映画『偉大なるマルグリット』あらすじネタバレ結末と感想

偉大なるマルグリットの概要:邸宅でリサイタルを開く男爵夫人は音痴だった!愛想をつかして不倫する夫、繋ぎとめようと必死な執事。特ダネを狙う新人新聞記者。彼らの思惑はどこへ?『大統領の料理人』のカトリーヌ・フロが破天荒ながら愛すべき男爵夫人を演じる。

偉大なるマルグリット あらすじネタバレ

偉大なるマルグリット
映画『偉大なるマルグリット』のあらすじを紹介します。※ネタバレ含む

偉大なるマルグリット あらすじ【起・承】

時は1920年。
パリ郊外にある貴族邸宅のサロンで、戦災孤児の為のチャリティコンサートが開かれていた。

若い歌手アゼル(クリスタ・テレ)が美声を披露した後、登場したのは屋敷の主、マルグリット男爵夫人(カトリーヌ・フロ)。
しかし彼女は、とんでもない音痴だった。

初めて彼女の音楽会に招待された画家のキリル(オペール・フェノワ)は、周囲がサクラ同然で、夫人を拍手喝采で、
ヨイショするのが信じられない。

しかし彼の友人で新聞記者のリュシュアン(シルヴァン・デュエート)は、特ダネだと思い、彼女の歌声を翌日の新聞に、
『悪魔さえ寄せ付けぬ歌声』と書く。
この記事が夫人の執事・マテルボス(デニス・ムプンガ)の目に留まり、リュシュアンは夫人に直接会えるチャンスが巡ってきた。

リュシュアンは、夫人にリサイタルを開くべきだと進めるが、夫人の夫ジョルジュ(アンドレ・マルコン)は猛反対。
彼は妻の音痴に辟易としていて、邸宅でコンサートが開かれる度に、車がエンストしたと嘘をつき、若い女性と不倫していた。

当然の事ながら妻が外でリサイタルを開く時も、車のエンストという形で、なんとしてでも、妻であるマルグリットの夢を妨害しようとする。
しかし、リュシュアンは、オペラ歌手ペッジーニ(ミシェル・リュファ)をボイトレコーチに雇い、彼女に歌を歌わせようとするのだが…。

偉大なるマルグリット あらすじ【転・結】

ペッシーニは、マルグリットの音痴におののき逃げ出そうとするが、マテルボスに引き止められ、泣く泣く彼女のボイトレをする事となる。
夫人が、邸宅内で歌の練習をすると、歌声が響き渡り、今度は召使が逃げ出そうとした為、マテルボスは、召使全員に耳栓を配りだす始末。

ペッジーニは、マルグリットの音痴を治そうとボイトレに励むが、彼女の音痴は治らない。
それどころか、彼女の喉の調子が日増しに悪くなるばかりだった。

リサイタルの前日、マルグリットは、マテルボス、ペッジーニ、リュシュアンたちを招き晩餐を開く。
しかし、彼女はその日の晩、夫が若い女性と浮気している現場を目の当たりにし、ショックを受けてしまう。

いよいよリサイタルの日。
案の定、会場のあちこちから失笑が漏れるが、ある時からマルグリットの歌の音程が合い、マテルボスやペッジーニ、リュシュアンは仰天する。
しかし、音程が合ったと喜んだのも、つかの間。
彼女は練習のしすぎで喉を痛め、会場で吐血し、病院に運ばれてしまう。

リハビリの為に、医師は彼女に録音した声を聞かせた方がいいのでは、という医師に対し、夫が猛烈に反対する。
その時、今までマルグリットの言う事総てを受け入れてきたマテルボスは、彼女に歌声を聞かせるべきだと言い切る。

マルグリットは、自分の録音した歌声を聞き、あまりに音痴だった事に気づき、卒倒してしまう。
卒倒した彼女を抱える夫を、マテルボスが写真に収めるところで映画は終わる。

偉大なるマルグリット 評価

  • 点数:85点/100点
  • オススメ度:★★★★☆
  • ストーリー:★★★☆☆
  • キャスト起用:★★★★★
  • 映像技術:★★★★☆
  • 演出:★★★★☆
  • 設定:★★★★☆

作品概要

  • 公開日:2015年
  • 上映時間:129分
  • ジャンル:コメディ、ラブストーリー、ヒューマンドラマ
  • 監督:グザヴィエ・ジャノリ
  • キャスト:カトリーヌ・フロ、アンドレ・マルコン、ミシェル・フォー、クリスタ・テレ etc

偉大なるマルグリット 批評・レビュー

映画『偉大なるマルグリット』について、感想と批評・レビューです。※ネタバレ含む

映画のモデルになったのは、実在の人物

映画のモデルになったのは、実在した米国の『音痴のソプラノ歌手』フローレンス・フォスター・ジェンキンス。

だが、彼女はあまりにも酷い音痴で、音痴もここまで極まると、ヒーリング効果があり、ついには、
カーネギーホールでリサイタルを開く事になったというものだ。

それもこれも、ジェンキンスが音楽活動をしていた、時代が時代。
映画の時代設定と同じように、1910~20年だったのだから、少々変わり種が出てきても、
受け入れる余裕があったのかもしれない。

猪突猛進で破天荒な妻を演じるカトリーヌ・フロ

映画は、モデルになった人物の設定に、かなり脚色を加えている。

マルグリットは、音痴という事に全く気づいていないし、自分の歌が周囲を癒していると思っている。
どうして夫が帰ってこないのか、何故周囲が作り笑いなのか、おめでたいぐらい気づかない。
思い込んだら猪突猛進な女性である。

演じるカトリーヌ・フロは『大統領の料理人』でも、腕はよく、ひらめきは優れているが、
少々空気が読めなくて、保守的な元々居る料理人からお払い箱になる
大統領御用達料理長を演じ有名になった。

今回は、夫がどうすれば自分の元に戻ってくるか考えた末に歌った途端、戻ってこなくなったという
悪循環に陥る、こじれた妻を演じている。

けなげな執事マテルボスの真意

映画の中で、特筆すべきなのは、マルグリットの夢を影ながら支えているのは執事のマテルボスだという事だろう。
その努力たるや涙ぐましい。

夫人のコスプレ同然の衣装を、いちいち写真に収め、邸宅での観客はサクラ同然に固める。
マルグリットに届ける評判は、耳障りのいいものばかり、それには新聞も含まれる。
そのお陰でリュシュアンは、彼女に近づく機会を得られたのだ。

その実、マテルボスが願っているのは、マルグリットと夫が幸せになる事。
だからこそ彼は、最後に夫の反対を押し切って、録音済みの音源を彼女に聞かせたのである。

偉大なるマルグリット 感想まとめ

殆どの人々は、マルグリットでもマテルボスにもなれない。
せいぜい人間とての立ち居地は、リュシュアンぐらいで終わるだろう。

マルグリットの様な人間は、正直面倒だと皆が思う。
猪突猛進で思い込みが激しい、だから周囲のものは見ざるいわざる聞かざるを貫く。

マテルボスが、待っていたのはリュシュアンの様な、きっかけを作る
調子のいい人物だった。
彼という新風が加わった事で、マルグリットの運命が激変していく様は清清しい。

もしも、貴方の居場所が、見ざる言わざる聞かざるな人間ばかりが集う場所なら
この映画に描かれている清清しさは味わえないだろう。

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