この記事では、映画『ソウ ザ・ファイナル 3D』のあらすじをネタバレありの起承転結で解説しています。また、累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家が、映画『ソウ ザ・ファイナル 3D』を見た人におすすめの映画5選も紹介しています。
映画『ソウ ザ・ファイナル 3D』の作品情報
上映時間:90分
ジャンル:ホラー・サスペンス
監督:ケヴィン・グルタート
キャスト:トビン・ベル、ケイリー・エルウィズ、コスタス・マンディロア、ベッツィ・ラッセル etc
映画『ソウ ザ・ファイナル 3D』の登場人物(キャスト)
- ジョン・クレイマー / ジグソウ(トビン・ベル)
- 命を粗末に扱う者を、恐ろしいゲームに巻き込んできた連続殺人犯。末期の病気に罹っており、既に亡き人となっている。
- マーク・ホフマン(コスタス・マンディロア)
- ジグソウの後継者を名乗り、死のゲームを引き継いだ人物。しかし、とある人物に手を出したことで、彼も思わぬ展開に巻き込まれることとなる。
- ジル・タック(ベッツィ・ラッセル)
- ジョン・クレイマーの元妻。前作でホフマンの命を狙ったことから、反対に彼から追われる身となる。身を守るため警察に逃げ込むが…?
- ローレンス・ゴードン(ケイリー・エルウィス)
- 1でジグソウのゲームに巻き込まれた医師。生死不明の状態であったが、今作で思わぬ形で再登場。現在の彼の立場は…?
映画『ソウ ザ・ファイナル 3D』のネタバレあらすじ(起承転結)
映画『ソウ ザ・ファイナル 3D』のあらすじ【起】
命を粗末にする者を捕らえては、生死を賭けた非情なゲームを行わせていた狂気の連続殺人犯、ジグソウ。そんな彼もとうとう命を落とし、そして、彼を信奉し彼の亡き後ゲームを継続していたアマンダもこの世を去った。しかし、その恐怖のゲームは終わりを迎えることはなかったのだ。ホフマン刑事という人物が、新たなジグソウの後継者として活動を続けていたのである。
その頃、一冊の本が世間を賑わせていた。それは、ボビー・デイゲンという人物が書いた、『生還:ジグソウに打ち勝った物語』である。彼はかつてジグソウのゲームに巻き込まれたが、それをクリアし奇跡的に生還を果たしたのだ。彼に課されたゲームは、自身の胸筋にフックを2つ突き刺し、そのフックを使って彼をよじ登れ、というものだった。その時にできたという傷跡を見せるボビーに、人々は強い興味を示す。しかし、その話はボビーが作り上げた、事実無根な真っ赤な嘘だったのである。彼は、ジグソウのゲームに巻き込まれたことなどなかったのだ。

映画『ソウ ザ・ファイナル 3D』のあらすじ【承】
そして、自身を利用して金儲けをしようとしているボビーを、ホフマンが見逃す筈がなかった。ボビーはある日突然拉致されると、そのまま本当にゲームに参加させられてしまうのだった。
ボビーは60分間に6つのゲームをクリアしなければいけなくなる。一つ目のゲームは、下に広がる剣山から無事に逃げ切るというもの。2つ目のゲームでは、同僚の胃の中から鍵を取り出さなければいけなかった。3つ目のゲームでは自身の肋骨と引き換えに、捕らえられている女性弁護士を助けださなければならず、4つ目では目隠しをされた自身のマネージャーに指示を出して、彼を救い出さなければならなかった。
しかし、同僚も弁護士も、マネージャーの誰も助けることはできず、結局彼らは命を落としてしまうのだった。5つ目のゲームでは、自分の歯に書かれた数字を見て、その番号を答えなければいけなかった。ボビーは痛みに耐えながらなんとか歯を抜くと、その番号を答えてみせたのだった。
映画『ソウ ザ・ファイナル 3D』のあらすじ【転】
そして、とうとう最後のゲームが始まった。そのゲームの内容は、ボビーが本に記したものだった。彼はフックを胸筋に突き刺し壁をよじ登り始めるが、結局彼の胸筋が最終的に重みに負け取れてしまい、ボビーと彼の妻は命を落としゲームオーバーとなるのだった。
