映画『タイピスト!』あらすじネタバレ結末と感想

タイピスト!の概要:『タイピスト!』(原題:Populaire)は、フランスの田舎少女が保険代理店の社長に才能を見出され、タイプライターの早打ちの腕を磨いて世界のトップを目指すサクセスストーリー。

タイピスト! あらすじネタバレ

タイピスト!
映画『タイピスト!』のあらすじを紹介します。※ネタバレ含む

タイピスト! あらすじ【起・承】

1950年代末ごろのフランス。田舎町の小さな商店で生まれたローズ・パンフィルは、父親が進める縁談から逃れて独り立ちしようと、ある保険代理店の秘書の面接を受ける。タイプライターの早打ちで、一週間の試用期間つきの条件で雇われる。
いざ働き始めると、ローズの取柄はタイプライターの早打ちだけ。秘書としての能力は低く、社長のルイは「このまま働き続けたいならタイプライターの早打ち大会で優勝すること」という条件を突きつけられる。
初めて参加した大会は、惜しい所で敗退してしまう。ローズの欠点は、人差し指でしか打つことができないことだった。

この時からローズのタイピストとしての特訓が始まる。ローズは下宿から出てルイの屋敷に住み込み、ルイと二人三脚で早打ちの練習をする。まずは両手10本の指を使いこなせるようになること。そしてブラインドタッチ。大会で出される文章がどんなに難解でもいいように、難しい文学書をいくつも使ってタイプの練習をした。
さらに、ルイの幼馴染で今はルイの友人ボブの妻になったマリーからピアノのレッスン設け始めた。

タイピスト! あらすじ【転・結】

ローズはルイと接する内、ただのスパルタコーチだと思っていたが次第に彼の内面に惹かれていく。
ローズは特訓の末、地方の大会で優勝する。一躍有名人となり、さらに上を目指すことになる。しかし、喜びを分かち合うはずのルイとは想いが通じ合わずにいた。
クリスマスの日、家族が来るからといってローズは実家に帰される。しかし実家とは折り合いが良くないローズは、マリーを頼って行った。マリーはルイとローズの関係を見かね、ローズを「ルイの婚約者」と言ってルイの家に連れて行った。ローズはルイの家族から大歓迎される。

ついに全仏大会。パリに出た二人は、大会前日に一夜を過ごす。
大会当日、ローズは強敵であるチャンピオンを打ち負かし、フランスで一番のタイピストとなった。元チャンピオンのスポンサーだったジャビー社はローズに目をつけ、彼女と契約を結ぶ。
ルイは強いスポンサーがいるほうが世界と戦うローズのためになると思い、彼女から離れる。

ローズは一躍フランスのスターとなり、テレビやCMに多く出演するようになった。ジャビー社はローズのために新型タイプライターを開発し、力をかけている。だが、ローズの心は晴れない。
同じく、ルイも行き詰っていた。ルイは、元々マリーを愛していた。しかしボブと戦うこともせず彼女を譲ったのだ。今の状況も同じ。これでいいのかと悩む。

ローズは世界大会に挑み、決勝戦まで残った。相手はアメリカのスーザン・ハンター。何度も世界記録を塗り替えた強敵である。3回戦の内1回戦は勝利するが、次の2回戦は負けてしまう。ジャビー社のPopulaireを使っていたが、キーが小さく、父が贈ってくれた古いタイプライターに取り換える。
その時、ルイが会場に到着した。ルイはローズに思いを告げ、思う存分やるように言う。思いが叶ったローズは全く負ける気がしない。猛スピードでキーをたたき、途中早すぎでタイプライターの方が追いつかずにトラブルが発生するが、見事勝利をおさめる。

これを見たルイは、以前から考えていたゴルフボール型のタイプライターのアイディアをアメリカに売り込むのだった。

タイピスト! 評価

  • 点数:85点/100点
  • オススメ度:★★★★★
  • ストーリー:★★★★☆
  • キャスト起用:★★★★★
  • 映像技術:★★★★☆
  • 演出:★★★★☆
  • 設定:★★★★☆

作品概要

  • 公開日:2012年
  • 上映時間:111分
  • ジャンル:ラブストーリー、ヒューマンドラマ
  • 監督:レジス・ロワンサル
  • キャスト:ロマン・デュリス、デボラ・フランソワ、ベレニス・ベジョ、ショーン・ベンソン etc

タイピスト! 批評・レビュー

映画『タイピスト!』について、感想と批評・レビューです。※ネタバレ含む

田舎娘のサクセスストーリー

主人公ローズは、田舎出身の少女。タイプライターの早打ちしか取柄がなく、しかし自立したい思いは強い。
何も知らない田舎少女が鬼コーチの手でスターになるというストーリーは、簡単に言えば『マイ・フェア・レディ』と同じである。元をたどればバーナード・ジョーの戯曲『ピュグマリオン』の元にもなったギリシャの伝説だが、今もピュグマリオン効果という言葉がある通り、教師が期待をかければ生徒の成績が向上する、これが主軸となっている。
ローズもまさに、ルイに才能を見出された原石だ。ルイがかならずチャンピオンになれると期待し特訓したおかげで才能を開花した。
『マイ・フェア・レディ』との共通点があるからか、ローズを演じたデボラ・フランソワがどことなくオードリー・ヘプバーンと重なる。おそらく、映画を製作する中で意識されていたのだと思う。オードリー自身、苦労した少女時代を持ち、世界のトップ女優に上り詰めたという経歴で、この時代の象徴でもあるのだから。

1950年代

この時代は、女性の社会進出が目まぐるしく、中でも秘書は人気の職業だったらしい。そんな中でローズは見事秘書の仕事を得るのだが、純粋に能力を買われる場合は少ない。
映画の中でも度々「秘書は恋人候補・花嫁候補」と言われる。つまり能力は二の次で、外見のかわいらしさ・女性としての魅力の方が重視されていた。
だから、金髪で花柄のワンピースを着たローズが採用された時、ルイの友人は邪推するのだ。それが当時の実情だった。

タイピスト! 感想まとめ

この映画を観て、タイピストの早打ち大会があったということを初めて知った。全く馴染みのない道具だし、現代ではまず使うことがない。映画を観てみると、まるでスポーツの大会のようで、大会の白熱シーンだけでも面白い。
思えば、タイプライターは女性の社会進出の象徴ともいえる。どの国でもタイピストと言えば女性の仕事。時代・道具・主人公のキャラクター、これらすべてがそろっているからこそこれだけ面白い作品になったのだと思う。

Amazon 映画『タイピスト!』の商品を見てみる