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映画『バックコーラスの歌姫たち』あらすじとネタバレ感想

映画『バックコーラスの歌姫たち』の概要:Rotten Tomatoで98%の数字を獲得!! 音楽界のレジェンドたちを支えてきたバックシンガー。彼女たちの知られざる紆余曲折の人生を辿る魂を揺さぶるドキュメンタリー。

映画『バックコーラスの歌姫たち』 作品情報

バックコーラスの歌姫たち

  • 製作年:2013年
  • 上映時間:90分
  • ジャンル:ドキュメンタリー、ラブストーリー、ヒューマンドラマ
  • 監督:モーガン・ネヴィル
  • キャスト:ダーレン・ラヴ、メリー・クレイトン、リサ・フィッシャー、タタ・ヴェガ etc

映画『バックコーラスの歌姫たち』 評価

  • 点数:80点/100点
  • オススメ度:★★★★☆
  • ストーリー:★★★★☆
  • キャスト起用:★★★☆☆
  • 映像技術:★★★★☆
  • 演出:★★★★☆
  • 設定:★★★★☆

[miho21]

映画『バックコーラスの歌姫たち』 あらすじ(ストーリー解説)

映画『バックコーラスの歌姫たち』のあらすじを紹介します。

ブルース・スプリングティーンは、バックコーラスについてこう語る。
この世は公平ではない。自分がバックコーラスになるか、6フィート前のセンターポジションに立ちミュージシャンとなるか。それは実力だけでなく運も必要なのだと。

しかし歴史を飾るミュージシャンのバックコーラスたちが無個性だったわけではなかった。彼女たちは口を揃えてこう言った。
『歌は私たちを否定しない』
それだけが彼女たちを、いかなる事があってもこの業界に結び付けている理由だった。

メインヴォーカルの添え物だったバックコーラスに魂が吹き込まれたのが、’60年代。黒人のバックコーラスユニットの登場だった。
彼女たちの多くはゴスペルグループ出身で、聖歌隊での歌唱力をベースに世間に受け入れられていく一方で、辣腕プロデューサーの意向にも翻弄される。

ソロとしてデビューさせてやるとプロデューサーに、そそのかされレコーディングしたものの別人名義でレコードがリリースされたバックコーラスシンガーたち。
音楽が好きで歌い続けたい、でも世間はそれすらも許してくれないときがあると、彼女たちは金満主義のプロデューサーや世間の流れに振り回された挙句に、表舞台から姿を消そうとする・・・。

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映画『バックコーラスの歌姫たち』 感想・評価・レビュー(ネタバレ)

映画『バックコーラスの歌姫たち』について、感想・レビュー・解説・考察です。※ネタバレ含む

映画の中で焦点が当てられているバックシンガーたち

劇中で焦点が当てられているバックシンガーは、ダーレン・ラブ、タタ・ヴェガ、メリー・クレイトン、クラウディア・リニア、リサ・フィッシャー、ジュディス・ヒルの6人が主。
彼女たちがバックコーラスをつとめた歌手は、フランク・シナトラ、エルトン・ジョン、マイケル・ジャクソン、ローリング・ストーンズ、アイク&ティナ・ターナー、ミック・ジャガー、スティングなど数え切れない。
大物歌手の成功の影には彼女たちの存在があるのが判ります。

バックコーラスの歌姫の不運とは

バックコーラスの歌姫たちは、自分たちをバックコーラスだと思っていない所もこの映画から判ります。何故なら、彼女たちの歌唱力はメインヴォーカルより、はるかに上である事も多々あるのです。しかし彼女たちにはソロになるための『華』や『人目をひくもの』が欠けている為、バックコーラスの立ち居地から一歩前に進めない姿がこの映画では描かれています。

そんな彼女たちの美声だけを利用しようとするプロデューサーとの確執を、隠す所なく描いている所もこの映画の大きなポイントでしょう。

これからのバックシンガーのあり方も描かれている

前世紀のバックコーラスの歌姫たちがプロデューサーやスタジオの意向に翻弄されたのと対照的に、これからのバックシンガーとして描かれているのが、マイケル・ジャクソンのバックシンガーをつとめたジュディス・ヒル。
『マン・イン・ザ・ミラー』を聞いてバックシンガーを志した彼女は、ソロ歌手として活動中ですが、副業としてバックシンガーをする理由を聞かれると、歌うのが純粋に好きだからと堪えているそうです。

彼女の生き方を描き終わるこの映画が、バックシンガーたちに希望を見出してくれるのではないでしょうか。

映画『バックコーラスの歌姫たち』 まとめ

映画の原題名は『20feet from stardom』
20フィート(6メートル)は、バックコーラスとメインヴォーカルとの間の距離。

僅かかもしれない。でもその僅かを埋める為には、実力だけではない、運も華も必要。歴史に残る歌手たちを影で支え続けてきた歌唱力のあるバックシンガーたちが証言し、自分たちの人生の挫折、成功、そして得たものを語るのがこの映画です。
撮影にあたり監督はバックシンガーと呼ばれる人たち総勢50人以上にインタビューしたと言います。この映画に出てくるのは、ほんの一握り。ドキュメンタリーに登場しないその理由はおして知るべきでしょう。

それでも彼女たちに共通していた事はただ1つ、歌は自分を否定しない、それだけが彼女たちの人生を支えていたのではないでしょうか。

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