映画『デッド・サイレンス』の概要:「ソウ」のジェームズ・ワン監督、リー・ワネル脚本による2007年のサスペンスホラー映画。猟奇的な殺され方をした妻の事件の謎を追う主人公が知る忌々しい過去と、人形にまつわる恐ろしい出来事を描いた。
映画『デッド・サイレンス』 作品情報
- 製作年:2007年
- 上映時間:89分
- ジャンル:ホラー、サスペンス
- 監督:ジェームズ・ワン
- キャスト:ライアン・クワンテン、アンバー・ヴァレッタ、ドニー・ウォールバーグ、ボブ・ガントン etc
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映画『デッド・サイレンス』 評価
- 点数:80点/100点
- オススメ度:★★★★☆
- ストーリー:★★★★☆
- キャスト起用:★★☆☆☆
- 映像技術:★★★☆☆
- 演出:★★★★☆
- 設定:★★★★☆
[miho21]
映画『デッド・サイレンス』 あらすじ(ストーリー解説)
映画『デッド・サイレンス』のあらすじを紹介します。
リサとジェイミー夫妻が暮らす部屋に、一体の腹話術人形が届けられた後、リサは舌を切り取られ無残な遺体となって発見される。
送り主不明の腹話術人形が入っていた箱をジェイミーが調べると、そこには”レイブンズフェアのメアリー・ショウとビリー”と記されていた。
リサの葬儀のため、2人の故郷でもあるレイブンズフェアへ向かうジェイミー。
ゴーストタウン寸前のその町では、「メアリー・ショウにご用心」という詩が言い伝えられ、腹話術人形は死をもたらすものとされてきた。
リサの葬儀の後、ジェイミーは偶然メアリー・ショウの墓を見つける。
葬儀屋の妻マリオンに人形を埋めろと言われたのが気になって、掘り出された形跡のある「ビリー」の墓に、ビリーと記された腹話術人形を埋める。
そしてジェイミーは葬儀屋のヘンリーから、声を亡くした腹話術師メアリー・ショウの話を聞く事になる。
彼女は非業の死を遂げた後、人形になって101体の人形の子供たちと埋葬されることを望み、町に復讐を始めたのだと語るヘンリー。
リサに人形を送りつけた犯人を見つけるべく、ジェイミーはメアリー・ショウが住んでいた館へ向かうが、そこで自分にも関係する忌々しい過去を知ることに。
ジェイミーを追ってきたリプトン刑事から、埋葬されたはずの人形が全て掘り起こされていると教えられたジェイミーは、再びメアリー・ショウの館へと向かう。
映画『デッド・サイレンス』 感想・評価・レビュー(ネタバレ)
映画『デッド・サイレンス』について、感想・レビュー・解説・考察です。※ネタバレ含む
叫んではいけないホラー映画
作中の「メアリー・ショウにご用心、子供がいない彼女は人形が大好き、夢であっても叫んじゃいけない」という詩が、全てのキーワードになっている作品。
叫んだらゲームオーバーという、悲鳴を上げれば勝ちのようなホラー映画が多い中でも、面白い設定。
出演者が我慢するほど、見ている側も悲鳴を我慢してしまうという不思議な感覚を覚える。
リサとジェイミーの会話からは、2人が同郷の夫婦という関係なのがわかりにくい。苗字の”アーシェン”もなかなか出てこないために、過去にメアリー・ショウをインチキだと言ったマイケルがジェイミーの親戚だというのに気がつきにくい設定。
また主人公役のライアン・クワンテンのオーラや存在感が薄く、「シックス・センス」や「ソウ」シリーズにも出演したリプトン刑事役のドニー・ウォールバーグや、レオナルド・ディカプリオとの交際の噂もあったエラ役のアンバー・ヴァレッタの演技に隠れ気味。
いたるところに存在する人形には圧巻
最初から不気味な印象を与える腹話術人形ビリーを含め、メアリー・ショウの101体の人形が揃うシーンは圧巻。
よく見ると、メアリー・ショウの館の中に、こっそりと置かれたジグソウ人形を見つけることができる。
メアリー・ショウが町の住民から奪い取っていたという長い舌は雑な作りになっていて、安っぽさを感じる。
メアリー・ショウの呪いで亡くなった人々の顔が、Jホラーの「リング」に似ているのはツッコミどころ。
叫び声を上げさせようとするメアリー・ショウの幽霊人形と、必死に叫び声をこらえるジェイミーの精神的な戦いの様子は、手に汗握る展開だ。
大どんでん返しのような展開もあり、ラストシーンの”完璧な人形”の、エラが操る腹話術人形と化したジェイミーの父エドワードの様子にはゾッとさせられる。
だが、登場人物がほとんど全員亡くなるという展開は、叫んではいけないという設定の割にはつまらないラストになってしまっているだろう。
叫んではいけないホラー映画。人間は何かを制限されて我慢している時こそ感覚が敏感になり、ちょっとしたことで大きく驚いたりしますよね。今作はその人間の無意識の反応を上手く利用した作品なので、叫んだら舌を切り取られるという設定をすんなり受け入れ、声を出すのを我慢しながら見ている自分に笑ってしまいました。
妻の死の真相や、可愛いとは言えない人形たち。少しずつ明らかになる謎に驚かされながら終始ハラハラドキドキ出来ました。きっと、声を押し殺しながら見てしまうはずです。(女性 30代)
映画『デッド・サイレンス』 まとめ
ジェームズ・ワンとリー・ワネルのヒット作「ソウ」のジグソウ人形が置いてあったり、同じ製作陣で作られた2010年の作品「インシディアス」、2013年の続編「インシディアス第2章」に、メアリー・ショウがこっそり出演するなど、他の作品とのつながりを楽しめる作品。
リプトン刑事役のドニー・ウォールドバーグは、「ソウ」シリーズの2作目から4作目まで出演しているという接点もある。
怖いシーンがあれば叫ぶのが一般的なホラーだが、今作では叫ぶとメアリー・ショウに舌を取られて命を落とすため、叫んではいけないという制約があって、それが怖さを大きなものにしている。
同じ製作陣による、実際にあった出来事をベースにした人形にまつわるストーリーのホラー映画「アナベル」も公開され、「デッド・サイレンス」を見るとそちらの完成度も気になってくる。
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