映画『イミテーション・ゲーム エニグマと天才数学者の秘密』のネタバレあらすじ結末 | MIHOシネマ

「イミテーション・ゲーム エニグマと天才数学者の秘密」のネタバレあらすじ結末

イミテーション・ゲーム エニグマと天才数学者の秘密の概要:男娼と酒場にいたところを目撃されたアランは、わいせつ罪の疑いで逮捕されてしまう。担当刑事は、アランにはもっと大きな何かがあると感じて、彼の経歴の空白期について語るよう求めた。すると、アランは第二次大戦中の世間から抹消された自分の偉業について語り始めた。

イミテーション・ゲーム エニグマと天才数学者の秘密の作品概要

イミテーション・ゲーム エニグマと天才数学者の秘密

公開日:2014年
上映時間:115分
ジャンル:ヒューマンドラマ、伝記
監督:モルテン・ティルドゥム
キャスト:ベネディクト・カンバーバッチ、キーラ・ナイトレイ、マシュー・グード、ロリー・キニア etc

イミテーション・ゲーム エニグマと天才数学者の秘密の登場人物(キャスト)

アラン・チューリング(ベネディクト・カンバーバッチ)
パズル好きの天才数学者。ドイツが製造し、誰にも解く事ができないとされる暗号機エニグマに関心を持ち、解読に取り組む。

イミテーション・ゲーム エニグマと天才数学者の秘密のネタバレあらすじ

映画『イミテーション・ゲーム エニグマと天才数学者の秘密』のあらすじを結末まで解説しています。この先、ネタバレ含んでいるためご注意ください。

イミテーション・ゲーム エニグマと天才数学者の秘密のあらすじ【起】

1951年のイギリス、マンチェスター。英国情報局の秘密情報部にアラン・チューリング邸宅に何者かが侵入したという報告が寄せられる。状況確認のために刑事が派遣された。アランの家を訪れた刑事は、アラン本人に追い返されてしまう。家は荒らされ、何者かが侵入したと近所からの通報もあったというのに、アランは隠し事をしている。刑事は彼のことを怪しく思った。

1939年のロンドン。ラジオが国民にドイツとの開戦を告げる中、アランは採用面接を受けるため、ブレッチリー無線機器製造所を訪ねた。面接官は英国海軍のデニストン中佐だった。愛国心もなく、政治にも関心がないアランをデニストンは追い返そうとするが、アランがブレッチリーの目的がドイツの暗号機エニグマの解読にあると見抜いてみせたことで、態度を改める。

次の試験に進んだアランは、他の受験者たちと共に、ポーランドの情報局が入手したというエニグマの実物と英国の諜報員が傍受したドイツの暗号文を見せられた。デニストンはチームで捜査に当たれというが、アランは一人での作業を望んだ。しかし、彼の望みは聞き入れられなかった。

イミテーション・ゲーム エニグマと天才数学者の秘密のあらすじ【承】

神出鬼没の潜水艦、Uボートによる攻撃を未然に防ぐためにも、早期の暗号文の解読方法の確立が求められた。過去の暗号文のパターンを読み取るチームメイトに対し、アランは一人、瞬時に暗号を解読する解読機の設計をしていた。

1951年。刑事はアランのことを調べようとしていた。しかし、彼に関する記録は全て軍事機密とされていた。一介の数学者の経歴がどうして軍事機密扱いなのか。刑事の疑念は増すばかりだった。

1939年。仲間との軋轢が深まり、アランはチームを追い出されそうになっていた。機械に対抗するには機械で立ち向かうしかないというアランの持論は、デニストンにも理解されない。戦いに必要なのは規律と命令系統だというデニストンに対し、アランはチャーチルに手紙を送った。チャーチルはアランをチームのリーダーに任命し、出資を約束した。アランは早速、能力的に劣っていたメンバーをクビにして、優秀な人材を確保するべく、新聞に自作のクロスワードパズルを掲載した。

イミテーション・ゲーム エニグマと天才数学者の秘密のあらすじ【転】

ドイツの飛行船が無数の爆弾を町に落としていった。防空壕で空襲をやり過ごした人たちは破壊された町の復興を始める。一方、アランはパズルを解いた者たちを集め、採用試験を開始した。そこで、彼は優秀な二人を採用した。

1951年。外務省の文章を偽装して、海軍にアランの経歴に関する情報開示を求めた刑事だったが、送られてきたのは、空の封筒だけだった。刑事は前例からアランをソ連のスパイではないかと疑った。

英国は飢えていた。アメリカが食糧支援のため、輸送船を派遣してくれてはいるが、それも尽くUボートによって海底に沈められてしまう。Uボートに送られる指令書を解読しようにも、毎日0時になるとエニグマの暗号パターンは変えられてしまう。つまり、日付が変わると共に、その日の仕事は無駄に終わってしまうのだ。チームメイトは苛立ちをアランにぶつけた。しかし、アランは解読機の製作に没頭する。ある朝、アランはデニストンからソ連のスパイの嫌疑をかけられる。それは明らかに自分を無視してチャールズと繋がろうとする彼に対する嫌がらせだった。アランは仲間と協調性を保つよう迫られる。

1941年、徐々にチームメイトと打ち解け、彼らの協力を得られるようになったアランは、解読機の試作を稼働させる。アランは結果が出るのを待った。そこにデニストンが現れる。解読機が結果を出さないのを口実にアランをクビにするつもりだった。デニストンは解読機を止め、アランを追い出そうとする。そこに仲間が駆け付けた。仲間たちはアランをクビにするなら自分もクビにしろと訴える。全員をクビにしたら自分の体裁が悪くなると考えたデニストンは一か月の猶予を与えた。

