映画『ゾンビーバー』の概要:コメディ映画「ハングオーバー」シリーズの製作陣が集結し、2014年にアメリカで制作されたゾンビコメディ映画。監督はジョーダン・ルービン、原題は「ZOMBEAVERS」。
映画『ゾンビーバー』 作品情報
- 製作年:2014年
- 上映時間:77分
- ジャンル:コメディ、ホラー
- 監督:ジョーダン・ルービン
- キャスト:レイチェル・メルヴィン、コートニー・パーム、レクシー・アトキンズ、ハッチ・ダーノ etc
映画『ゾンビーバー』 評価
- 点数:60点/100点
- オススメ度:★★☆☆☆
- ストーリー:★★☆☆☆
- キャスト起用:★★★☆☆
- 映像技術:★☆☆☆☆
- 演出:★★★☆☆
- 設定:★★☆☆☆
映画『ゾンビーバー』 あらすじネタバレ(ストーリー解説)
映画『ゾンビーバー』のあらすじを紹介します。※ネタバレ含む
映画『ゾンビーバー』 あらすじ【起・承】
トラックで医療廃棄物を運ぶマヌケな2人組は、よそ見運転をして鹿を轢いてしまい、その衝撃で廃棄物のドラム缶が湖へ落ちたことにも気づかなかった。
彼氏に浮気されたジェンを慰めるため、ジェン、メアリー、ゾーイは、メアリーのいとこの家があるアシュウッドへやってきた。
携帯の電波が届かない事に大騒ぎする3人。
夜になり、メアリーの彼氏トミー、ゾーイの彼氏バック、そして浮気をしていたジェンの彼氏サムまでアッシュウッドに追いかけてきた。
他の2組のカップルは仲良く過ごすが、ジェンとサムは険悪ムード。
そんな中、ジェンはバスルームで凶暴なビーバーに遭遇する。
狂犬病のようなビーバーを倒したトミーは、家の外にビーバーを捨てるが、朝になるとビーバーの死体は消えていた。
そして、偶然湖に落ちた医療廃棄物が原因でゾンビ化したビーバーたちが、彼らに襲い掛かってきた。
湖の中でトミーが片足を食いちぎられ、サムがゾーイの愛犬をおとりにした事で、家まで逃げ込んだ5人。
しかし家の中では、ジェンがビーバーに襲われていた。
電話は使えず、助けを呼ぶこともできなくなった6人。
そこでサムの浮気相手がエミリーだと判明するが、もはやそれどころでは無い。
ゾーイ、トミーはバックを病院に運ぶために車で逃げ出し、サム、メアリー、ジェンは家に立てこもる。
映画『ゾンビーバー』 結末・ラスト(ネタバレ)
車で逃げた3人だったが、倒れていた木をどかそうとしたトミーが命を落とす。
そこへ、初日に3人をクマから救ったスミスが通りかかり、バックとゾーイを助ける。
ゾーイ、バック、スミスは隣人の家に逃げ込むが、そこの住人もゾンビ・ビーバーの餌食に。
一方、家に立てこもっていた3人はサムの指示で出入り口や窓を塞ぐが、サムの身勝手さにメアリーとジェンはうんざり。
すると、ゾンビ・ビーバーに噛まれていたジェンの爪が伸びて前歯が飛び出し、彼女もゾンビ・ビーバーと化す。
隣人の家では、バックがゾンビ・ビーバーとなってスミスに襲い掛かる。
2階に逃げたゾーイは、ゾンビ・ビーバーになったグレガーソン婦人に襲われて窓から落ちる。
サムは局部をジェンに噛まれて絶命し、メアリーとゾーイだけがトラックで逃げ出した。
ゾンビ・ビーバーと化したスミスや仲間たちに襲われつつ、森から脱出した2人。
しかしメアリーもゾンビ・ビーバーと化し、ゾーイはたった唯一の生存者となった。
通りかかったトラックに助けを求めるゾーイだったが、運転しているのは医療廃棄物を運ぶマヌケな2人組で、ゾーイはトラックに轢かれて短い生涯に幕を下ろした。
