映画『グラントリノ』あらすじとネタバレ感想

グラントリノの概要:2008年のアメリカ映画(原題:Gran Torino)。監督・プロデューサー・主演の全てをクリント・イーストウッドが勤め上げる。昔気質の妻を亡くした男が、隣人で異民族の兄弟と心を通わせていく感動作品。

グラントリノ あらすじ

グラントリノ
映画『グラントリノ』のあらすじを紹介します。

グラントリノ 評価

  • 点数:90点/100点
  • オススメ度:★★★★★
  • ストーリー:★★★★★
  • キャスト起用:★★★★★
  • 映像技術:★★★★☆
  • 演出:★★★★☆
  • 設定:★★★★★

作品概要

  • 公開日:2008年
  • 上映時間:117分
  • ジャンル:ヒューマンドラマ、サスペンス
  • 監督:クリント・イーストウッド
  • キャスト:クリント・イーストウッド、ビー・ヴァン、アーニー・ハー、クリストファー・カーリー etc

グラントリノ ネタバレ批評

映画『グラントリノ』について、感想批評です。※ネタバレあり

イーストウッドの表現する哀愁感

どんなに良い映画も説得力の無い人物が演じていたり、作っていたりするとそれだけで何だか感動出来ない。
特に本作のような、人生の最後を探している気難しい老年の男の役は尚更である。

近年クリント・イーストウッドという俳優は深みを増している。
そして彼の作る映画はこんなに良かっただろうか?と、はっとさせられることも多い。
これは単純に彼の才能という訳ではなく、恐らく彼自信の人生経験の豊かさやそれに伴う感情の変化がそうさせているのだろうと勝手に思っている。
ミリオンダラー・ベイビーからの主役の哀愁が絶妙で、死に場所を探している男の悲しさと誇りのようなものが見事に表現されている。
これこそがイーストウッドが作る映画の説得力なのであろう。

バランスの良い社会派シリアス

本作品は一言で言うとヒューマンだが、感動を誘うだけではなく現代のアメリカにおける社会問題を随所に取り入れリアルに描きあげている。
祖母の葬儀でさえ携帯をいじっている血が繋がっているのに愛着のわかない孫。
何の繋がりも無かったのにほだされた隣人のモン族一家の家庭の温かさ。
そしてちょっとしたことで命の危険にさらされる銃社会。
どれをとっても今のアメリカを想像させる出来事であり、背景としては決してドラマティカルでは無いがその等身大の描き方が妙に心地よい。

また薄暗い映像と映画の内容がマッチしていて、何とも言葉にしづらい心のやるせなさが付きまとう。
一貫して男のまっすぐさを貫いた主人公に羨ましささえ感じてしまうのだが、やはり老年の寂しさを感じずにはいられないのだ。
でもこれもイーストウッドだからこそできる技なのである。

グラントリノ 感想まとめ

クリント・イーストウッドは晩年に芽が出たアーティストであると言っても過言では無い。
もちろん若い頃から人気はあったが、良さが全面に出てきたのが晩年である。
作風が変わったと言うのか、心の中の葛藤や人の老い、生きていく悲しみのようなものを映画のなかで表現するようになったのだ。
ウェスタン映画で拳銃を使ってどんぱちやるのも魅力的ではあるが、個人的には最近の重いテーマを作らせたら右に出るものはいないと思っている。
監督としてももちろん、俳優だからこそわかるアングルや台詞回しなど全てが彼の経験が物を言っているのである。
随分歳を重ねたが、今だからこそ魅了させてくれる素敵な俳優の一人である。

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