『素晴らしき哉、人生!』あらすじ&ネタバレ考察・ストーリー解説

『或る夜の出来事』などで知られるフランク・キャプラが映画会社から独立して制作した最初の映画。公開当時はヒットしなかったものの、何度も繰り返しテレビ放送されたことで人気を得、今ではクリスマスに必ずテレビ放送される定番映画になった。

あらすじ

素晴らしき哉、人生!』のあらすじを紹介します。

主人公のジョージ・ベイリイ(ジェームズ・スチュワート)は、子供の頃から田舎町を飛び出して世界一周旅行をするのが夢だった。父は住宅金融会社を経営しており、地元住民から愛される存在だったが、銀行家のポッターからは忌み嫌われており、事あるごとに圧迫を加えていた。ジョージは都会の大学に進学し、卒業後に憧れの海外旅行を計画していたが、父の突然の死で旅行はお預けになる。その後も不幸が続き、ついにジョージは人生に絶望視、自殺を考える。橋の上から身投げしようとしていた時、一瞬早く老人が身投げした。ジョージは必死で老人を助けると、彼は翼のない二級天使だという。生まれてこなければよかったと嘆くジョージを救うため、老人は「彼が生まれてこなかった世界」をジョージに見せる。

評価

  • 点数:90点/100点
  • オススメ度:★★★★★
  • ストーリー:★★★★★
  • キャスト起用:★★★★☆
  • 映像技術:★★★★☆
  • 演出:★★★★★
  • 設定:★★★★☆

作品概要

  • 公開日:1946年
  • 上映時間:130分
  • ジャンル:ファンタジー
  • 監督:ドナ・リード
  • キャスト:トーマス・ミッチェル、ヘンリー・トラバース、ウォード・ボンド、H・B・ワーナー etc…

ネタバレ考察・ストーリー解説

『素晴らしき哉、人生!』について、考察・解説します。※ネタバレあり

クリスマス・キャロル

主人公が天使に仮想世界を見せられる、というのは明らかにクリスマス・キャロルからの引用ですね。ひねくれジジイが3人の精霊に現実を見せつけられ、改心するというお話ですから、そっくりでしょ?それだけ、クリスマスに適したフォーマットだということ。キリスト教信者はクリスマスに人生を振り返るというのが好きなようです。

お話は感動的ですね。悲惨な現実を目の当たりにして人生に絶望した若者が、自分が存在しない世界を見せられて、人生の素晴らしさを知るという。受動的なストーリーはあまり好きではないんですけど、それはそれで。まあ、とにかく元気が出る映画ですよね。社会で生活する中で、自分が存在する意味を見失ってしまう人は多いと思うんです。特に不景気だとね。そういう時にこういう映画を観るんですよ。絶望の淵で嘆いている男が生きる活力を得て復活する。絶望の淵に追い込まれる前よりもはるかに良い状態で復活するというのは、励まされますね。本作はクリスマス映画の決定版ですが、ひょっとしたら孤独なクリスマスを過ごすことが決定している人こそ、より楽しめる映画なのかもしれないです。一人じゃないぞ!二級天使が見ているぞ!そういえば、この翼のない二級天使という設定は最高ですね。翼がついちゃうと途端にうさんくさくなりますから。キリスト教の人がどう思うかはわかりませんけど、日本人の目には馬鹿馬鹿しいものとして映ってしまったことでしょう。

まとめ

日本ではあまり知られていないけど、アメリカではクリスマスの代名詞になっている大傑作映画でした。日本には「この時期に皆が観る映画」はないですよね。羨ましい風習です。アメリカではテレビ放送から人気に火がつくケースが日本よりも多いみたいですね。もう民法の映画番組が減りに減っている有り様ですから、今後テレビ放送がキッカケで人気に火がつく映画なんて出てこないんでしょう。それにしても、このような大傑作が公開当初全くヒットしなかったというのは不思議です。監督はフランク・キャプラだし、ヒットしない理由がないように思えるんですが……。そういえば、フランク・キャプラは対日戦争のプロパガンダ映画の制作に力を入れていた人なんですよね。やっぱり、人間は自分たちのことしか愛せないようですな。

Amazon 映画『素晴らしき哉、人生!』の商品を見てみる