映画『ゾンビーバー』 感想・評価・レビュー(ネタバレ)
映画『ゾンビーバー』について、感想・レビュー・解説・考察です。※ネタバレ含む
ぬいぐるみ感丸出しのゾンビのビーバー
「ショーン・オブ・ザ・デッド」や「ゾンビランド」など、ゾンビをテーマにしたB級ホラーコメディ映画は数あるものの、本作はビーバーがゾンビ化したという奇妙な設定のゾンビ映画。
出てくるゾンビ化したビーバー(ゾンビーバー)は、どう見てもぬいぐるみを適当に動かしているようにしか見えず、緊迫感はゼロ。
ゾンビーバーに噛まれた人間も、ビーバーのように前歯が出て爪が異様に伸びるという変化が起こってゾンビーバー化するが、その特殊メイクよりもキャラクターの濃さが立っているので目立たない。
最初にゾンビーバー化するジェンの変化には「まさか人間もビーバーに」という意外性があるが、行動までビーバー化する様子のほうが予想外過ぎて印象に残る。
ゾンビ映画にありがちな残酷描写はとても少なく、バックの片足がゾンビーバーに食べられてしまうシーンも、素人目にもわかるぬいぐるみと簡単なVFXしか使ってないので、むしろ笑ってしまうシーンのひとつだ。
下品なギャグと最低な登場人物たちにビックリ
登場人物の性格や言動が常識外れで、あまりにもひどすぎる本作。
序盤のトラックの2人組や、ジェン、メアリー、ゾーイの品の欠片もない下ネタギャグは「テッド」に出てきそうなレベルのもので、まだ許せる範囲といえる。
しかし、メアリーと浮気をしていたジェンの彼氏サムの自分勝手なセリフの数々には、映画の登場人物とはいえイライラさせられっぱなしになる。
片足を失ったバックと彼女ゾーイの前でチキンを食べるスミスは、あまりにも悪趣味。
後半のパニック状態の中で、メアリーとゾーイが実はジェンを嫌っていたと言い合うシーンは、女子特有の腹黒さが見え隠れしていて笑いを誘う。
しかし、メアリーがゾンビーバーに感染した経緯が謎だし、木の下敷きになって死んだトミーまでもがゾンビーバーになっているのは適当すぎる。
エンドロールの後、ゾンビーバーの恐怖が続くようにした設定はありがちで、下品で大雑把なB級としての独特の持ち味が台無しになってしまった。
雑なシナリオと下品でおバカなストーリーだと分かっていても、そういうくだらない作品が見たくなる時ってありませんか?そんな時におすすめなのが今作。個人的には物凄く好きな作品です。
頭を空っぽにしてなんにも考えずに、ただポップコーンを貪りながらコーラを飲んで見るのがぴったりです。
パニックムービーあるあるの、頭の弱い若者たちが主人公なのでそのB級感さえも安心して見ていられます。ゾンビーバーのぬいぐるみ感は少し可愛く思えてしまいました。(女性 30代)
映画『ゾンビーバー』 まとめ
「テッド」や「テッド2」を下回るレベルの下品でお下劣なギャグの数々、常識を持ち合わせていないキャラクターしか出てこない、ある意味では最低の作品。
大雑把なVFXと、ぬいぐるみっぽさを隠そうともしないゾンビーバー、ゾンビーバー化した人間たちのカオスな様子は、ホラーというよりもコメディに近い。
B級っぽさにこだわり抜いた作風には、すがすがしささえ感じる。
おバカな若者たちがゾンビに襲われ、最後はゾンビが広まっていくのを予感させるというゾンビホラーの鉄板ストーリーに、ぬいぐるみ感丸出しのゾンビーバーというスパイスを加えただけで、かなり独創的な作品に仕上がった。
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