『小さいおうち』あらすじ&ストーリー考察・解説

山田洋次監督が2010年直木賞を受賞した中島京子の「小さいおうち」を映像化。山田洋次にしてはめずらしい「家族の秘密」を描く。松たか子、黒木華をはじめ豪華キャストたちが、昭和から現代までに守られた家族のある秘密を解き明かしていく。

あらすじ

小さいおうちィ』のあらすじを紹介します。

物語は、妻夫木聡演じる健史の大叔母・タキが残した自叙伝から始まる。そこには、健史の知らない昭和の世界が広がっていた。
タキは山形から東京に奉公に出た。奉公先は赤い三角屋根のちいさなかわいらしい家だった。そこには、おもちゃ会社に勤める平井雅樹とその妻時子、そして一人息子の恭一が暮らしていた。
そんな家族の世話をしながら、タキはいつでもお洒落で気品の溢れる時子にあこがれを抱いていた。時子もタキのことを「タキちゃん」と親しく呼んでいるのであった。
ある正月の時に、雅樹の会社の仲間たちが何人も新年の挨拶に訪れてきた。そんな中に、ほかの人とは少し雰囲気をただよわせ、なかなか会話の中に入れない新入社員の板倉という男がいた。板倉は正月の後も何度かレコードを聴きに平井家に遊びに来るようになり、時子と仲良くなっていった。ある日、大きな台風が来たときにも平井家に訪れた板倉と時子は、遂に一瞬だけ口づけを交わしてしまう。
その後、徐々に広がっていく二人の噂。なんとかしなければ、そう思ったタキは時子にあれこれ言うが時子は聞く耳をもたない。その頃、日本では戦争が激化し若い男たちが招集をかけられるようになり、ついに板倉にも召集状が届く。時子が最後の挨拶をしに行こうとすることを直感的に悟ったタキは、ひとつの家族を守るためにある提案を時子に持ちかける。

評価

  • 点数:80点/100点
  • オススメ度:★★★★☆
  • ストーリー:★★★★★
  • キャスト起用:★★★★★
  • 映像技術:★★★☆☆
  • 演出:★★★★☆
  • 設定:★★★★★

作品概要

  • 公開日:2014年1月25日
  • 上映時間:136分
  • ジャンル:ヒューマンドラマ
  • 監督:山田洋次
  • キャスト:松たか子、黒木華、片岡孝太郎、吉岡秀隆、妻夫木聡 etc…

ストーリー考察・解説

『小さいおうち』について、3つ考察・解説します。※ネタバレなし

黒木華のかわいらしさに注目!

タキの奉公時代を演じた黒木華のかわいらしさには是非注目してみてください。さすが最年少で銀熊賞を獲っただけのことはあります。
山形から上京した女の子、ということで彼女の発する言葉に交じるほど良い訛りがすこし安心感を与えてくれるような気がします。彼女の顔は、少し田舎娘のような質素で可愛らしい顔なので、タキ役は彼女以外考えられないのではないでしょうか。
表情も絶妙で「大好きな時子の恋を応援したいけど、でもこの素敵な家庭をこわしたくない」という複雑な心境を見事に演じていて、この作品で一気に彼女のファンになってしまいました。今後も黒木華という女優には注目していきたいと思います。

目で楽しむと同時に耳でも楽しめる作品

今作の音楽を担当した久石譲は、タキ視点で作曲をしたといいます。タキの嬉しいという気持ちや悲しいという気持ち、そしてラストの複雑な心境を彼は見事に音楽で表現していました。また、昭和のモダンさをアコーディオンで奏でることでどこか懐かしいものを感じさせる音楽に仕上がっています。

こんなところにも注目してほしい

魅力的な登場人物や素敵な音色の音楽のほかに、劇中で登場する「小物」にも注目してほしいです。小さいおうちの赤い屋根は、瓦一枚一枚が特注品。ステンドグラスや階段にもこだわりが詰まっています。登場人物たちがみにつける着物も、昭和にもこんなにかわいい着物があったんだ、と感心しました。タキ役の黒木華さんも「家のセットや小道具とかからタキのことや皆さんのことをすごく想像できます」とおっしゃっていたそうです。
私の一番のお気に入りの小物は、お正月にでてくるお雑煮です。昭和から現代までに受け継がれている食べ物をみることができて嬉しかったのと、単純に美味しそう!と思いました。

まとめ

いままで家族の絆を描いてきた山田洋次監督が、いままでとは少し違ったテイストで作り上げたこの作品。
今まで親に連れられて見に行った釣りバカ日誌以外、「母べえ」「東京家族」などの山田洋次監督の作品にはふれたことはありませんでした。その理由は、昔っぽくてどこかおもしろくなさそうというイメージが強かったからだと思います。今作も、釣りバカ日誌同様親に連れられて観たもので、はじめはあまり期待していませんでした。しかし、いざ蓋を開けてみるととても面白い。黒木華演じるかわいらしいタキに癒されたり、時子の帯にある変化があることに気づいてハッとさせられたりとこの一つの作品によって私の中でたくさんの感情が引き出されることとなりました。
また次回、山田洋次監督の作品が上映されたら是非観に行ってみようと思います。

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