一方、ジグソウの元妻、ジルは前作でホフマンの命を狙ったために、彼につけ狙われていた。ジルは我が身を守るため警察に駆け込み、ホフマンが黒であることを証明する代わりに自身を警護するように願い出ていた。警察はそんなジルの要求を飲み、彼女は留置所に入り身を守ることとなった。
しかし、ホフマンはそれでもジルを諦めなかった。彼は、ゲームに巻き込まれて死亡した遺体の一つに紛れて、警察の遺体安置所へと入り込んだのだ。同僚のギブソンがそれに気がつくものの、しかし、彼もまたホフマンが仕掛けていた罠にはまり命を落としてしまう。そして、ホフマンはジルに拷問道具を設置すると、彼女を殺してしまうのだった。
映画『ソウ ザ・ファイナル 3D』の結末・ラスト(ネタバレ)
自身の犯行を知るジルを殺害できたことで、安堵し警察署を立ち去ったホフマン。しかし、その時急にブタの仮面を被った何者かの強襲を受け、ホフマンはそのまま何処かへと拉致されてしまうのだった。
ゲームメーカーであるはずのホフマンであったが、実はそれ以上に、ジグソウと長く連れ添った彼の相棒的存在がいたのだった。彼の名前はゴードン。シリーズの一作目で、ジグソウのゲームに巻き込まれ生死不明となっていた医師であった。ゲームをなんとか生き延びてから自らの命について考え直したゴードンは、それからというもの自ら進んでジグソウに協力していたのだった。
そして、そんなゴードンの元に生前のジグソウから一通の連絡が入っていた。そのメッセージには、「ジルに何かあったら頼む」と書かれており、そんなジグソウの言葉通り、ゴードンはジルを殺したホフマンを始末しにきたのである。ゴードンはホフマンに罰を与えると、「ゲームオーバー」という言葉を口にすると、その場を後にするのだった。
映画『ソウ ザ・ファイナル 3D』の感想・評価・レビュー(ネタバレ)
終わり方に不満が残る作品だ。
これだけ長轢かせてこれかと落胆してしまう。
そして、更にがっかりなことに、間の2~6作を観なくても結果に影響が無い。
必要な部分は回想として流れるので、結論から言えば、1作目で概要を把握し、今作で結論を確認すれば十分だ。
過激なスプラッタが売りとも思えるので、ゾンビ映画や戦闘ゲームが好きな人には全作楽しめるかもしれない。(女性 30代)
『ソウ』シリーズの完結編。いつもの命をかけたゲームがなされる中、ジグソウの意志を継いだホフマン刑事と、ジグソウ(ジョン)の元妻・ジルの戦いが行われる。生き残ったのはホフマンだ。
しかし、何と言っても最大の衝撃展開は、パート1のゴードン医師が生きていたという事実。彼はジグソウに協力し、医療処置を担当していたのだ。
シリーズ全体として、ゲームに参加させられるのは悪人が多い。非常事態においても改心しない彼らに、人間は愚かだと思い知らされる。
自分がジグソウに捕まったら……そもそも捕まるような人物にはなってはいけないというメッセージが見える。(男性 40代)
大人気シリーズがついに終わりを迎えます。このシリーズのファンである私は、正直このラストは納得できませんでした。こんなにも多くの命を犠牲にしたデスゲームを後継者であるホフマンに託したにも関わらず、ジルに何かあったら頼むと「人間的」な優しさをジョンが持ち合わせていたと言うのはなんだかひっかかるんですよね。
しかも、ジョンの手助けをしていたのは1作目で登場したゴードン。彼が最後に成し遂げたのも言ってしまえばジョンからの「仕事」だったので、全てのデスゲームはジョンに操られていたと言っても過言ではありませんが、もう少しファンが喜ぶラストがあったので はと感じてしまいました。(女性 30代)
長年追いかけてきた『ソウ』シリーズの完結編。3D効果によってトラップの残酷さがよりリアルに感じられ、シリーズの中でも最もグロテスクに感じました。ついに明かされるジグソウの“遺志”と、まさかのあの人物の再登場には鳥肌。ラストの展開も衝撃的で、ファンとしては納得の終わり方でした。(20代 男性)
