映画『インサイド・ルーウィン・デイヴィス 名もなき男の歌』あらすじネタバレ結末と感想

インサイド・ルーウィン・デイヴィス 名もなき男の歌の概要:オスカー・アイザック主演の音楽ドラマ。共演はキャリー・マリガン、ジョン・グッドマン。ジョエル&イーサン・コーエン兄弟の2013年米国映画。第66回カンヌ国際映画祭グランプリ受賞作。

インサイド・ルーウィン・デイヴィス 名もなき男の歌 あらすじネタバレ

インサイド・ルーウィン・デイヴィス 名もなき男の歌
映画『インサイド・ルーウィン・デイヴィス 名もなき男の歌』のあらすじを紹介します。※ネタバレ含む

インサイド・ルーウィン・デイヴィス 名もなき男の歌 あらすじ【起・承】

1961年、ニューヨーク。グリニッジ・ビレッジにある、ガスライト・カフェでフォーク・ソングを歌う男、ルーウィン・ディビス(オスカー・アイザック)。

元は2人組のフォーク・ディオだったが、相棒マイク・テイムリンが自殺してしまう。その後は、1人で活動するものの、鳴かず飛ばずの毎日だった。

お金もなく、友人の家を泊まり歩く日々。そんなある日、女友達のジーン・バーキー(キャリー・マリガン)から妊娠したので中絶費用が欲しいと言われてしまう。

お金も用意することができず、困っていた時、今度は年上の友人からトラ猫を押し付けられるはめに。これはルーウィンのミスで猫が逃げ出してしまったらしい。

ようやく、猫を見つけて返しにゆくが、友人宅に来ていた客のために1曲歌うハメになってしまう。地下鉄では、猫を連れた珍しい人だとじろじろ眺められてしまう。

親友のジム・パーキー(ジャスティン・ティンバーレイク)から誘われたレコーディングも、自身の満足いくように作りたいからと断ってしまっていた。

そんなルーウィンを見て、”あんたは負け犬よ!”とジーンは怒りを露わにするのだった。

そんな散々な生活を変えるため、ルーウィン・ディビスは、ギターと猫を連れてシカゴへの旅に出ます。

はじめに訪れたのは、ミュージシャンのローランド・ターナー(ジョン・グッドマン)。太っている上に薬物中毒に冒されていた。彼は、ルーウィンをばかにしたような言動を取った。

これには、ルーウィンも頭にきてしまう。そこで、1人では動けないローランドを置き去りにして、また旅を続けるのだった。

インサイド・ルーウィン・デイヴィス 名もなき男の歌 あらすじ【転・結】

次にルーウィンは、プロデューサーのバド・グロスマン(F・マーレィ・エイブラハム)と会い、ギターの弾き語りを聞かせた。すると彼は、”金の匂いがしない!グループを組むのなら売り出してもいい。”と言う。

グループではなく、ソロで活動したいルーウィンはこの助言を無視してしまう。ニューヨークに戻ったルーウィンは、音楽活動に見切りをつけて船乗りになろうと考えた。ところが、船員免許を失くしてしまう。

失意のルーウィンは、長く会っていなかった父親を訪ねた。認知症を病む父親の前でギターの弾き語りを歌う。ガスライト・カフェの出演が、最後のチャンスだった。

ところが、女友達のジーンがカフェのオーナーと関係を持ったおかげで得た機会だと知ってしまう。ガスライト・カフェで、ルーウィンは長いこと封印していた相棒とのデュエット曲「HANGME,OH HANGME」を歌った。

会場内をルーウィンの美声と静かな感動が広がっていた。ライブ会場を後にするルーウィンは、後に歌手として大成するボブ・ディランとすれ違う。

だが、オーナーに呼ばれて外に出たルーウィンは黒服を着た男にぼこぼこに殴られてしまう。本当についてない1週間だった。だが、殴った男を見送りながら、これで音楽活動に一区切りがついたと晴れやかな気持ちだった。

