をようやく開けてみた。計ることは、彼女の日常だった。まず、1000グラムがこの世界の基準値。

マリエが遺灰を計ると、はじめ1022グラムあったものが、その後1001グラムに変化した。これで、魂の分21グラムを減少したことが分かった。

研究が進み、魂の分21グラムというのが真実であると考えられるようになってきた。

マリエは、再び、パリに飛んだ。ノルウェーにいると青が基調とした気分だが、パリについたとたん、オレンジ色になるようだ。

マリエは、パイのもとへ行く。彼の部屋で、バスタブにお湯を張った。2人で入って抱き合うつもりだ。すると、何か計りたいくせがでてしまう。

あなたの大切なものを計ると、大体、15.5CMかしら?いつまでも2人は抱き合っていた。

映画『1001グラム ハカリしれない愛のこと』 感想・評価・レビュー(ネタバレ)

映画『1001グラム ハカリしれない愛のこと』について、感想・レビュー・解説・考察です。※ネタバレ含む

幸せの計りかた、教えます

「人生の最も重い重荷は、背負うべきものが何もないこと」という言葉が、頭から離れない。もしかしたら、主人公のように大切な人を失った時、その意味が分かるのかもしれない。

ノルウェー映画だと言われなければ、フランス映画といってもいいほど、雰囲気が似ていた。オスロとパリ。この2つの街からは、洗練された色彩や感情の冷たさが伝わってきます。

計量の仕事、というのは見えないものに触れるようなものだと思う。理科系の仕事をしている人全てが、この物語の主人公のように寡黙でネガティブ思考ではないと思うが、やはり共感できなかった。

1番不快だったのは、煙草を吸いつづける姿。煙草の毒については計らないのだろうか?せっかく計量という世界にいながら、やはりどこか現実とかけ離れた生活に主人公は浮遊しているように感じた。

魂に触れる瞬間

「21グラム」という映画があるのを知っているだろうか?死んだ人の重さを計ったら、約21グラム分減少していたという。この映画の題名も、その”魂の重さ”を表しています。

計量の世界では、1000グラムが基準になっているらしい。主人公は父を喪い、「人生の全ての基準値が崩れてゆくみたい」と嘆きます。私なんて、その基準値さえ見えないのに。

科学と相反する、魔術的なものが現れるなんてファンタジーな展開があれば、ただの冷たいだけの人物で終わらないだろう。物語の後半、愛する人と出会えた喜びがあった。それでも、オチがばかすぎて呆れてしまう。

2人のラブ・シーンにときめくようでは、計量という深遠な世界は計れないのだと思う。


癖の強いリケジョのお話。なんでも数値化したり、型にはめて考えないと気持ち悪かったり、しっくり来ない人っていますよね。私もどちらかと言うとそのタイプなので、主人公の一般的ではない、癖のある考え方には少し共感出来ました。
数字とか型に囚われていなければ、自分の人生はもっと楽になるし、視野も広がるのは分かっていても、数値にすることの安心感からはなかなか抜けられないんですよね。
最終的には、良いバランスで数値とそうでないものを選べるようになった彼女が微笑ましかったです。(女性 30代)

映画『1001グラム ハカリしれない愛のこと』 まとめ

数学にはうといのだけれど、星や植物、昆虫にロマンを感じる人には、この精密な”計量”という世界がきっと気に入るだろう。

この映画を観ると、池澤夏樹さんの短編小説の一節が浮かんできます。「この世界はきみのために作られたものではない。世界はきみを入れる容器ではない。( 以下、略)」(「スティル・ライフ」より抜粋)

自立した女性の仕事としては面白いテーマなのに、最後のオチでぶっ壊されてしまったのが残念です。ですから、あえておすすめしません。

ただ見えないものを知ろうとする姿勢は、人生に不可欠なものだと思います。

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みんなの感想・レビュー

  1. rkxdw646 より:

    哲学的な会話が続き高尚な気分で観ていたが、最後が下ネタで終わる…ちょっと笑ろた。