映画『インシディアス 序章』の概要:「ソウ」のジェームズ・ワンとリー・ワネル、「パラノーマル・アクティビティ」のオーレン・ペリがタッグを組んだ、ホラー映画シリーズ「インシディアス」の前日譚。リー・ワネルの初監督作品でもある。
映画『インシディアス 序章』 作品情報
- 製作年:2015年
- 上映時間:97分
- ジャンル:ホラー、サスペンス
- 監督:リー・ワネル
- キャスト:ダーモット・マローニー、ステファニー・スコット、アンガス・サンプソン、リー・ワネル etc
映画『インシディアス 序章』 評価
- 点数:75点/100点
- オススメ度:★★★☆☆
- ストーリー:★★★★☆
- キャスト起用:★★★★☆
- 映像技術:★★★☆☆
- 演出:★★★☆☆
- 設定:★★★★☆
映画『インシディアス 序章』 あらすじネタバレ(ストーリー解説)
映画『インシディアス 序章』のあらすじを紹介します。※ネタバレ含む
映画『インシディアス 序章』 あらすじ【起・承】
ランバート家の事件が起こる数年前。
引退した霊能力者エリーズの元に、ひとりの少女が訪ねてきた。
亡くなった母と話をしたいというクイン・ブレナーの頼みを一旦は断るエリーズだったが、クインの話を聞いて、善意で交霊を行う事にする。
しかし彼女は途中で中断し、他の霊能者を当たるよう説得する。
そして、決してむやみに死者に話しかけてはいけないと忠告する。
仕事のことしか頭にない父ショーンは、家事や弟アレックスの世話をクインに押し付けてばかり。
そのせいで練習時間が取れず、志望校だったNYの演劇学校のオーディションに不合格になって落ち込むクイン。
その帰り道、クインは交通事故に遭い、生死の境をさまよう。
両足を骨折する大怪我を負ったクインが自宅に戻ると、怪奇現象が多発するようになる。
そんなクインの異変を感じ取っていたエリーズは、クインの母リリーと交霊を行う決意をする。
しかしリリーの代わりに現れたのは悪魔だった。
酷くなっていく怪奇現象に悩まされるクインは、酸素マスクを付けた男の霊に遭遇し、何度も恐怖を味わう。
そんな中、以前から具合の悪かった隣人の老婆グレースが命を落とす。
映画『インシディアス 序章』 結末・ラスト(ネタバレ)
これまで幽霊の存在を信じようとしなかった父だったが、目の前でクインが死にかけてようやく異変に気が付く。
エリーズを訪ねたショーンだったが、彼女は亡き夫に会いたいがために交霊を行い、女の霊に取り憑かれて霊能力を使えなくなっていた。
クインを救うため、勇気を振り絞って交霊術を行うエリーズだったが、自分に憑いている女の幽霊に殺されそうになって逃げてしまう。
そして同業者のカールに助けを求めるが、かつて救った少年が今は父親になったと聞かされ、クインを助ける覚悟を決める。
一方、アレックスが見つけたwebシリーズのゴーストハンター2人組、スペックスとタッカーに助けを求めることにしたショーン。
だが骨折しているはずのクインが暴れだし、手に負えない状態に。
そこに現れたエリーズは、スペックスとタッカーを助手にして、クインを助けようとする。
すでに半分は“彼方”の存在になってしまったクインを救うべく、エリーズも“彼方”へ。
危機を乗り切って半分は生きているクインを連れ戻すが、寸前で邪魔されてしまう。
それでも、数日前に亡くなったグレース、そしてリリーの力を借りて、クインを救うことに成功する。
自分の死の恐怖をも乗り越えたエリーズは、スペックスとタッカーと組んで、人助けを再会することにした。
映画『インシディアス 序章』 感想・評価・レビュー(ネタバレ)
映画『インシディアス 序章』について、感想・レビュー・解説・考察です。※ネタバレ含む
シリーズを見ていなくても楽しめる作品
2011年公開の「インシディアス」、2013年公開の続編「インシディアス 第2章」の前日譚。
前作2本では不思議な力を持つ父ジョジュ、息子ダルトンとランバート一家に起こった事件解決を描いたが、本作では霊能力者エリーゼの過去や、助手のスペックス、タッカーとの出会いを描いた。
スペックス役は前2作に続きリー・ワネルが演じ、同時に監督、脚本も手掛けた。
前2作の過去の出来事なので、ランバート家の名前は出てこないが、ジョシュの子供時代の写真と「大人になって息子も生まれた」というセリフが出てくるので、シリーズを通して見ていても見ていなくても楽しめる作品。
前2作に登場し、ジェームズ・ワン監督&リー・ワネル脚本の「デッド・サイレンス」にも登場した、白塗りの老婆も登場する。
怖がらせ方は中途半端だが幽霊の見た目は秀逸
ジェームズ・ワンとコンビを組んだ作品でも、脚本のみを担当してきたリー・ワネルが初めてメガホンを取った注目作。
しかし、魂を半分失ったクインを助けに向かった“彼方”の、まるでお化け屋敷のような怖がらせ方も、タイミングをずらしてドキっとさせるような怖がらせ方も中途半端。
ラストシーンのびっくりシーンも、ホラー映画好きなら予想がついてしまう展開なのでもったいない。
事故の後よりも、幽霊問題が出てから本気でクインの心配をするように見えたり、見下していた隣人グレースが死んだとたん悲しむ様子を見せるなど、父ショーンの性格が歪んで見えるため共感しずらい。
半分の魂だけで姿を現す顔の無いクインや、酸素マスクの男の外見は独特でドキッとさせられる。
前の二作を見ていなくても楽しめるストーリー展開になっていた今作。このシリーズはじわじわ怖がらせてくるというよりも、大きな音や突然の出来事で驚かせてくるシーンが多いので日本のジメッとしたホラーが苦手でも見られるところが好きです。今作でも安定の驚かせ方なので、ここまで来るとホラー要素はほとんどありません。むしろ家族の愛を描いた深いストーリーになっていて、ホラーなのに涙してしまう方もいるのでは無いでしょうか。
シリーズ通して見ていると、今作で全てが上手く繋がり、少し暖かい気持ちになれる不思議なホラー映画でした。(女性 30代)
映画『インシディアス 序章』 まとめ
これまでコンビを組む際はジェームズ・ワンが監督、リー・ワネルが脚本を担当してきた2人だが、本作ではジェームズ・ワンが製作に回り、リー・ワネルが初めて監督&脚本を担当した。
また、リー・ワネルはエリーズの助手になるスペックス役として出演もしている。
前2作の主人公ジョシュ・ランバートの写真や話題は出てくるものの、作品の内容に直接的に関わるセリフは無いので、本作だけでも十分に楽しむことができる。
ホラー映画好きなら予想がつく展開が多いものの、心臓に悪いような驚かせ方が少ないので、ホラー映画が苦手な場合は楽しめるであろう作品。
関連作品
次作 インシディアス 最後の鍵
前作 インシディアス 第2章
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