インサイド・ルーウィン・デイヴィス 名もなき男の歌 評価

  • 点数:80点/100点
  • オススメ度:★★★★☆
  • ストーリー:★★★★☆
  • キャスト起用:★★★★★
  • 映像技術:★★★★☆
  • 演出:★★★★★
  • 設定:★★★★☆

作品概要

  • 公開日:2013年
  • 上映時間:105分
  • ジャンル:音楽、ヒューマンドラマ
  • 監督:ジョエル・コーエン、イーサン・コーエン
  • キャスト:オスカー・アイザック、キャリー・マリガン、ジョン・グッドマン、ギャレット・ヘドランド etc

インサイド・ルーウィン・デイヴィス 名もなき男の歌 批評・レビュー

映画『インサイド・ルーウィン・デイヴィス 名もなき男の歌』について、感想と批評・レビューです。※ネタバレ含む

猫とギターを抱えて旅に出よう!

コーエン兄弟の作品は1度観ると、なぜかもう1度観たくなる魔力があります。同じ、「オデッセイア」を基にした「オー!ブラザー」(00)と本作はどう違うのでしょうか?

本作では60年代のフォーク・ソングが、「オー!ブラザー」では、カントリーというように音楽との関わりが描かれています。

音楽だけならドキュメンタリーでもいいはずなのに、「オデッセイア」という精神性が加わると、人間ドラマとしての深みが生まれます。

またもし、ルーウィンが猫を連れてなかったら、街行く人の印象にも残らなかったかも!コーエン兄弟は、”プロットの不足を補うために猫を使った”と語っています。

「オデッセイア」を基にしたルーウィンの放浪の旅は、父親と息子の再会で幕を閉じます。父親は常に息子の人生のロール・モデルだから、越えられない大きな壁なのかもしれません。

自伝的な音楽家の生涯かと思いきや、内面に深く沈み込むプロットにがっちり心が掴まれてしまいました。加えて、主演のオスカー・アイザックの美声!60年代のフォーク・ソングが忘れられない世代にもおすすめです!

オスカー・アイザック×T・ボーン・バーネットの名コンビ!

T・ボーン・バーネットといえば、コーエン兄弟の「オー!ブラザー」をプロデュースしてグラミー賞を受賞したことでも有名ですが、彼がボブ・ディランの伝説的なコンサートにギタリストとして参加していたことも注目です!

いわば、60年代の音楽シーンの先頭を走っていた人物なんです。もう、音楽好きには堪らない!当時の音楽家たちからは、もっと混沌とした音楽シーンだったとか批判もあるようですが、フォーク・ソングの全盛期の雰囲気がよく表現されています。

次に本作の主人公ルーウィン・ディヴィスを演じたオスカー・アイザック。名門ジュリアード音楽院を卒業してから、俳優として活動しています。劇中では、自らギターを弾きながら歌う様にはうっとり。

人気が出たのは、35歳と遅咲きですが、これからの活動が楽しみな俳優の1人です。特に「HANGME,OH HANGME」の弾き語りシーンは必見です!

インサイド・ルーウィン・デイヴィス 名もなき男の歌 感想まとめ

音楽の道をあきらめることは辛い。しかし、新たな可能性を手に入れるチャンスかもしれない。本作「インサイド・ルーウィン・ディヴィス 名もなき男の歌」は、観る人によっては負け犬の人生を描いていると思うかもしれない。

だが、ラストのシーンで殴られた主人公は何故かまた立ち上がるのだ。本作は、ボブ・ディランも憧れた伝説の音楽家ディヴ・ヴァン・ロンクの「グリニッジ・ビレッジにフォークが響いていた頃」という回顧録を基にしています。

音楽好きな人は、ぜひこの本とサントラ盤を手に取って欲しい。どんなに人生が辛くても、音楽の魂は死なないのだ。

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