ホラー映画としては少し派手すぎる印象もあったけど、シリーズの集大成としては見ごたえ十分。過去作へのオマージュや因縁の回収など、ファンへのサービス精神が感じられて満足。特に、1作目の生存者であるローレンスがジグソウの“後継者”として登場するのは熱かった。正直、3Dは必要なかったけど(笑)。(30代 女性)
『ソウ』シリーズの魅力は“人間の本性”を暴く哲学的な部分だと思っているので、今回のようにゴア描写がメインになっていると少し物足りなさも感じました。ただ、ジグソウの思想を引き継ごうとする者たちの葛藤や暴走が描かれていて、シリーズのテーマ自体はブレていなかったと思います。終わり方も悪くなかったです。(40代 男性)
正直、今作はグロさ重視で物語性は薄いと思っていましたが、ラストでローレンスが登場する展開にやられました。まさかあの伏線がここで回収されるとは!という驚きがあって、ファン心をくすぐられました。残虐なトラップの数々もインパクト大で、シリーズの幕引きに相応しい“見せ場”が多かったです。(20代 女性)
3Dで観たときの臨場感はすごかったです。トラップの破壊力も増してて、思わず目を逸らしてしまうシーンも。だけど、一方で人間関係やキャラクターの深掘りが弱かった気もする…。特に主人公ボビーのエピソードは浅くて、ラストに向けた感情移入が難しかった。でもローレンスの再登場にはテンション上がりました。(30代 男性)
女性目線からすると、かなりキツイ描写が多くて、目を覆いたくなる場面も…。でも、ジグソウの「生きる価値を試すゲーム」というテーマは一貫していて、物語としてはちゃんと筋が通っていたと思う。ラストのどんでん返しは鳥肌モノで、やっぱり『ソウ』はこうじゃないと、と思わされました。(40代 女性)
やはり『ソウ』シリーズはその“見せ方”が上手い。今回は3Dでの仕掛けが多かったけれど、それ以上に時系列やキャラの絡み方が巧妙で、最後まで集中して観られました。ローレンスの再登場はシリーズの始まりに繋がる伏線回収として完璧。暴力描写が多いけど、それを超える満足感がありました。(50代 男性)
映画『ソウ ザ・ファイナル 3D』を見た人におすすめの映画5選
キューブ(CUBE)
この映画を一言で表すと?
出口のない謎の立方体に閉じ込められた人々の極限サバイバル。
どんな話?
目覚めたら見知らぬ立方体の部屋に閉じ込められていた男女数人。脱出のために移動を続ける彼らを待ち受けるのは、命を奪う数々のトラップ。極限状態の中で徐々に明かされる人間の本性が見どころです。
ここがおすすめ!
『ソウ』シリーズと同じく、「選択」と「代償」をテーマにした心理的なスリラー。低予算ながら高密度なストーリー展開と、閉塞感あふれる空間演出が観る者を釘付けにします。脱出系スリラーの元祖とも言える名作です。
コレクター(THE COLLECTOR)
この映画を一言で表すと?
自宅が“罠だらけの殺戮館”に変貌する恐怖の一夜。
どんな話?
金目当てに豪邸に忍び込んだ男が、そこに仕掛けられた無数の殺人トラップと、正体不明の殺人鬼“コレクター”の恐怖に巻き込まれる。緊張感と恐怖が止まらないリアルタイム進行型サバイバルホラー。
ここがおすすめ!
『ソウ』のトラップ描写が好きな人にはドンピシャの作品。仕掛けのバリエーション、即死レベルの残虐さ、そして抜け出せない絶望感が強烈。グロ耐性がある方には強くおすすめしたい隠れた良作です。
ファニーゲーム U.S.A.(Funny Games U.S.)
この映画を一言で表すと?
「観客の良心を試す」異色のサディスティック・スリラー。
どんな話?
休暇中の家族が、別荘に現れた2人の青年によって突如監禁・暴力の標的になる。観る者に“なぜそれを観続けているのか”を突きつける、ショッキングかつ哲学的なホラー作品。
ここがおすすめ!
『ソウ』にある「ゲーム性」や「選択の残酷さ」に通じる要素を、より心理的に掘り下げた問題作。観る側の道徳心を揺さぶり、後味の悪さすら魅力に変える一作。メッセージ性重視の方に強く推奨。
デッド・サイレンス(Dead Silence)
この映画を一言で表すと?
