映画『アパートの鍵貸します』あらすじネタバレ結末と感想

アパートの鍵貸しますの概要:ジャック・レモン主演のラブ・コメディ。共演はシャーリー・マクレーン、フレッド・マクマレイ。ビリー・ワイルダー監督の1960年米国映画。本作で、アカデミー賞監督賞など3部門を受賞した。

アパートの鍵貸します あらすじネタバレ

アパートの鍵貸します
映画『アパートの鍵貸します』のあらすじを紹介します。※ネタバレ含む

アパートの鍵貸します あらすじ【起・承】

1951年、11月1日。ニューヨークにある、保険会社に勤めるC.C.バクスター(ジャック・レモン)は、セントラルパーク近くの独身者向けアパートに暮らしていた。

今日も残業して帰ると、ちょうどアパートの前で会社の上司とその不倫相手とすれ違った。
そのアパートの隣の部屋には、ドレファス医師(ジャック・クラッシェン)が住んでいた。バクスターの持つ大量のワインなどの空瓶を見て、“君の腎臓は鉄製だな!”と驚いた。

その日の夜も、冷凍食品を温めて夕食を食べていたら、電話が鳴った。上司から、“今から部屋を貸して欲しい。相手はマリリン・モンローみたいな美人なんだ!”と頼まれてしまう。30分だけ部屋を貸すことにして、バクスターは部屋を出た。その後、公園で過ごした。

翌朝、会社に出勤したバクスターは、エレベーター係のフラン・キューブリック(シャーリー・マクレーン)と親し気に話す。実は、フランに片思いしているのだがなかなか言い出せない。髪をショートにしたフランをバクスターはほめた。

19階で仕事をしているバクスターは、風邪気味だった。そして、昨日、部屋を貸した上司に対して、“鍵が違うので、家に入れないんです!”と社内電話で訴えた。

今夜は僕の部屋として使いたいとも伝え、何人かの上司のスケジュールを調整するのだった。そんなバクスターは、ついに27階にある社長室に呼ばれた。

昇進かもしれないと期待に胸を膨らませるバクスター。フランに胸ポケットに花をつけてもらい、社長室へ。ジェフ・D・シェルドレィク(フレッド・マクマレイ)から、“なぜ君は評判がいいのかね?”と聞かれ、上司に部屋を貸していることがばれていた。
ところが、その件を黙っている代わりに鍵を貸して欲しいと言われてしまう。

バクスターは、芝居“ミュージック・マン”のチケットと引き換えに鍵を渡した。
そこで勇気を出し、芝居にフランを誘った。彼女は男に会う約束があると言ったが、
芝居には快く応じてくれた。劇場のロビーで待ち合わせすることになったが、いくら待っても彼女は来なかった。

その頃、フランは1度は別れた不倫相手のジェフと中華料理店にいた。妻と離婚するからもう少し待っていて欲しいという、ジェフ。フランはまたジェフとよりを戻してしまう。
2人が向かったのは、バクスターの家だった。

アパートの鍵貸します あらすじ【転・結】

バクスターは、総務第2係長に昇進した。そこで、ジェフから、“鍵のスペアを作ったら?”と言われます。ジェフを含めて6名の上司の間を鍵が行き来していたのだ。

バクスターは、スペア・キーを作ることを約束し、ジェフに割れたコンパクトミラーを忘れものだと言って渡す。一方、フランは会社でのクリスマス前のパーティで、ジェフの秘書オルセンから、自分もジェフの愛人だったと言われます。その事実にショックを受けるフラン。

バクスターは、割れたコンパクトミラーを持つフランを見て、ジェフの不倫相手がフランだと知るのだった。

クリスマス・イブの夜。離婚協議が進んでいないことにいら立つフラン。ジェフからクリスマスプレゼントとして、100ドルをもらう。その後、ジェフは家族とクリスマスを過ごすために帰ってしまう。ジェフとの関係に悩むフランは、バクスターの家で睡眠薬を飲み、自殺未遂を起こしてしまう。

自宅にバーで出会った女を連れて戻ったバクスターは、寝室でフランが倒れているのを発見した。彼女のそばから睡眠薬を見つけ、呼びかけても反応しないフランを見て、隣に住むドレファス医師を呼んだ。医師は、胃洗浄が必要だといい、コーヒーを沸かすようバクスターに言う。そして、もう少し発見が遅かったら大変なことになっていたらしい。

クリスマスの朝。命を取り止めたフランはまだ眠ったままだった。その間もフランに対して、甲斐甲斐しく世話をするバクスター。ジェフの自宅に、フランが自殺未遂した件を伝えた。少し、起きられるようになったフランにドレファス医師の妻が作ってくれた朝食を運んだ。朝食後、2人はトランプ遊びをした。フランは、ジェフと今度こそ別れる決意をした。