イミテーション・ゲーム エニグマと天才数学者の秘密のあらすじ【結】

1951年。捜査員の一人が、アランが男娼と寝ていたという証拠を手にする。署長はアランを逮捕しようとするが、刑事は待ってくれと署長に頼み込む。彼にはもっと大きな事が起こっている予感があったのだ。

刑事はアランを取調室に呼んだ。マシンは思考するのか。刑事はそう尋ねた。それを説明するために、アランは刑事にゲームを持ちかけた。解答者が機械か人間かを質問者が判定するゲームだ。質問者になった刑事は、アランに経歴の空白期間について聞いた。

期限の一か月が経とうとしていた。しかし、アランたちの機械は暗号解読の時間を短縮できないでいた。あるとき、アランは酒場での会話をきっかけに、ドイツの暗号文には毎回特定の言葉が含まれていることに気付く。一日の初めの暗号文には必ず、天気、それから「ハイル・ヒトラー」の挨拶。探索する必要のないパターンを抽出できれば、それだけ作業の工程を減らすことができる。アランは早速解読機を起動させた。彼の目論見は見事成功した。

アラン達の解読機はエニグマを越えた。しかし、そのことがドイツに漏れることを恐れて、そのことを秘匿した。更に秘密情報部の工作員に軍隊に解読機のことが漏れないよう口止めを頼む。阻止すべき攻撃、無視すべき攻撃を統計的に判断する。工作員はアランのチームに潜り込んでいるソ連のスパイについて話す。チャーチルはソ連への不信感が強く、ドイツ打倒に有益な情報をソ連に教えることまで渋っている。そこで工作員はスパイを介してソ連に情報を漏らすことを考えた。英国にとってどんな情報を流すのが有益か、アランはその判断を委ねられた。

全てを話したアランは、刑事に判定を委ねた。自分は機械か、英雄か。刑事には答えることができなかった。アランはわいせつ罪で起訴され、強制ホルモン投与による治療を受けることになった。そして、1954年。彼は自ら命を絶った。

イミテーション・ゲーム エニグマと天才数学者の秘密の解説・レビュー

戦争映画として

この作品は、世界大戦中のナチス・ドイツの暗号解読の物語であるため、戦争映画としても観ることができる。

特に暗号を解読してからの内容は衝撃的だ。酷い言いかたをすれば、「誰を助け、誰を見殺しにするか」の選択を終戦まで続けているのである。

攻撃されるのが分かっているのに助けることができない状況は、どれだけ苦しいことだっただろうか。解読成功から、残酷な事実に気付く落差は大きい。

しかし、最後まで暗号を解読していることをナチスに気付かれることはなく、多くの味方を助けて終戦を早めることができたことを見落としてはならない。

全てを救うことはできない状況で、彼らの選択は最善だったのである。このあたりの描写は、戦争の残酷さについて考えさせられる。

1950年代の同性愛者の社会的立場

現代では同性愛者の社会的立場は向上している。まだ差別がないとは言えない状況だが、徐々に認められつつあるのも事実である。

しかし、1950年頃のイギリスでは、同性愛は罪だった。同性愛者が表立ってそれを公表できるような世ではなかったのである。この辺の事情を知った上で観ると、この映画ももっとよくわかる。

彼は他の多くの人たちと同じように愛を求めただけで、「性犯罪者」のレッテルを貼られて差別の対象となり、社会的地位も奪われてしまったのである。

アラン・チューリングの業績

アランがドイツ軍の暗号「エニグマ」を解読したことは、長い間極秘であり、50年以上政府によって隠されてきた。それが公表されたことで、第二次世界大戦におけるアラン・チューリングの功績は認められた。そして、アランが同性愛者であることで受けた酷い扱いを政府は謝罪している。すでにアランは亡くなっているのだが……。

アランが開発した暗号解読装置は、簡単に言うと計算機である。人工知能、コンピューターの元祖ともいえる。「コンピューターの父」とも称されるアラン・チューリングの業績はあまりにも偉大である。

アランが自殺するシーンにかじりかけの林檎がある。注意深く観ていないと見落としてしまうかもしれないが、この細かい細工はAppleとの関係性を示していて、なかなかうまい。

イミテーション・ゲーム エニグマと天才数学者の秘密の感想まとめ

イギリス政府が隠し続けていた暗号解読にまつわる事実。解読不可能といわれた「エニグマ」をアラン・チューリングが解読したことで、第二次世界大戦の終戦は数年も早まったのだという。

日本人にはこの辺の事情を知らない人は多いのではないだろうか。敗戦国である日本の視点で描いた戦争映画を観る人は多く、「日本から見た戦争」を知る人は大勢いるかもしれないが、連合国側から見た戦争を知る人は少ないと思う。この映画ではその一面を知ることができるので興味深かった。

素晴らしい功績を残したアラン・チューリングの人生は、あまりにも悲しいものだった。彼の天才故の孤独や、差別によって受けた残酷な仕打ちなど、彼の生涯のストーリーもよく作られていると思った。

現在多くの人がその恩恵にあずかっているといってもいいコンピューター。その開発の原点といえるのがアラン・チューリングのマシンである。パソコンを使っている多くの人に観てほしい作品である。

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