“沈黙を破った者は死ぬ”――人形に呪われた町の恐怖譚。
どんな話?
妻を不審死で亡くした男が、故郷に帰って事件の謎を追ううち、呪われた腹話術人形と“沈黙の呪い”に巻き込まれていく。『ソウ』シリーズのジェームズ・ワン監督が手がけたゴシック・ホラーです。
ここがおすすめ!
スプラッターではなく“静かな恐怖”を味わいたい方におすすめ。美しい映像と緊張感のある演出はさすがジェームズ・ワン。『ソウ』の構造美や伏線の見せ方が好きな人には特に刺さる作品です。
ジェラルドのゲーム(Gerald’s Game)
この映画を一言で表すと?
“ベッドに手錠で拘束されたまま生き延びろ”――極限心理スリラー。
どんな話?
夫婦の関係を修復しようと訪れた別荘で、夫が急死。妻はベッドに手錠でつながれたまま、助けもなく、生死の瀬戸際に追い込まれていく。スティーヴン・キング原作のサスペンススリラー。
ここがおすすめ!
ワンシチュエーションながら、緊張感が途切れない脚本と演出が光ります。内面描写の巧みさは『ソウ』の“選択を迫られる恐怖”と通じる部分が多く、心理的に追い詰められるスリラーが好きな方におすすめです。
みんなの感想・レビュー
ジグソウは、生きるということに執着していました。それは、赤ん坊を流産で亡くしたことや病気によるものです。生きることを諦めないからこそ、人生をいいかげんに過ごす人間が許せなかったのでしょう。ただ、更生のさせ方が猟奇的で極端な思想であり、万人受けはしませんし、そのやり方が当人の人生を改めさせるとは限りません。結局ジグソウのゲームは、独りよがりの殺人にすぎません。
ただソウシリーズの面白さというのは、そういう生へのメッセージ性にあるのではなく、グロテスクな映像演出に頼らない、緻密なストーリーにあると思います。しかし、ファイナルにおいては3Dの方に入れ込みすぎて、登場人物の行動や展開が雑になっていると感じてしまいました。それはそれで、突っ込みどころが多くて面白いのですが。
最後までどんでん返しが続くので、少しも気が休まることのない映画ですが、物語の展開が速いので、あっという間に感じますし、ここで終わりなのかと思いも抱くでしょう。もしかしたら続編も考えられますね。
絶対に痛い仕掛けに悶絶しながらソウシリーズの完結を見届けて欲しいです。
①今回もグロテスクな仕掛けがいっぱい
ソウシリーズの見どころといえば、やはり目を背けたくなるほどのグロテスクなゲーム内容です。本編冒頭に開始されるお約束のゲームは、なぜか公衆の面前で行われ、いつもとテイストが異なっていますが、仕掛け自体は相変わらず非情な作りとなっております。
今回は、3D作品ということもあり、それを生かした器具も存在します。目に近づいてくる棒の先端に、観客は生存の危機に瀕した人間の感情を疑似体験できるのではないでしょうか。
②ホフマン刑事VSジルVS警察
メインのゲームと並行して、ホフマン刑事を追う警察の捜査とジル殺害に動くホフマン刑事の動向が展開されていきます。
ジルは、復讐に燃えるホフマンを恐れ、警察に身柄を保護させます。しかし、警察署の中に身を隠すジルを殺すため、ホフマンがとった敵陣に乗り込む策略には、度肝を抜かされることでしょう。
③真の後継者とは
ホフマン刑事は前作でジグソウの意志を継いだジルによって殺されかけます。この時点で、ジグソウの思想をホフマンは正確に理解し、共有できていないと判断されていたのですね。
では、この殺人ゲームの真の後継者とは一体誰なのか。
ソウのストーリーは、奇想天外で展開を読むのが難しいです。しかし、ジグソウはゲームによって人に生きることの大切さを気づかせようとしていました。ならば、ゲームを継ぐ人間も、その思想に共感しているはずです。そうなると、後継者も死の淵から生還した経験があるのではないでしょうか。後は個人で推察してみてください。