そして、ジェフに100ドル札を返して欲しいとバクスターに頼む。
夕方4時頃。部屋を使わせてほしいと上司が来たが、バクスターは断った。上司は、フランを見て、“上物だな!頑張って!”と言って去ってゆく。

フランは、優しく介抱してくれたバクスターを見て、“あなたに恋していれば良かったわ。”と呟いた。

ジェフは、フランの自殺未遂のきっかけが、秘書オルセンにあると知り、オルセンを解雇してしまう。オルセンは、ジェフの妻と会い、ジェフの不倫をばらしてしまう。
その結果、オルセンは妻と離婚することになった。

一方、バクスターの家では、ガス漏れが起きてしまう。バクスターはまたフランが自殺したのではないかと不安になるが、彼女が湯を沸かそうとして不完全燃焼させてしまったらしい。夕方、フランが2日間帰ってこないことを心配した姉の夫カールが訪ねてきた。

“お前は家を忘れたのか?”と怒るカールに対して、“家に帰ります”と素直に応じるフラン。バクスターは彼女の彼氏だと思われて、カールに殴られてしまう。

数日後、会社に戻ったバクスターは、27階の上級社員に昇格した。再び、部長から鍵を貸せと言われます。しかし、応じる振りをして別の鍵を渡した。

大晦日。会社をやめ、荷造りをしているバクスター。ドレファス医師に治療代を支払おうとするが、要らないと言われます。新年をフランと祝うバクスター。ようやく、フランに“愛してる・・君に夢中だ!”と告白した。

すると、フランは照れているのか、“黙って、配って!”と言うのだった。

アパートの鍵貸します 評価

  • 点数:65点/100点
  • オススメ度:★★★★☆
  • ストーリー:★★★☆☆
  • キャスト起用:★★★★☆
  • 映像技術:★★★★☆
  • 演出:★★★★☆
  • 設定:★★★★☆

作品概要

  • 公開日:1960年
  • 上映時間:125分
  • ジャンル:コメディ、ラブストーリー
  • 監督:ビリー・ワイルダー
  • キャスト:ジャック・レモン、シャーリー・マクレーン、フレッド・マクマレイ、レイ・ウォルストン etc

アパートの鍵貸します 批評・レビュー

映画『アパートの鍵貸します』について、感想と批評・レビューです。※ネタバレ含む

サラリーマンの悲哀が詰まった爆笑コメディ

万年平社員のバクスターを演じる、ジャック・レモンが軽妙で面白い。自分の部屋を上司の不倫に使われてしまうという滑稽さ、エレベーター係フランのおバカな感じ、6人の上司を相手にバクスターの部屋をめぐって電話で調整するシーンなど笑いを誘います。

小道具(割れたコンパクトミラーや鍵)の使い方が上手く、伏線が分かりやすいという意見もあるようですが、そこまで凝った映画ではないと思います。それよりも、バクスターの生活が、滑稽で悲哀に満ちているのがいい。例えば、ラケットでパスタを湯切りしているシーンなどありえないけど笑っちゃう。大企業ほど社内不倫をする率は高そうだし、案外こんなサラリーマンもいるかもしれない。

映画だけではなく、舞台として上演されるほうが、面白さが際立つだろう。

ジャック・レモンとビリー・ワイルダー監督を追え!

ビリー・ワイルダー監督のヒット作といえば、マリリン・モンロー主演の「お熱いのがお好き」(59)や本作「アパートの鍵貸します」(60)、そして「サンセット大通り」(50)です。
ジャック・レモンが主演した本作はシチェーション・コメディの傑作だと言われています。

脚本家としても優れていたビリー・ワイルダー監督とコミカルな演技で魅了する、ジャック・レモン。このコンビだからこそ、大ヒット作が生まれたんですね!

また、「あなただけ今晩は」(63)では、本作で主演を演じたジャック・レモンと再び、シャーリー・マクレーンが共演しています。コメディの名手と呼ばれた監督ですが、意外にも最初にヒット作となったのがサスペンス映画でした。

ヒット作には、必ず優れた俳優がおり、また綿密な脚本・演出と妥協を許さない姿勢が素晴らしい。ぜひ、本作以外のビリー・ワイルダー監督作品もおすすめします。

アパートの鍵貸します 感想まとめ

本作のラストで、主人公が“愛してる”と告白するのに、ヒロインは“黙って、配って!”と言う。実は、ヒロインは“ツンデレ”だったというのもなかなか洒落が効いています。

出世のために、上司にアパートを貸すという設定がまずヘンだけど、ジャック・レモン演じる主人公バクスターの悲哀とコミカルな演技にハマります。特に面白いのが、ラケットでパスタを湯切りするシーン。独身男の生活が垣間見えます。

何度も観たいと思う映画ではないけれど、観ると疲れた心をリセットできます。明日から頑張ろうという気持ちになるのです。また、フラン役を演じたシャーリー・マクレーンのおバカなかわいさも必見です!

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