映画『ラストエンペラー』あらすじとネタバレ感想

ラストエンペラーの概要:1987年公開のイタリア・中国・イギリス合作で製作された清朝最後の皇帝で満州国の皇帝となり、壮絶な人生を送った愛新覚羅溥儀を芸術的に描いた作品。日本からは坂本龍一が音楽製作・俳優として参加している。

ラストエンペラー あらすじ

ラストエンペラー
映画『ラストエンペラー』のあらすじを紹介します。

清朝最後の皇帝・愛新覚羅溥儀。
彼の人生は壮絶なものであった。

溥儀が幼少の時、光武帝が死去。
事実上の権力者西太后は、幼い溥儀を利用するため皇帝にすることに。
こうして何もわからないまま皇帝に祭り上げられた溥儀は、真っ赤に続く赤い壁の紫禁城の中で外に出ることもなく暮らさなければならなかった。

7年の月日が経った時、15歳にして第一夫人と第二夫人をもらう。
しかしその後、軍人のクーデターのせいで紫禁城から出ていかなければならなくなってしまった。

溥儀は紫禁城を出た後、天津で日本の甘粕大尉と夜な夜な遊び歩くようになっていた。
思想が変わった妻からは離婚を申し出られ、彼にはもう守るものはなかった。

その頃国民党がついに上海を攻略。
溥儀が危ないと心配した甘粕は日本大使館に保護されるように言う。
周囲に見方が誰もいなくなってしまった溥儀。

1932年日本が建国した満州国の皇帝となる。

こうして次第に力を強くしていった日本国だったが、1945年の8月15日無条件降伏を宣言。
甘粕は自決し、日本へ逃げようとした溥儀はソ連軍の捕虜となってしまったのだった。

1959年特赦された溥儀は庭師となり静かに暮らしている。

ラストエンペラー 評価

  • 点数:80点/100点
  • オススメ度:★★★★☆
  • ストーリー:★★★★☆
  • キャスト起用:★★★☆☆
  • 映像技術:★★★☆☆
  • 演出:★★★☆☆
  • 設定:★★★★☆

作品概要

  • 公開日:1987年
  • 上映時間:163分
  • ジャンル:ヒューマンドラマ
  • 監督:ベルナルド・ベルトルッチ
  • キャスト:ジョン・ローン、ジョアン・チェン、ピーター・オトゥール、坂本龍一 etc

ラストエンペラー ネタバレ批評

映画『ラストエンペラー』について、感想批評です。※ネタバレあり

完璧な映画

この映画は溥儀という生まれた時から終戦まで誰かに利用され続けた人生を送らなければならなかった男を描いている。

まだ小さい時に輿に乗せられ紫禁城にやってきて、外の世界は一切知らず。

やがて革命が起こった時は日本軍に満州国の皇帝にさせられる。
満州国というものも事実上そんな国はなく、日本が戦争時に作り上げた国である。

中国にもいられなくなった溥儀は日本に匿われるしか道もなく、選択の余地もないのだ。
その彼の激動の人生を哀愁だけではなく、芸術性高く描ききった見事な作品である。

特に中国の故宮、溥儀が暮らしていた紫禁城の周りの真っ赤な壁、そして紫禁城の赤い造りと広々とした石畳や階段どれをとっても規模の大きさを感じさせる撮影技術力。

また皇帝の権力の強さと人の儚さ、それを紫禁城と見事に掛け合わせた作品なのである。
物語はソ連軍に捕まり戦犯として取り調べをうけるなかで思い出すという手法で、過去の自分を語っていく。
その切り替えのタイミングがまさに天才的。
どんどん魅せられていく。
その後の溥儀に人生、それは自分が溥儀だということも知られぬまま一般人として北京で暮らす。
それが何とも切なく描かれている。
人生の全てを160分に詰め込んだ内容の濃い映画で、これより短くはできないだろうと思う。
全く飽きずに最後まで観ることができる、素晴らしい作品である。
日本人の活躍

この映画の音楽も担当している坂本龍一は、キーパーソンとなる甘粕大尉としても出演している。
日本人の登場はもちろん必須であるから誰が出るのか気になるところだが、坂本龍一が良い仕事をしているのだ。
音楽も時代の移り変わりを見事に表現したものに仕上げており、劇中に流れる曲はその画とピッタリである。

ラストエンペラー 感想まとめ

間違いなく名作と呼ばれる作品の1つである。
1人の人間の壮絶な人生をわかりやすく、かつ濃厚に描いている。

さらには映像美にもこだわりがあり、撮影の仕方などどれをとっても高い技術力とセンスが伺えるのだ。

坂本龍一の出演も意外性があり驚いたものの、甘粕大尉という物語に重要な役柄を日本人としてしっかり演じていることでも納得のできる作品となっている。

戦争が起こしてしまった溥儀の人生の結末。
それは何とも寂しく意味の無いもののように思えてしまうものである。

この物語は全く光の当たらない男の人生をドラマティカルでいてリアルに描くことで、ドキュメンタリー映画のように心に刺さる後味を味わえてしまう。
後世に残していきたい映画の1つだ。

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